もうすぐ立春です。 いよいよ桜と花粉とクソゲーの季節がやって来ますね。
果たして今年はどんなクソゲーが私たちを楽しませてくれるのでしょうか?

という訳で、今回は話題の残念アプリを三本まとめてご紹介しようと思います

と言うか、フルボッコレビューを三連発してるとクレーマーみたいなので、今回まとめて処理しておきたいと思います。
なお、一応フォローしておきますが、これらのゲームよりダメなアプリは世の中にゴマンとあります。
ただ全く知られていないクソゲーを紹介しても誰も興味がないので、ここで取り上げるのは注目作ではあったけど、それに見合った内容とは言えなかった「ガッカリアプリ」が中心です。
その点をご了解下さい。

なお、すべてアプリ本体は無料で、アイテム課金のゲームです。

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Mega Jump 2

まずはこの作品から。 世界的な大ヒットジャンプゲーム Mega Jump の続編です。

アイテムを取るとジャンプする主人公を左右に動かし、コインを回収しながら落下しないようにどんどん昇っていくゲームで、Doodle Jump より展開がスピーディー、火の玉と化して高速で飛び上がる派手な演出もあり、効果を強化していける多彩なパワーアップが用意されていて、宇宙を目指してステージをクリアしていく継続的な要素もあるゲームでした。

そんな Mega Jump の続編は、公開前から世界中で期待されていたのですが・・・

Mega Jump 2

しかしこの Mega Jump 2、初代 Maga Jump の良かったところを片っ端から切り捨てた、「どうしてこうなった」的な作品になってしまいました。

スピーディーな展開はそのままですが、パワーアップアイテムが減少し、さらに前作はアイテムを強化すると様々な特殊効果が付いていったのですが、今回は効果時間が伸びるだけ。
その伸びもわずかなので、強化をしても実感できません

さらにステージクリアの要素も廃止され、単に1からスタートするのを繰り返すだけのシンプルなショートゲームになってしまいました。

ゲームの難易度も大幅にアップし、高速ジャンプをした後にそのまま敵に衝突したり、1つしかない足場に敵が重なってしまうなど、不条理なケースも連発されます。

とにかく敵が出過ぎで、当たってもミスにならない「バリア」を張ることも出来るのですが、使うのに課金通貨が必要。
これだと「課金前提の難易度かよ」と思ってしまいますね。

前作も高速ジャンプ後にそのまま敵に衝突する問題はあったのですが、アップデートで修正されていました。
それがまた復活した訳で、「先祖返りかよ」と言いたくなります。

なんだか前作に付いていた色々な「面白さ」をカットし、元のシンプルな幹だけを残した感じで、だから単純に、ゲームのベースは同じだけど、面白さが減りました。 どうなんだコレ。

ここからまた色々なものを付け足していく予定なのかもしれませんが・・・ 今の時点ではガッカリですね。

Mega Jump 2 (iTunes が起動します)


Angry Birds Go!

シリーズ累計 10 億ダウンロードという、もう桁が大き過ぎて想像が付かないレベルの超ヒット作「Angry Birds」。
その Angry Birds のキャラクターがレースをするという、ダイナミックな 3D グラフィックがウリのレーシングゲームがこの作品です。

発売前は「アングリーバードのマリオカートか?」と言われていましたが、実際には1分未満で終わる短いコースを走るショートレースといった感じで、マリオカートのように激しく競い合ったり、妨害アイテムを投げ合ったりはしません。

ゲーム自体は決してクソゲーと言うほど悪い訳ではなく、むしろ手軽に楽しめる内容なのですが、問題なのは課金回り。
模範的企業と見られていた Rovio が課金ゲーの暗黒面に堕ちたアプリと言えます。

Angry Birds Go!

Angry Birds らしくパチンコを後ろに引き、車を撃ち出してレーススタート。
アクセルもブレーキもなく、シンプルに左右移動のみでゴールに走っていきます

そして画面右上にはダッシュなどの特技を使用するボタンがあるのですが、そこにでっかく「無料」と書いています。
最初の1回はタダで使えるのですが、2回目以降は課金通貨を消費するシステムです。
さすがに批判が大きかったのか、現在は事前に特技アイテムを購入しておき、それを消費するシステムに変わっていますが、いずれにせよ画面に「無料」と書かれたボタンが常にある時点で課金ゲー感 MAX

さらに「スタミナ制」になっているため5回プレイしたら回復まで1時間待たないといけない。(1回復に12分)
スタミナはキャラ別になっているため、キャラクターが増えればプレイできる回数も伸びますが、最初が一番辛いという。(レベルアップしたらスタミナ回復とかもない)

加えてマシンも課金しないと上位のものは購入できず、その価格が結構高い
300 円の上はいきなり 1000 円で、その上は 5000 円。
おまけにこのマシン、各エリアごとに異なるため、5000 円でマシンを買っても次のエリアになると使えなくなります。(そしてその辺の説明が全くない)
ついでに言うと 1000 円のマシンは「50%OFF」の値段で、定価は 2000 円なのですが、ゲーム公開から1ヶ月以上「ずっとセール」です。

マシンのパワーアップはコインで実行できますが、コインの入手量を倍にする課金もなんと 1000 円。
いくらなんでも相場より高すぎる。 以前のリーズナブルな Rovio のイメージは欠片も残っていません。

他にもダッシュ力を増したり、ダメージを無効化する使い捨てのパワーアップなどがあり、各所に課金要素が満載です。
常にフレンドと比較したスコアランキングが表示されますが、これじゃあ金を払ったものが強い感じ。

しかもこのスコア、ドリフトしたりジャンプしていると上がっていきます。 速く走ってもボーナスは少ない。
だから高得点を目指したい時は、直線の道でもひたすら蛇行しながらドリフトし続けるプレイになります。
もはやレースではない。

まあゲーム自体は、ちょっとした空き時間に手軽に遊ぶ分には良いと思います。
ただ期待されていた Angry Birds の派生作だっただけに、ガッカリレベルは最高クラスですね。

Angry Birds Go! (iTunes が起動します)


熱血対戦くにおくんTD

1980 年代の後半、世がヤンキーブームだった頃に登場した、不良同士の喧嘩をテーマにした格闘ゲーム「熱血硬派くにおくん」。
その後、デフォルメされたキャラがドッジボールしたり運動会したり、ちょっと別方向に向かっていったのですが、その「くにおくん」シリーズを踏襲した自称タワーディフェンスがこのゲームです。

実際には「にゃんこ大戦争」のような一本道の RTS であり、ファミコン風のドットキャラが戦う「くにおくん」のスマホゲーとして注目されていたのですが、ものの見事にクソゲーでした。

熱血対戦くにおくんTD

次第に貯まっていくポイントを使って「くにお」を始めとするキャラクターを出撃させます。
出したキャラは勝手に前進し、敵が射程内に入ると自動で戦います。
内容としては一般的な一本道 RTS です。

しかし出撃させるのに必要なポイントが多いため、そんなに多くのキャラを出せません。
RTS は多対多戦闘が醍醐味ですが、そんな印象はまるでなし
序盤は「くにお」を1人か2人出したら終わるというシンプルさ。

ある程度進むと敵が長射程の攻撃を行ってくるので、こちらも高耐久のキャラや射程の長いキャラを出す必要がありますが、それはそれで「盾キャラ+中距離キャラ」を出していれば終わります。
キャラのバリエーションが少なく、出せる数も少ないので、パターンが決まっているのです。

一応「属性」や「武器」などの要素もありますが、武器は能力に多少修正を加えるだけだし、属性は影響が少なすぎて無視しても問題ないレベル。
お金を貯めてレベルアップさせるぐらいしか攻略(?)と呼べるものはありません。

ただ、それでも1人用のゲームモードはマシ。
このゲームはオンライン対戦もメインなのですが、そのバランスが最悪です。

「くにお」はみんな持っていて、レア以上のキャラでないと「くにお」に対抗できず、キャラクターをあまり出撃させられず、属性などの影響も乏しいおかげで、最初に互いに「くにお」を出して、勝った方がそのまま勝利するゲームになっています。

必殺技もありますが、しばらく生き残ってないと使えないので勝ってる方をますます有利にしてるだけ
少ししかキャラを出せないゲームですから、最初に出したキャラが負けたら逆転は困難で、ほとんど「くにお」のレベルだけで決まります。

もちろん「くにお」より強いキャラを入手できればそれが対抗手段になりますが、今度は逆にそれ以上のキャラを持ってる人以外には負けなくなります。
よって勝っても負けても死ぬほどつまらない
トランプで互いにカードを出して、数字が高かった方が勝ち、みたいな状態ですね。

メニュー画面のインターフェイスも使い辛く、パッと見ではキャラの特徴や属性も解りにくく、バランス以外の点でも非常に作りが甘い
TD と RTS の区別が曖昧なので仕方ない面もありますが、正確にはタワーディフェンスじゃないのに名前に TD と入れちゃってるのも痛い。
(おかげで内容を勘違いしてた人が続出。って言うか自分もしてた)

前述の2つのゲームはクソゲーと言うより「ガッカリゲー」でしたが、これは完全に「クソゲー」です。

でも何というか、このファミコンテイストのグラフィックで、8bit サウンドで、内容がクソゲーだと、妙に懐かしいものを感じるんですよね。
昔はこういうの、結構あったよなぁ・・・
あぁ、そうか、このゲームはそういうのを楽しむアプリだったのか・・・(チガウ

熱血対戦くにおくんTD (iTunes が起動します)