昨年末、Apple が選出する 2012 年度のアプリの表彰「AppStore BEST of 2012」が発表されました。
その詳細は後日お届けしたいと思いますが、その表彰で「今年のベスト iPhone ゲーム」に選ばれた作品を今回はご紹介したいと思います。
レイマン ジャングル ラン」です。

このゲームは以前から欧米で高い評価を受けていたのですが、よくある横スクロールのジャンプアクションかと思っていて、スルーしていました。
しかし BEST GAME に選ばれたのでやってみると・・・ 確かにコレは、選ばれるだけあるゲームですね

CanabaltMonster Dash のような自動で走り続ける「ランゲーム」ですが、エンドレスではなくステージクリア制で、コースが大きく変化したり、壁を走って登ったり、空を飛んだり、ソニック・ザ・ヘッジホッグのような多彩なアクションを見せてくれます。 しかもソニックよりも手軽に


ねじ巻きナイトにも似ていますが、それより遊びやすくスピーディーで、真横視点の 2D ランニングゲームとしては決定版と言っても良いでしょう。

販売は PC ゲームで有名なフランスの Ubisoft 、開発は同じくフランスの Pastagames というメーカーです。
Pastagames は Pix'n Love Rush の開発元でもあります。

レイマン ジャングル ラン

前述したように主人公は自動で走り続けます
画面をタップするとジャンプしますが、操作はそれだけ。
ステージによっては押しっぱなしで飛行したり、ジャンプとパンチの2つのボタンを使いますが、基本的には画面を押すだけの「ワンキーゲーム」(ボタン1つのゲーム)です。

しかしこのシンプルな操作でアクロバチックなアクションを次々と繰り出せます
ロープを飛び移ったり、壁を蹴って三角飛びをしたり、様々なアクションをかなり思い通りに出す事が出来ます。
左右の壁に連続で飛び移り、どんどん昇って行くシーンがありますが、これもタイミング良くボタンを押しているだけで次々に飛び移ってくれます。

ワンキーだけでここまで自在なアクションを行えるのは、操作に対する反応やステージの作り方などが、かなり入念に作り込まれているからだと思います。

難易度も全体的に抑えられていて前半のステージには敵も現れません。
ミスを誘うような作り方ではなく、「気持ちよく走り抜けられること」を重視した設計になっています。

演出もスピーディーでカッコ良く、巨大なツルが伸びてきて道や壁が出来るなど、しかけも豊富。
グラフィックも美しく、非常に完成度の高いゲームですね。
とにかくやっていて楽しい作品です。

レイマン ジャングル ラン
※ロープにぶら下がってターザンジャンプをしているシーン。 他にもツルに掴まって飛び移るシーンなどがあります。
これらのシーンでのジャンプのタイミング判定は甘めで、ベストなジャンプをしやすくなっているようです。
多くのしかけがトラップではなく、格好いいアクションを決めるために存在しているような作り方です。


レイマン ジャングル ラン
※こんな縦穴も三角飛びでどんどん上に昇っていけます。
また「壁走り」が出来るステージなら普通に走って登ることも可能で、ソニックのようにグルっと一回転する地形も存在します。
「ワンキーになって遊びやすくなったソニック・ザ・ヘッジホッグ」という印象も受けますね。


「ジャンプ」「とぶ」「かべはしり」など、そのまんまな名前のワールドが5つ存在し、各ワールドに9+1のステージが用意されています。
よってステージ数は(2013/1時点で)全 50 ステージ

前述したように難易度が高くないので、単にクリアして行くだけならサクサクと進むため、9x5 ステージあってもそんなに長続きする訳ではありませんが、このサクサク感もゲームのウリだと思います。

また、各ステージに存在するコインのようなアイテムを全て集めると「がいこつの歯」を入手でき、これを同じワールドで5つ集めると高難度の「ゾンビのくに」がアンロックされます。
このパーフェクトクリアを目指す場合は、かなり難易度は上がります

ただ、パーフェクトも「難しすぎる」という程ではなく、この点のバランスも良いですね。 リトライも素早く行うことが出来ます。

レイマン ジャングル ラン
※ワールド選択画面。 「とぶ」のワールド以後は、ずっとボタン押しっぱなしで滑空することが出来ます。
5つ目のワールドはダウンロードコンテンツですが、無料で公開されています。
課金はありますが、現時点(2013/1)では主人公の見た目を変更するもののみです。


レイマン ジャングル ラン
※各ワールドの 10 番目のステージはパーフェクトを5つ取らないとアンロックされない「ゾンビのくに」。
ここだけはかなり高難度!
これを出現させてクリアするのがやり込み要素と言えますね。


価格は 360 円。クオリティーとボリュームを考えると悪くない値段だと思います。
iPhone と iPad の双方に対応しているユニバーサルアプリです。

あくまでスマホアプリな内容であり、ソニック・ザ・ヘッジホッグ のようなゲームソフト的なボリュームはありませんが、この遊びやすさは特筆ものです
手軽でスピーディー、やっていて楽しいアクションを見ていると、「ソニック・ザ・ヘッジホッグは、本当はこういうのがやりたかったんだろうなぁ・・・」と感じてしまいます。
決してソニックが悪い訳じゃないけど。

AppStore の表彰はアメリカの Apple が行っているものなので、日本の一般ユーザーの視点で見るとちょっとズレてたりするのですが、このゲームの受賞は納得できますね

レイマン ジャングル ラン (iTunes が起動します)