スマホの域を超えた美しいグラフィックで話題となり、iPhone 5s / 5c の発表会でも動作デモが紹介された、iPhone 最大級のキラータイトル Infinity Blade(インフィニティブレード、通称インブレ)シリーズ
その最新作が iOS7 の公開に合わせ、ついに販売開始されました。
Infinity Blade III」です。

ストーリーは前作・前々作の続きとなっています。 前作 Infinity Blade II のラストシーンから続く物語がいきなり始まるため、ある意味のっけからネタバレです。
まあネタバレしてくれるおかげで、今作から初めても何となく物語が解るようにはなっているのですが・・・

また難易度も高めで、前作よりかわし辛い攻撃が多く、さらに基本の武器である「剣+盾」の使い方はチュートリアルで教えてくれるのですが、2から追加された双剣と斧に関しては説明なし。
明らかに2の経験者を想定して作られている印象です

その一方で、ゲーム自体は従来とほとんど変わっておらず、良く言えば今までと同じように楽しめ、悪く言えば変わり映えしません
プレイヤーキャラクターが増え、様々なマップを選択出来るようになった点が今回の大きな変更点ですが、いわゆる「正当進化」という感じで、目新しいシステムがある訳ではなく、大きな進化を期待していると肩すかしになるかもしれません。

しかし相変わらずグラフィックの美しさは流石で、最新スマホの性能を存分に体験できるアプリと言えますね。

Infinity Blade III

このシリーズを知らない方に先に言っておきますが、このゲームは「大作 RPG」とか「世界を自由に冒険できるオープンワールドの RPG」ではありません

スマホ向けのシンプルなルールと、タッチパネル向けの簡易的な操作で楽しむ、携帯機器向けに作られたゲームです
ここを勘違いしていると「思ってたのと違う!」という話になり、実際に1作目が出た時には、そう思っていた方から叩かれまくりました。

2作目以降はボリュームが大幅に増し、グラフィックに関してはそこいらのゲーム機のソフトより高レベルだったりしますが、ゲーム自体はやはりシンプルで、言わば「スマホ用の簡易ゲームの凄いやつ」です。
そこは事前に認識しておいた方が良いでしょう。

基本操作はこれまでと同じで、敵の攻撃に合わせて左右のボタンで回避、もしくは中央のボタンでガード(ブロック)。
敵の攻撃を一通り防いで、相手にスキが出来てから画面をフリックして反撃を行います。
相手にスキがないのに攻撃しても通用しないので、「相手の攻撃をかわす→こちらが反撃する」が1セット
相手の攻撃をこちらの攻撃で弾き返す「パリィ」という回避方法もあります。

攻撃は画面をフリックしまくれば良いのですが、左・右・左 や 右・左・右 と入れることで「コンボ攻撃」が発動します。
よって常にコンボを狙っていくのが基本ですね。

Infinity Blade III
※攻撃を受ける直前にタイミング良くブロックすると「パーフェクトブロック」になります。
パーフェクトブロックを成功させると表示と共に盾が光り、盾の耐久値の減少がなし、もしくは最小限になります。
方向を考えなくても良いので、盾があるうちは回避よりガードで戦った方がラク。
パーフェクトブロックで相手のスキを作る(ブレイクする)と、攻撃を入れられる時間が増えるようです。


Infinity Blade III
※3コンボ攻撃は 左・右・左 か、その逆。 上・下・上 や 下・上・下 でも良く、攻撃の威力は 2 倍。
4コンボ攻撃は 左・左・右・右 か、その逆。 これも 上・上・下・下 やその逆でも OK で、威力は 2.5 倍。
片手剣で戦う場合、この4コンボをメインにした方が良いですね。
5コンボ攻撃は 左・右・上・下・左 で威力は 3 倍ですが、入れられるチャンスが少なくて実用的ではないです。
なお、コンボ攻撃はスキルの「コンボ」を習得してからでないと発生しません。
 

ただし、以上の解説は武器が「片手剣」であった場合。
インブレ2以降は「斧」と「双剣」が加わっていて、そちらは操作が変わります。

双剣はブロックがなく回避のみ。 中央のボタンはスウェーやジャンプでの回避になります。
攻撃は3コンボを入れると、以後の攻撃が全てダメージ2倍のコンボ攻撃になります
強力なコンボ攻撃を連続で叩き込めるのが強いですが、回避しかないのでテクニカルな武器ですね。
なお、4コンボや5コンボの攻撃は行えません。

は回避がなくてブロックのみ。 また、片手剣のようにどの方向の攻撃でもブロックで防げる訳ではなく、攻撃が来る方向に合わせてブロックしなければなりません。
もちろんブロックですから、防ぐ度にブロックできる回数が減っていきます。
攻撃は同じ方向に2回斬ると2度目が2倍打撃になり、加えて矢印が現れ、その方向になぞるとキメのスラッシュ攻撃が発生します
防御に難がありますが威力があり、攻撃に関しては手軽で強いです。

Infinity Blade の大きな特徴は、装備に経験値が入り、それが主人公の経験値にもなるシステム。
装備の経験値が MAX になると、装備を交換しなければ主人公の経験値も入らなくなります。
装備経験を MAX にするとプレイヤーのステータスが上がる事もあり、必然的に様々な装備を取り替えながらゲームを進めていく事になります。
これは「ケリ姫クエスト」など、他のゲームでも模倣されていますね。

Infinity Blade III
※双剣はコンボを出さないと話になりません。 左・右・左 か 右・左・右 で3コンボを発生させ、後はひたすらフリックしまくりましょう。
画像は武器ごとに設定されているコンボを入力すると発生する「ボーナスコンボ」を決めているシーン。
ボーナスコンボはスキルを習得しないと使えませんが、3コンボで威力3倍なので使いこなせば強力。 コンボは装備画面や戦闘中にメニューを開くことで確認できます。
簡単にボーナスコンボが出せる武器を鍛冶屋で鍛えて、主力として使うのも1つの手。


Infinity Blade III
※斧はこんな風に同じ方向に2回斬ると矢印が出ます。 ただしこのスラッシュ攻撃を決めると、そこで攻撃は終了します。
よって余裕があるなら、左・右・左・左 というように何度か切ってから2連続切りをした方が合計ダメージは高くなります。


今作の大きな特徴は、まず女主人公が追加されたこと
前作にも登場した女性で、単なる性別違いではなく、もう1人のキャラとして別々に育てられます。
使用する武器も長剣・杖・短剣と、異なる種類になっています。
ただ、長剣は片手剣(剣+盾)、杖は斧、短剣は双剣とほぼ同じ性質なので、まったく新しい武器という訳ではありません。

またキャラのステータスをアップさせることで「スキル」を習得出来るようになりました。
ただ、「コンボが使用可能になる」とか「スーパー攻撃を発動させられる」などの今までにもあった仕様を、スキルで解除するという形であり、新しいスキルもありますが、「宝箱を鍵なしで開けられる」といった補助的なものが大半です。

冒険の拠点となる「隠れ家」もあり、そこではストーリーの進行に応じて薬の調合ジェムの生成武器の強化などを行えます。
「ジェム」は武器や防具に取り付けて属性や特殊効果を付加できるもので、「武器の強化」は経験値が MAX になった武器をパワーアップさせ、経験値もリセットするものです。
冒険に行く場所も複数用意されており、ひたすら同じマップを周回する訳ではありません。

ただ、全体的にはゲームを今までの路線のまま拡張した形であり、主人公を変えても戦い方は変わらず、冒頭でも述べたようにあまり目新しさはないですね。

からになった時は、狭かった舞台が大幅に拡張され、さらに新しい戦い方の武器が追加されてシステムが大きく変わった印象を受けたのですが、今作は伸びしろがなくなったのか、確実にパワーアップしていることは確かですが、驚きや新鮮さは感じません。
まあインフィニティブレードのシステムは多くのゲームに模倣されているし、もう見慣れたものになったということでしょうか。

私的に気になるのは、ゲームの難易度がかなり上がっていること。
今作は左から来るように見えて正面から突くなど、どちらにかわせば良いのか解らないフェイント的な攻撃が増えていて、「難しい」のではなく「解らない」攻撃が多いです

1の頃は攻撃が来る方向にかわすのが基本でしたが、今回は左右の回避ではかわせない、スウェーやガードが必須なものも多く、もはや共通の回避方法はないに近いです。
そう言った攻撃を覚えて対処していくのもインブレのゲーム性だとは思いますが、微妙な攻撃やフェイント、回避困難な連続技が多すぎる印象。

そのため回避方向を考慮しなくても対処できるブロックやパリィの有用性が上がっていますが、パンチやキックはパリィできないし、タメ攻撃や噛み付きなどはブロック不可。
さらに盾で殴ってくる攻撃や飛びかかりはパリィもブロックも出来ず、「どっちにかわせば良いか」だけでなく「どの方法でかわすか」も判断しないといけないため、ますます対処が困難になっています。
「かわさないと反撃できないゲーム」なので、敵の攻撃が多彩になると難易度は飛躍的にアップします。

まあザコにやられてもすぐリトライ出来るし、いつでも帰還することが可能です。
ボスにやられると次の周回になって敵が強くなりますが、経験値やお金の入手量は増えます
ザコに繰り返しやられると周回数を減らす選択を行うこともでき、周回数が低ければ敵の攻撃も複雑ではないので、行き詰まることはありません。

ただしボスのレベルは固定なので、周回数を減らすと育成が遅れ、ボスを倒すのが逆に辛くなる可能性も・・・
「難しすぎるときは」「最後に覚醒した地点へ」の選択は、周回数(覚醒数)を減らすものなので、安易に決めず、よく考えて判断しましょう

Infinity Blade III
※物陰に隠れて様子をうかがう新主人公のイーサー。 ボウガンと素早い身のこなしが武器。
でもインブレはインブレなので、戦い方は今までとまったく変わりません。 演出が違うという感じですね。


Infinity Blade III
※ゲームがある程度進むと利用できるようになる鍛冶屋。 マスター済みの武器を強化してくれます。
アップグレードにはお金と時間がかかりますが、時間はゲーム内でボスにやられて復活すれば2時間半ほど経過するため、実時間の経過を待たなくても2周してくれば完成します。
ゲームの進行で貯まっていく「チップ」を使っても短縮することが可能。


Infinity Blade III
※移動シーンでいきなり巨大ドラゴンが襲いかかってくる場合も! そのままやられてしまうので、最初は唖然とすると思いますが、よく見ると画面下に(やられる寸前に)回避ボタンが表示されます。
これを素早く押していけば対処可能なので、ボタンを見逃さないようにしましょう。


価格は 600 円。 これだけのクオリティーとボリュームですから、高いということはないでしょう。
課金でゲーム内のお金を買うことも出来ますが、無理に課金しなくても十分進められます。

iOS7 と同時公開なだけあって、iPhone 5 / 5s / 5c のグラフィックパワーを見る分には最適のゲームでしょうね
短時間で1周でき、難しい操作も必要ないスマホ向きのゲームシステムも、そこを批難する人もいますが、iPhone に非常にマッチしていると言えます。

ただインブレはインブレで、それ以上ではないので、「もうインブレ飽きた」という人だと変わり映えしない分、ちょっと辛いかも。
謎に満ちたストーリーの核心に触れる内容なので、従来のファンにとっては見逃せないと思いますが。

個人的には重々しい純ファンタジーが好きなので、スターウォーズっぽい SF 要素が加わってしまったのが残念なのですが、インブレシリーズに共通している「寂寥感」は残っているし、ボリュームも大幅に増したので、どんどん良くなっているのは感じます。
今回も iPhone の「キラータイトル」の1つになるアプリでしょう。

Infinity Blade III (iTunes が起動します)


以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。