「スクエニが新作ゲームの予告サイトをオープンした!」「キャラクターはどう見てもファイナルファンタジー!」「しかも iOS 専用アプリらしいぞ!」
そんな衝撃的な情報が駆け巡ったのが1月15日。
すぐにネット上では「FF のリメイクか?」「FFL みたいな新作じゃねーの?」「どうせソーシャルだろ」などなど、様々な憶測が飛び交いました。

そして1月17日、ユーザーの期待と不安を背負いつつ、満を持して登場したものは・・・

なめこ的な何かでした。

と言う訳で、今回ご紹介するのは、色々な意味で話題になっているスクエニの新作アプリ、
FINAL FANTASY ALL THE BRAVEST」です。
(FF オール ザ ブレイベスト、通称 FF ATB)

このゲームをジャンルで言い表すと、ミニゲームであり、ファンアイテムであり、おバカゲーであり、クソゲーであり、ジョークアプリです
けっして長編 RPG とか、そう言った類のものではないのでお間違えの無いように。
ゲーム性もほとんどなく、非常にシンプルな内容です。

正直ここで扱うかどうか悩んだのですが、間違いなく「話題作」ですし、個人的には好きなアプリで、「FF 好き」で「おバカゲー好き」の私の心に見事にヒットしてしまいました。

ある意味、これは「一発ネタ」です。
マジメなゲームを求めている人がヘタに触れると激怒しかねないのでご注意下さい
なお、発売はスクエニですが、開発はビットグルーヴという京都のメーカーです。

FINAL FANTASY ALL THE BRAVEST FF ATB

画面右にズラッと並んでいる FF シリーズのキャラクターを、ひたすら指でなぞり続けます。

以上。

・・・ホントに、ゲームのプレイ方法はコレしかありません。

キャラクターを指で触ると敵に攻撃を行い、その後はバー(ATB)が貯まるまで待機状態となって、バーが最大になってから触れれば再び攻撃を行うのですが、キャラクターが 20 人とか 30 人とかになるので、1人1人のタイミングを計ることはまず無理で、やることはもう「ひたすらこすりまくる」しかありません

職業ごとに攻撃方法が異なり、戦士なら剣を振り、弓使いなら矢を撃ち、魔術師ならサンダーなどの魔法を発動させるのですが、それらを使い分ける必要はないので、ひたすらこすりながら色々なキャラが様々な攻撃で敵をフルボッコにするのを眺めて楽しむゲームですね。

よって戦略性やらゲーム性やらは皆無で、勝てない敵に遭遇した時に前のステージに戻ってレベルを上げてくるぐらいしか、プレイヤーが判断する部分はありません。

一応、レベルが上がれば人数が増え、パーティーが強くなり、さらに倒した敵が武器を落とすこともあるので、RPG らしい部分もあることはあります。

もし全滅した場合は、3分経過するごとに1人ずつ復活していきます
敵はこちらが攻撃するまで手を出してこないので、全員復活するまで待ってから攻撃を再開できますが、もし倒せそうなら全員復活するまで待たなくても構いません。
ステージクリアできれば全員が復活します。

FINAL FANTASY ALL THE BRAVEST FF ATB
※バルバリシアとルビカンテにエーコとユウナの召還魔法炸裂! もはやカオス状態。
全滅した場合はしばらく待たないと復活できませんが、勝てそうなら回復途中でも戦闘の再開が可能で、その辺の自由度と「キャラクターをなぞる」という操作から「なめこ」を参考にしている印象を受けます。
右の画像は3時間に1度だけ使える「フィーバー」状態。 攻撃の待機時間が無くなり、ひたすら連続攻撃が可能です。


そんなゲームらしからぬゲームですが、非常にテンポ良く遊べることと、歴代ファイナルファンタジーをリスペクトした懐かしさ一杯の演出、さらに無数のキャラが敵を袋叩きにするハデな戦闘が見ていて楽しいため、これはこれで遊べます。

強くなれば1回の戦闘がものの数秒で終わるので、そのサクサク感はハンパなく、しばらくやっていると「これはこれでアリかなぁ」と思えて来ますね。

ステージ1は FF1、ステージ2は FF5 と言った具合に、各ステージが1つの FF 作品をテーマにしていて、BGM や敵もその FF シリーズのものになります。
「皇帝」や「くらやみのくも」、「ケフカ」や「ゴルベーザ」などの歴代のボスが懐かしいセリフと共に現れ、ラスボス戦の BGM をバックに戦闘が繰り広げられます。
その演出を見ていると、開発した人がいかに FF シリーズが好きかが伝わって来ますね

FINAL FANTASY ALL THE BRAVEST FF ATB
※左はフィールドマップ。 このフィールド画面でも、その FF 作品のフィールドの BGM が流れます。
右は武器の一覧画面で、入手すると対応した職業の攻撃力が上がります。 勝てなくなってきたら武器を集めに戻るのも良いでしょう。
ちなみにこのゲームの略称は FF ATB ですが、ATB とは FF シリーズで使われている「アクティブ・タイム・バトル」の略でもあります。


やや気になるのは価格と課金スタイルです。

350 円の有料アプリですが、歴代 FF シリーズの主人公キャラは「プレミアムキャラクター」となっていて、85 円の課金をしないと参加させられません。
全部で 35 人いて、誰が出てくるかはランダム。
キャラがダブることはありませんが、全員そろえようと思ったら 3000 円近くになります。

プレミアムキャラクターの攻撃は召還魔法やホーミングビームなど、演出的にも派手で楽しいものが多いだけに、それらが課金しまくらないと利用できないのは残念です。

加えて FF7、FF10、FF13 のステージは1つ 350 円の追加課金ステージになっていて、これも含めると 4000 円近くになります。

前述したようにシンプルなミニゲームで、おまけに本体が有料なのに、課金要素が多いというのは、さすがに割高な印象が否めません。

FINAL FANTASY ALL THE BRAVEST FF ATB
※ FF シリーズは 7 から 3D になりましたが、このゲームでは FF7 以降のキャラも 2D のドットグラフィックで表現されています。
モンスターの絵は当時のままなので懐かしいですね。 各キャラクターの解説文はなかなか笑えますw
しかしプレミアムキャラクターを集める金額は結構厳しいです・・・ ガチャと違い、キャラがダブらないのは良いのですが・・・


事前告知で大きな話題になったために、発売されてから「ズコー!」となった人が多く、名前負けな印象は否めないのですが、ネタゲーとしては面白いと思います

巷の意見は賛否両論・・・ と言うか批判意見が多く、そうなるのが当たり前な内容ですが、私自身は冒頭でも述べたように「FF シリーズを一通りプレイしてきたおバカゲーが好きな人」なので、個人的には楽しいです。
人に勧められるかと言われたら微妙だけど。

「ネタをネタとして楽しめる人」で、「そのネタにお金を払える人」であり、さらに「歴代の FF シリーズをプレイしてきた人」には、オススメいたします。

FINAL FANTASY ALL THE BRAVEST (iTunes が起動します)


最後になりましたが、以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。