他のプレイヤーと早押しクイズでネットワーク対戦バトルをする、セガのアーケード用クイズゲーム「クイズ Answer×Answer」の iPhone 版が公開されています。

このゲームの正式名は「クイズ Answer×Answer Pocket」(アンサー×アンサー ポケット)で、昨年末に公開されていたのですが、現在の iTunes 登録名は違う名前になっています。
今(2013/4 時点)は「アンサー×アンサー [無料早押しクイズ]」になっているのでご注意下さい。

内容は1対1で対戦していたアーケード(ゲームセンター)版とは異なり、ステージクリア型のソーシャル要素のあるゲームになっています。
雰囲気や演出は原作を踏襲していますが、内容はまったく別モノと考えて下さい。
ただ、これはこれでクイズゲームとして楽しめる内容になっています。

クイズ Answer×Answer Pocket アンサー×アンサー ポケット

日本全国の各都市をクイズをしながら巡っていく内容で、北海道から徐々に南下していきます。
各ステージは「タワー」になっていて、クイズの結果に応じて上階に昇っていき、最上階まで辿り着けばクリア、次のステージに進めます。

出題されるクイズの形式には以下のようなものがあります。

早押しクイズ
通常の早押しクイズ。 ボタンを押してから解答を選択する。
文字を入力して答える場合もあるが、通常は4択。

オーディエンス
4択問題で、過去の他プレイヤーの解答が時間と共に表示されていく。
よって他プレイヤーの解答を参考にして答えを選ぶことが出来る。

あまのじゃくクイズ
8択問題で正解は4つ。 正解のうちでもっとも「レアな解答」を選ぶほど得点が高くなる。
この問題のみ、解答速度がスコアに影響しない。

さらに先日のアップデートで以下のクイズが追加されています。

早押し連想クイズ
9つの連想ワードが徐々に表示され、正解が解ったらボタンを押して解答。
解答は文字を入力して行う。

「アンサー×アンサー」は早押しクイズバトルなので、このゲームでも早く答えるほど高い得点が得られます
ただし「あまのじゃくクイズ」だけはレア度によって追加得点が決まるので、早さは影響しません。
5問出題された後、合計得点によって E~SS までの評価が行われ、それに応じた分だけタワーを昇ることが出来ます。

クイズ Answer×Answer Pocket アンサー×アンサー ポケット
※左は「早押しクイズ」。 解答ボタンを押した時のタイムが表示され、それが全プレイヤーの解答速度の上位 80 %以内でなければ解答権が得られません。
問題を最後まで聞いていると下位になってしまいます。 また、簡単な問題だと他の人も速いので注意。
右は「オーディエンス」。 これは逆に、じっくり待っていれば他の人の解答を見られるので、解らない問題でもそれを元に答えられます。
直接のオンライン対戦ではありませんが、これらの仕様によって「ネットワーククイズっぽさ」を出そうとしているのが伺えますね。


クイズ Answer×Answer Pocket アンサー×アンサー ポケット
※左は「あまのじゃくクイズ」。 レアな解答をするとスコアが高いのですが、ここで言う「レア」とは「難しい」という意味ではなく、「他の人が選んでいない」という意味。
だから左の画像では、難しそうでレアっぽい「深川丼」という解答が逆に多数派になっていて、一番簡単そうな「イクラ丼」の解答が少数派になっています。 どれが少数派かの判断は、ほとんど読みと運。
右の画像は新規追加された「早押し連想クイズ」ですが、iTunes ではえらく不評です。 詳しくは後述します・・・


クイズに挑戦するごとに「スタミナ」を消費し、なくなるとしばらく時間が経過するか、回復用アイテムを使わないと再プレイできなくなります。
ここはソーシャルゲーム的な感じになっていますね・・・

また誤答すると「ライフ」が減り、これがなくなっても脱落となります。
ライフが 0 になっても 30 分以内にフレンドに救出されれば復帰できるのですが、救出されなかった場合はリタイアか課金アイテムで復活することになります。

タワーを昇っていくと「チェックポイント」になります。
ここはタイムトライアルになっていて、時間内に一定の得点を貯めなければクリア出来ません。
もしクリア出来なかった場合は数階下まで転落してしまいますが、課金通貨を払うことでコンティニューが可能です。

基本無料アプリのため、課金要素はやや多めな印象がありますね。
ただ、最初のうちは問題の難易度が低いので、そんなに苦戦する事はなく、ライフやコンティニューの課金が必要になることは(クイズが苦手でなければ)ありません。

ゲームもテンポ良く進み、演出やサウンドも良く、このあたりはさすがセガといったところです。
クイズゲームとしてのクオリティーは十分に高いですね。

クイズ Answer×Answer Pocket アンサー×アンサー ポケット
※タワー攻略中のシーン。 クリア評価 C なら3階分、A なら6階分というように、評価の分だけスゴロクのように進んでいきます。 途中で宝箱やライフ回復などを入手できることも。
右はチェックポイント。 ボス戦の代わりですね。 ここは誤答してもライフが減らず、解らない問題はパスも可能。
スピード勝負なので解らない時は考え込まず、さっさとカンで答えるかパスしましょう。


ステージをクリアすることでキャラクターの「コスチューム」を手に入れる事が出来ます。
これは 帽子、メガネ、服、手袋 の4種類があり、コスチュームごとに「解答時間アップ」「入手ポイントアップ」「特定のジャンルの出題率アップ」などの効果があります。

ただゲーム内容がクイズなので、これらの効果はあくまで補助的なものに過ぎず、強化アイテムと言うよりは収集要素・着せ替え要素と言った感じですね。
一応、強化アイテムを使ったり同じコスチュームを入手することで、コスチュームの効果をアップさせていく要素はあります。

「課金ガチャ」もあるのですが、現在は強化用のアイテムしか出ないようになっていて、新コスチュームはゲームの進行(及び高評価でのステージクリア)で集めていかなければなりません。
今後どうなるか解りませんが、現在はガチャよりもゲーム性が重視されているようです。


難点は、ゲームが進むとクリアがかなり困難になってくること。
前半まだ良いのですが、中盤ぐらいになると必要なポイントが上がり、問題の難易度も高くなります。
特にチェックポイントのクリアはどんどん難しくなっていき、しかもここでミスると下の階に落とされるため、課金コンティニューしないと辛くなってきますね

またクイズゲームとしての難点は、誤答した時に正解が表示されないこと。
さらに誤答した問題を確認できる「復習帳」という機能があるのですが、ここで正解を表示するのに 10 日で 350 円の課金が必要になります。
しかも復習帳には5問しか保存されないし、正解表示の課金をしてもクイズ中には正解は確認できないので、その都度復習帳を見にいくのが面倒。
保存問題数を増やすことも出来るのですが、それにはまた課金が必要です

ガチャや装備に課金しないゲームなので、そうでもしないと誰もお金を払わないゲームになるとは思いますが、ちょっとアコギに課金に向かわせようとしている印象も受けます。

今月に入って iTunes のレビューで批判されまくっているのは、新たに追加された「連想早押しクイズ」が時間制限のあるチェックポイントで出て来た時、クリアが困難なこと。
連想クイズは少しずつヒントが出てくる形式なので、しばらく待たないと解答しようがないのですが、チェックポイントは時間制なのでヒントを見ていると残り時間がどんどんなくなります。
加えて連想クイズは解答を文字入力で答える形式なので、カンで答えることもできません。

アップデートで俗に言う「その場コンティニュー」が追加されたため、課金すればクリア出来るのですが、となると当然「金で解決しろってことかよ!」みたいな話が出る訳で・・・

なにか全体的に、収益に結びつける手段に四苦八苦していて、反感を買ってる印象も受けますね
まあパズドラ系にすればいいってものじゃないとは思うし、連想クイズの難易度も先日のアップデートで少し緩和されていて、調整は続けられているようですが・・・

クイズ Answer×Answer Pocket アンサー×アンサー ポケット
※左は「着せ替え」画面。 レアコスチュームは主に大会やイベントなどで入手します。
顔の装飾品がメガネしかないのが、メガネかけない自分としては若干不満。
右のウルトラクイズっぽいのは、毎日配信されている「日替わりクイズ」。
演出の各所に既存のクイズ番組のパロディーが見られますね。


前述したように価格は無料少なくともゲーム前半は課金はまったく必要ありません
課金をしたくなるような場面にさえなりません。

ゲーム中盤になると難易度が上がるため、コンティニューやスタミナ or ライフ回復が欲しくなりますが、このゲームの課金はそちらをメインにしているようです。
RPG ではない純粋なクイズゲームなので、クリアが難しくなってきた時にどうするか、と言ったところでしょうか。

冒頭でも述べたようにゲームセンターのアンサー×アンサーとは全然違う内容ですから、アーケード版のような対戦を期待している人だと「アレ?」となるかもしれません。
また育成要素は乏しいので、パズドラ系である 冒険クイズキングダム と比べるとやり込み性やハマり性は低いです。
こちらはがっつりプレイするようなゲームではなく、毎日時間のある時に少しずつプレイする感じの内容で、通勤・通学時や空き時間に楽しむのに向いています。

ともあれ、ゲームメーカー製らしいクオリティーのクイズゲームなので、オススメできるアプリです。
クイズが嫌いな人っていないと思いますし、少なくとも前半はタダで快適に遊べますしね。

アンサー×アンサー (iTunes が起動します)