3D グラフィックで描かれた広大な世界を旅する、「オープンワールド」のアクション RPG 「Dragon's Dogma」(ドラゴンズドグマ)。
昨年カプコンから発売された PS3 や XBOX360 のゲームソフトで、近年としてはかなりのヒット作となったタイトルですが・・・
それがオープンワールドの「オ」の字もない、カードバトルのソーシャルゲームになってしまいました。
「ドラゴンズドグマ クエスト」です。
要するに「名作がソシャゲになっちゃったシリーズ」であり、発表と同時にファンからは大ブーイング。
「本格 RPG として新生!」という言葉が誰の目にも胡散臭く思える、JARO に訴えたくなるタイトルに変貌しました。
ただ、それでもカプコンがヒット作の看板を掲げ、気合いを入れて作った大型ソーシャルゲームであり、その点ではかなりの注目作と言えました。
しかしフタを開けてみると、アプリの不具合&サーバートラブルが続発。
iTunes レビューでもバグに対しての不満がぶちまけられていて、実際に急に動かなくなったり、サーバーとの通信が不安定な状態が続いていました。
現在はアップデートで改善され、かなりマシになっているのですが・・・ このスタートダッシュでのコケっぷりはセガを彷彿とさせますね。(セガに失礼!?)
ただ、ゲームの内容はともかく、雰囲気は嫌いではありません。
まったく万人向けとは言えませんが、渋い西洋ファンタジーの独特な世界観と絵柄は、好む人も多いのではないかと思います。

フィールドを移動し、廃坑や遺跡などに入るとスゴロク風のダンジョンシーンに移行します。
ダンジョンでは数字の書かれたカードを出して、その数だけマスを進んでいき、モンスターのいるマスに入ると戦闘になります。
スゴロク風と言っても「ずっと俺のターン」であり、ターン数の制限がある場面もほとんどないため、好きなように移動して構わず、あまりスゴロクである意味は感じられません。
敵の後方から戦闘に入ると有利になるというルールもありますが、まあ一種の雰囲気作りでしょうか。
戦闘はカードバトルになっています。
毎ターン「コスト」が蓄積され、そのコストを消費してパーティーメンバーのカードを使用し、カードの攻撃力に応じたダメージを敵に与えます。
攻撃した後は相手が反撃してきて、それを繰り返すターン制のバトルですね。
システム自体はありきたりなものです。
ただ、味方のカード(ポーン)は役割の異なる、様々な職業に就いています。
例えば、コストが高く連続使用もできないけどダメージが高い「ファイター」、威力は低めだけど低コストで毎ターン使える「アサシン」、一度使うとしばらく使用できないけどかなり高威力な「メイジ」、減った体力(SP)を回復できる「プリースト」などがいて、コストや体力を見ながら使い分ける必要があります。
また、このゲームは各カードの効果が明確というか、極端になっています。
例えば、敵の攻撃を防ぐ「ガード」という職業があるのですが、これはそのターンの攻撃を軽減 or 無効化するだけの「防御コマンド」であり、攻撃は一切できません。
飛んでいる敵を攻撃できる「アーチャー」も、飛んでいる敵「しか」攻撃できず、地上の普通の敵には無力です。
魔法しか効かないゴースト系の敵もいて、そう言う場面では魔術師系が必須になります。
このためカードバトルのシステム自体は良くあるものですが、ドリランド型ソーシャルゲームのような「攻撃力の分だけ敵にダメージを与えるのみ」という単純なものではなく、相応に考えて戦闘や編成を行わなければならないようになっています。

※ダンジョンの宝箱はピッタリ止まらないと回収できませんが、行き止まりでは数が余っていても止まれます。
あまり戦略性がある訳ではありませんが、ソーシャルゲームのダンジョンは「ダンジョン」とは名ばかりの自動で進行するものが多いので、「ダンジョンらしいものを用意したかった」という意図は伺えますね。
でもこれだったら、最初から全部見えているのではなく、ちょっとずつ内部が明らかになっていく方が探検らしくて良かったと思うけど・・・
でもあまりゲーム性を高めると、今度は「ソーシャルゲームユーザー」が付いて来れないのだろうか・・・

※防御用のカードは本当に防御しか出来ませんが、敵が「狙いを定めている」「力を溜めている」などのメッセージを出すことがあり、この時はガードで守りを固めるのが有効。
戦闘は自分のパーティー4人と助っ人パーティー4人の計8人で行いますが、体力(SP)はプレイヤー自身のレベルに応じているため、体力が足りなくてボスに瞬殺される場合はレベル上げしないとダメです。
このゲームはソーシャルゲームには珍しく、キャラクター(ポーン)と職業(ジョブ)が別々になっていて、同じキャラクターが他の職業に「転職」することが可能です。
転職にはジョブカード(ジョブの証)か冒険で手に入る素材が必要ですが、一度ジョブを解除すれば、そのキャラはいつでもそのジョブに変わることが出来ます。
上位の職業になるにはレアなジョブの証が必要で、ここが「ガチャ」の要素になっていますが、一応普段の冒険でもレアな職業は得られ、ダンジョンごとに入手確率も明示されています。
レベルも「キャラクターレベル」と「ジョブレベル」が別々になっていて、キャラクターのレベルは冒険で得られる経験値でないとアップしません。
ジョブレベルは合成でも上げられますが、ちゃんと戦闘や冒険でレベルを上げていくと言うのは、RPG らしくて良いですね。
もう1つのソーシャルゲームらしからぬ点は、その雰囲気でしょう。
フィールド画面は全体的に薄暗く、町の画像は古いイラストにシミが付いて汚れているような渋いタッチ。
NPC のグラフィックも小説の挿絵のような描かれ方で、チャラチャラした感じは微塵もありません。
BGM もこの雰囲気に合わせた映画音楽的で壮大なものになっています。
このゲームの最大の魅力は、この「指輪物語」的な雰囲気とストーリーではないかと思います。

※プレイヤーレベル、キャラレベル、ショブレベル、武器レベルがそれぞれ個別に存在する、ソーシャルゲームには珍しいシステム。
本格 RPG らしさを出そうとしているのは随所に伺えるのですが、でも基本が「カードバトルのソーシャルゲーム」という、まさに王道的なソーシャルゲームなので、ややちぐはぐな印象も。

※フィールド画面。 画面をなぞって移動するのですが、マップをスクロールさせることが出来ず、さらに不用意に触れてしまうと問答無用でそっちに動いてしまい、キャンセルも出来ないのがちょっと不便。
移動済みの場所は明るく表示され、ダンジョンが発見されると中に入ることが出来ます。
ダンジョンの数は多いのですが、「ドラゴンズドグマ クエスト」という名前の割には、クエストは少なめ。
クエストを請け負うのではなく、自由に探索して下さいということなのだろうか・・・?

※イベントシーン。 とにかくキャラ絵が渋い。 背景も渋い。 背景に付いてる汚れも渋い。
そしてこの雰囲気にマッチしている BGM は非常にクオリティが高いです。
全体としては、雰囲気を最重要視し、相応に気合いを入れて作られているソーシャルゲームだと感じます。
ただ、やってて思うのは・・・ 今これでは厳しいということ。
ご存じの通り、今期はソーシャルゲームにとって過当な競争状態にある、いわゆる「レッドオーシャン」です。
市販ソフト並みの戦闘演出を持つ ブレイブフロンティア、ゲーム的な戦闘シーンと豊富なストーリーのボリュームを持つ チェインクロニクル の2強の他に、圧倒的な知名度とこなれた面白さを持つ テトリスモンスター など、注目作が続々と出てきています。
そしてもちろん、パズドラ などの既存の好調なソーシャルゲームも高い人気を維持し続けています。
こんな状況で、この昔ながらのありきたりなカードバトルのソーシャルゲームでは・・・
いくら雰囲気が良くても、明らかに辛い。 これで今の市場に切り込めるとは思えない。
半年前ならいざ知らず、今となっては上位のものと比べると見劣りするのは否めない。
おまけにスタートでコケて1ヶ月ぐらい転げ回っていたのでは、もはやレースにならない。
また、チュートリアルが終わった後、大容量のデータをダウンロードさせられるのも気になります。
かかる時間は「一括DL」の場合、Wi-Fi 環境でなんと 30 分、3G 回線で1時間!
当方で実際に計ってみたところ、iPhone 5 の Wi-Fi 環境で 21 分で終わりましたが、それでも長い。
でも一括DLでない場合は、ゲームの進行に合わせて何度も細切れのダウンロードをさせられます。
それだけのボリュームがあるということではありますが、こんなに長いなら「最初から全部同梱してるバージョンも用意しとけよ」と言いたくなります。
このダウンロード時間を見た時点で離脱した人や、細切れのダウンロードによる通信不良で脱落した人も多いのではないでしょうか。
以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。
課金演出はそんなに強い訳ではないし、前述したように普段の冒険でレベルを上げられるので、無課金でも十分に楽しめます。
1回のダンジョンが長いので手軽さはありませんが、そのぶんあまりスタミナの消費を気にせず、長時間遊ぶことができます。
ある程度のレベル上げをしないと進行が辛い部分がありますが、そこいらのソーシャルゲームと比べると、ずっと普通のゲームに近いゲームバランスである印象ですね。
ただ、もうここまで来ると、普通のゲームとして作って欲しかったのも本音。
そもそも原作の「ドラゴンズドグマ」が好きな人がこんなソーシャルゲームを求めているとは思えないし、パズドラ系が好きな人はこんな演出の乏しい簡易カードバトルで満足できるはずがないし、見た目がシブくて相応にゲーム性があるからポチポチゲーが好きなソーシャルユーザーが好むとも思えないし、じゃあどのユーザー層がターゲットなんだ? というのが激しく疑問です。
私はこのゲームの雰囲気はかなり好きなので、私みたいな相応にゲーム歴の長い人間がターゲットなのかなとも思いますが、これではいくら個人的に好みでも、人には勧められません・・・
あと私的に言いたいのは、私は開発者ではないし、こんな偉そうなことを言える人間でもないのですが、それを百も承知の上で言わせて貰いますと・・・
オンラインゲームの運営を甘く見るなと。
(ソーシャルゲームをオンラインゲームと呼ぶのは私は激しく違和感を感じますが)
ある程度規模の大きくなったソーシャルゲームは MMORPG などのオンラインゲームの運営と差が無くなってきますが、過去の MMORPG もスタートで盛大にコケたゲームがゴマンとあって、その辺は FFXI などでも変わりません。
だからかつてはオンラインゲームの運営を開始するにあたって、既存のオンラインゲームの開発や運営に携わった人から色々な意見を聞き、その上でスタートしていた訳ですが、そういうのを最近の大型ソーシャルゲームは(このゲームに限らず)しているのか疑問です。
グリーやモバゲーの下でポチポチゲーを運営する程度であれば、グリモバが全部やってくれただろうから良いけど、そこから脱却するのであれば、過去のオンラインゲームの運営者・開発者を呼んでアドバイスを聞いたり、サーバーを見て貰ったり、運営上のタブーを尋ねたりするぐらいのことはしないとダメだと思う今日この頃です。
話が逸れましたが、ドラゴンズドグマクエスト・・・
「指輪物語」的なヘビーで渋いファンタジー設定が好きな方は、試してみても良いかなぁ、とは思います。
なにか 20 年ぐらい前の、「ロードス島戦記」が流行ってた頃の TRPG ベースのゲームをやってる印象がありますね。
・ドラゴンズドグマ クエスト (iTunes が起動します)
昨年カプコンから発売された PS3 や XBOX360 のゲームソフトで、近年としてはかなりのヒット作となったタイトルですが・・・
それがオープンワールドの「オ」の字もない、カードバトルのソーシャルゲームになってしまいました。
「ドラゴンズドグマ クエスト」です。
要するに「名作がソシャゲになっちゃったシリーズ」であり、発表と同時にファンからは大ブーイング。
「本格 RPG として新生!」という言葉が誰の目にも胡散臭く思える、JARO に訴えたくなるタイトルに変貌しました。
ただ、それでもカプコンがヒット作の看板を掲げ、気合いを入れて作った大型ソーシャルゲームであり、その点ではかなりの注目作と言えました。
しかしフタを開けてみると、アプリの不具合&サーバートラブルが続発。
iTunes レビューでもバグに対しての不満がぶちまけられていて、実際に急に動かなくなったり、サーバーとの通信が不安定な状態が続いていました。
現在はアップデートで改善され、かなりマシになっているのですが・・・ このスタートダッシュでのコケっぷりはセガを彷彿とさせますね。(セガに失礼!?)
ただ、ゲームの内容はともかく、雰囲気は嫌いではありません。
まったく万人向けとは言えませんが、渋い西洋ファンタジーの独特な世界観と絵柄は、好む人も多いのではないかと思います。

フィールドを移動し、廃坑や遺跡などに入るとスゴロク風のダンジョンシーンに移行します。
ダンジョンでは数字の書かれたカードを出して、その数だけマスを進んでいき、モンスターのいるマスに入ると戦闘になります。
スゴロク風と言っても「ずっと俺のターン」であり、ターン数の制限がある場面もほとんどないため、好きなように移動して構わず、あまりスゴロクである意味は感じられません。
敵の後方から戦闘に入ると有利になるというルールもありますが、まあ一種の雰囲気作りでしょうか。
戦闘はカードバトルになっています。
毎ターン「コスト」が蓄積され、そのコストを消費してパーティーメンバーのカードを使用し、カードの攻撃力に応じたダメージを敵に与えます。
攻撃した後は相手が反撃してきて、それを繰り返すターン制のバトルですね。
システム自体はありきたりなものです。
ただ、味方のカード(ポーン)は役割の異なる、様々な職業に就いています。
例えば、コストが高く連続使用もできないけどダメージが高い「ファイター」、威力は低めだけど低コストで毎ターン使える「アサシン」、一度使うとしばらく使用できないけどかなり高威力な「メイジ」、減った体力(SP)を回復できる「プリースト」などがいて、コストや体力を見ながら使い分ける必要があります。
また、このゲームは各カードの効果が明確というか、極端になっています。
例えば、敵の攻撃を防ぐ「ガード」という職業があるのですが、これはそのターンの攻撃を軽減 or 無効化するだけの「防御コマンド」であり、攻撃は一切できません。
飛んでいる敵を攻撃できる「アーチャー」も、飛んでいる敵「しか」攻撃できず、地上の普通の敵には無力です。
魔法しか効かないゴースト系の敵もいて、そう言う場面では魔術師系が必須になります。
このためカードバトルのシステム自体は良くあるものですが、ドリランド型ソーシャルゲームのような「攻撃力の分だけ敵にダメージを与えるのみ」という単純なものではなく、相応に考えて戦闘や編成を行わなければならないようになっています。

※ダンジョンの宝箱はピッタリ止まらないと回収できませんが、行き止まりでは数が余っていても止まれます。
あまり戦略性がある訳ではありませんが、ソーシャルゲームのダンジョンは「ダンジョン」とは名ばかりの自動で進行するものが多いので、「ダンジョンらしいものを用意したかった」という意図は伺えますね。
でもこれだったら、最初から全部見えているのではなく、ちょっとずつ内部が明らかになっていく方が探検らしくて良かったと思うけど・・・
でもあまりゲーム性を高めると、今度は「ソーシャルゲームユーザー」が付いて来れないのだろうか・・・

※防御用のカードは本当に防御しか出来ませんが、敵が「狙いを定めている」「力を溜めている」などのメッセージを出すことがあり、この時はガードで守りを固めるのが有効。
戦闘は自分のパーティー4人と助っ人パーティー4人の計8人で行いますが、体力(SP)はプレイヤー自身のレベルに応じているため、体力が足りなくてボスに瞬殺される場合はレベル上げしないとダメです。
このゲームはソーシャルゲームには珍しく、キャラクター(ポーン)と職業(ジョブ)が別々になっていて、同じキャラクターが他の職業に「転職」することが可能です。
転職にはジョブカード(ジョブの証)か冒険で手に入る素材が必要ですが、一度ジョブを解除すれば、そのキャラはいつでもそのジョブに変わることが出来ます。
上位の職業になるにはレアなジョブの証が必要で、ここが「ガチャ」の要素になっていますが、一応普段の冒険でもレアな職業は得られ、ダンジョンごとに入手確率も明示されています。
レベルも「キャラクターレベル」と「ジョブレベル」が別々になっていて、キャラクターのレベルは冒険で得られる経験値でないとアップしません。
ジョブレベルは合成でも上げられますが、ちゃんと戦闘や冒険でレベルを上げていくと言うのは、RPG らしくて良いですね。
もう1つのソーシャルゲームらしからぬ点は、その雰囲気でしょう。
フィールド画面は全体的に薄暗く、町の画像は古いイラストにシミが付いて汚れているような渋いタッチ。
NPC のグラフィックも小説の挿絵のような描かれ方で、チャラチャラした感じは微塵もありません。
BGM もこの雰囲気に合わせた映画音楽的で壮大なものになっています。
このゲームの最大の魅力は、この「指輪物語」的な雰囲気とストーリーではないかと思います。

※プレイヤーレベル、キャラレベル、ショブレベル、武器レベルがそれぞれ個別に存在する、ソーシャルゲームには珍しいシステム。
本格 RPG らしさを出そうとしているのは随所に伺えるのですが、でも基本が「カードバトルのソーシャルゲーム」という、まさに王道的なソーシャルゲームなので、ややちぐはぐな印象も。

※フィールド画面。 画面をなぞって移動するのですが、マップをスクロールさせることが出来ず、さらに不用意に触れてしまうと問答無用でそっちに動いてしまい、キャンセルも出来ないのがちょっと不便。
移動済みの場所は明るく表示され、ダンジョンが発見されると中に入ることが出来ます。
ダンジョンの数は多いのですが、「ドラゴンズドグマ クエスト」という名前の割には、クエストは少なめ。
クエストを請け負うのではなく、自由に探索して下さいということなのだろうか・・・?

※イベントシーン。 とにかくキャラ絵が渋い。 背景も渋い。 背景に付いてる汚れも渋い。
そしてこの雰囲気にマッチしている BGM は非常にクオリティが高いです。
全体としては、雰囲気を最重要視し、相応に気合いを入れて作られているソーシャルゲームだと感じます。
ただ、やってて思うのは・・・ 今これでは厳しいということ。
ご存じの通り、今期はソーシャルゲームにとって過当な競争状態にある、いわゆる「レッドオーシャン」です。
市販ソフト並みの戦闘演出を持つ ブレイブフロンティア、ゲーム的な戦闘シーンと豊富なストーリーのボリュームを持つ チェインクロニクル の2強の他に、圧倒的な知名度とこなれた面白さを持つ テトリスモンスター など、注目作が続々と出てきています。
そしてもちろん、パズドラ などの既存の好調なソーシャルゲームも高い人気を維持し続けています。
こんな状況で、この昔ながらのありきたりなカードバトルのソーシャルゲームでは・・・
いくら雰囲気が良くても、明らかに辛い。 これで今の市場に切り込めるとは思えない。
半年前ならいざ知らず、今となっては上位のものと比べると見劣りするのは否めない。
おまけにスタートでコケて1ヶ月ぐらい転げ回っていたのでは、もはやレースにならない。
また、チュートリアルが終わった後、大容量のデータをダウンロードさせられるのも気になります。
かかる時間は「一括DL」の場合、Wi-Fi 環境でなんと 30 分、3G 回線で1時間!
当方で実際に計ってみたところ、iPhone 5 の Wi-Fi 環境で 21 分で終わりましたが、それでも長い。
でも一括DLでない場合は、ゲームの進行に合わせて何度も細切れのダウンロードをさせられます。
それだけのボリュームがあるということではありますが、こんなに長いなら「最初から全部同梱してるバージョンも用意しとけよ」と言いたくなります。
このダウンロード時間を見た時点で離脱した人や、細切れのダウンロードによる通信不良で脱落した人も多いのではないでしょうか。
以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。
課金演出はそんなに強い訳ではないし、前述したように普段の冒険でレベルを上げられるので、無課金でも十分に楽しめます。
1回のダンジョンが長いので手軽さはありませんが、そのぶんあまりスタミナの消費を気にせず、長時間遊ぶことができます。
ある程度のレベル上げをしないと進行が辛い部分がありますが、そこいらのソーシャルゲームと比べると、ずっと普通のゲームに近いゲームバランスである印象ですね。
ただ、もうここまで来ると、普通のゲームとして作って欲しかったのも本音。
そもそも原作の「ドラゴンズドグマ」が好きな人がこんなソーシャルゲームを求めているとは思えないし、パズドラ系が好きな人はこんな演出の乏しい簡易カードバトルで満足できるはずがないし、見た目がシブくて相応にゲーム性があるからポチポチゲーが好きなソーシャルユーザーが好むとも思えないし、じゃあどのユーザー層がターゲットなんだ? というのが激しく疑問です。
私はこのゲームの雰囲気はかなり好きなので、私みたいな相応にゲーム歴の長い人間がターゲットなのかなとも思いますが、これではいくら個人的に好みでも、人には勧められません・・・
あと私的に言いたいのは、私は開発者ではないし、こんな偉そうなことを言える人間でもないのですが、それを百も承知の上で言わせて貰いますと・・・
オンラインゲームの運営を甘く見るなと。
(ソーシャルゲームをオンラインゲームと呼ぶのは私は激しく違和感を感じますが)
ある程度規模の大きくなったソーシャルゲームは MMORPG などのオンラインゲームの運営と差が無くなってきますが、過去の MMORPG もスタートで盛大にコケたゲームがゴマンとあって、その辺は FFXI などでも変わりません。
だからかつてはオンラインゲームの運営を開始するにあたって、既存のオンラインゲームの開発や運営に携わった人から色々な意見を聞き、その上でスタートしていた訳ですが、そういうのを最近の大型ソーシャルゲームは(このゲームに限らず)しているのか疑問です。
グリーやモバゲーの下でポチポチゲーを運営する程度であれば、グリモバが全部やってくれただろうから良いけど、そこから脱却するのであれば、過去のオンラインゲームの運営者・開発者を呼んでアドバイスを聞いたり、サーバーを見て貰ったり、運営上のタブーを尋ねたりするぐらいのことはしないとダメだと思う今日この頃です。
話が逸れましたが、ドラゴンズドグマクエスト・・・
「指輪物語」的なヘビーで渋いファンタジー設定が好きな方は、試してみても良いかなぁ、とは思います。
なにか 20 年ぐらい前の、「ロードス島戦記」が流行ってた頃の TRPG ベースのゲームをやってる印象がありますね。
・ドラゴンズドグマ クエスト (iTunes が起動します)
そこは経営難に陥っているのかな?