グラフィックは貧相ながら、Azkend のような一筆書きパズルと、不思議のダンジョン系の RPG の面白さが融合した、多くのユーザーから支持されたパズル RPG の名作「Dungeon Raid」。
今でもプレイヤーの多いゲームですが、その Dungeon Raid を模したような新しいパズル RPG が登場しています。
Dungeon Story」です。

パズル部分は Dungeon Raid とほぼ同じ一筆書きタイプのパズルですが、RPG 部分はやられてもレベルを引き継ぐ形になっており、プレイする度にレベル1から始まっていた Dungeon Raid とは異なります。
ただ、冒険中に得られる特技レベルは冒険の度にリセットされるなど、不思議のダンジョンっぽい部分は残されています。

先に結論から言ってしまうと、Dungeon Raid ほどの戦略性はなく、特技や装備の種類も少なめで、Dungeon Raid のような面白さを期待するとガッカリすることになります。
ただ、こちらはこちらで継続してキャラクターを育てる楽しみがあるため、悪い訳ではありません。
Dungeon Raid にインスパイアされた作品と言えますが、Dungeon Raid とは違うゲームと考えてプレイした方が良いですね。

dungeonstory

剣・火・氷・ハート・コインの5つのパネルが配置されていて、同じパネルを3つ以上、一筆書きの要領で指でなぞっていくと消すことが出来ます。

画面左上にはプレイヤーの体力、右上にはモンスターの体力が表示されていて、火&氷のパネルを消すと武器や魔法でモンスターを攻撃し、相手の体力を減らすことが出来ます。
火と氷のパネルは繋げる事ができ、火と氷のパネルをそれぞれ2つ以上同時に消すと「マジックコンボ」となりダメージが増します。
しかしパネルを消すと、相手の攻撃を受けてこちらの体力も減少します。
相手の攻撃は必ず毎ターン受け、回避することはできません。

ハートを消すと体力が回復し、コインを消すとお金が増えます。
お金は冒険中に出会う商人から特技を購入したり、冒険後に町で装備などを買うのに使用できます。

モンスターの攻撃力はかなり高く、1発でこちらの体力が半分ぐらい減ることもザラにあります
よって1回攻撃しては回復、ゴールドを取っては回復、と言うように頻繁に回復しなければ間に合いません。
ちょっと油断するとすぐ死に直結しますが、このシビアなバランスは Dungeon Raid の難易度を引き継いでいるとも言え、これはこれでプレイに緊張感があるので良いですね

Dungeon Story
※攻撃するたびにこちらもダメージ。 おまけにダメージはかなり大きいです。
よってコインを取る余裕があまりない事もあり、それでもコインが貯まってくると回収しなければ邪魔になるので、コインの存在が厄介になります。
右は商人からアイテム(特技)を買っているシーン。 Dungeon Raid と違って装備ではありません。 攻撃力アップや HP 自然回復など様々なものがありますが、冒険後にリセットされます。


戦闘によって画面上部のエネルギーメーターが貯まっていき、一定量貯まると画面下に表示されている特殊アイテムを使用できます。
特殊アイテムは最初は(一定回数のダメージを軽減する。メーター1段階で 50 %、2段階で 70 %、3段階で 90 %)しか持っていませんが、お金を貯めて購入しておけば、体力回復の薬や、敵にダメージを与える爆弾なども使うことが出来ます。

ただ、敵も特殊能力を持っている場合があり、例えば「物理や魔法のダメージを軽減する」「2回攻撃を行う」「次のターンの攻撃を無効化する」などの効果を使用してきます。
また、「パネルをシャッフルする」「特定のパネルをゴールドに変える」「エネルギーメーターを減少させる」などの変わったものも存在します。

敵を倒し続けていると紋章が見つかる場合があり、これを獲得すると上位のダンジョンが現れます。
敵にやられるか、ポーズして「EXIT」を選ぶと帰還しますが、レベルや経験値、稼いだゴールドなどはそのまま持って帰ります。

Dungeon Story
※左はステータス画面。 様々な職業が用意されており、自由に変更できます。 職業はレベルアップで増加します。
右は「パネルを全部ゴールドに変える」という敵の特技が発生した状態。 余裕がある時にこの特技を持つ敵と遭遇したときは、ワザと倒さずに特技を連発させることで、かなりのゴールドを稼ぐ事が出来ます。
しかし体力がなく、ハートが必要なときにこの技を出されると・・・


冒険終了後、冒険で得たお金で装備やアイテムを購入したり、冒険中に得られる特技を強化したり、スキル(能力補助)の習得を行ったりできます。
冒険中に習得した特技は帰還するとなくなりますが、それ以外のパラメーターは全部そのまま保持され続けます

よって敵が強くてなかなか勝ち進めなくても、冒険を繰り返していれば徐々に戦いはラクになっていくでしょう。
上位のダンジョンが出ても、そこですぐやられてしまうようなら、下位のダンジョンで鍛えた方がレベルは効率良く上げられます。
(ただしお金は上位のダンジョンの方が入手量が多いです)

Dungeon Story
※左は宿屋でクエストを請け負う画面。 クリアすると名声が上がり、名声メーターが一杯になると経験値の獲得量が増えたり、買い物の金額が少し安くなったりします。
クエストは入り直す度に変わり、「Slay a Powerful Dragon」が一回戦闘するだけで良いのでラクです。
右はスキルの習得画面。 能力を数パーセントアップするものなので、基本ステータスが高くないと効果は低いです。


難点と言うか、Dungeon Raid に比べて残念なのは・・・ 特殊な効果のスキルや装備がなく、それを使った戦略というものも存在しないこと。

装備は下位の物から順に買い換えて行くのみで、装備に特殊な効果が付いているようなことはなく、単にステータスをアップさせるのみです。
スキルも能力を数パーセントアップさせるものばかりで、変わった能力が得られるようなものはありません

よって Dungeon Raid のような、特定のスキルを組み合わせて有利に戦うとか、装備に付いている特殊能力をうまく活用するとか、そういったことは出来ません。

また、見ての通りグラフィックがチープで、アイコンの種類も少ないです。
Dungeon Raid もグラフィックは簡素でしたが、それよりグラフィックパターンは少なく、敵も文字で表現されているだけで、装備の絵などもありません。

また、「攻撃を反射する」などの厄介な特殊能力を持つ敵が出て来たりするのですが、敵に付いている特殊能力がほぼランダムで、敵のグラフィックも存在しないため、相手の詳細をいちいち確認しないとその性質が解りません
Dungeon Raid と比べると、やはり色々と追い付いていない部分が目に付きますね。

Dungeon Story
※戦闘時に自分の名前をタップすると自分のステータスと特技の詳細が、敵をタップすると敵の攻撃力と経験値、そして特性が表示されます。
敵は文字だけで、絵的なものが何もないのが残念。
右は冒険中に獲得できる特技の一覧。 見てのように能力アップ系ばかりで、特殊と言えるのは自然回復と敵のHP自然減少ぐらい。
パネルを入れ替えるとか、そういった戦略的に使えそうなものがないのが残念ですね。


価格は 85 円。 見た目はさすがに厳しいですが、ゲームは相応に楽しめるので、この安さなら悪くありません。
追加課金のようなものはなく、タイトル画面に「TIP JAR」という課金がありますが、これは本当に「チップ」であり、単なる開発者への支援です。

Dungeon Raid ほどのゲーム性はありませんが、やはり長期的に育成していけるというのは、思わずやり続けてしまう魅力がありますね
お金はなかなか貯まりませんが、レベルアップは割と早く、キャラクターはどんどん強くなっていくので、その点でも育てがいがあります。
見た目はまんま Dungeon Raid ですが、あえて Dungeon Raid とは違う方向の楽しみ方を目指したのではないでしょうか。

Dungeon Raid の経験者の方や、ソーシャルゲームではないパズル+RPG が欲しい方は、試してみる価値があると思います。

Dungeon Story (iTunes が起動します)