ロックマンシリーズで知られるゲームクリエイター 稲船敬二 さんが設立したメーカー Concept で作られた、なぜか「おっさん」になるたまごを集める放置型ゲーム「おっさんたまご」。

今度はそのおっさんたちを電車にギュウギュウに詰め込むゲームが公開されています。
つめこめおっさん」です。
どんだけおっさん推しなんだこのメーカー。

稲船敬二さんといえば、ロックマン風の新しい PC ゲーム(Mighty No.9)を作るため、ユーザーからの資金提供を募る「クラウドファンディング」というシステムで 90 万ドル(約9千万円)を調達しようとしたところ、世界中から寄付が集まり、結果的に 400 万ドル(約4億円)も集まったことで話題になっています。

その影響で急に Concept も注目されましたが、ここが発売するスマホのゲームは相変わらず「ミニゲーム」といった感じのものばかりですね。

つめこめおっさん

ホームをうろうろしている「おっさん」たちをドラッグして、電車の中に素早く放り込んでいくゲームです。
ちゃんとドアから入れないといけませんが、単に放り込んでいくだけではドアの前に固まって奥まで入れられなくなるので、適度に電車内のおっさんをドラッグで整理しなければなりません。

同じ種類のおっさん同士は重ねるとくっつき、その状態で電車に入れると「コンボ」が加算されます。
そして 10 コンボを達成すると、おっさんが大量にくっつく「女の子」が出てきます。
激しくセクハラな気がしますが気にしてはいけません。

ある程度の時間が経つと電車が走っていき、一定数のおっさんを詰め込んでいるか、規定のスコアを稼いでいるとステージクリア。
また、1つの車両に 65 人詰め込むと次の車両に移るので、いかにギュウギュウ詰めにして次の車両を出すかが高評価のポイントになります。

ゲームが進むと、ドアの前で寝る邪魔なおっさんや、騒音で周りの人が逃げるレゲェなおっさん、電車内の人を吹っ飛ばす突進おばさんなどのお邪魔キャラも登場します。
まあ彼らも「乗客」なので、ちゃんと電車に入れればスコアになります。

つめこめおっさん
※女の子に節操なく引っ付きまくるおっさんたち。 そしてそんな女の子を、おっさんですし詰め状態になっている電車の中に放り込む。
さすがはヘンタイ大国ニッポン。 トーキョーってこわいね!


つめこめおっさん
※女性専用車ステージもある。 こちらはコンボを重ねると「イケメン」が登場し、例によってみんな節操なく引っ付く。
そしてそのイケメンを電車の中に放り込むのだが、「女性専用車」だったような・・・


1つのエリアに聞いたことがあるようなないような駅が 10 用意されていて、すべてクリアすると次のエリアに進めます。
そしてエリアが変われば登場するおっさんも様変わりします。

ただ、本体が無料のメーカー製のゲームですから・・・ ソーシャルゲームのようなスタミナ制になっていて、プレイするごとに「ハート」が減っていきます。
なくなるとしばらく待たないとゲームを再開できません。 ハートは 10 分で1回復し、最大値は5。
1ステージは1分程度なので、ハートはすぐに尽きてしまいます

ゲームが有利になるアイテムもありますが、やはり有料。
さらに普通にプレイできるエリアは3つまでで、それ以上は1エリアあたり 100 円分の課金通貨でアンロックしなければプレイできません。
(無駄遣いしなければ、最初から持っている分と途中で増える分で2エリアはアンロックできますが)

無料で楽しめるミニゲームとしては、ゲームメーカー製だけあってクオリティーは高いです。
よって「無料としては」良いゲームだと思います。
ただ、これで課金までする人は少ないだろうな、という感じがしますね。

なんというか、スマホらしいゲームではあるけど、個人作成や小さなメーカーでも出来そうなミニゲームという印象がぬぐえません。
逆に言うと、こういうシンプルなミニゲームを相応のメーカーが作るというのは、個人作成のレベルに降りてくることを意味します。
でもその場合、メーカー製のゲームはどこかで収益を得られるようにしないといけないので、才能ある個人に対してはむしろ不利になります。
このゲームは、まさにそんな感じのアプリである気がしますね。

また、ゲーム的に難点なのは、コンボを繋げて女の子を出現させようとするよりも、そんなの無視してホイホイ電車に放り込みまくった方が有利であり、コンボシステムが死んでいること。
10 連続でコンボしないといけないので、コンボできるおっさんを選ばないといけないし、ホームにおっさんが少ないときは待たないといけないし、途中でミスしたら台無しに。
そんなことをしてたら逆に不利になります。

おまけに女の子が出現しても、電車が中が詰まっててあまり入れられない場合はやはり無駄になります。
加えて連続コンボを狙わなくても、ほとんどのステージで★3つ(最高評価)は取れてしまいます。

つめこめおっさん
※最初のエリア。 山手線の東側のような気がするような、そうでもないようなマップ。
課金通貨の小銭は後でエリアのアンロックに必要なので余計なところで使わないように。


つめこめおっさん
※おっさんたまごの時と同様、おっさんたちの人生の哀愁が漂うキャラクター図鑑が付属されています。
例によって、どこかでみたようなキャラも・・・


前述したように本体無料なので、タダで遊べる1発ネタ(?)としては悪くないと思います。
ゲームとしての深みは乏しいですが、シンプルで解りやすいし、万人向けとはいえるかも?

にしても Concept のゲームは、いかにも「携帯電話ゲー」って感じのものが多いですね。
いや、まあ、携帯電話のゲームなんだけど。
でもスマホも登場して5年が経ち、ゲームも成熟しているので、名のあるデザイナーを看板にするメーカーなら、もうちょっとボリュームのあるものが欲しいですね。

それとも、スマホには「スマホらしいゲーム」を、というのが「コンセプト」なのでしょうか?
もちろん、誰もが手軽に楽しめるゲームというのも大切だと思いますが・・・

つめこめおっさん(iTunes が起動します)