2012 年初頭、シューティングゲームの金字塔「怒首領蜂」の新作が、なんと Windows Phone 用に開発されているというニュースが報じられました。
多くの人が「何を血迷ったんだケイブ」と思った訳ですが・・・
今年の3月、本当に発売され、そしてユーザーの少ない Windows Phone であるため、あっという間に忘れ去られてしまいました。

そんな怒首領蜂の新作が、やっぱり Windows Phone だけじゃダメだったのか、本日 iPhone / iPad でも公開されています。
DODONPACHI MAXIMUM」(怒首領蜂マキシマム)です。

最初からスマートフォン用に開発されているため、スマホに特化したゲーム性を持っています
例えば、1ステージごとのスコアを競うのがメインになっており、短時間でプレイ出来るようになっていて、ボタンがなく指一本で遊べるようになっています。
しかし性能の高くない機種も多い Windows Phone 用のアプリであったため、グラフィックは簡易的なものになっていて、背景は単なる幾何学模様になっており、敵キャラクターは単色のドット絵になっています。
このためストーリーは「シミュレーターで模擬戦を行っている」という設定です。

このような作りであるため、これまでの iOS 用のケイブシュー(ケイブ製シューティング)とは毛色が違います
ゲームソフトと言うより、いかにもアプリという感じで、私的には「ケイブが作った同人シューティング」という印象が強いですね。
ただ、この「同人シューティング」というのは、決して悪い意味だけで言っている訳ではなく・・・ 詳しくは後述します。

DODONPACHI MAXIMUM 怒首領蜂マキシマム

ゲーム名は「怒首領蜂マキシマム」ですが、実際は様々なケイブシューのキャラクターが登場するオールスター的なゲームであり、自機は「怒首領蜂 大復活」「怒首領蜂 大往生」「ケツイ」、さらに新作「赤い刀」からの出張で、加えて謎の猫型ロボット(攻撃は弾銃フィーバロン)が登場します。
また敵の出現パターンやボスも、怒首領蜂やケツイなどの色々なケイブシューのものをベースにしています。

グラフィックはシンプルですが、ゲームはバッチリ「ケイブシュー」していて、強力な自機の攻撃、画面を埋め尽くす敵の弾幕、大量に落ちてくる得点アイテム、派手な爆発や演出などはシューターの期待を裏切るものではありません。
例によって画面下には「指置き場」となるスペースがあるため、指で画面が見難くなることもほとんどなく、操作性は良好です。
またボタンがないため、ボムは「二本指タップ」か「ダブルタップ」のどちらかで起爆するようになっています。
これも非常に使いやすくて良いですね。

なお、ボムは弾数制ではなく、敵に弾を撃ち込んでいるとゲージが貯まっていき、そのゲージが最大になると使用できるシステムになっています。
ゲージが貯まるのは相応に早く、オートボムもあるため、被弾してもボムで助かることが多いですね。

キャラクターが過去作品のものをベースにしているためか、サウンドも既存作のものを流用しています。
これはこれで懐かしさがあって良いと思いますが、人によっては手抜き感を受けるかもしれません。
なお、効果音などは自機によって変化します。(その自機の作品のものに変わります)

全5ステージですが、冒頭で述べたように1ステージ単位でプレイする形になっていて、一応ステージ1をクリアするとステージ2に進みますが、5ステージを通してのスコアはありません。
スコアはステージごとに集計され、残機もステージをクリアする度に3機に戻ります

DODONPACHI MAXIMUM 怒首領蜂マキシマム
※ステージ1は「怒首領蜂 大復活」のステージ1、ステージ2は「怒首領蜂 大往生」のステージ2、ステージ3は「ケツイ」のステージ4がモデルです。
右の画像は大復活をやったことがある方なら見るのも嫌になるであろう、最終面の「ビット地帯」の再現。
でもオリジナルをやったことがある方なら、自動で復活するオートボムが強力なのでそれほど苦労しないはず。


DODONPACHI MAXIMUM 怒首領蜂マキシマム
※ステージは5つですが、「ノーミス」「敵を全て撃破」「ノーボム」の条件のうち2つを満たすと、上位の難易度がアンロックされます。 アンロックされたステージは自由に選択可能です。
最終ステージの一番上の難易度(5-E)では、例のアレが待ち受けています・・・
なお、難易度「イージー」は条件に関わらず全て一番簡単なステージになり、最終面は虫姫さまやエスプガルーダの敵が登場する特別なオリジナルステージになります。 エンディングも固有のものが用意されています。
この「イージー」は iPhone 版の発売に合わせて新たに追加されたもので、Windows Phone 版にもアップデートで加えられています。
右の画像はボス出現前の演出。 エヴァっぽくてなかなかカッコイイですね。


スコアアタックがメインなので、気になるのは「得点システム」ですが、ちょっと変わった仕様になっています。
敵を倒すと「コンボゲージ」が増え、ゲージが尽きる前に次の敵を倒すと「コンボ」が加算され、コンボが多いほど敵を倒した時の点数(及び硬い敵に撃ち込んでいる時の撃込点)が上がっていきます。
これ自体はケイブシューおなじみのシステムなのですが・・・

今作にはボムで敵を倒すとコンボが大きく上がるというシステムがあります。
一般的なシューティングはボムを使わない方がスコアが高まるのですが、このゲームは要所でボムを使った方がスコアが増します。
さらにボムがない時に被弾すると自機が減りますが、この時にボムゲージが半分ほど回復するので、状況によってはワザと被弾してボムの使用回数を増やした方がスコアアップに繋がることもあります。

このおかげで、初回プレイで被弾しまくってボコボコになった時より、2回目にノーミスクリアした時の方が点数が低くなって、「アレ? なんだこのスコアは?」という事になったりします。
仕様を知らない場合、下手な方がスコアが高くなるのが難点ですね・・・

しかし仕様を理解して、ボムを使う場所を見極め、さらにボムで高めたコンボを途切れさせないようにプレイすると、スコアは飛躍的にアップします。
ステージの構成もコンボを考慮した配置になっているので、慣れれば慣れるほどスコアはどんどん高まっていきます
スコアアタックがメインなだけあって、それを楽しめる作りになっているようですね。
1ステージ単位のプレイで、ステージセレクトもあるので、その点でも手軽にスコアアタックを楽しめます

DODONPACHI MAXIMUM 怒首領蜂マキシマム
※多数の敵が出現する場所でボムを使うとコンボが増大。 さらに壊れない敵をボムで炙るとコンボが超増大。
左の画像はちょっと解りにくいですが、ステージ5のビット(壊れない砲台)をボムで炙りまくり、コンボが 6000 を越えている状態です。 こうなると 10 億点、20 億点も夢ではありません。
右の画像は自機の1つ、ヘンなネコ型ロボット。 強いけどコンボは稼げません。
スコアを狙うなら敵に接近するとコンボが増えまくる3機目が有利ですが、敵から離れるとコンボが途切れるので注意。 クリア優先ならレーザーが強い2機目が良いですね。


難点は・・・ なんと言っても、このグラフィックでしょう。
元が Windows Phone 用だから仕方ないし、演出が派手なので実際のプレイ画面はそれほど悪くないのですが、静止画で見るとパソコンのフリーソフトや同人ソフトかと思うような見た目ですね・・・
背景と敵キャラがシンプルで、私的にはこうしたサイバーな雰囲気は嫌いではないのですが、やっぱり既存のケイブシューと比べると見劣りするのは否めません。
最初からスマートフォン用に作られたゲームシステムも、簡易的な印象を受ける人は多いと思います

私的には冒頭でも述べたように、このゲームは「ケイブのシューティング好きの開発部が趣味で作った同人的なソフト」という印象があります。
なにせ Windows Phone で発売するという時点で採算を考えてるとは思えないし。

ただ、私はもうシューティングは、こうした「趣味に走った同人的なゲーム」の方が面白いような気もしています。
アーケードのシューティングはインカム(売上)を稼がないといけないので、延々とプレイされることは望ましくありません。 よって大抵のシューティングは2面のボス辺りでプレイヤーを殺しにかかります。
プレイヤー側が有利になるシステムの導入もそう簡単には行えず、どうしてもビジネスを考えた作り方をせざるを得ません。

しかしアーケードゲームでなければビジネスのしがらみを受けなくて良いので、好き勝手に作れます。
プレイヤー側に親切で有利なシステムの導入も自由にできますし、どんなにプレイヤーが長く遊んでも回転率が悪化してお店が困るということはありません。
アーケードの移植も良いけど、こういうシューティングをケイブが作るというのも、プレイヤーにとって良いことではないかと思いますね。
まあ昨今のケイブの収支を見ると、そんなことしてる余裕はあまりない気もするけど。

以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。
このトレーラーは Windows Phone 版のものですが、iOS 版も内容は変わりません。



価格は 1000 円とやや強気な設定。
虫姫さまが 450 円だったりする状況でこの価格はどうなんだろうとは思いますが、しかしシューティングファンならこの価格でも買う価値はあると思います。

対応は iPhone 4 以上、iPad 2 以上です。 iPod touch は対象外なので注意して下さい。
(10/26 現在、iPod touch 第5世代は動かせるスペックがあるはずですが、まだ対象外のままになっています)

怒首領蜂大復活/大往生エスプガルーダ虫姫さまふたりのようなゲームセンターで稼動していた本格的なケイブシューではないのでご注意を。
ケイブシューの派手さと爽快さは維持されていますが、内容的に玄人向けのシューティングであることは否めません。
イージーモードが付加されましたが、初心者がやるには難易度も楽しみ方もちょっと敷居が高いですね・・・

シューターにはかなりオススメ出来るアプリですが、そうでない人には勧め辛い、ちょっと人を選ぶアプリと言えるでしょう。
でも個人的には、ずっと気になっていたゲームなので、iOS 版が出来たことは凄く嬉しいですね。

DODONPACHI MAXIMUM (iTunes が起動します)