2人のプレイヤーがマスの上に軍艦を配置して、交互に相手の配置場所を予想しながら攻撃し合い、先に相手を全滅させた方が勝ちになる、古くからあった紙とエンピツを使う遊び「海戦ゲーム」。
その海戦ゲームをテンポの良い1人用ゲームにアレンジした無料アプリが登場しています。
Treasure Submarine」(トレジャーサブマリン)です。

「海戦ゲーム」は日本のものとアメリカのものの2種類があり、双方のルールが混合したものもあるのですが、このゲームはアメリカルールがベースになっています。
しかし1人用ですから「自分の軍艦を配置する」という手順がなく、コンピューターが配置した軍艦を一方的に攻撃し続ける内容です。
弾がなくなる前に敵を全滅させればステージクリア、弾が無くなるとゲームオーバーですね。

相手のターンがないのでサクサクと攻撃する事ができ、携帯ゲームに向いたアレンジです。
海戦ゲームの iPhone アプリは欧米の物を中心に結構あるのですが、このゲームはその中でも一番面白いですね。

Treasure Submarine トレジャーサブマリン

まず「海戦ゲーム」を知らない方向けに、その内容を簡単に説明しておきましょう。

紙の上に適当な大きさのマスを描いて、その中に「駆逐艦」「潜水艦」「戦艦」などの軍艦を配置します。
そして配置は互いに相手に見せないようにします。

配置が終わったら、一方のプレイヤーが攻撃する場所の座標を相手に伝えます。
攻撃された側は、その場所に自分の軍艦があったら、攻撃が当たったことを相手に伝えます。
軍艦は数マス分の大きさがあり、すべてのマスに攻撃を受けると沈没します。
交互に攻撃しあって、先に相手を全滅させた方が勝利です。

日本ルールの場合、攻撃が外れてもそれが軍艦のすぐ横だった場合、「大波」や「水しぶき」などと言って相手に「ニアミス」であったことを伝えます。 これは軍艦の位置を推理する材料になります。
また、軍艦がダメージ制だったり、移動可能だったりするローカルルールもあります。

アメリカルールの場合、ニアミス(大波)の申告はありません。
しかしローカルルールによっては、軍艦の数だけ攻撃を行えたり、生き残っている軍艦の種類に応じた特殊攻撃を使えたりします。

そしてこのゲーム「Treasure Submarine」は、アレンジしたアメリカルールの海戦ゲームになっています。
冒頭で述べたように1人用のゲームになっているため、自分の軍艦の配置はありません。
攻撃は「手榴弾」(1マスを攻撃)や「爆弾」(2x2マスを攻撃)などのアイテムを使って行い、使用するごとに減っていきますが、ステージクリアすると一定量補充されます。
ゲームは 10~20 ステージで構成されていて、残弾数を引き継ぐため、序盤で無駄遣いすると後で困ることになります。

軍艦は3マスの駆逐艦や、5マスの戦艦、2x3 マスの空母など数種類あり、それぞれの数と形がステージ開始前に表示されます。
これを元に、どの位置に配置されているのか予想しながら攻撃していくことになります。

また、2マスの潜水艦(トレジャーサブマリン)がいて、倒さなくてもクリアできるのですが、見つけて撃破するとボーナスの武器を貰う事が出来ます
武器には横一列を絨毯爆撃するものや、ランダムに 13 ヶ所を攻撃するもの、広範囲にまとめてダメージを与えるものなど数種類があり、これらを使うタイミングもゲームのポイントになります。

Treasure Submarine トレジャーサブマリン
※発見と撃破が困難な潜水艦はボーナスキャラになっています。 右の画像は 12 マスをまとめて攻撃できるボーナス武器「メガボム」を使ったシーン。
後半ステージになるほど難しくなるので、強力な武器は出来るだけ取っておいた方が良いのですが、通常武器の手榴弾も無駄遣いすると足りなくなってきます。
よって状況によっては手榴弾を節約するため、あえて強力な武器を使っておく必要もあります。


1つ目の「キャンペーン」は 10 ステージで構成されていますが、途中で武器がなくなるとゲームオーバーとなり、最初からになってしまいます。
しかし撃破した艦船数に応じてプレイヤーのランクが上がり、最初に持てる武器が増えていきます。
よって繰り返していれば、いずれはクリア出来るようになるでしょう。
キャンペーンは3つ用意されていて、最後のキャンペーンは 20 ステージあり、なかなか歯応えがあります。

また、連続して攻撃を当てると「コンボヒット」のボーナスが入り、さらに1発目を当ててから、その船を沈没させるまでミスらずに攻撃し続けると「パーフェクトヒット」のボーナスが入ります。
これらを利用したスコアアタックも結構面白いですね。

これと言った欠点はないのですが、個人的に残念なのは、日本ルールの「ニアミス」の申告(大波、水しぶき)がないことでしょうか。
海戦ゲームはちょっとした推理ゲームでもあるので、ニアミス表示があった方が面白く、これがないと運の要素が強くなります。
この点はアメリカルールの海戦ゲーム全般に言えることですね。

まあニアミス申告をありにするとゲームバランスが変わってしまうため、また別の調整が必要になってしまいますが・・・

Treasure Submarine トレジャーサブマリン
※左の画像は、すべての艦船の位置が特定できている状態。 このように特定だけして沈没させずに残しておけば、連続で攻撃を当てる「コンボボーナス」を稼ぐ事が出来ます(右画像)。
ただ、同じ船に連続で弾を当て続けて沈没させる「パーフェクトボーナス」を狙えるときは、そちらを獲得した方がスコアは高くなります。


Treasure Submarine トレジャーサブマリン
※左はランクアップの画面。 手榴弾と爆弾が1つずつ増加しています。 ランクが上がるペースが遅いのが難点。
なお、キャンペーンをクリアする事で敵の船の位置をチェックできる強力な「レーダー」が手に入ります。
右の画像はキャンペーンの中間地点やラストに登場する「要塞」。
いわゆる「ボスキャラ」で、形が解らないうえに巨大なので、アイテムを残しておかないとピンチです。


価格は無料。 追加課金もありません。
完全にタダで遊べるので、とりあえずやってみるのをオススメします。
ルールも解りやすく、誰でも楽しめる内容で、サウンドや演出も良く、有料でもおかしくないクオリティーです。

何より海戦ゲームを「ずっと俺のターン」にしてしまった、そのアイデアが良いですね。
手軽に遊べるので、ぜひ試して欲しいアプリです。

トレジャーサブマリン (iTunes が起動します)