時は戦国。 戦場で倒れた傍若無人な将軍が目を覚ました時、そこは「あの世」の片隅だった。
死者の列に並んで順番を待つよう言われるが、そんな要求を素直に聞く将軍ではない。
こうして死した将軍の、あの世での大暴れが始まった・・・
そんなが和風ホラーの世界感を欧米的なコミカルタッチで描いた、ターン制の戦術シミュレーションゲーム登場しています。
「Skulls of the Shogun」です。
元は XBOX 360 で公開されていたダウンロードの用のソフトです。
最大の魅力はそのグラフィックデザインで、イラスト風のガイコツ武者やユニークにアレンジされた冥土の風景は、かなりインパクトありますね。
ゲームも戦略性の高い内容になっています。
開発したのはアメリカの 17-Bit というメーカーで、元セガの方が創設された会社のようです。
メッセージは全て日本語化されており、翻訳も自然なのでご安心下さい。
敵と味方が交互に動くターン制のゲームで、ステージごとに決められた数の兵士で、大将の撃破や脱出地点到達などの勝利条件を目指します。
このゲームはフィールドがマスで区切られていません。
ユニットの移動範囲は円で表示され、その範囲の好きな位置に動くことが出来ます。
また、移動力が残っていれば攻撃後の再移動も可能です。
攻撃時に与えるダメージは「攻撃力-防御力」となっていて、ランダム要素はありません。
きっちり計算した通りの結果になるので、ややボードゲームっぽい戦闘です。
戦国らしく、兵士はみんな旗指物を背負っていて、これが残り HP を表しており、ダメージを受けると短くなっていきます。
自然なビジュアルで HP を表しているのは良いですね。
特徴的なのは、兵士が倒れるとそこに「ガイコツ」が残り、これを食べると体力が回復すること。
最大体力もアップし、さらに3つ食べると「悪鬼」となって1ターンに2度の行動が可能になります。
もちろん敵もこちらの兵士のガイコツを食べるので、ヘタに進軍してやられて食べられるとますます不利になります。
ステージによってはフィールドに「田んぼ」があり、これに取り憑く(占領する)と毎ターン「米」が手に入ります。
米は「やしろ」で兵士の雇用に使うことができ、つまり生産と占領の要素もあります。
ただ、1ターンに動けるユニットは5つまでなので、ユニットを多く増やしてもそんなに有利にはなりません。
さらに生産する端からやられていると、前述したようにガイコツを食べられまくって余計にピンチになります。
長期的な成長要素はないので、クリアさえできれば味方はいくらやられても良いのですが、基本的には初期の兵士をパワーアップさせながら戦う形ですね。
他にも、攻撃するとノックバックが発生し崖や海に突き落とせる、味方を集合させると「守りの陣」が発生しノックバックを受けないなどの特徴的なルールがあります。
林に隠れると回避率が上がる、遠距離攻撃には射界があるなどの地形効果も存在します。
※マスがないので、移動範囲と攻撃範囲は円形で表されます。
攻撃範囲には赤とオレンジの2つがあり、オレンジの範囲は命中率が -20 %。
攻撃時にはコミカルなデザインのユニットが滑らかに動くので、見栄えがしますね。
※ユニットを近くに配置すると足元に光る円が現れ、「守りの陣」を作ったことになります。
この背後から弓を撃てば、相手の攻撃範囲に入っていても反撃を受けません。
先に守りの陣を作っておかなくても、他の兵士の近くに弓兵を立たせればそれで守りの陣になるので、そこから味方越しに敵を撃てば反撃は受けません。
守りの陣はノックバックを防ぐ効果もあるので、川沿いや崖沿いを進む時は必ず活用しながら進みましょう。
ステージが進むと強力なボスや魔法を使う妖怪、その地域を治める神さまなどが登場、それらのキャラがコミカルなストーリーを展開させます。
設定からしてユニークですし、先を見たくなる物語になってますね。
難点は、操作にクセがあること。
ユニットをダブルタップで選んだ後、画面をドラッグして移動先を指定しますが、この基本操作に少し慣れが必要で、ユニットが密集すると選択し辛くなります。
また、近くに「田んぼ」や「やしろ」があると、そこにキャラが吸い付くのですが、これが「田んぼの近くの敵を攻撃したい時」などに誤操作を招きます。
慣れれば問題ないのですが、この辺は XBOX の時から指摘されていたようなので、出来れば改善して欲しかったですね。
ピンチ操作でズームは自在に出来るので、重要な場面では拡大して操作しましょう。
シミュレーション RPG っぽいので、育成要素がないのもちょっと物足りない点ですが、しかしそれがないおかげで「育てたキャラがやられた! リセット! やり直し!」ということにもなりません。
以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。
XBOX 360 版のものですが、内容は iOS 版と変わりません。
価格は 500 円。 クオリティーを考えると十分値段以上の価値はあります。
XBOX 版や Steam(PC)版は 1500 円で、今年出たばかりのゲームなので、それを考えるとお得です。
ゲームも面白いのですが、一番の見どころは世界感とビジュアル、サウンドなどの演出面でしょうね。
純和風なんだけど、でも日本人が描いた和風じゃない。
欧米ならではのアレンジで、それでいて日本的な雰囲気が壊れていることもない。
(日本と中国がごっちゃになってるような感じはない)
ゲームも演出もハイレベルな作品で、戦術シミュレーションが好きな方にオススメのアプリです。
・Skulls of the Shogun (iTunes が起動します)
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