ファミコン風のグラフィックで固定画面のステージクリア制アクションゲームと言う、いかにもレトロなスタイルの「ハック&スラッシュ」(ストーリーよりも敵を倒しまくって経験値を稼ぐことがメイン)のゲーム。
それが「Spell Sword」です。

ちょっと懐かしい雰囲気のゲームですが、大量に飛び散るアイテムや物理シミュレートされたしかけなどがあり、新旧融合の内容と言えますね。
短時間で終わるステージを次々とクリアしていく形で、テンポの良いゲームです。

昨年(2012年)の春に公開された結構前のアプリなのですが、ドットグラフィックの秀作アクションゲームなので、今更ですがご紹介しておきたいと思います。
なお、Android 版も公開されています。

Spell Sword

左下の方向キーで左右に動き、右下の2つのボタンでジャンプと攻撃を行います。
足場を飛び移りながら、次々出てくる敵を剣を振って倒し続けるという、固定画面のゲームです。

大きな特徴は「スペルカード」と呼ばれるアイテムが出現し、それを取ると「魔法効果」と「攻撃強化」の2つが発揮されること。
例えば、火のスペルカードだと誘導するファイアーボールが数発放射され、さらにしばらく攻撃が炎をまとうようになります。
氷のスペルカードだと周囲に氷の弾が発射され、さらにプレイヤーの周囲に吹雪が発生します。

スペルカードは1つ取ると、すぐにまた別の場所に現れるため、常に画面のどこかに出現しています
カードを連続で取りまくり、魔法と強化攻撃で敵を倒していくのが基本ですね。

ただ、ステージクリアの条件は「敵を全滅させること」ではありません。
ステージごとに固有のクリア条件が定められていて、それを達成することでクリアとなります。

クリア条件はステージ開始時に表示され、「敵を一定数倒す」「カードを一定数拾う」という一般的なものや、「一定時間耐える」「数 Wave 耐える」といった耐久制のもの、「箱を一定数壊す」といった変わり種もあります。
「カードを制限時間内に一定数拾う」という複合条件も存在します。

Spell Sword
※ステージ4(1-4)の条件は「Collect 5 cards in the time limit」。 つまり制限時間内にカードを5つ拾う。
このステージは敵を倒していてもクリア出来ず、しかも制限時間があるので、ノンビリせずに急いでカードを拾い集める必要があります。
勝利条件を見ていないとクリア出来ないとか、いきなりゲームオーバーになったとかいう事になるので、開始前によく確認しておきましょう。
なお、ゲーム中にポーズしても確認可能です。
 

Spell Sword
※上の画像は一定時間経過するとことが勝利条件のステージ。
こういう場合は取り辛いカードは無理に取りに行かず、画面の端でひたすら粘っていてもクリア出来ます。
逆にカードを集める条件の場合は、敵も適度に処理しておかないと、敵だらけになってカードを取りに行けなくなります。
条件に合わせて戦法を変えるのが攻略の基本ですね。


もう1つの特徴は、ブラブラ揺れ動く鉄球やら足場やらが存在すること。
これらはちゃんと物理シミュレートされていて、受けた衝撃や乗ったものの重さに応じてリアルに動きます
画面がファミコン風のドットグラフィックなのに、これらのしかけは妙に滑らかに動くのがユニークですね。
鉄球は邪魔ですが、敵にも味方にもダメージを与えるので、うまく使えば敵を倒すことも出来ます。

1つのステージが1~2分ほどで終わるため、サクサクと進行することができます。
後半ステージになると「カードを 40 枚集める」など、かなり大変な条件も出て来ますが、全体的にテンポ良く進む爽快感のあるゲームです
敵を倒した時に派手にクリスタルが飛び散る演出も良いですね。

ステージをクリアするとボーナスのクリスタル(ルピー)装備が手に入ります。
クリスタルはスペルカードの強化に使用でき、例えば火の魔法や氷の魔法ならファイアーボールや氷弾の発射数が増え、無敵になる魔法なら効果時間が伸びます。
また、これによって主人公のレベルも上がり、それに伴ってライフが増加します

装備は 頭・首飾り・指輪 の3種類があり、特定のスペルを強化したり、ライフを増やしたりできます。
装備を買えれば主人公の見た目も変化します。
新しいスペルカードの習得や、新ワールドのアンロックなどもステージクリアのボーナスとして獲得します。

4つのワールドが用意されており、1つのワールドに 30 のステージがあるので、合計 120 ステージ
1ステージが短いとは言え、ボリュームは十分ありますね。

Spell Sword
※拾い集めたクリスタル(ルピー)はカードのパワーアップに使います。 必要な量がだんだん上がっていくので、基本的には平均的に伸ばしていきましょう。
スペルカードは最終的に 10 種類になります。
余談ですが、クリスタルを「ルピー」と呼ぶのはゼルダのリスペクト?


Spell Sword
※上部の黒い円はちょっと変わり種のスペルカード「ブラックホール」。
敵を吸い込んで倒し、さらに主人公は剣を振る度に「シャドウスライム」を召還します。
シャドウスライムはたまに自爆して周辺の敵にダメージを与え、さらにクリスタルもバラまきます。


難点は操作性。 スティックのないタッチパネル向きの操作でありながら、お世辞にも操作しやすいとは言えません。
ボタンの判定範囲が小さく、押しミスが発生しやすいため、常に操作に気を配っておく必要があります

また、微妙な段差につま先がひっかかって動けなくなったりするので、急に動かなくなって押しミスかと思ってたら、実は足場の問題だった、みたいなことも起こります。

最初のワールドで出てくる鉄球も、面白いしかけだとは思うけど、最初はかなり邪魔なので、序盤ステージはない方が取っ付きやすかった気はしますね。

しかし全体的にバランスの良いゲームで、難易度も適度、主人公の成長ペースも早いので、思わずハマってしまいます。
高難度ステージは出てくるスペルカードの運に左右されやすいのが気になりますが、この程度のランダム性は許容範囲でしょうか。

以下は Youtube で公開されているゲームのプレイ動画です。



価格は 85 円。 手軽に買える値段ですね。
追加課金もありますが、ゲームの進行には全く必要なく、無課金でもゲームは問題なく進められます。

結構忙しいアクションゲームなので、普段ゲームをやらない方には向かないかもしれませんが、逆にゲームが好きな方にはかなりオススメです。

Spell Sword (iTunes が起動します)


【 ちょこっと攻略 】

特に解りにくい訳ではないのですが・・・ スペルカードの一覧と、クリア条件の日本語訳を掲載しておきますので、プレイされる方は参考にしてみて下さい。

●スペルカード一覧

・赤カード
 魔法効果:誘導ファイアーボールが多数発射される
 武器効果:剣が炎をまとって攻撃範囲と攻撃力アップ

・青カード
 魔法効果:氷柱弾が放射状に連続発射される
 武器効果:主人公の近くにいる敵の速度が遅くなる

・黄カード
 魔法効果:地表にいる敵にツタが絡ませて動けなくさせる
 武器効果:攻撃時に地表部分に土柱が発生する

・緑カード
 魔法効果:なし
 武器効果:貫通ウェーブを発射して遠くの敵を攻撃できる

・白カード
 魔法効果:円状にレーザーを1回放射
 武器効果:放射状のオーラが出て周囲を攻撃できる

・黒カード
 魔法効果:ブラックホールが出現し敵を吸い込む
 武器効果:自爆するシャドウスライムを出現させる

・水色カード
 魔法効果:しばらく半透明になり、無敵になる
 武器効果:なし

・紫カード
 魔法効果:全ての敵に毒を与え、数秒後に破壊する
 武器効果:なし

・黄色の星カード
 魔法効果:敵の速度が遅くなる
 武器効果:なし

・明るい紫の星カード
 魔法効果:主人公が巨大化する。敵に当たっても被害を受けない
 武器効果:なし。しかし巨大なので攻撃範囲は増大する

●クリア条件の一例

Collect ○ Spell cards = スペルカードを○枚集める
Kill ○ enemies = 敵を○体倒す
Defeat ○ enemies = 敵を○体倒す(上と同じ)
Defeat the ○ = ○の敵を倒す
Survive until wave ○ = ○ wave に到達する
Survive ○ seconds = ○秒間、耐える
Destroy ○ boxes = 箱を○個壊す
~ in the time limit = ~の条件を制限時間内に達成する