勝手にお送りしていた「黒い主人公のアプリ」シリーズも、四回目となる今回で最後です。
今回取り上げるのは黒いボールを転がしてゴールに導いていく、グラデーションとシルエットのグラフィックが美しいアクションパズルゲーム。
NightSky」です。

元々はパソコンでダウンロード販売されていたゲームで、2011年度のインディーズゲーム(個人や小メーカーのゲーム)の表彰「IGF 2011」でオーディオ部門のノミネート作になっています。
綺麗な曲が流れたりする訳ではないのですが、自然環境音や効果音が非常にリアルで、さらに時折ちょっとだけ流れる BGM が雰囲気を出しており、そうした全体的な芸術性が評価されたのだと思われます。

雰囲気重視のゲームですが、遊びやすいアクションゲームで、ステージやしかけも豊富に用意されています。

nightsky

プレイヤーが動かすのは黒いボールです。
画面を左右にスライドするとその方向に加速し、指を早く動かすほどボールは大きく加速します。
また、画面を押しっぱなしにするとブレーキをかけ、その場に留まります。

ボールや画面に存在する物体は物理シミュレートされており、重力に従って落下し、重さやバランスによって傾いたり転がったりします。

スタートは画面左端で、右に向かって進んでいき、何画面か進むとシーンが変わります。
ミスった時(落下した時)や、身動きが取れなくなって画面を二本指でダブルタップした時は、シーンの変わり目から再スタートとなります。

ステージのしかけが豊富で、新しいものが次々と現れるのが特徴で、乗ると動く台車、車輪が付いた車、プロペラが付いたグライダー、回る風車や歯車、ピンボールのフリッパーなど、シーンが変わるたびに目新しいものが出て来ます。

上下にフリックすることで重力が反転するステージや、加速できず慣性だけで進むステージなど、操作方法が変化するステージも存在し、これらにより飽きが来ない作りになっていますね。

何画面か進むとエリアクリアとなり、次のエリアに進めますが、完全にクリアしていなくても次に進める場合もあります。

NightSky
※車輪の付いたカゴ(?)に入って進んでいるシーン。 車輪の回転方向の違いにより、フリックした方とは逆に進むので、それを考慮した操作が必要です。
画像では解りませんが、このシーンは風が吹いていて、風の音が鳴っています。 他にも波の音や雨の音など、自然音が豊富です。


NightSky
※1つのエリアに 13 のシーンがあり、1つのシーンは2~4画面ほどで構成されています。
シーン選択画面に★マークが書かれている場合、そのシーンのどこかに★が隠されています。
★を取るとマークが☆になり、次のシーンにワープできます。


難易度は適度で、ゲーム前半はかなりサクサク進めます
薄暗い静かな雰囲気が特徴ですが、意外とテンポの良いゲームでもありますね。

中盤からはかなり難しいしかけが出てくるので、サクサク感はなくなりますが、逆にパズル性やアクション性が高まり、ゲームとしてやり応えのあるものになってきます。

難点は慣性の働くボールの操作が独特で、うまく動かせない時にイライラしてしまうこと
シビアなタイミングを要求される場面もあるので、それと操作し辛さが重なると辛いですね・・・
ただ、そこまで難しいゲームではないため、「マゾゲー」という程ではありません。
難しい場面も、ちょっとした工夫でラクにクリア出来ることもあります。

以下は Youtube で公開されている、公式のトレーラーです。



価格は 450 円。 正直、内容を考えるとやや高く感じます。
元は約 1000 円で売られていた PC 用ゲームなので、それを考えると安いのですが、iOS アプリでこの価格ではちょっと辛い印象。

ただ、雰囲気の良さとゲーム性を両立しているアプリで、ルールも解りやすく、内容は悪くありません。
静かな夜に少しずつやるのが良いゲームだと思いますが、通勤・通学時にやるゲームとしても良さそうです。

超オススメという程ではありませんが、良作と言って良いゲームですね。

NightSky (iTunes 起動、iPhone / iPad 両対応)