流行りの弾幕シューティングではなく、マニアックな得点システムや派手なパワーアップもない、しかしとても遊びやすく、何度も繰り返してしまうシューティングゲームが登場しています。
Plasma-Sky」です。

縦スクロールのシューティングっぽい感じなのですが、地上の敵はおらず、背景も宇宙空間のみ。
ステージクリア制の固定画面シューティングに近く、iTunes の解説文でも「ギャラガタイプのシューティング」と説明されています。
しかしレーザーを撃つボスなどが登場し、移動も左右にしか動けない訳ではないため、ギャラガとはまた違った内容ですね。

個人で作られたゲームのようで、Android 版も公開されています。

Plasma Sky

自機の移動は俗にいう「相対移動」(指の位置に関わらず、指を動かした方向と速度で移動する)で、ショットは自動で連射されます。 ボタンはありません。

出現する敵を全滅させると LEVEL が上がり、次の敵が登場します。
敵の出現パターンと動きは LEVEL ごとに異なり、ギャラガのボーナスステージのように編隊を組んで一定のルートを通って出てくることもあれば、一斉に出て来て整列したり、そのまま通り過ぎたり、画面内をクルクルと旋回し続ける場合もあります。
バラエティーに富んだ敵の動きと、ネオンカラーのグラフィックがこのゲームの魅力ですね

敵を倒しているとパワーカプセルをポロポロ落とし、これを集めると通常ショットが強化されます。
ただ、カプセルを取らないでいるとパワーは徐々に落ちていきます。
カプセルはパワーアップのためと言うより、上げたパワーを維持するために取っていく感じです。
また、そんなに派手に強化される訳ではないので、パワーアップで勝負するようなゲームではありません

自機は耐久力制で、被弾しても1発ではやられません。
ただし残機はないので1機やられたらゲームオーバーで、硬い敵に体当たりされると一気に耐久力が尽きてしまう場合もあります。

しかし耐久力はアイテムで回復できますし、ボムアイテムを取れば被弾しても「オートボム」が発動して助かります。 難易度はそれほど高くはありません

アイテムには他に「ワイドショット」「レーザー」「シールド」などがあり、敵を体当たりで倒せる「スパイクシールド」や、カプセルを引き寄せる「マグネット」といった変わり種もありますが、どれも時間制であり、恒久的なパワーアップではありません。

Plasma Sky
※左はワイドショット、右はレーザー。 しかし使えるのは一定時間のみ。
パワーアップやアイテムが強すぎないゲームなので、それがなくなると勝てないとか、パワーダウンしたら詰むとか、そういうゲームにはなっていません。


ゲームモードには CONQUEST(コンクエスト)と HARDCORE(ハードコア)があり、コンクエストは LEVEL 80 を突破するとゲームクリアになります。
またコンティニューが可能で、スコアは 0 になりますが、やられても続ける事が可能です。

ハードコアはコンティニューがなく、エンドレスで、さらに耐久力がありません
ボムやシールドがない状態で被弾すると1発でゲームオーバーです。

ただ、このゲームは弾幕シューティングではなく、敵の弾は少ないので、そんなに「ハードコア」と言うほど難しい訳ではありません。
敵の動きがトリッキーなので、慣れないうちは中ボスに体当たりされてやられることも多いのですが、何度かやって慣れてしまうとシューティングの得意な人なら長時間続けることが出来るでしょう。

Plasma Sky
※レーザー攻撃はまともに当たると大ダメージですが、前兆がしばらく出てから発射されるので、かわすのは難しくありません。
難しいのは右のヘビのような中ボス。 動きがかなり変則的で、弧を描くように動くため軌道が読み辛いです。
テラクレスタの敵のような動きをします・・・ と言っても、解る人は少ないだろうな・・・


とにかく遊びやすいシューティングで、手軽にプレイできます
スコアシステムもシンプルで、「得点倍率」がありますが、時間と共に最大 20 倍まで勝手に増えていき、被弾するとリセットされるという形です。
倍率を上げるのに何か特別なルールとか攻略とかが必要な訳ではありません

スコアを伸ばすために危険な行為をワザとする必要はなく、コンボを稼ぐために敵の配置を暗記する必要もなく、パワーアップのために取得するアイテムを選ぶ必要もありません。

ただ、撃って、避ける。 それだけです。
そこにはシューティングがまだ万人向けのゲームであった頃の、懐かしいシューティングの楽しさがあります。

難点は、敵が後方から出現すること
iPhone のアプリは画面下に指が置かれるため、その真下が視認できず、そこから敵が出てくることは基本的にタブーなのですが、このゲームは残念ながら右下や左下からも敵が出現します。

出現前にその前兆が表示されますし、敵の出現パターンは LEVEL ごとに決まっているため、覚えてしまえば問題は無いのですが、やはりスマホで指がある位置から敵が出るのは頂けませんね。

また、外周に指置き場がない、スクリーンサイズの調整が出来ないと言った点も欠点と言えそうですが、弾幕シューティングではないのであまり画面端に追い詰められることがなく、この辺は大きな問題にはなっていません。
また iPhone 5 だと、画面下に出てくる黒い帯がいい感じの指置き場になります。

以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。



価格は 200 円。 購入しやすい、内容に合った値段だと思います。

iOS のインディーズのシューティングゲームには Danmaku Unlimited がありますが、Danmaku がその名の通りの弾幕シューティングであるのに対し、こちらは地味ながら遊びやすく、敵弾が画面を埋め尽くすことはなく、難しいシステムもない、正反対の内容になっています。
初心者向けと言えますが、シューティング上級者でも十分楽しめる内容です

このゲームの解説文には「通勤通学中や待ち時間、会社の窓際でヒマしている時に、その時間を潰すのに最適です」と書かれていて、そうした空き時間に遊べるものを目指して作られているようです。
弾幕シューやケイブシューも良いのですが、こういうシューティングも手軽で良いですね。

シューティングゲームは嫌いじゃないけど、最近のものは難しくてちょっと・・・ という人にも勧められるアプリです。

Plasma-Sky (iTunes が起動します)