※ iOS 版 FF4 の詳細攻略ページを本家側の iPhone AC で公開しています。
http://iphoneac.com/FF4.html

ドラクエと並ぶ日本の2大 RPG 「ファイナルファンタジー」。
iOS では PSP 版の移植である FF1FF2、DS 版からの移植である FF3 がすでに発売されていますが、先日ついにシリーズ4作目も登場しました。
FINAL FANTASY IV」です。

近年の FF4 のリメイクバージョンには 2007 年末に発売されたフル 3D の DS 版と、2011 年に発売された 2D 高画質の PSP 版があるのですが、今回 iOS に登場したものは DS 版をベースにしたものです。
この DS 版 FF4 は DS / iOS 版の FF3 を作ったマトリックスのスタッフが作成しており、すでに iOS 版 FF3 での実績があるため、今回も引き続き同じスタッフで開発が行われている模様です。

DS 版からの移植であるため、キャラクターデザインが全体的に子供っぽく、登場人物の多くが大人である FF4 だと違和感があるのですが、イベントシーンでは 2D では表現できなかったキャラクターの仕草などが加えられており、ダンジョンも立体的に変化、FF3 の時と同様にゲームは1から作り直されているようです
もちろんグラフィックは iPhone / iPad に合わせて描き直されており、言わば DS 版の高画質バージョンと言えます。

FF2 から FF6 までの 2D 時代のシリーズ作は、ストーリーに合わせてメンバーが変わる「ストーリー重視型」と、パーティーの職業を自由に変更できる「ジョブシステム重視型」が交互に繰り返されていたのですが、FF4 はその中でも最たる「ストーリー重視型」です
そのため「一本道すぎる」「自由度がない」などの批判を受けることも多いのですが、イベント演出が豊富で、とても FF らしい FF だと言えますね。

FINAL FANTASY IV ファイナルファンタジー4

飛空艇の軍事力で勢力を拡大し始めた王国の「暗黒騎士」が主人公で、ストーリーの進行に合わせてパーティーメンバーが頻繁に入れ替わるのが特徴です。
ジョブチェンジ(転職)などはないため、使える職業はストーリーに合わせて決まっており、レベル上げよりもその時のパーティーの特長を生かした戦い方が重要になります。

RPG としての自由度に乏しい反面、その時点のメンバーに合わせた特技や行動パターンを持つ敵が登場するため、ゲームバランスはしっかりしています。
ただ、全体的に難易度は高めで、単に「たたかう」を繰り返すだけでは苦戦する場合が多く、「FF の中でも特に鬼難度」みたいな表現をされることもあります。

そのためかオリジナルの FF4 には「イージータイプ」と呼ばれるものが存在しており、この iOS 版も難易度を「ノーマル」と「ハード」から選択できるようになっています。
おそらくハードがオリジナルなのだと思いますが、ノーマルでも昨今の RPG よりは高難度なので、無理せずノーマルを選んだ方が無難でしょうね。

グラフィックは DS 版のものがベースのため、現在の iOS のレベルで見ると角張っている大雑把なデザインに見えてしまいます
しかし iPhone の高解像度で見てもあまり見劣りしないレベルにブラッシュアップされており、町やダンジョンなども iOS 用に修正されているようです

ただキャラに関しては、iPad の大きな画面で見ると粗さが見えるのは否めません。
当時のドットグラフィックを模したようなテクスチャ(表面)なので、そこは味があるとも言えますが。

そして 3D 化した点を生かし、イベントシーンではカメラワークや身振り手振りなどが追加され、2D の時代には不可能だった演出や表現が行われています
また、イベントシーンにはすべて声優さんによるボイスが加えられています
表現の変化に伴ってシナリオも一部修正されているようですが、この点は FFIV の原作シナリオを担当した方が監修をしているようです。

FINAL FANTASY IV ファイナルファンタジー4
※セシルとローザが語らうシーン。 ママローヤルアルファー。
ベッドに腰掛けてうつむくなど、2D では出来なかった演出が見られます。
ストーリー重視の FF なので、こういう方向のバージョンアップは自然なのかもしれませんね。


FINAL FANTASY IV ファイナルファンタジー4
※ボス戦とザコ戦で視点が変わるのも今作の特徴。
このボスは目が白い時は物理攻撃に、赤い時は魔法に反撃してきます。
よって相手の状況に合わせて使う攻撃を変えなければならず、こうした何らかの「攻略」が必要な戦闘が多いのが特徴です。
他にも相手が自爆する時に防御しておかないと全滅する、と言ったものがあります。


そして iOS 版(DS版)で追加された、新しい要素が2つ。
1つは AUTO BATTLE(オートバトル)です。

これは AUTO のボタンを押すことで各キャラクターが指定した行動を自動で繰り返してくれるもので、iOS 版の FINAL FANTASY LEGENDS にも導入されていて好評だったシステムですね。
PSP のリメイク版 FF4 にも追加されていたようですが、これらと大きく違うのはオートバトル中に使用するコマンドを「アビリティー」の設定で登録しておけること

設定には攻撃や魔法の他、装備アイテムの使用なども含まれるため、使うと魔法が発動する装備も手軽に活用できます。
また、前回の行動を繰り返す訳ではないので、手軽にオートと手動を切り替えての戦闘が行えます。

FINAL FANTASY LEGENDS のように「オート中は倍速」という訳ではないので、ゲームのテンポが上がる訳ではありませんが、進行がとてもラクになるので良いですね。


もう1つは「デカントアビリティー」と呼ばれる、各キャラに追加できる特技。
ダメージを受けた時に自動で回復する「オートポーション」や、敵に反撃する「カウンター」、アイテムの効果を2倍にする「アイテムの知識」など、様々な特技を好みのキャラに付加することが出来ます

これにより RPG としての自由度が低かった FF4 でも、キャラクターのカスタマイズが可能です。
また、吟遊詩人の「うたう」や、魔法がランダムに発動する「おもいだす」などのキャラ固有のアビリティーは、そのキャラが離脱すると使えなくなっていましたが、その際にデカントアビリティー習得アイテムを貰えるため、引き続き他のキャラで使うことが出来るようになっています。

ただしデカントアビリティーは(何周もしない限り)1種類1つしか入手できないので、どれをどのキャラに使うか慎重に判断しなければなりません。
離脱するキャラに大切なアビリティーを使ったら、後で泣くハメになります。
ただ、デカントアビリティーを覚えたキャラが離脱すると、その際に別のデカントアビリティーを追加で入手できるようになっていて、この方法でなければ手に入らないアビリティーも存在します。

FINAL FANTASY IV ファイナルファンタジー4
※アビリティー設定画面にはオート時に使用する「オートコマンド」の項目があります。
序盤のリディアはマジックアローが発動する「ロッド」や、ブリザドが発動する「アイスロッド」を装備して、オートコマンドにそれを設定しておくのがオススメですね。
「バトルコマンド」はデカントアビリティーを習得した後にカスタマイズ可能で、習得したものと入れ替えることが出来ます。


FINAL FANTASY IV ファイナルファンタジー4
※いつでも「マップ」を見られるのも iOS(DS)版の特徴。
ダンジョンマップはオートマッピング形式で、踏破した場所が自動的に書き込まれていき、その階を全踏破するとご褒美アイテムを貰えます。
また、このマップ画面を表示したままでも移動が可能です。(その時はマップがやや薄くなります)
「サイトロ」の魔法を使うと、未踏破の場所も確認できます。


FF3 は DS の画面に合わせ、敵が3体までしか出現しないという制限がありましたが、今回はもっと多数の敵が登場し、パーティーメンバーも最大5人になります。
よって前作より多くのキャラによる戦闘が行われます

好評の iOS 版 FF3 のグラフィックとプレイ感で FF4 をプレイできるため、こちらもロングセラーになることは必至だと思われます。
デカントアビリティーをさらに集められる「2週目」や、2周目以降でなければ登場しない強力な隠しボスなど、やり込み要素も十分なようですね。

価格は 1800 円で、FF3 と変わりません。
DS 版が 6000 円、再販版でも 3000 円で販売されていたことを考えると、その高画質版がこの値段で買えるのはお得と言って良いでしょう。

私は正直言うと、初期作品の FF の中では IV はあまり好きな方ではないのですが、巷ではシリーズの中でも上位を争う人気作で、登場を待ち望んでいた方も多いと思います。
こうやって FF が1つずつスマホでプレイ出来るようになっていくのは、ゲームユーザーにとって嬉しい限りですね。

FINAL FANTASY IV (iTunes が起動、今回は iPhone / iPad 両対応です)


最後になりましたが、以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。