美しいグラフィックの空中戦 3D シューティングゲーム「Sky Gamblers」シリーズ
もうすっかり iOS 定番のフライトシミュレーターになった印象ですが、その最新作が登場しました。
Sky Gamblers: Cold War」です。
今回は第二次大戦後から、1980 年代まで続いた「冷戦」時代をテーマにしています。

2011年9月に公開された Rise Of Glory が第一次世界大戦を、2012年3月に公開された Air Supremacy が近代戦を、2012年11月の Storm Raiders が第二次世界大戦を扱っていたため、今回の Cold War で一通りの時代は網羅したことになりますね。
このシリーズは半年ごとに新バージョンが登場しており、開発がかなりハイペースです。

内容的には、前作の Storm Raiders の登場機体をそのまま戦後機体にしたような感じで、インターフェイスなどは共通しています

Sky Gamblers: Cold War

操作は仮想スティックとティルト(傾き)操作の双方が用意されているのですが・・・
初期設定はティルト操作になっています。 さらに日本語環境で起動しても初期言語が日本語になっていません

ゲームを起動したら、まずタイトル画面の一番右上にある歯車アイコンをタップし、Language を日本語に、コントロールをバーチャル方向パッドに、さらにY反転を ON にしておきましょう。
これでエースコンバットなどの一般的なフライトシミュレーターと同じ操作になります。

このシリーズはオンライン対戦も可能ですが、1人用のメインとなるのは「キャンペーン」ですね。
全 12 ステージのストーリーミッションを順にクリアしていき、それによりオンライン対戦で使える機体も増えていきます。

戦後世代の戦闘機なので、機銃もありますが、攻撃は誘導ミサイルがメインとなります
敵を前方に捕らえ続けると「ロックオン」が行われ、その状態でミサイルを発射すると狙った相手をミサイルが追尾していきます。
ミサイルには長射程で弾数が少なめのものと、短射程だけど弾が多く、複数の標的に同時発射できるものの2種類があり、それぞれロックオン表示が黄色と赤に色分けされています。

弾数制限はありませんが、撃ち尽くすと再装填されるまでしばらく撃てなくなります
機銃も撃ち過ぎるとオーバーヒートしてクールダウン時間が必要になります。

誘導ミサイルを撃たれた時は、画面左にあるフレアボタンで回避することが出来ます。
ただ、フレアがなくなってからのミサイルの回避はかなり困難で、撃たれた時点で諦めムードが漂うので、この点はゲーム的に難点ですね

※画面中央付近を大きくフリックすると、急旋回や宙返りなどの特殊機動を出すことが出来ます。
誘導ミサイルはこれを使うことで回避が可能でした。


各ステージは司令官から与えられるミッションを遂行することで進んでいき、中にはヘリから地上攻撃を行うシーンや、ターゲットの尾行、偵察機で写真撮影を行う場面もあります。

Sky Gamblers: Cold War
※ステージ2はベトナム戦争。 ヘリの機銃手となって地上の敵を掃射します。 ここだけはもう完全に別ゲーム。
ちなみにステージ1は朝鮮戦争で、本編は実質ステージ3から。


Sky Gamblers: Cold War
※高々度偵察機で地上を撮影しているシーン。 偵察ステージは Sky Gamblers シリーズのお約束です。
こうした夜間偵察の白黒画面を見ると、いかにも現代戦だなぁって感じますね。
この画面で誘導爆撃を行うステージもあります。


Sky Gamblers: Cold War
※この戦闘機はちょっと変わり種、VTOL 機(垂直離着陸機)。
エンジンを下向きにするボタンがあって、それを使うことで空中で静止する「ホバリング」が可能です。
閉所でも着陸できる特性を利用し、敵の攻撃を地上の建物に隠れて回避するユニークなシーンもあります。

ただしキャンペーンモードには難点が1つあります。
それは、1面が異様に難しい

1面はまだ戦闘機の性能が低く、加速も耐久力も頼りなく、誘導ミサイルも一度に2発しか撃てず、誘導性能も良くありません。
それなのに6機ぐらいの敵に囲まれるため、かなり厳しい戦いを強いられます。

ロックオンしてミサイルを撃っても全然当たらないので、機銃で敵を狙いたくなりますが、キャンペーンモードは機銃の性能も低くてまるで命中しません。
前作 Storm Raiders のように「ここを狙えば当たる」というような敵の未来位置表示もありません。
おまけに敵もフレアを持っているので、それがある間はミサイルを撃ってもフレアでかわされます。

もうホント、最初は1面が突破できず、どうしようかと思いました。
しかし2面は特殊ステージで楽勝、3面からは戦闘機がパワーアップしてミサイル搭載数も増えるので急に戦いがラクになり、そのまま終盤ステージまで苦戦しない展開が続くため、つまり1面だけやたらムズイという感じです。

確かにこれだと戦闘機の進化は感じられますが・・・ ゲームとしては明らかにおかしい
ステージごとに難易度を選択できるので、1面は低難度の「ルーキー」でプレイするのをオススメします
また、画面上部のアイコンで味方機に「攻撃」の命令を出しておくと戦いやすくなります。

もう1つの難点は、機体が実名になっていないこと。
機体名のほとんどは RFU か RFS という名前になっていて、RFU がアメリカ製、RFS がソビエト製です。
例えば RFU15 なら実際の F-15、RFS29 なら実際の Mig-29 がベースになっています。
ゲーム的にはあまり関係ない部分ですが、やっぱりフライトシミュレーター系は実在の機体であって欲しいところですね。

オンライン対戦は、これまでの Sky Gamblers と同様とても手軽にプレイ出来ます
海外のオンライン対戦によくある乱入形式で、好きな対戦部屋に自由に途中参加でき、いつでも抜ける事が可能です。
FPS の対戦のようにチーム戦やフラッグ戦などがあり、戦果に応じて1人プレイよりも多めの階級経験値を得られます。

オンライン対戦(と言うかキャンペーン以外のゲームモード)ではゲームバランスが変わっていて、どの機体も黄色のミサイルは1発、赤いミサイルは2発しか装填されず、機銃の当たり判定は大幅に強化されています

近距離であれば大雑把に撃っても機銃がガスガスヒットするため、キャンペーン以外ではミサイルと機銃の使い分けが重要です。
ゲームとしてはこちらの方が楽しいので、キャンペーンでも機銃で狙えるようにしてくれれば良かったのにと思いますね。
機体ごとの性能差はそれほど大きくならないよう調整されています。

以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。



価格は 450 円。 このクオリティーを考えれば高くないと言えるでしょう。

ただ、キャンペーンのゲームバランスが微妙だったり、ボリュームが前より減っていたりするため、非常に完成度の高かった Sky Gamblers: Storm Raiders と比べると、若干の急造感もありますね。

でもこの系統のゲームとしては、相変わらずトップクラスの内容です。
万人向けとは言えませんが、フライトシミュレーター系のゲームが好きな方にはオススメですね。

Sky Gamblers: Cold War (iTunes が起動します)