一言で言うと「3D 版ゼルダの伝説」。
ゼルダの伝説をリスペクトした謎解きアクションアドベンチャーゲームが iPhone / iPad で公開されています。
「オーシャンホーン - 未知の海にひそむかい物」(Oceanhorn - Monster of Uncharted Seas)です。
先日 2D のゼルダの伝説をリスペクトしたゲーム「Ittle Dew」をご紹介しましたが、今度は 3D の方です。
なんでしょう、このゼルダリスペクトブーム。 しかもどれも完成度が高い!
特にこのオーシャンホーンは長い開発期間と非常にハイクオリティーなグラフィック、さらに音楽担当にファイナルファンタジーで有名な植松伸夫さんや、サガシリーズ・聖剣伝説・パズドラなどで有名な伊藤賢治さんを起用していることでも話題になっていました。
海外のサイトではゼルダの「ヘビーリスペクト」と呼ばれており、「どこまでがリスペクトとして許されるのか?」みたいな話にもなっていますが、それだけ見事に 3D ゼルダを iOS 上で再現しているゲームとも言えます。
公開は FDG Entertainment というパブリッシャーで、開発はフィンランドの Cornfox & Bros というスタジオ。
ここは Death Rally の開発に携わっていたメーカーでもあります。
画面左側をスライドして移動し、ボタンで剣を振ったり、物を持ち上げたり、持っているものを投げたりします。
スティックのようなものは表示されませんが、スライドした方向に動くため操作し辛さはありません。
さすがに物理スティックに比べると操作性は劣るため、その点での批判はありますが、タッチパネルのゲームとしてはむしろ良好な方です。
3D グラフィックで表現されたフィールドやダンジョンを駆け巡りながら、先に進む道を探し、たまに謎を解いたりして、アイテムを獲得しつつストーリーを進めていきます。
謎と言っても難しいものはありません。 スイッチの上に石を乗せたり、邪魔な箱を押したり、的に矢を当てるといったものですね。
ただダンジョンは結構広いため、探索には相応に時間がかかります。
もちろん敵もいるので、剣で撃退していきます。 ボタンを連打すると剣をブンブン振り回せるので、戦闘も快適に行えます。 ボタンを押しっぱなしにすると回転斬りも可能。
もしやられても経験値をほんの少し失うだけで、直前の位置からリスタートできます。
いかにもゼルダっぽいデザインのグラフィックは非常に美しく、滑らかに動きます。
先を見たくなるストーリーや、探索するのが楽しくなるマップ設計、ストレスを感じることなくプレイ出来るそのゲーム性は、本当にゼルダらしいと言えますね。
※立体感と影の表現が見事なグラフィック。 もちろん剣を振って草を刈ったり、壷を投げたりすることができます。
ほんと昨今の北欧圏の技術力は、ハンパないですね・・・
ゲームが進むと、船に乗って他の島に移動できるようになります。
このゲームの世界はたくさんの小島で構成されており、最初は移動できる島は少ないのですが、手紙や会話で新しい島の情報を聞くことで、それがマップに追加されていきます。
単にアイテムがあるだけの島など、ストーリーには直接関わらない小島もいくつかあって、単なる一本道ではない、世界を探索していく楽しみがあります。
海上移動中は銃で漂流物を撃ちまくれるミニゲームになっています。
海が舞台のゲームだけあって波の表現は見事で、最初に見た時はその美しさに見とれる程ですね。
もちろんゲームが進めばボスも登場。
ゼルダらしく、ボス戦も1つの謎解きになっています。
※海上移動からの接岸シーン。 かつて存在した大陸が水没し、小島が各所に残った世界という設定。
島ごとに「チャレンジ」が提示され、それを達成すると経験値を獲得できます。
ちなみに「スキルアタック」とはボタン押しっぱなしからの回転斬りのこと。
※こちらはダンジョン内の一部が水没したシーン。 水のゆらめきや透過処理、水面に映る光が綺麗です。
海をテーマにしたゲームなので、水の表現にはかなり力が入ってますね。
※ボスの弱点を弓で狙撃しているシーンなのですが・・・ 完成度の高いこのゲームにおいて、唯一不満なのがこの弓の使い方。
弓のボタンを少し押しっぱなしにして、それから離すことで矢を撃つのですが、どういう訳か押しっぱなしにしている時に方向を変えると、指を離した時に矢を撃つのをやめてしまいます。
持っているものを投げる時は、ボタンを押しっぱなしにしたままで方向を調整し、それから投げられるのに、弓矢の場合だけ操作が異なっていて、これを知らないといつまで経っても矢が飛びません。
「弓矢は引いてから撃つまで一切動いてはならない」というのを覚えておきましょう。
とにかくクオリティーの高いゲームで、ボリュームも十分。
「10 時間以上楽しめるストーリー」と言うのは伊達ではなく、実際に市販ゲーム並のボリュームを誇ります。
ホントこれはもう、アプリじゃなくて「ゲームソフト」ですね。
やや気になるのは、日本語の漢字とひらがなの使い分けがおかしいこと。
魔法が「ま法」、邪悪が「じゃ悪」などと書かれていて、かなり違和感があります。
難しい漢字をひらがなにしているのかと思いきや、「剣」がひらがななのに心臓の「臓」が漢字とか、もはや基準が不明。
でも読めない訳ではないし、言い回しがおかしい訳でもないので、そんなに怒るほどではないでしょう。
巷では「パクリ過ぎだ」という意見もあるようですが、これは敢えて「ゼルダのリスペクト」として作っているのだと思います。
ここまで似せなくても変えようと思えば変えられたはずで、例えば神の秘宝の名前が「トライロス」と言うのですが、これもゼルダの「トライフォース」のまんまです。
そんなところまで似せて作っていると言うことは、もうワザとでしょうね。
パクってるのを隠すような作り方をしているよりは、潔いというか、この方が「リスペクト」(敬意・尊敬)を感じられる気はします。
以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。
価格は 900 円。 iOS アプリとしては高めですが、ハッキリ言ってこのゲーム、フルプライス(5000円前後)で市販されていてもおかしくない内容です。
追加課金もないし、むしろ安いと言っても良いのではないでしょうか。
日本でも海外でも「ゼルダゼルダ」と言われているゲームですが、任天堂の本家ゼルダが iOS で出ることはあり得ないのだから、それと同じようなゲームが同じぐらいのクオリティーで iPhone / iPad でも楽しめるというのは、ユーザーにとって嬉しいことなのは間違いありません。
ゼルダライクなゲームがやりたい、アプリじゃなく「ゲームソフト」がやりたいと思っている方には、一押しの作品です。
・オーシャンホーン - 未知の海にひそむかい物 (iTunes が起動します)
ゼルダの伝説をリスペクトした謎解きアクションアドベンチャーゲームが iPhone / iPad で公開されています。
「オーシャンホーン - 未知の海にひそむかい物」(Oceanhorn - Monster of Uncharted Seas)です。
先日 2D のゼルダの伝説をリスペクトしたゲーム「Ittle Dew」をご紹介しましたが、今度は 3D の方です。
なんでしょう、このゼルダリスペクトブーム。 しかもどれも完成度が高い!
特にこのオーシャンホーンは長い開発期間と非常にハイクオリティーなグラフィック、さらに音楽担当にファイナルファンタジーで有名な植松伸夫さんや、サガシリーズ・聖剣伝説・パズドラなどで有名な伊藤賢治さんを起用していることでも話題になっていました。
海外のサイトではゼルダの「ヘビーリスペクト」と呼ばれており、「どこまでがリスペクトとして許されるのか?」みたいな話にもなっていますが、それだけ見事に 3D ゼルダを iOS 上で再現しているゲームとも言えます。
公開は FDG Entertainment というパブリッシャーで、開発はフィンランドの Cornfox & Bros というスタジオ。
ここは Death Rally の開発に携わっていたメーカーでもあります。
画面左側をスライドして移動し、ボタンで剣を振ったり、物を持ち上げたり、持っているものを投げたりします。
スティックのようなものは表示されませんが、スライドした方向に動くため操作し辛さはありません。
さすがに物理スティックに比べると操作性は劣るため、その点での批判はありますが、タッチパネルのゲームとしてはむしろ良好な方です。
3D グラフィックで表現されたフィールドやダンジョンを駆け巡りながら、先に進む道を探し、たまに謎を解いたりして、アイテムを獲得しつつストーリーを進めていきます。
謎と言っても難しいものはありません。 スイッチの上に石を乗せたり、邪魔な箱を押したり、的に矢を当てるといったものですね。
ただダンジョンは結構広いため、探索には相応に時間がかかります。
もちろん敵もいるので、剣で撃退していきます。 ボタンを連打すると剣をブンブン振り回せるので、戦闘も快適に行えます。 ボタンを押しっぱなしにすると回転斬りも可能。
もしやられても経験値をほんの少し失うだけで、直前の位置からリスタートできます。
いかにもゼルダっぽいデザインのグラフィックは非常に美しく、滑らかに動きます。
先を見たくなるストーリーや、探索するのが楽しくなるマップ設計、ストレスを感じることなくプレイ出来るそのゲーム性は、本当にゼルダらしいと言えますね。
※立体感と影の表現が見事なグラフィック。 もちろん剣を振って草を刈ったり、壷を投げたりすることができます。
ほんと昨今の北欧圏の技術力は、ハンパないですね・・・
ゲームが進むと、船に乗って他の島に移動できるようになります。
このゲームの世界はたくさんの小島で構成されており、最初は移動できる島は少ないのですが、手紙や会話で新しい島の情報を聞くことで、それがマップに追加されていきます。
単にアイテムがあるだけの島など、ストーリーには直接関わらない小島もいくつかあって、単なる一本道ではない、世界を探索していく楽しみがあります。
海上移動中は銃で漂流物を撃ちまくれるミニゲームになっています。
海が舞台のゲームだけあって波の表現は見事で、最初に見た時はその美しさに見とれる程ですね。
もちろんゲームが進めばボスも登場。
ゼルダらしく、ボス戦も1つの謎解きになっています。
※海上移動からの接岸シーン。 かつて存在した大陸が水没し、小島が各所に残った世界という設定。
島ごとに「チャレンジ」が提示され、それを達成すると経験値を獲得できます。
ちなみに「スキルアタック」とはボタン押しっぱなしからの回転斬りのこと。
※こちらはダンジョン内の一部が水没したシーン。 水のゆらめきや透過処理、水面に映る光が綺麗です。
海をテーマにしたゲームなので、水の表現にはかなり力が入ってますね。
※ボスの弱点を弓で狙撃しているシーンなのですが・・・ 完成度の高いこのゲームにおいて、唯一不満なのがこの弓の使い方。
弓のボタンを少し押しっぱなしにして、それから離すことで矢を撃つのですが、どういう訳か押しっぱなしにしている時に方向を変えると、指を離した時に矢を撃つのをやめてしまいます。
持っているものを投げる時は、ボタンを押しっぱなしにしたままで方向を調整し、それから投げられるのに、弓矢の場合だけ操作が異なっていて、これを知らないといつまで経っても矢が飛びません。
「弓矢は引いてから撃つまで一切動いてはならない」というのを覚えておきましょう。
とにかくクオリティーの高いゲームで、ボリュームも十分。
「10 時間以上楽しめるストーリー」と言うのは伊達ではなく、実際に市販ゲーム並のボリュームを誇ります。
ホントこれはもう、アプリじゃなくて「ゲームソフト」ですね。
やや気になるのは、日本語の漢字とひらがなの使い分けがおかしいこと。
魔法が「ま法」、邪悪が「じゃ悪」などと書かれていて、かなり違和感があります。
難しい漢字をひらがなにしているのかと思いきや、「剣」がひらがななのに心臓の「臓」が漢字とか、もはや基準が不明。
でも読めない訳ではないし、言い回しがおかしい訳でもないので、そんなに怒るほどではないでしょう。
巷では「パクリ過ぎだ」という意見もあるようですが、これは敢えて「ゼルダのリスペクト」として作っているのだと思います。
ここまで似せなくても変えようと思えば変えられたはずで、例えば神の秘宝の名前が「トライロス」と言うのですが、これもゼルダの「トライフォース」のまんまです。
そんなところまで似せて作っていると言うことは、もうワザとでしょうね。
パクってるのを隠すような作り方をしているよりは、潔いというか、この方が「リスペクト」(敬意・尊敬)を感じられる気はします。
以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。
価格は 900 円。 iOS アプリとしては高めですが、ハッキリ言ってこのゲーム、フルプライス(5000円前後)で市販されていてもおかしくない内容です。
追加課金もないし、むしろ安いと言っても良いのではないでしょうか。
日本でも海外でも「ゼルダゼルダ」と言われているゲームですが、任天堂の本家ゼルダが iOS で出ることはあり得ないのだから、それと同じようなゲームが同じぐらいのクオリティーで iPhone / iPad でも楽しめるというのは、ユーザーにとって嬉しいことなのは間違いありません。
ゼルダライクなゲームがやりたい、アプリじゃなく「ゲームソフト」がやりたいと思っている方には、一押しの作品です。
・オーシャンホーン - 未知の海にひそむかい物 (iTunes が起動します)
パチモン系のアプリがあれだけ売れているのだから、出せばバカ売れすることは分かり切っているのに・・・