※このゲームは度重なるアップデートにより、大きく変化しています。
このレビューは初期バージョンのものなので、その点をご了承下さい。


遊びやすいゲーム性と難易度、次々と登場する新しいしかけ、ポップなデザインのキャラクター、高レベルな演出とサウンドを持つ、世界的な大ヒット作「Plants vs. Zombies」(プラント vs. ゾンビ)
スマホでゲームをしている人なら、知らない人はほとんどいないのではないでしょうか?

その世界的ヒット作に、待望の続編が登場しました。
Plants vs. Zombies™ 2」です。

敵が防衛ユニットを壊しながらひたすら直進してくる、ちょっと変わった直進型のタワーディフェンスです。
セガの「百鬼大戦絵巻」や「チェインクロニクル」などの元になったシステムですね。

F2P(本体無料の課金型ゲーム)になったので ダーククエストReal Racing 3 のようにゲーム性が劣化するのではないかとか、一般的なタワーディフェンスになって全然違う内容になるのではないかなど、色々な噂や心配が飛び交っていたゲームですが、フタを開けてみれば従来通りの内容で、課金も無理に必要ない、良い意味で前作と同じように楽しめるものになっています。
いわば「正統続編」ですね。

前作は日本語版もありましたが、今作は現時点(2013/8)でまだ日本語版は公開されていないのでご注意下さい。

Plants vs Zombies 2

フィールドが縦5列に分かれていて、出現したゾンビがその列をまっすぐ進んできます
途中に障害物がある場合、それを破壊して突き進みます。
プレイヤーは SUN(サン)と呼ばれるポイントを使ってフィールド上に植物を配置し、ゾンビを撃退します。

植物には弾を飛ばすエンドウ豆や、砲弾を投げるキャベツ、地雷となるポテトなどがあり、さらに SUN を生み出すヒマワリや、ゾンビの進行を長時間阻むナッツなど、補助的な役割のものも存在します。
これらを駆使して全てのゾンビを退治すればステージクリアです。

難易度は低めで、誰でも楽しめるものになっています
その一方で、ゲームが進むと次から次へと新しい植物が登場し、ユニークな特技を持つゾンビもどんどん出現、新しいしかけや特殊なイベントステージも現れ、飽きの来ない展開が続きます

ルールも非常に解りやすく、序盤のチュートリアルも丁寧なので、英語版ではありますが、プレイ方法で悩むことはないでしょう。
見た目もポップで、ゾンビが出るゲームですが気持ち悪さはありません。
子供から大人まで、さらにライトユーザーからヘビーゲーマーまで、幅広く楽しめる内容と言えます

Plants vs Zombies 2
※まずはヒマワリを配置して SUN の産出量を増やしましょう。 そしてゾンビが出た列にエンドウ豆を置いて、さらに盾役のナッツで守りを固める。 これが基本です。
慣れてきたら序盤のゾンビは地雷ポテトで撃退し、ヒマワリの設置を優先しましょう。


Plants vs Zombies 2
※前作にも登場したこの2人。(1人と1台?) なんと今回、車がしゃべります。
そして舞台はなぜか古代エジプトへ・・・


前作との違いですが、まず植物を一時的にパワーアップさせる「シード」が出現するようになりました
これを与えた植物は、例えば弾を撃つエンドウ豆なら超連射を行い、砲弾を投げるキャベツなら一度に敵全員を攻撃、ヒマワリに使えば大量の SUN を生み出します。
シードはいくつかストックできるので、いつ使うかもポイントになりますね。

また今回は集めたコインで、ゾンビを直接攻撃できる効果を発動させられるようになっています。
ただ、前述したように難易度が低く、無理にこのモードを使わなくてもクリア出来るので、慣れている人ならコインは貯まりまくることになるでしょう。

※難易度はアップデート後、当初より上がっています。
ただ慣れている人なら、アイテムが無理に必要なレベルではありません。


今回はコインはショップでは使えません。
前作はコインで特殊な植物や、「装備スロット+1」などの恒久的なパワーアップを買うことが出来ましたが、今回はこれらのパワーアップはマップ画面で特定の場所に行くことで入手するようになっています

マップ画面も今回から追加されたもので、ここで次に挑戦するステージを選びます。
また複数のルートがあり、「」を鍵で開くことで、アイテムがある場所や特殊ステージに向かうことが出来ます。
鍵はゲーム中にゾンビがランダムで落とします。


※アップデートでルートは一本道になりました。
よってステージをクリアしていけば、パワーアップは必ず入手出来るようになっています。
また「鍵」と「扉」はなくなり、鍵を集めなくても先に進めるようになっています。


Plants vs Zombies 2
※シードを使ってエンドウ豆をパワーアップさせ、豆を超連射しているところ。
このシードのおかげで、ゲームの難易度はさらに下がりました。
追加課金型のゲームになりましたが、無課金でも全く問題ない難度ですね。
なお、このステージはトロッコをつまんで上下に動かすことができ、その上にある植物を移動させられます。


Plants vs Zombies 2
※(このマップはアップデート前のものです)

本体無料のアプリになったので、当然のように課金要素があります。
今作の課金は「課金用植物の購入」「恒久的なパワーアップの購入」「扉を(鍵を使わずに)開く」「次のエリアに進むゲートを開く」の3つ。
コインも課金購入できますが、前述したように慣れている人ならコインは余るので、購入する必要はありません。

課金用植物と恒久的なパワーアップの購入は、課金通貨で買うのではなく、直接現金で買います。
ただ、恒久的なパワーアップのいくつかはマップ上でも獲得できます。
課金植物は現金購入するしかありませんが、前述したようにゲームの進行に合わせて新しい植物がどんどん登場するので、必須なものではありません

次のエリアに進むゲート(スターゲート)は、クリア評価の「★」を集めるか、課金しないと開きません。
この★はステージを再度プレイして、「★の獲得条件」を満たすことで手に入ります

ただ、この★集めが必要な点が、今作の気になる部分と言えます
メインステージを再度プレイすると言うことは、同じステージを何度も繰り返す訳であり、「テンポ良くゲームが進み、新しいステージになるたびに新しい植物とゾンビが登場する」という PvZ の楽しさが損なわれています。
前作では全く感じなかった「作業感」を感じてしまいますね


加えて★の獲得条件は、当然ながら現時点では英語で表記されています。
このため
前作は英語が読めなくても問題なかったのですが、今作は若干の英語力がないと、この条件で困ることになります

※★を集める要素はアップデートで削除されました。
現在は全ステージをクリアすれば(もしくは課金すれば)、無条件で次のワールドに進めるようになっています。


Plants vs Zombies 2
※★の獲得条件の一例。 画像の場合だと「植物を1つも壊されない」「SUN の使用量を 1250 以下に抑える」「敵に突破されない」になります。
他に、以下のような条件が出る場合があります。
・Never have more than 14 plants (植物を 14 以上置かない)
・Don't spend any sun for 30 seconds (30秒間 SUN を使わない)
・Defeat 12 Zombies in 15 seconds (12秒以内にゾンビを15体倒す)
・Don't plant on Dave's mold colonies (小さなスライムの場所に何も入れない)
・Don't let the zombies trample the flowers (花のラインを超えさせない)
また、地雷系の植物が禁止されている場合もあるので注意。


Plants vs Zombies 2
※課金用の植物。 前作でおなじみだったものがあるので、欲しくなるところですが、無理に必要ではありません。
それに正直、植物1つの値段としては、ちょっと高いですね・・・


全体としては、本当に良い意味で「前作のまま」です。
グラフィックやキャラクターの動きはより細かくなっていますが、遊びやすい難易度、ゆったりとした展開と BGM、ユニークな演出など、すべてが「PvZ らしい」です。

課金の必要性も全く感じず、正直これだけ知名度があるゲームで、難易度も低いのだから、フリーミアムにしたら返って収益は下がるんじゃないか? と思うほどですね。

今回も世界的な定番アプリになることは確実でしょう
間違いなくオススメで、スマホやタブレットを持っているなら、一度は試しておくべきアプリだと思います。

Plants vs. Zombies™ 2 (iTunes が起動します)