「ゲームロフトの GTA」こと、「ギャングスター」シリーズ。
広い街を自由に散策し、銃を乱射したり車を盗んで暴走したりなど、好きな勝手なことができるオープンワールドの「クライムゲーム」(犯罪ゲーム)です。 その最新作が先日ついに発売されました。
「ギャングスター ベガス」です。
今回の舞台は「ラスベガス」の街。
主人公はギャングに雇われていた格闘家でしたが、負けるはずの八百長試合に勝ってしまったため、ギャングに追われることになります。
今までのような極悪非道な殺し屋と違い、若干まともな経歴ですが、元ギャングだけあって非道っぷりは相変わらずです。
このシリーズは 2009 年の発売以降、1年ごとに新作が登場していましたが、今回はより長い開発期間をかけていたようで、2011年末に発売された「ギャングスターRIO」以来、1年半ぶりの新作となります。
ハードウェアの進化に伴って、町並みの美しさはさらにパワーアップしています。
GTA(Grand Theft Auto、グランド・セフト・オート)を模倣したシリーズと言えますが、今回はちょっと方向性を変えてきています。
同じクライムゲームではありますが、GTA が優れている部分をあえて追っていない印象です。
本家 GTA の「Grand Theft Auto: Vice City」がすでに人気になっているため、同じスタイルで張り合おうとはしていない感じですね。
ギャングや有力者から仕事を請け負い、それをこなしていくことでストーリーが進行します。
仕事と言ってもガジノ強盗や邪魔者の誘拐、殺人、車泥棒や爆破工作まで、依頼されるのは犯罪行為ばかりで、相変わらずの非道っぷり。
ただ今回の主人公はギャングに命を狙われて逃げている立場であり、一応どの仕事もやむを得ずやらされているような物語になっています。
ストーリーはこの手のクライムゲームとしては解りやすく、先が見たくなる面白いものになっています。
ゲームロフトですからメッセージは全て日本語化されていて、翻訳におかしいところもありません。
他のクライムゲームより難易度は低めで、1つのミッションは短めですが、そのぶんゲームはサクサク進みます。
依頼の数はかなり豊富で、「ミッションが短いからボリュームがない」みたいなことはありません。
もちろん「オープンワールド」のゲームですから、ミッションを無視して自由に散策し、好きなことをしても構いません。
ラスベガスを模した町並みは観光地だけあってユニークな建物が多く、マリーナや郊外の岩場、美しいアーケードやビル街などがあり、展望台やカジノ、庭園や噴水などもあって、見どころは多いです。
カジノではスロットマシンやブラックジャックも楽しめます。
ただ今作は GTA とは違い、車で暴走したり、銃を乱射するなどの好き勝手できる点は、あまり重視されていない印象です。
人を撃ちまくっていると警察がやって来ますが、その規模は大したものではなく、追われている状態もすぐに解消されます。
しかしこのゲームはマップ画面で自由に「サブミッション」を選択でき、その中には「銃で人を撃ちまくれ」「車で人を轢きまくれ」といったハチャメチャな犯罪行為も含まれています。
つまり「銃を乱射したいんだったらこちらでどうぞ」みたいな形になっている訳ですね。
やること自体は町中での銃乱射や車暴走とほとんど変わらないし、こちらの方が成果に応じて報酬や名声を獲得できます。
カーレースやボートレース、銀行強盗などのまともな(?)ミッションも存在し、レースは所有しているマシンで出場するため、良いマシンをゲットすることにちゃんと攻略的な意味も備わっています。
※銃撃戦では物陰に隠れることも可能。 ただ難易度は高くなく、薬や防具も豊富に買えるので、それなりの武器さえあれば、ガンガン突っ込んで行っても構いません。
格闘ゲームや FPS ではないので、そんなに戦闘が作り込まれている訳ではありませんが、この点はクライムゲームに共通して言えることですね。
※ゲームが進めばセスナやヘリで空を飛ぶこともできます。
見ての通り町並みはとてもユニーク。 ラスベガスらしく「街全体が観光地」って感じですね。
※街の各地に豊富に用意されたサブミッション。 オレンジは戦闘系、青緑はレース系で、ストーリーが進むと更に増えていきます。
物件の購入も可能で、買うとその場所にワープできるようになり、一定時間ごとに収入も得られます。
メインミッションにもこの画面から簡単に移動でき、ミッション中はミニマップに目的地への移動ルートが表示されます。
町並みは本当に美しいのですが、GTA と比べると細部の作り込みには甘い点が見られます。
人の動きや反応にもあまりバリエーションがありませんし、車の動きもややリアル感に欠けます。
車や人の数も少なめです。
車の破壊表現も乏しく、GTA のような部位破壊は存在せず、綺麗な状態とダメージを受けている状態の2通りしかありません。
ストーリーシーンの人の動きもゲーム的な感じで、GTA のような細かいしぐさはなく、さらに口パクがないのでかなり不自然です。
GTA : VC はこれらの部分が非常に作り込まれていたため、その部分での勝負はあえて避けたのでしょう。
こちらは遊びやすい難易度と、パッと見の美しさ、豊富なサブミッションと装備、レベルアップによる成長要素などを優先している形です。
最近のゲームロフトはソーシャルゲームのような課金要素やプレイ制限を無理やり導入し、非常に遊びにくくなっているゲームが多いのですが、今作は意外にも課金必須の武器や乗り物はなく、課金前提の難易度にもなっていません。
サブミッションで割と容易にお金も稼げます。
お金やスキルポイントを課金で買うことも出来るのですが、ちゃんと買い切りゲームらしい、テンポの良い成長とアイテム集めを行えるゲームです。 GTA よりカジュアルな内容と言えますね。
※ストーリーシーンは結構派手な場面が多く、キャラクターの顔の書き込みも細かいのですが、やはり GTA:VC を見た後だと、動きの滑らかさやリアルさなどでは見劣りします。
しかし会話は全編フルボイス(英語)で、物語はなかなか良いですね。
※武器や衣装は豊富に用意されていて、レベルアップによるスキル獲得要素もあります。
「コネ」で手配時間が短くなったり、「ワイロ」で警察に追われにくくなったりするユニークなスキルも存在します。
また倒した敵が武器や乗り物を落とす場合があり、同じ武器を集めて強化する要素もあるので、意外とアイテム集めも楽しかったりします。
ストーリーやリアルさを重視した GTA とは違い、ゲームらしい楽しさを重視している形です。
価格は 600 円。 前述したように「買い切りゲーム」であり、「本体無料+アイテム課金」ではありません。
追加課金しなくても普通に遊べる内容で、「課金しないと進行困難」「回復するのに待ち時間が必要」「強力な武器は課金アイテム」みたいなソーシャル的な残念要素はありませんのでご安心下さい。
※現在は「本体無料+アイテム課金」の形に変化しました。
無課金でも遊べますが、ゲームバランスに変化があるようなのでご注意下さい。
このレビューはあくまで買い切り時代のものです。
iTunes の評価は分かれ気味で、確かにこのゲームに GTA 的な楽しみを期待すると、ガッカリになると思います。
今作はそっち方面に向かっていないので、GTA の優れた部分を GTA を基準に評価したら、当然こちらの評価は下がるでしょう。
しかし今作は GTA のパクりではなく「ギャングスター」として作られていて、そう考えると良い方向に進化していると思います。
少なくとも私はかなり楽しめていますね。
iTunes には操作性に対する酷評もあり、確かに徒歩の方向転換には難があります。
車の操作についての批判もありますが、これはブレーキでスリップしやすい GTA の挙動に近づけている感じで、良し悪しいったところでしょうか。
難点としては、起動時に画面が止まったまましばらく動かなくなったり、ゲーム中に不意にフリーズすることがあるなどの、不安定な点。
これだけのグラフィックのゲームなので、さすがに負荷が高いようですね・・・
プレイ前には本体再起動を行っておいた方が無難です。
全体としては、十分にオススメできるゲームです。
一般のユーザーには、マニアックな GTA:VC よりも、こちらの方が勧められる気がします。
まあ「クライムゲーム」ですから、いずれにせよ子供とかにはやらせられませんが。
ただ、オススメではあるんだけど、ゲームロフトのゲームですから・・・
どうせそのうちセールされるだろうから、それを待った方が利口なのかなぁ・・・
・ギャングスター ベガス (iTunes が起動します)
広い街を自由に散策し、銃を乱射したり車を盗んで暴走したりなど、好きな勝手なことができるオープンワールドの「クライムゲーム」(犯罪ゲーム)です。 その最新作が先日ついに発売されました。
「ギャングスター ベガス」です。
今回の舞台は「ラスベガス」の街。
主人公はギャングに雇われていた格闘家でしたが、負けるはずの八百長試合に勝ってしまったため、ギャングに追われることになります。
今までのような極悪非道な殺し屋と違い、若干まともな経歴ですが、元ギャングだけあって非道っぷりは相変わらずです。
このシリーズは 2009 年の発売以降、1年ごとに新作が登場していましたが、今回はより長い開発期間をかけていたようで、2011年末に発売された「ギャングスターRIO」以来、1年半ぶりの新作となります。
ハードウェアの進化に伴って、町並みの美しさはさらにパワーアップしています。
GTA(Grand Theft Auto、グランド・セフト・オート)を模倣したシリーズと言えますが、今回はちょっと方向性を変えてきています。
同じクライムゲームではありますが、GTA が優れている部分をあえて追っていない印象です。
本家 GTA の「Grand Theft Auto: Vice City」がすでに人気になっているため、同じスタイルで張り合おうとはしていない感じですね。
ギャングや有力者から仕事を請け負い、それをこなしていくことでストーリーが進行します。
仕事と言ってもガジノ強盗や邪魔者の誘拐、殺人、車泥棒や爆破工作まで、依頼されるのは犯罪行為ばかりで、相変わらずの非道っぷり。
ただ今回の主人公はギャングに命を狙われて逃げている立場であり、一応どの仕事もやむを得ずやらされているような物語になっています。
ストーリーはこの手のクライムゲームとしては解りやすく、先が見たくなる面白いものになっています。
ゲームロフトですからメッセージは全て日本語化されていて、翻訳におかしいところもありません。
他のクライムゲームより難易度は低めで、1つのミッションは短めですが、そのぶんゲームはサクサク進みます。
依頼の数はかなり豊富で、「ミッションが短いからボリュームがない」みたいなことはありません。
もちろん「オープンワールド」のゲームですから、ミッションを無視して自由に散策し、好きなことをしても構いません。
ラスベガスを模した町並みは観光地だけあってユニークな建物が多く、マリーナや郊外の岩場、美しいアーケードやビル街などがあり、展望台やカジノ、庭園や噴水などもあって、見どころは多いです。
カジノではスロットマシンやブラックジャックも楽しめます。
ただ今作は GTA とは違い、車で暴走したり、銃を乱射するなどの好き勝手できる点は、あまり重視されていない印象です。
人を撃ちまくっていると警察がやって来ますが、その規模は大したものではなく、追われている状態もすぐに解消されます。
しかしこのゲームはマップ画面で自由に「サブミッション」を選択でき、その中には「銃で人を撃ちまくれ」「車で人を轢きまくれ」といったハチャメチャな犯罪行為も含まれています。
つまり「銃を乱射したいんだったらこちらでどうぞ」みたいな形になっている訳ですね。
やること自体は町中での銃乱射や車暴走とほとんど変わらないし、こちらの方が成果に応じて報酬や名声を獲得できます。
カーレースやボートレース、銀行強盗などのまともな(?)ミッションも存在し、レースは所有しているマシンで出場するため、良いマシンをゲットすることにちゃんと攻略的な意味も備わっています。
※銃撃戦では物陰に隠れることも可能。 ただ難易度は高くなく、薬や防具も豊富に買えるので、それなりの武器さえあれば、ガンガン突っ込んで行っても構いません。
格闘ゲームや FPS ではないので、そんなに戦闘が作り込まれている訳ではありませんが、この点はクライムゲームに共通して言えることですね。
※ゲームが進めばセスナやヘリで空を飛ぶこともできます。
見ての通り町並みはとてもユニーク。 ラスベガスらしく「街全体が観光地」って感じですね。
※街の各地に豊富に用意されたサブミッション。 オレンジは戦闘系、青緑はレース系で、ストーリーが進むと更に増えていきます。
物件の購入も可能で、買うとその場所にワープできるようになり、一定時間ごとに収入も得られます。
メインミッションにもこの画面から簡単に移動でき、ミッション中はミニマップに目的地への移動ルートが表示されます。
町並みは本当に美しいのですが、GTA と比べると細部の作り込みには甘い点が見られます。
人の動きや反応にもあまりバリエーションがありませんし、車の動きもややリアル感に欠けます。
車や人の数も少なめです。
車の破壊表現も乏しく、GTA のような部位破壊は存在せず、綺麗な状態とダメージを受けている状態の2通りしかありません。
ストーリーシーンの人の動きもゲーム的な感じで、GTA のような細かいしぐさはなく、さらに口パクがないのでかなり不自然です。
GTA : VC はこれらの部分が非常に作り込まれていたため、その部分での勝負はあえて避けたのでしょう。
こちらは遊びやすい難易度と、パッと見の美しさ、豊富なサブミッションと装備、レベルアップによる成長要素などを優先している形です。
最近のゲームロフトはソーシャルゲームのような課金要素やプレイ制限を無理やり導入し、非常に遊びにくくなっているゲームが多いのですが、今作は意外にも課金必須の武器や乗り物はなく、課金前提の難易度にもなっていません。
サブミッションで割と容易にお金も稼げます。
お金やスキルポイントを課金で買うことも出来るのですが、ちゃんと買い切りゲームらしい、テンポの良い成長とアイテム集めを行えるゲームです。 GTA よりカジュアルな内容と言えますね。
※ストーリーシーンは結構派手な場面が多く、キャラクターの顔の書き込みも細かいのですが、やはり GTA:VC を見た後だと、動きの滑らかさやリアルさなどでは見劣りします。
しかし会話は全編フルボイス(英語)で、物語はなかなか良いですね。
※武器や衣装は豊富に用意されていて、レベルアップによるスキル獲得要素もあります。
「コネ」で手配時間が短くなったり、「ワイロ」で警察に追われにくくなったりするユニークなスキルも存在します。
また倒した敵が武器や乗り物を落とす場合があり、同じ武器を集めて強化する要素もあるので、意外とアイテム集めも楽しかったりします。
ストーリーやリアルさを重視した GTA とは違い、ゲームらしい楽しさを重視している形です。
追加課金しなくても普通に遊べる内容で、「課金しないと進行困難」「回復するのに待ち時間が必要」「強力な武器は課金アイテム」みたいなソーシャル的な残念要素はありませんのでご安心下さい。
※現在は「本体無料+アイテム課金」の形に変化しました。
無課金でも遊べますが、ゲームバランスに変化があるようなのでご注意下さい。
このレビューはあくまで買い切り時代のものです。
iTunes の評価は分かれ気味で、確かにこのゲームに GTA 的な楽しみを期待すると、ガッカリになると思います。
今作はそっち方面に向かっていないので、GTA の優れた部分を GTA を基準に評価したら、当然こちらの評価は下がるでしょう。
しかし今作は GTA のパクりではなく「ギャングスター」として作られていて、そう考えると良い方向に進化していると思います。
少なくとも私はかなり楽しめていますね。
iTunes には操作性に対する酷評もあり、確かに徒歩の方向転換には難があります。
車の操作についての批判もありますが、これはブレーキでスリップしやすい GTA の挙動に近づけている感じで、良し悪しいったところでしょうか。
難点としては、起動時に画面が止まったまましばらく動かなくなったり、ゲーム中に不意にフリーズすることがあるなどの、不安定な点。
これだけのグラフィックのゲームなので、さすがに負荷が高いようですね・・・
プレイ前には本体再起動を行っておいた方が無難です。
全体としては、十分にオススメできるゲームです。
一般のユーザーには、マニアックな GTA:VC よりも、こちらの方が勧められる気がします。
まあ「クライムゲーム」ですから、いずれにせよ子供とかにはやらせられませんが。
ただ、オススメではあるんだけど、ゲームロフトのゲームですから・・・
どうせそのうちセールされるだろうから、それを待った方が利口なのかなぁ・・・
・ギャングスター ベガス (iTunes が起動します)
今回のギャングスターはGTAよりかは、SAINTS ROWⅢを意識したようなシステムっぽいですね。
サブミッションや、経験値によるスキルツリー、施設を買って収入を得る。
この点が酷似してると感じます。
ただ、カジノがあるのは、ラスベガスっぽさがありいいですね。
でも所詮は携帯機で、システム面での革新はなく、いつも通りな感じがします。
そろそろ、銃撃戦も普通のTPSレベルになってほしいなぁ…