数多くの開発 / 経営シミュレーションゲームを発売している「カイロソフト」。
今度は「忍者の里」を開発し、幕府軍を影ながら支援して天下統一を目指す、戦国時代がテーマのゲームが公開されました。
合戦!!にんじゃ村」です。

戦国時代のゲームはたくさんありますが、そこはカイロソフト。
かなりデフォルメの効いた、コミカルで遊びやすいゲームに仕上がっています
戦闘はほぼ自動で進行し、他国から攻められることもなく、負けても特にデメリットはなし。
しかし村を自由に開発できる要素があり、カイロらしいハマリ性は健在です。

ゲームのタイプとしては、アストロ探検隊開拓サバイバル島 のような「RPG+探検+村作り」といったタイプです。
アストロ探検隊を拡張したようなゲームシステムですね。
開拓サバイバル島は課金要素のあるゲームになっていましたが、今回は追加課金のない買い切りのゲームですので、その点はご安心下さい。

オリジナル(ガラケー版)は 2011 年の夏に公開されており、2009 年のアストロ探検隊と 2012 年の開拓サバイバル島の間の時期で、本来は開拓サバイバル島の方が後発です。

合戦!!にんじゃ村

道沿いにを建て、を作ると、住民が畑を耕して作物を作ります。
作物は村を訪れる行商人が買っていき、これにより資金を得られます。

村に工房を建てると商品の生産を行え、これをお店で売ると更なる利益を得られます。
例えばゲーム序盤だと、畑の作物を工房に運んで「豆大福」を作り、それを「茶店」で売れば、作物を直接売るよりも高い収入になります。

これらの工程は、自動で行われます
家・畑・工房・お店の4つが道で繋がっていれば、住民が自動で畑を耕し、作物を工房に持ち込んで作業し、製品をお店に運搬します。
他の商品の登場後は、お店でどの商品を売るかを設定できますが、プレイヤーがやるのはそのぐらい。

他のカイロゲームのような「○○と△△のお店が近くにあればボーナス発生」みたいな組み合わせはなく、アイテムで店舗を強化するようなこともなく、林や花畑が近くにあったらお店の販売力が高まるというようなシンプルな要素しかありません
住民が施設の間を往復するため、動線はある程度考慮した方が良いのですが、他の開発系のゲームより配置は気にしなくても良いですね。

資金が貯まれば商人から装備を買ったり、村人のレベルアップをさせることが出来ます。
ゲーム序盤は「序章」のようになっていて、まずは近隣の地区に攻め込んで開発できる土地を広げつつ、住民を増やしていきます。
周辺を一通り制圧すると地域の有力勢力となり、そして滅亡した幕府の将軍様が転がり込んできます。
ここからは幕府の支援勢力として、日本全国の大名と戦うことになります

合戦!!にんじゃ村
※ 突然やって来る室町幕府の最後の将軍、足利義昭公。 史実では「ヘタレな黒幕」というイメージが強く、大抵のドラマやゲームでアレな扱いの人ですが、なんとなくカイロのゲームには合ってる気がする。
幕府再興の協力を要請してきますが、選択肢は「はい」と「いいよ」。 却下はございません。


合戦!!にんじゃ村
※開発面であれこれ考える必要はありませんが、家 → 畑 → 工房 → お店 の流れがあるため、それを考慮して建てた方が動線は良くなります。
お店は入口付近に作り、工房はその近くに用意しましょう。 坂に道を作ると階段になります。
建築の際に地鎮祭が行われるのが日本らしくて良いですね。


幕府の協力をするようになってから、ゲームは本番です。
幕府に資金提供をすると、画面には表示されませんが、近くに幕府の城が作られたことになります。
そして資金を使って幕府の兵力を増やしていくことができ、好きな時に他の大名家に進軍することが出来ます
(設定的には幕府に進軍を献策)

他の大名家との合戦では兵士たちが大勢現れます。
戦いは多数 対 多数で、なかなか合戦らしさがありますね
村の住民を参戦させることも出来ますが、一兵士というか、兵士の中に混じっている武将といった扱いです。

合戦は基本的に見ているだけですが、大量の兵士が一斉に戦うゴチャキャラバトルはなかなか見応えがあります。
最初は足軽しかいませんが、ゲームが進んで兵種が増えると、まず鉄砲が撃ち合い、次に弓隊が射撃し、その後に足軽が殴り合い、最後に騎馬が突撃するという一連の流れが展開されます。
弓隊が狙う部隊をプレイヤーが指示することも可能です。

戦いは上記の流れを3度繰り返すと終了。
相手を全滅させれば勝利となり、相手大名を屈服させた事になります。
倒しきれずに終わると「引き分け」になりますが、兵力が減ったりすることはなく、進軍にかかった費用以外に特にデメリットはありません
むしろ「引き分け」だと最大兵力が少し増えます。
全滅すると敗北になりますが、よほどの戦力差がない限り全滅してしまうことはありません。

他の大名家を倒せればその先に進軍できるようになり、新しい村人も増え、村を拡張できる権利書や、装備研究を行える技術書も手に入ります。
こうして更なる戦力の増強を行いつつ、天下統一を目指します。

合戦!!にんじゃ村
※全国マップ。 スタート地点は広島県の辺りなのですが、すぐ隣にいる毛利家がかなりの強敵で、これが「序盤の壁」になります。
十分な戦力がないと倒せないので、とりあえず近畿地方に進んでいきましょう。
ただし他の大名家もゲームの進行に合わせて強くなっていくので、強敵を残しておくとますます手強くなっていきますが・・・
ちなみに中国地方からスタートするのは、信長によって京都から追放された足利義昭が滞在していたからですね。


合戦!!にんじゃ村
※「暴れオオカミ団」と戦闘中。 合戦以外にも、たまに各地に忍軍や猛獣、一揆衆などが現れます。
こうした戦いは幕府軍が入れないので、村人が自分で戦う少人数戦になります。 村人個人の戦力がより重要になりますね。


合戦!!にんじゃ村
※里見軍にわんこ軍団が登場! 他にも伊達家の鉄砲隊が騎馬鉄砲になってたり、武田家の騎馬部隊が赤備えになってたりします。
大名家の位置が違うなど、史実よりゲーム的なデフォルメが優先されていますが、かなりマイナーな忍軍も登場するし、各所に戦国ネタが散りばめられてますね。


とにかく解りやすい、遊びやすいゲームという印象です
前述したように施設の組み合わせなどがなく、攻略情報とにらめっこしなくても有利に進めることができ、収支を考える必要もなく、ゲームの目的も「兵力を増やしてマップ上の敵を倒す」というハッキリしたものなので、他のカイロゲーム以上に遊びやすさがあります。

開発ゲームとしては物足りないのもあるのですが、このゲームは合戦の方がメインなので、むしろサブである開発部分はこのぐらい簡易でも良いかな、という気もします。
それに簡易的すぎるというほどではありませんしね。

またカイロソフトのゲームは後半にダレてくる場合が多いのですが、このゲームは画面をタップしないと進まなくなる突発的なイベントや収支報告が発生しないため、村の開発が整い、後はお金を貯めて兵力やレベルを増やしていくのみという段階になったら、しばらく放置しても構いません。
それでもゲームは止まることなく進み続け、この辺も後半の「やりやすさ」に繋がっている気がします。

また、期限内に真の天下統一を成し遂げるのは結構大変なので、後半になってもダレ辛いですね。
ただ、やり込み要素はあまりありません。

価格は 500 円。 Apple の価格改定に伴い少し高くなってますが、いつものカイロソフトの値段です。
相変わらず値段以上にハマれるゲームです。
開発 SLG や戦略 SLG、カイロソフトのゲームが好きな方には文句なくオススメです。

合戦!!にんじゃ村 (iTunes が起動します)


【 ちょこっと攻略 】

村開発について

・材料は「情報」の「材料情報」で販売しないように設定することが出来ます。 加工してから売った方が良いので、工房とお店を作ったら販売は「しない」にしておきましょう。
・武器の「草刈り鎌」と頭装備の「てぬぐい」はステータスの「労働」が上がります。 その効果は長期的に見るとバカに出来ないので、農民には必ずこの2つを装備させましょう。
・まずは「伐採所」と「鉱山」が欲しいので、土地を拡張する時はそれらが見えている場所を優先しましょう。
・伐採所や鉱山などは撤去して再配置可能です。 使いやすい場所に置き直しましょう。 坂に道を作れることも見逃さないように。

戦略マップについて

・すぐ隣の毛利家が難関です。 ただ引き分けでも兵力の最大値が増え、それは資金的にお得なので、兵力増加目当てにダメ元で何度も挑んでみるのもいいでしょう。
・ただし短期間に連続で攻め込んでいると、引き分け後に増える兵力が減っていきます。
・本格的な進軍は、国王軍との模擬戦で「兵法書」を2つ取ってからにしましょう。 Lv8 と Lv14 の国王軍に勝てば兵法書を貰えて、合戦参加人数が増えます。 3つ目の兵法書は Lv40 なので、ちょっと大変です。(そこまでやらなくてもクリア可)

合戦時の各兵種の使い方

足軽:最前列のキャラのみが攻撃するので、武将は必ず前列に配置して下さい。 最前列以外は戦わないので、兵力に余裕がある場合はあまり増やす必要はありません。
弓兵:どの敵を狙うかが攻略のポイントです。 「おまかせ」だと基本的に鉄砲を狙います。 武将は体力がないなら後列に配置して下さい。 全員が射撃するので兵力を増やした分だけ攻撃力が上がります。
鉄砲:武将は体力が心配なら後列に置きますが、矢を防ぐ盾役として使うなら前に置きましょう。 全員が射撃するので兵を増やした分だけ攻撃力が上がり、威力も高いです。
騎馬:全員が攻撃するため兵力が多いほど強いですが高額です。 騎馬以外に与えるダメージが高くなっています。 突撃時に最前列が鉄砲を受けるため、武将を前に置いて損耗を抑えましょう。

各兵種に欲しいスキル

・スキルには個人用と部隊用があります。「耐○○」と「戦術」は部隊用、他は個人用です。
・スキルの所持者が倒れるとスキル効果はなくなります。
足軽:鉄砲をまともに受けるので「耐鉄砲」のスキルが必須です。 「耐騎馬」「耐足軽」なども有用です。 「連撃」がある人はたまに連続攻撃します。
弓兵:「連射」がある人は連続攻撃できます。 でも「戦術」以外はそれほど重要ではありません。
鉄砲:「連射」がある人は連続攻撃できます。 敵の弓兵に狙われるので「耐弓矢」が必須です。
騎馬:相手の騎馬隊とぶつかるので「耐騎馬」が欲しいです。 「攻撃UP」を持つ人も向いています。
全部隊に有用:最終的には、攻撃力を底上げする「戦術」が各部隊に1人ずつ欲しいところです。

・動物によるスキル効果は、装備者に関わらず以下の部隊に適用されます。
オオカミ:戦術2を足軽に付加
イノシシ:耐弓矢1を騎馬隊に付加
カラス:耐足軽1を足軽に付加
クマ:耐足軽2を騎馬隊に付加
忍犬ドッグ:足軽スピードアップを付加

序盤から中盤にかけてオススメの村人

・序盤に登場

丸米がりお:最初の住人。 優秀な農民なのでレベルを上げて使いましょう
犬塚ポニー:このゲームの主役。 最初は「弓矢無効」ですが、レベル8で「鉄砲無効」を覚えるので足軽で先陣を務めましょう。 レベル11で鉄砲と弓矢を両方無効化します。
ジョニー西所沢:最初に加盟するメンバーですが、能力が高く「連撃」があるので後半まで戦えます。
石神井みちこ:射撃が高く「耐弓矢」があるので序盤は弓兵、中盤からは鉄砲隊に最適です。 耐弓矢はレベルアップで4まで上がります。
朝竜ふとし:最後まで使う「戦術」持ちの指揮官。 部隊の攻撃力を底上げできます。
上道けんちん:序盤に加盟し「耐騎馬」を持つので、足軽と騎馬に向いています。
忍山しのぶ:初期に加盟しますが「連射」を持っており、最後まで使える優秀な射手です。
神宮寺ポンチ:農民ですが「耐鉄砲」を持つので、他の耐鉄砲持ちが来るまで足軽にする手も。
伊賀三太夫:射撃が高いですが「耐足軽」を持ち腕力もそこそこなので、装備で体力を補って足軽で使った方が良いです。
最上もなか:「攻撃UP」を持つので攻撃力の底上げに。 騎馬の方が向いています。
シャララ・ランラーン:腕力の伸びは悪いですが、体力が高く「耐騎馬」も4まで上がります。

・中盤(毛利打倒後)に登場

笹釜金太郎:優秀な農民で戦闘はダメですが「戦術」を持ちます。 中盤に戦術が欲しいなら。
ホセ・ガラパゴス:体力が高く「耐鉄砲」を持つため足軽として最後まで戦えます。
石川ゴンザエモン:射撃が高く「耐弓矢」を持つ有用な射手です。
怒理府大爆笑:「連射」を持つ優秀な射撃手です。
横山げんぞう:レベル4で「荷物運搬」を覚える農民です。
塩風にぎり子:「防御UP」があってステータスが優秀です。足軽向け。
武永ちんげん:「連撃」があってステータスが高いです。足軽向け。

・終盤(上杉・武田・島津・伊達などの打倒後)は優秀な人材が増えるので、誰を使うかは好みですね。 戦術を持つ人を優先しましょう。