マイケルジャクソンのミュージックビデオを元に、そのモーションを 3D モデル化して音楽ゲームに仕立てたアプリが iPhone に登場し、ランキングの上位になっています。
マイケル・ジャクソン ザ・エクスペリエンス」です。

元は XBOX360 や PS3 用のモーションコントローラー(Kinect や PlayStation Move)を使って遊ぶダンスゲームで、2010 年末に発売されていたものです。
それが PS Vita と iPad 用のタッチパネルを使ったゲームに修正され、それがさらに iPhone 用になったものが今回発売されたアプリです。

開発はゲームロフトの親会社でもある Ubisoft で、3D グラフィックの技術力に優れた大手メーカーです。

マイケル・ジャクソン ザ・エクスペリエンス Michael Jackson: The Experience

曲に合わせてマークが出現するので、それに合わせて画面をタップ、及びフリックします。
タップは少なめで、弧を描くようにフリックしたり、二本指でフリックする場合もあります
基本的にはダンスのモーションに合わせた入力を行うので、あまりムチャな譜面はなく、繰り返しのフレーズが多めですね。
遊びやすい譜面になっていて、この点は好印象です。

「曲に合わせてフリックする」という点は先日発売された「ミクフリック/02 初音ミク」にも似ているのですが、このゲームは画面のどこをフリックしても構いません。
一方、入力のタイミングは(フリック入力型の音楽ゲームとしては)少しシビアです。

ミクフリックと同じく「フリック入力型の音楽ゲームの欠点」もあり、フリック入力は押したときではなく指を離したときに反応するため、1テンポ早めの入力が必要で、リズムにノリにくい難点があります
さらに目押しが難しいため、タイミングは曲を良く聞いて、リズム「のみ」で判断する必要があります。
ただマイケルジャクソンの曲はダンスミュージックなので、曲自体はノリやすく、音楽ゲームには向いていると言えますね。

曲の途中でのゲームオーバーはなく、入力結果は評価とスコアのみに影響します。
ただうまくプレイして「コンボゲージ」が MAX になると、曲によってはバックダンサーが追加されます
コンボゲージに応じて背景に変化が生じるステージもあります。

マイケル・ジャクソン ザ・エクスペリエンス Michael Jackson: The Experience
※ 人物も背景も全て 3D グラフィックで表現されているため、プレイに応じて変化する場合があります。
ただミュージックビデオの再現を重視しているためか、あまり大きな変化はありません。
バックダンサーはプレイがうまいと登場しますが、iPhone 版は人数が減らされているようです・・・


マイケル・ジャクソン ザ・エクスペリエンス Michael Jackson: The Experience
※ ミュージックビデオらしく、途中でムービーが挿入される曲もあります。
ムービーも実写の場合と 3D の場合があり、どちらも高画質。 演出はやっぱりカッコイイですね。


ただ、音楽ゲームとしては色々と残念な点も目に付きます・・・
まず、ゲームなのに入力に対する反応がほとんどないこと。 入力音さえありません。

ダンスについてはゲーム中に「フリースタイル」と呼ばれるシーンがあり、ここだけは入力に応じた動きが行われるのですが、そこ以外はどう入力しても変化がありません
(フリースタイルのシーンもそんなに思い通りに動かせる訳ではありません)

ミュージックビデオを再現しているので動きを変えるのは難しいと思いますし、「効果音があったら曲の邪魔になる」というのもあると思いますが、今のままではゲームとしてのプレイ感が薄すぎるので、せめて入力音の ON/OFF は付けて欲しいですね。

また、プレイがうまいとバックダンサーが登場しますが、iPhone 版は2人だけのようです。
コンボゲージが MAX になろうがフルコンボしようが、マイケル合わせて3人のみ。

※バックダンサーの人数は環境によって変わるようです。
iPhone 版を iPhone 4 でプレイした場合、バックダンサーは2人までしか登場しません。 演出効果も省略されます。
しかし iPhone 4S でプレイした場合はバックダンサーは多数登場し、マイケルの動きに合わせて光が生じるような演出も発生します。

ただし iPhone 版を iPad でプレイすると機種判別が行われず、たとえ iPad 3rd でプレイした場合でも旧機種扱いのグラフィックになってしまいます。(当方はこの症状でした)
iPad 版を iPad 3rd でプレイした場合は新機種として判別されます。

また、これはミュージックビデオを元にしているので言うのはお門違いかもしれませんが、1曲が4分~5分ぐらいあるので、やはりゲームとしてプレイするには長いです。

全体としては、あくまで「3D の再現 PV におまけでミニゲームが付いている」と言ったものに過ぎない感じを受けます。
元はキネクトを使って実際に踊るダンスゲームだったので、それがタッチパネルになった時点で、本来のゲーム性は損なわれている気もしますね。

以下は TouchGamePlay により Youtube で公開されているプレイ動画です。



価格は iPhone 版は 250 円、iPad 版は 450 円です。 ユニバーサルアプリではなく双方別になっています。
また本体だけでは4曲しかなく、それ以外の曲は1つ 85 円の追加課金で導入しなければなりません。(iPad 版は1曲 170 円)
現時点(2012/8)では追加曲は9曲用意されていて、合計 13 曲ありますが、全部導入すると 1015 円になります。(iPad 版は 1980 円)

PV の再現度は高いし、マイケルジャクソンの PV が1曲 85 円で楽しめるのですから、ファンにとってはたまらないゲームだと思います。
ただ、マイケルのファンという訳ではない私が純粋に「音楽ゲーム」として評価した場合・・・ イマイチ感が拭えません。
せっかくノリの良い、音ゲーにもマッチしているマイケルの曲を使っているのだから、もうちょっとタッチパネルのゲームとしての「やりよう」がなかったのか、と思ってしまいます。

私的にはリズムにノリ辛いフリック入力は、ミクフリックの「歌詞入力」みたいな意味合いがある場合でない限り、音ゲーには向かない気がしますね。
まあこの辺は演出や調整次第なのかもしれないけど。

マイケルジャクソンは知名度が高く、グラフィックのクオリティーも高いので、iTunes での高評価は一応頷けます。 250 円という価格も高すぎないと思います。
しかし個人的にオススメかどうかと言われると、ファン以外には微妙かな・・・

・マイケル・ジャクソン ザ・エクスペリエンス (公開終了)

※版権の影響だと思われますが、2013年8月よりこのアプリは非公開となっています。