まだ旧ゲーム界がファミコンに支配される前の古い時代、日本にはあまたの小ゲーム機が乱立し、互いに覇を競っていました。
そんな古代世界において、比較的安価なカートリッジ交換式のテレビゲーム機として、日本でもっとも大きな勢力を誇っていたのが、エポック社の「カセットビジョン」です。

そのカセットビジョンでもっとも人気のあった「きこりの与作」をアレンジし、さらにオリジナルのゲームも再現したアプリが iPhone で公開されています。
木こり」です。

オリジナルの再現版は昔のまんまで、正直エポック社の許可を取っているのかどうか疑問なのですが、「インスパイアされた」と明言されているし、とりあえずそこは触れないでおきます。
そもそもカセットビジョンの与作がアーケードゲームのコピーだったらしいし。

とりあえず、アレンジ版の紹介から行いたいと思います。 こちらは無料で遊べます。

木こり(きこりの与作)

方向キーやボタンはありません。
移動したい場所をタップするとそこに向かい、木をタップすると斧を振り、画面上部をタップするとジャンプします。

落ちてくるドングリや鳥のフン、走ってくるオオカミや地面から出てくるヘビなどをかわしながら、全ての木を伐るとステージクリア。
4ステージクリアするとその日が終わり、難易度が上がった翌日になります。

オオカミは斧で撃退でき、タップするだけで良いので簡単に倒せるのですが、ドングリやヘビの攻撃がひっきりなしに続くので難易度は高いです。
また、木を伐ると左右のどちらかに倒れ、それに巻き込まれても死んでしまいます。

難点は画面を直接タップするため、指で表示が隠れてしまい、常にプレイし辛さを感じること
これだったら仮想キーやボタン操作の方がマシですね。

シンプルなゲームですが、手軽に遊べるし、無料ゲームとしてはこんなもんかな、と思います。

続いて、むしろこちらがメインであろうオリジナルの再現版について。
ただしこれをプレイするには 100 円の課金をするか、アレンジ版で累計 256 本の木を伐り倒さないといけません

木こり(きこりの与作)

こちらは方向キーと2つのボタンで操作します。 この方が操作はしやすいです。

アレンジ版と同じく、イノシシの突進や鳥のフン、ヘビの攻撃などをかわしながら木を伐り倒していきます。
木を伐るには2ドット離れて斧を振る必要があり、やや場所がシビアです。

木を伐っていると枝が落ちてきますが、当たっても即死ではなく、しばらく動けなくなるのみです。
イノシシを斧で撃退するのはタイミングが難しいですが、ジャンプでも回避可能。
ただし斜めジャンプは出来ません。

なかなか難しく、ステージが進むと敵もどんどん高速に。
常に回避を優先するのがコツでしょうか。

木こり(きこりの与作)

アレンジ版は無料のミニゲームといった感じだし、オリジナルはゲーム史的には弥生時代や邪馬台国のレベルで、内容もその程度です。
1プレイは3分ほどで、ショートゲームと言えますね

ここまで古典的なゲームだと、思い出補正が働く余地もありません。
ただ、オリジナルを見たことがある人なら、その粗いドットグラフィックとピコピコ音が、頭の片隅にかすかに残る淡い記憶を呼び覚ましてくれます。

ゲームと言うよりは、ノスタルジーを感じるためのアプリでしょうか
このぐらいのゲームが 30 年で今のレベルまで進化した・・・ そんな技術の進歩を感じられるアプリと言えますね。

木こり (iTunes が起動します)