※スマホ版 FFVI の攻略を こちら で行っています。

2D のドットグラフィックで描かれた最後の FF であり、今でも名作の誉れ高い「ファイナルファンタジー6」
昨年の開発発表以後、多くのユーザーが心待ちにしていたそのスマホ版がついに公開されました。
FINAL FANTASY VI」です。

オリジナルは 1994 年にスーパーファミコンで発売されました。
ストーリーを重視した内容で、操作するキャラクターが場面によって変化するという、主人公が固定されていない群像劇として描かれています。
当時のドットグラフィックとしては最高峰の演出を持ち、装備や特技、やり込み要素なども満載で、3D になる前の FF の集大成と言える作品です。

スマホ版のファイナルファンタジーは、FF3 / FF4 / FF4TA / FF5 は「マトリックス」が開発を担当してきましたが、今作は「トーセ」が行っています。
トーセは社名を表に出さない「業界の影武者」とも言われている開発会社ですが、最近はスマホ版の ドラゴンクエスト の開発を公にするなど、その名前をひた隠しにはしなくなっています。
ちなみにスマホ版 FF1 / FF2 のベースである PSP 版の開発もトーセが行っていたようです。

FINAL FANTASY VI ファイナルファンタジー6

前述したように、スマホ版 FF の 3~5 と、今作の 6 は、開発会社が異なります。
そのためインターフェイスも今までとは少し違っています。

例えば、メニューのレイアウトやボタンの配置、文字のサイズなどが異なります。
スティックの操作感も少し変化しており、操作し辛さがありますね。
それは iPad でプレイすると特に顕著です。

そして最も大きな違いは、戦闘時にコマンドリストが下からせり上がって来ること。
ファイナルファンタジーの戦闘は FF4 以降、時間と共にゲージが貯まっていき、最大になるとコマンドを入力できる ATB(アクティブ タイム バトル)と呼ばれるシステムになっていますが、そのゲージの貯まり具合をコマンドリストのせり上がり具合が表しています

これを最初に見た時は「なんでこんな妙なインターフェイスにしたんだ」と思ったのですが、この形式だと好きなキャラのコマンドを簡単に選択できます。
従来の形式だと、3人目のコマンドを先に入力したいのに1人目の番になった時は、「SKIP」のボタンを押して1人目を後回しにするか、画面上の3人目のキャラをタップして順番を変える必要がありました。
しかし今回のスタイルだと各キャラのボタンが全て表示されているので、3人目を先に入力したい時でも、3人目のコマンドのボタンを押すだけで OK です

ただこの形式は HP と MP の表示が小さいうえに、表示位置が動くから確認し辛い
さらにコマンドが縦に並んでいるため、下の方のコマンドを入力する時にいちいちスクロールさせなければならない。
また画面下にボタンがズラッと並ぶので、右下か左下だけで操作を一通り行えた従来の形式よりも、指を大きく動かさなければなりません。

※現在は表示位置が動かず、コマンドが横に並ぶ「タブ切り替え方式」も導入されています。

ただザコ戦に関しては「オート」が用意されているため、自動でサクサク進行させることができます
ただし今作のオートは、各キャラの行動モーションは倍速化されません。 待機時間のみが短縮されます。
だいたい 1.5 倍速といったところでしょうか。

細かいところでは、マトリックスの FF は左か右にスライドすると魔法の全体化を行えたのですが、今作は右上にある全体化ボタンを押さなければなりません。

FINAL FANTASY VI ファイナルファンタジー6
※コマンド欄が下からニョキニョキ出てくる。 魔法や特技の選択ウィンドウは画面の中央に現れます。
押しやすいボタンですが、指を動かす範囲が広いので、iPad だと煩わしい。
オート戦闘はコンフィグの「カーソル位置」が「きおく」なら前回の行動を繰り返します。 初期設定は「きおく」になっています。


FINAL FANTASY VI ファイナルファンタジー6
※マッシュ(格闘家)の必殺技のキー入力は、こんな風に矢印とパンチボタンが表示されるようになりました。
コマンドはメニューの「とくぎ」で確認可能で、オート戦闘では前回使った技を(コマンド入力なしで)繰り返します。


FINAL FANTASY VI ファイナルファンタジー6
※キャラクターのドットデザインは FF5 と同じく渋谷員子さんが行っています。
正直、このデザインは子供っぽ過ぎて違和感もあるのですが・・・
一方、顔グラフィックは高解像度に合わせて渋く描き直されました。 ロックがイケメン。


ゲーム自体は、GBA(ゲームボーイアドバンス)版を移植したものです
そのため GBA で新たに追加された魔石、魔法、装備などが加えられています。
GBA 版にしかなかったモンスター図鑑も利用可能で、ストーリーのあらすじを確認できる「アルバム」も追加されました。
BGM を聞けるミュージックプレイヤーも加わっており、コンフィグから利用可能です。

セーブスロットは5つあり、中断セーブはどこでも可能。 もちろん随時オートセーブも行われています。
iOS 版だけの特徴として、iCloud セーブにも対応しており、異なる iOS 機種でデータを共有可能です。
iCloud へのアップロード / ダウンロードは自動ではなく、タイトル画面で手動で行います。

FF6 自体の特徴は、なんと言っても起伏に富んだ物語でしょう。
ネタバレになるので詳細は控えますが、FF シリーズの中でも特にドラマチックなストーリーと言え、名場面が多いですね。

プレイヤーキャラも豊富で、それぞれが魔道士、シーフ、格闘家、忍者などの特性を持っており、さらにギャンブラーや獣人、ものまね師などの変わったキャラもいます。

キャラ育成で重要になるのが「魔石」で、これを装備すると対応した召還魔法を使えるのに加え、熟練度を上げることで魔石に応じた魔法を習得できます。
つまりこのゲームでは魔法は全員覚えられます
加えてレベルアップ時に上昇するステータスは装備している魔石に影響されるため、自由度が高い一方で、最強を目指すなら計画的な育て方が必要になります。

アビリティに相当するものは装備の「アクセサリ」に付属していて、例えば「ガントレット」の装備で両手持ち、「ダッシューズ」の装備でダッシュ移動が可能になります。

映像的な演出では流石に 3D 時代のファイナルファンタジーの方が優れていますが、「RPG としてのゲーム性」という点では、今でも最高峰と言って良いでしょう

ただ、個人的に気になるのが・・・ iPad でプレイすると敵のグラフィックが粗く見えること。
これは言葉では説明し辛いので、実際に見て頂ければと思います。

FF5 と FF6

輪郭を見ればよく解りますが、FF6 は FF5 よりも明らかにギザギザです
FF5 は高解像度に合わせてモンスターのグラフィックを描き直しているようですが、FF6 はスーパーファミコンやゲームボーイアドバンスのグラフィックをそのまま拡大して使っているようです。

iPhone / iPod touch で見た場合は画面が小さいのでほとんど気にならないレベルですが、iPad でプレイすると従来のスマホ版 FF シリーズより明らかに粗く、少しぼやけている印象を受けますね。

そもそも今作はタブレットのことを考慮していると思えないインターフェイスで、魔法全体化のボタンが右上に、オートボタンが左上にあり、コマンドリストも画面下にズラっと並んでいて、魔法の選択などは中央で行うため、iPad だと指をあちこちに動かさなければなりません。
iPad でスティックの操作性が悪いのも、スティックが画面に合わせて大きくなり過ぎて、指を大きく動かさなければならないためのようです。

今作に限って言えば、(少なくとも現時点では)スマホでプレイした方が、粗の見えない画面で快適にプレイ出来ますね。
なお、背景などはちゃんとスマホ用の綺麗なものに描き直されています。 念のため。

以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。



価格は 1800 円。 FF シリーズはこの値段が定価のようですね。
もちろん内容を考えればお得といって良いでしょう。

歴代 FF シリーズの中で、私が一番好きな作品が FF6 です。
スマホ版はグラフィックや操作性で FF5 に劣っているのが気になりますが、しかしこの作品をスマホで遊べるようになったこと、そして拡張版である GBA バージョンを楽しめることは、非常に嬉しいですね。

遂に FF も 1~6 までスマホで遊べる時代になりました
FF シリーズが出るたびに言ってますが、時代の進歩と移り代わりを感じますね。

FINAL FANTASY VI (iTunes が起動します)

スマホ版 Final Fantasy VI 攻略(本家 iPhone AC)