今回は最近発売された、インディーズの楽曲を扱う音楽ゲームを2つまとめてご紹介したいと思います。
1つは「インディーズのアーティストを支援する」という、ちょっと変わったコンセプトを持つアプリ「Groove Catch」。
もう1つはコストパフォーマンスに優れる音楽ゲーム Rhythm Control の続編「Rhythm Control 2」です。

どちらも iPhone / iPod touch と iPad の双方に対応したユニバーサルアプリです。

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Groove Catch

Cutie Pai やエイプリルズ、SEXY-SYNTHESIZER など、相応に知られたインディーズ・アーティストの楽曲が多数収録されているアプリです。

欧米では Tap Tap Revenge というアプリが SNS 的に拡張され、インディーズ・アーティストの作品発表の場になっていますが、それのアジア版を目指しているようなアプリですね。
ボーカル入りの曲や、ボーカロイドを使ったものも含まれています。

アプリ自体のクオリティーも高く、インターフェイス等はなかなか作り込まれています。

Groove Catch

ゲームは上から下に横線が流れていて、それが画面上のマーカーに触れた瞬間に画面をタップするという方式。
画面下にボタンがあってそれを押すスタイルと、マーカーを直接タップするスタイルの2つが用意されています。

人気の音楽ゲーム「Cytus」は横線が上下に往復していましたが、それが上から下への流れのみに変わったような感じです。
正直、ゲームとしてはマーカーが流れてくるビートマニアやポップンミュージックよりもプレイし辛いのですが、おそらく版権的な問題でヘタにマネできないのだと思います。

タップ音はないのですが、タップをミスるとその部分の主旋律が流れなくなります。
つまりちゃんとタップによって演奏に変化が生じるようになっていますが、ミスなくプレイしていると、タップの反応は何もないように聞こえます・・・ せめてタップ音の ON/OFF は欲しかったかも。
しかしグラフィックや演出は良く、ナビゲーションの音声なども用意されています。

難点は、楽曲の追加に関するシステム。
購入した時点では練習曲+4曲しかプレイできず、Twitter でつぶやくと解放されるものが3つ、Facebook に書き込むと解放されるものが1つ、iTunes で評価すると解放されるものが1つ。
累積スコアで解放されるものも3つあって、これはまだ良いとしても、とにかく解放していく手順がめんどくさい

さらにそれ以外の楽曲は1曲 85 円で購入していく必要があり、それが 10 曲以上あるので、合計すると結構な値段になります。
なんだかやたら手間がかかり、スパムや工作を誘導するシステムも多すぎる印象です。

Groove Catch
※左はメニュー画面。 落ちてくるアイテムを拾うミニゲーム的なモードも用意されています。
下部には宣伝バナーがありますが、ここに表示されるのは参加しているアーティストの曲の宣伝やイベントの告知のみで、この辺りからも「アーティスト支援」の姿勢が伺えますね。
右の画像は曲リストですが・・・ バラ売り曲や Twitter / Facebook が条件の曲が多いのは微妙なところ。 曲自体はかなり多く、今後も続々追加予定です。


気になる点もありますが、前から「日本にもインディーズを支援するようなゲームが登場すればいいのに」と思っていたので、それが実際に登場したことは喜ばしく、応援したいアプリではありますね。

定価は 250 円。(現在(9/10)はセールで 85 円)
コンセプトは良いので、今後の発展に期待したいアプリです。

Groove Catch (iTunes が起動します)
Groove Catch Free (無料体験版。追加曲が少なく EASY のみプレイ可能)

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Rhythm Control 2

低価格の割に収録曲が多く、お得な音ゲーアプリとして人気になっていた Rhythm Control の続編です。
前作は収録曲のクオリティーの高さにも定評がありましたが、その特長は今回もそのままで、85 円で 10 曲以上楽しめるコストパフォーマンスの高さも相変わらずです。
音質というか、音色が非常に良く、かなり深みのある音が鳴るのでイヤホンでのプレイを推奨します。

スウェーデン人と日本人により作成されているアプリなので、楽曲は邦楽・洋楽の双方が取り入れられており、日本語ボーカル曲も含まれています。

Rhythm Control 2
※画像のボタンは四角ですが、オプションで丸にすることも出来ます。

ゲームは6つのボタンが表示され、それをリズムに合わせて押していく方式
押すボタンには枠が現れ、それがだんだん狭まっていき、枠とボタンのサイズがピッタリ合った時に押せばジャストタイミングになりますが、見て判断するより曲に合わせて押す方が大切です。

タイプとしては Jubeat 型で、ボタンの位置が動かない Tone Sphere という感じですが、同じボタンを連続で押すときのタイミングを判別し辛く、お世辞にもプレイしやすいとは言えません
今回は裏打ち(テンポとテンポの間に叩く拍子)の時は色が変わるようになっていますが、それでも解り辛いのは相変わらずで、おまけにゲーム画面がすっごく地味
単にボタンが6つ並んでるだけの画面で、派手な演出もなく、タップ音もありません。
このシステムで楽しめるようにするには「譜面」を工夫する必要があると思いますが、そうしたものもあまり感じられません。

ぶっちゃけゲーム自体は、質の良い音ゲーが登場してきた昨今のレベルで比較すると、劣るのは否めません。
ただ、好みもあると思いますが、収録曲はかなりレベルが高く、Groove Catch が「アーティストの曲」といった感じだったのに対し、こちらは「ゲームとして楽しめる曲」という印象です。
非常にリズム感の良い曲がそろっていて、アンビエントのような曲の場合は音色の作り込みが凄いです。
結局「音ゲー」って曲が一番大切な点なので、そこが良いのはポイント高いですね。

Rhythm Control 2
※メジャーシーンで活躍している YMCK の新曲「Neko Nadetai」(ねこなでたい)も収録。
とにかくノリの良い曲や、重厚な音質の曲が多いです。 冒頭にも書きましたがイヤホン必須です。


定価は不明ですが現在(2012/9)は公開記念で 85 円。 値段と曲数を考えるとかなりお得です。
課金による追加曲もありますが、170 円で3曲と、これも他の音ゲーと比べると安め。
もうちょっとゲーム中の演出が何とかなれば・・・ とも思いますが、相変わらずコストパフォーマンスは良いですね

Rhythm Control 2 (iTunes が起動します)