1991 年に発売されたストーリー重視の RPG で、昨年末に iPhone 版、今年の夏には Android 版も登場したファイナルファンタジーシリーズの4作目「FINAL FANTASY IV」。
その続編となるゲームが公開されました。
FINAL FANTASY IV: THE AFTER YEARS -月の帰還-」です。

前作の十数年後が舞台で、FF4 の主人公とヒロイン(セシルとローザ)の子が新たな主人公となります。
前作のキャラクターやその子供が登場する「続きの物語」なので、先に FF4 をプレイしておかないと解らない部分が多いのでご注意下さい。

このゲームは元々 2008 年にガラケー用アプリとして公開されたものです。
それが 2009 年に Wii ウェア用にリメイクされ、さらに 2011 年に PSP 用としてグラフィックが一新されました。
しかしこれらは 2D グラフィックでの作品。
本日 iOS で公開されたものは iOS 版 FF4 を踏襲する 3D グラフィックのバージョンになっており、つまり「FF4 アフター」は現在発売されている全てのバージョンで、グラフィックが異なることになります。
単なる移植という訳ではありません

元が容量の少ないガラケー用のゲームであったため、物語は全10章に分割されており、それぞれ独立して攻略します。
ただ、最終的には各キャラクターが集結し、各章のデータ(レベルやアイテムなど)も統合されます。

開発は iOS 版 FF3FF4FF5 と同じマトリックス。
ちなみに FF4 アフターのプロデューサーの方は、オリジナルの FF4 を担当した方と同じです。

FINAL FANTASY IV THE AFTER YEARS 月の帰還

グラフィック、フィールドマップ、ダンジョン、BGM など、多くの部分が iOS 版 FF4 と共通しています
インターフェイスなども同じで、悪く言えば流用ですね。
しかしストーリーが前作の続きであり、同じ世界が舞台なので、同じ方がしっくり来ます。
元々オリジナルの懐かしさを出すため、あえて共通のマップにしているようですし。

iOS 版は見た目や操作が前作と変わらないので、本当に FF4-2 って感じで、FF4 をそのまま続けているような印象です。
ただ大きく違うのは、戦闘でオートモードにした時に、倍速で進行するようになったこと

iOS 版 FF4 は戦闘のテンポはあまり良くなかったのですが、今回はこの倍速オートがあるためサクサク戦えます。
もう FFL や FF5 の倍速オートに慣れているため、やっぱり FF4 にもこれがないと、と思いますね。

ゲームシステムは、DS 版 / iOS 版の FF4 にあった「デカントアビリティ」(特技を好きなキャラに付加できるシステム)がなくなったため、オリジナルの FF4 に近くなっています
正直、キャラクターをカスタマイズしたり、アビリティを組み合わせて戦う楽しみはなくなりました。

代わりに複数のキャラクターで協力して発動させる、「バンド」という合体技が追加されています。
しかしこのバンド、各キャラクターの準備が完了しないと発動させられないし、発動させた後に参加者が一斉に行動終了になるし(しばらく誰も動けない)、準備中に誰かが倒れると失敗に終わるしで、リスクの高い技になっています
多用できるのはメンバーが増える終盤になってからですね。

FINAL FANTASY IV THE AFTER YEARS 月の帰還
※方向スティックとマップの表示形式も変化しました。
スティックはアナログスティックではあるのですが、移動方向は8方向に限定されています。
微妙な位置や方向のズレがなく、なかなか操作感は良いですね。
マップは画面全体に半透明でかぶさるのではなく、左上に別ウィンドウで表示されるようになりました。
全体図を見たい場合はこのミニマップをタップします。


FINAL FANTASY IV THE AFTER YEARS 月の帰還
※2人で使うバンド技「クロススラッシュ」炸裂!
大ダメージを与えられますが、2人しかいない状態でこれを使うとしばらく双方とも動けないので、その間に攻撃を食らうと回復させられなくてピンチ。 回復してから使うとか、工夫が必要ですね。
なお、一定時間の経過や宿屋・テントの使用によって「月齢」というものが変化します。
月齢による影響は以下の通りで、敵味方の双方にかかります。
満月:黒魔法強化、物理攻撃弱体。 新月:特技強化、白魔法弱体。
上弦の月:白魔法強化、黒魔法弱体。 下弦の月:物理攻撃強化、特技弱体。

FINAL FANTASY IV THE AFTER YEARS 月の帰還
※マップが前作と同じなので、隠し通路の場所や宝箱の位置も同じ。
ノスタルジーを感じさせるため、あえて同じにしているようですが、上記の画像のように今回は追い返されてしまうシーンも。


前述したように各章は独立していて、全10章で構成されています。
最初は序章となる「セオドア編」しかプレイ出来ず、それをクリアするとそれぞれ主人公が異なる6つの章をプレイ出来るようになります。
以上の7つを全てクリアする事で、最後の3つの章を順番にプレイ出来るようになります。

最初の章だけでもクリアに約3時間かかり、他の章も同じぐらいの規模のようなので、全体としては 30 時間前後のボリュームのようです。
元はガラケーのアプリですが、全体のボリュームは本編のファイナルファンタジーと同等と言えますね。

やや気になるのは、グラフィックの粗さ。
iOS 版 FF3 や FF4 と同等の 3D モデルなので、劣化した訳ではないし背景などは良いのですが、旧作リメイクの FF3 や FF4 と違って、今作は近年のゲームのリメイクなので、それが旧作リメイクと同じぐらいの粗さだと「もうちょっと綺麗だったらなぁ」とは思います

iPhone / iPod touch だとあまり気にならないと思いますが、iPad でキャラクターがアップになったりすると、かなりドットが目立ちますね。

FINAL FANTASY IV THE AFTER YEARS 月の帰還
※各章の選択画面。 上記は「セオドア編」を終えた直後の状態。
前作でおなじみの面々が、再び活躍するシナリオがそろっています。
なお、前作がインストールされていると、ゲーム開始時に「ちいさなしっぽ」を 14 個貰えます。
これは最終章でレア装備を手に入れるために必要なアイテムです。


定価は 1800 円。 ファイナルファンタジーシリーズとしては相場と言える価格でしょうか。
携帯アプリ版は 300~500円×11、Wii ウェア版は 800円×2+300円×6、PSP 版は普通の市販ソフトだったので、iOS 版が一番お得と言えますね。

FF4 をすでにクリア済みの人は、その続きのストーリーが展開されるので、見逃せないところでしょう。
FF4 をまだクリアしていない人は、まずそちらからプレイする必要がありますね。
iOS 版 FF4 はオート時に倍速にならないので、出来ればここはアップデートで対応して欲しいところです・・・
(あと、限界突破が2周目以降に手に入らないとか、3周目で強化が打ち止めとかも何とかして欲しい)

ともあれ、人気の高い FF4 の続きの話を iOS でも楽しめるのは、個人的にも非常に嬉しいですね。

FINAL FANTASY IV: THE AFTER YEARS -月の帰還- (iTunes が起動します)