女の子やエージェントがハンマーを振り回し、ヘンタイや宇宙人をぶっ飛ばす、コミカルな音楽ゲームが登場しています。
ラジオハンマー」です。

韓国の Vinyl Lab というメーカーで作られたゲームですが、内容よりも何よりも、iTunes の解説文に書かれている以下の文章が特筆ものです。
以下、原文をそのまま転載したものです。

「* 課金誘導? それって何ですか。 食べ物ですか? がぶがぶ~。 *
口だけ無料って騒いで、決済なしには、ゲームがもう進まない残念な事があるんですか?
私たちはそんなやり方、拒否する! 初期購買一度だけですべてのストーリー、すべてのゲーム、すべてのコンテンツを一発でバンッ!
楽しもうとするゲームにもうそんな悩みは要らん!」


なんというスカッとするストレートな意見! これはもう応援せざるを得ない!
iTunes でハッキリこう言ってくれる開発者がいると嬉しくなりますね。

ゲームの方は、曲に合わせて画面をタップするシンプルな音楽ゲームになっています。

ラジオハンマー

曲に合わせて前方から敵が迫ってくるので、タイミング良くボタンを押して撃退していきます。

以 上 。

このゲームに長押しとかフリックとか、そんなものはありません
本当にシンプルに、リズムに合わせて画面をタップするだけです。
タップ位置はどこでも良く、押す場所の指定はありません。

ゲームとしてはあまりにシンプルですが、音楽ゲームはリズムにノッてタップしているだけでも楽しく、むしろ長押しやフリックが煩わしい場合も多いので、これはこれで良いと思います

判定は相応にシビアで、Perfect、Great、Good、Bad、ミスの5段階。
ミスするとライフが減り、空振りや Bad でも少し減少します。

音楽ゲームですから、タイミングは目視ではなく、曲や効果音を聞いてリズムに合わせるのがコツです。
出てくる敵は単発、2連発、3連発でそれぞれ異なるので、それを目安にするのも攻略の1つですね。
もちろん曲をよく聞くため、プレイ時にはイヤホンを付けるのを推奨します

たまにプレゼントボックスが差し出されることがあり、これをタップすると判定が大きくなったり、ライフが回復したりするボーナスを得られます。

しかしプレゼントボックスはすぐに下げられてしまうため、かなり素早く反応する必要があり、しかも取るとマイナスのトラップボックスも混じってくるようになります。
取るのが遅れて空振りになってコンボが切れてしまうことも多く、むしろ無視した方がプレイしやすかったりするので、この点は気になりますね。

ラジオハンマー
※敵を叩いているとゲージが貯まり、最大になるとフィーバーモードに入ります。
ただ、フィーバーは見た目は派手ですが、敵を叩いた時の判定が全て Perfect になるのみで、ゲーム的にはそんなに大きく影響するものではありません。


ラジオハンマー
※各エリアのラストにはボスも登場。 胸部装甲がGカップの戦闘ロボがミサイルを乱射する!
コミカルなキャラクターデザインが良く、ステージクリア時に主人公がスマホで記念の写真を撮るなど、仕草も良いですね。


現時点(2014/1)では3つのエリアがあり、それぞれ3つのエピソードに別れていて、1つのエピソードには5つのステージがあるので、全 45 ステージ。 総楽曲数は 70 近くに及ぶようです。
エリアが変われば主人公、曲調、背景なども変化します。

ただ難点なのは、1つのエリア(15 ステージ)をクリアするまで、あまり変わり映えしないこと。
ステージが変わっても、同じ背景で、同じような曲で、同じような譜面を繰り返します
複数の曲を連続でプレイする場合が多いのですが、その曲の組み合わせが変わるだけといった感じ。

最初のエリアではボス曲を除き全 14 曲が流れるのですが、同じような音質で、同じようなテンポの、同じような曲調のため、クリア後に曲のリストを見て「え? そんなに曲数あったっけ?」と驚いたぐらいです。
エリアごとにテーマを決めて、わざと同じジャンルの曲をそろえたのだと思いますが、この似通った曲ばかりで単調になる展開は音楽ゲームとしては問題ですね

Deemo とかは数多くのクリエイターに作曲を依頼していますが、その理由がよく解ります。
色々な人に作って貰わないと区別が付かなくなるんですね・・・

以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。



価格は 300 円。 冒頭で述べたように、追加課金は存在しません。
「口だけ無料って騒いで、決済なしには、ゲームがもう進まない残念な事」は、このゲームにはありません。

音楽ゲームとしては、ポップな見た目とデザイン、センスの良い演出などはポイント高いのですが、音楽自体のレベルとバリエーションは他より劣る感じ。

しかしコストパフォーマンスは悪くなく、タップだけで楽しめるので非常に遊びやすいです。
Deemoグルーヴコースター などのヒット作には及びませんが、相応のレベルの作品であることは確かです。
イヤホンは必要ですが、通勤通学用のゲームとしても勧められますね。

ラジオハンマー (iTunes が起動します)