「アメリカでカイロソフトのゲームが作られるとこうなる」という感じの、一風変わった宇宙冒険シミュレーションゲームが登場しています。
「Star Command」です。
宇宙船の中に施設を作り、船員を雇い、設備を強化しながら様々な星を巡っていく内容で、ドットグラフィックのキャラクターにもカイロっぽさがあります。
しかし経営・運営の要素や開発の自由度は乏しく、異星人との戦闘がメインで、開発ゲームと言うよりは「ステージクリア型の RTS」といった内容です。
しばらくやってみると、やはりカイロソフトのゲームとは異なる、「設定もゲーム性もいかにもアメリカン」といった印象を受けますね。
まずは宇宙船の空き部屋に Token(トークン)と呼ばれる資源で施設を建設していきます。
宇宙船には司令室(ブリッジ)とエンジンルームがあり、これは固定。
それ以外の部屋には、胴体部分には Dodge Generator(回避装置)、Healing Roon(医務室)、Shield Booster(シールド充填施設)を、両翼部分にはレーザー、プラズマ、マシンガンの射撃室を作ることができます。
ただし最初の宇宙船は胴体に2つ、両翼に2つの部屋しか作れないので、施設も射撃室も3つの中から2つを選ぶ形になります。
また、トークンが足りないうちは建設することは出来ません。
施設が出来たら船員を雇用し、施設に配備します。
ブリッジとエンジンルーム以外は、船員が1人はいないと機能しません。
新たに雇用する船員の能力は全員ゼロで、見た目の違いしか差はありません。 船員の能力はゲームの進行によって上げていきます。
※最初のチュートリアルは結構丁寧。 ボタンの使い方などはここで一通り解るはず。
船員は「6+施設の数」だけ雇用でき、最初の宇宙船だと 10 人が最大です。
背景が美しい宇宙の画像なのに、キャラクターや宇宙船はファミコン風という、このミスマッチ感が独特ですね。
準備が出来たら指令を受け、他の星に移動出来るようになります。
移動先では異星人が待ち受けていて、交渉画面になりますが、大抵の場合はそのまま戦闘に突入します。
戦闘シーンでは画面下に射撃や特殊効果(施設)のボタンが現れ、徐々にメーターが貯まっていきます。
メーターが最大になってから押すと射撃や効果が発動。
射撃は簡単なミニゲームになっていて、レーザーキャノンやマシンガンは回転するマーカーが○印に重なった時に、プラズマ魚雷は動くラインが○印に入った時に、タイミング良くタップすると攻撃が命中します。
どちらも音ゲーみたいな感じですね。
回避装置(Dodge Generator)は敵の射撃を無効化し、シールド充填装置(Shield Booster)は減少したシールドを回復しますが、事前に弾を生産しておかないと使えません。
弾は2つまでストックしておけますが、なくなると次の生産が完了するまで利用できなくなります。
武器のプラズマ魚雷(Plasma Torpedo)も弾を生産しておかないと撃てません。
戦闘中には、敵兵士が乗り込んでくる場合もあります。
敵兵士は船員で撃退しなければならないのですが、攻撃できるのはブリッジ(司令室)か兵器室に所属している船員のみです。
船員は所属している施設に応じて 赤・青・黄 の3色に分かれていて、赤は戦闘兵となり近くの敵を自動で射撃、青は救護兵となり近くの味方を回復します。
敵艦の砲撃や敵兵の破壊活動によって船内に火災やダメージが発生した場合は、黄色の整備兵を近くに配置すれば修理や消火を行ってくれます。
ただし各施設はそこに所属船員が1人はいないと使えないので、戦闘や補修に全員が出てしまうとその施設は利用できなくなります。
砲撃を繰り返して敵艦を撃破すれば勝利、報酬のトークンを得られ、次の指令が与えられます。
※赤いクルーで敵を迎撃し、青いクルーで支援を行い、黄色いクルーで修理する。
戦闘員が一番必要なので、赤いクルーを多めにしましょう。 戦ったり治療したりしていると能力が上がり、10 ごとにスキルを獲得できます。
ブリッジやエンジンルームのアップグレードは所属クルーの能力を強化するもので、最終的にはブリッジに所属している人が一番強くなります。
※外壁に穴が開いたら注意! 近づくと外に放り出されて即死します!
ただ、敵も放り出されるので、状況によっては助かる場合もあります。
外壁の修理は戦闘が終わってからでないと行えません。
※異星人との交渉シーン。 英語が読めないと辛いですが・・・
まあ、どう答えても戦闘になる場合が多いです。 ヘタに信用すると罠にかけられるとか・・・
戦闘シーンは敵艦を射撃しつつ、船内に入り込んだ敵を迎撃し、修理も平行して行ったりするので、良い意味で忙しいです。
なかなか戦闘らしい戦闘が繰り広げられるので、ゲームとして楽しめますね。
反面、開発要素は乏しいです。 設置できる施設はすでに紹介した6つだけ。
2周目になれば3つ追加されますが、研究によって新しい施設や武器が増えるとか言うのはないし、クルーの能力も一部のイベントキャラ以外は全員 0 からスタート。
施設のアップグレードも限られています。
カイロソフトのゲームのような、豊富で自由度のある開発を期待するとガッカリになるので注意して下さい。
あくまでこのゲームはステージクリア型の戦闘メインのゲームに過ぎません。
今後、施設やアップグレードなどを追加していく予定があるようで、Coming Soon と表記されている部分が多いのですが、それを見ても解るように開発要素は開発途上ですね・・・
また戦闘においては、射撃室は破壊されると攻撃できなくなるので危険ですが、他の部分はいくら壊れようがほとんど問題ないのが気になります。
回避設備やシールド充填施設が壊れるとそれを使った行動が実行できなくなりますが、どうせ弾が尽きたら使えないし、司令室やエンジンルームが壊れても戦闘中はあまり問題になりません。
いくら砲撃を食らっても船体が完全破壊されたことはなく、よってピンチになっても射撃室に篭っていれば何とかなってしまうので、戦略性の面でどうなのかなーという気はします。
まあ、普通に戦うと難易度の高いゲームなので、あえて甘くしているのかもしれませんが・・・
一方で、死んだ船員は復活しないので、育てた船員が死んだらリセットするしかないのが厳しいです。
以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。
価格は 250 円。 ボリュームを考えると割安だと思います。
ルールが解るとなかなか楽しめるゲームですね。
ただ、今の時点では色々と不足している部分があるのも否めません。
カイロソフトのモバイルゲームが普及している日本だと、もっと開発面でのボリュームを増やさないと、物足りなく感じる人が多いでしょう。
まあこのゲームは「FTL」という、戦闘がメインのゲームを元にしているようなので、最初から開発要素は重視していないのかもしれません。
戦闘シーンは悪くないので、今後のアップデートの期待も込めて、カイロソフトのゲームが好きな方にはオススメできると思います。
・Star Command (iTunes が起動します)
コメント一覧 (4)
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- 2013/05/09 19:20
- ありがとうございます! こちらでも確認しました。
2周目になって中型船を選ぶと利用できるようになりますね。
うーん、だったらもっと小出しにしてくれれば良かったのに。
あと今更気付いたけど、そもそも修理する必要が・・・
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- 2013/05/09 19:31
- そーなんですよね!
穴だらけの船でエイリアンも、船員も
吸い出されながら、クリアしていきましたよー
まー
それはそれでシュールですが(笑)
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- 2013/05/10 18:29
- つまり日本版テーマパークを逆輸入したアメリカ版日本版テーマパークというわけか。
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もうご存知かもしれませんが、
設置出来る施設は6施設以外にも、
グレネードを作る施設や、クローニングルーム、セキュリティロボット作成ルームなんかが
追加されましたですー