おなじみカイロソフトの新作、豪華客船を運営する開発シミュレーションゲームが公開されています。
クルーズ大紀行」です。

このゲームは旅館経営シミュレーションゆけむり温泉郷」を、そのまま豪華客船に変えたような内容です。
ゆけむり温泉郷はカイロソフトのゲームの中でも一番人気ですから、この作品も人気になるのは間違いなさそうですね。

このゲームのガラケー版は2010年3月に公開されました。
カイロソフトのゲームの中では比較的初期の作品で、ゆけむり温泉郷開店デパート日記ゲーム発展国 よりは後ですが、それ以外のゲームよりは早く、名門ポケット学院2 と同時期です。
Andorid 版は2011年10月に公開されており、なぜか iPhone 版だけ遅かったのですが、このたび無事発売されました。

クルーズ大紀行

カイロソフトのゲームは「コマンド型」と「施設配置型」に分かれますが、このゲームは施設配置型です。
客船の好き場所に船室・ショップ・レストランなどを配置し、経営を行います。

経営と言っても従業員の雇用や人件費はありません。
一応経費はありますが、テキトーにやっても赤字になる事はまずなく、誰でも手軽に楽しむことができます

しかし施設の相性や船室の立地などを把握し、乗客の動線も考慮しながら効果的な配置を行うことで、より短い時間で高い利益と評価を得ることが出来ます。
経営自体は簡単だけど、やり込むほど利益を出せる」というシステムが、カイロソフトのゲームの良い点ですね。

前述したように基本システムは「ゆけむり温泉郷」に準じており、旅館が船になったようなものです。
出発時にお客さんがやって来て、船内の施設を利用し、その施設の品質や魅力が高ければ評価が上昇して「ファン」が増えていきます。
かわいいドットキャラの乗客が船内をちょこまか動く様子は見ているだけでも楽しめます。

ただ大きく違うのは、一応クルーズ(船旅)なので、出発国の人々が乗客となり、寄港地では観光が行われ、乗客数は行き先の集客力によって変化すること
乗客には所持金があり、それが尽きるとショップを利用できなくなりますが、その所持金も各国の経済力に左右されます。

ファンが増えると「投資」を行えるようになり、これを実行すると新たなアイテムやお客さんが増えるのですが、寄港地への「観光投資」や「経済投資」も可能で、これで各国の集客力と経済力を高めることも攻略するうえで重要になります。
さらにファンが一定数を超えると「国王」を招待できるようになり、満足してもらうと寄港地が増えていきます。

クルーズ大紀行
※開始時の配置の一例。 船室は海の見える窓際が基本。 そして縦横ナナメ2マス以内に自動販売機を設置しておく。
レストランも窓際が良いのですが、屋外でも「展望レストラン」の立地効果が付くので、屋外デッキに置いてしまうのも手。
レストランは最初は水とおにぎりしか出しませんが、食材のアイテムを使うとそれをメニューとして提供するようになります。 芸が細かいですね。


クルーズ大紀行
「観光案内所」があると寄港地でバスツアーが行われ、観光率が増えていき、これが一定量を超えると新しいアイテムや施設をゲット出来ます。
観光率を 100 %にしたら次の国に向かう、というのが基本でしょう。


当面の目標は、半年に一度やってくる「審査員」を接待して、「クルーズランキング」で最高評価の5つ星を獲得することです。
クルーズランキングには「船室部門」「食事部門」「施設部門」「ツアー部門」の4つがあり、どれに参加するかは自分で選べます。

船室部門は部屋の品質をアイテムで高めつつ、招待する部屋の回りに植物や調度品を置きまくって魅力を上げておけば、狙って攻略することが可能です。
施設部門は全体的に高めておく必要があるので、ちょっとハードルが高くなりますね。

船の大きさも資金が豊富にあれば拡張可能で、巨大船に発展させていくことが出来ます。

難点は、エンディングまでやたら長いこと。
カイロソフトのゲームは後半ダレてくる場合が多いのですが、このゲームは特に進行ペースが遅いです
1年経過するのにかかる時間が他のカイロゲームの2倍ぐらいあり、しかも終わりまで 15 年もある。

眺めているだけでも楽しいゲームではありますが、もうちょっとサクサク進んで欲しいですね。
クリア後は「高速モード」が解禁されますが、出来ればもっと早く使えるようにして欲しいのが本音です。

クルーズ大紀行
※クルーズランキングの表彰画面。 船室部門は招待用の VIP ルームを作っておけば、割と5つ星を取りやすいです。
食事部門も「品質の種」をレストランに使いまくることで早期に攻略可能。
評価をすごく高めれば、さらにその上も・・・


クルーズ大紀行
※寄港地は船の拡張で2ヶ所設定可能。 ゲームの進行優先ならファンを増やしたい場所をスタート地点に、観光率を高めたい場所を観光先にしましょう。
資金を稼ぎ優先なら、スタート地点は所得の多い国に、観光先は集客力のある国にしましょう。
ワイハ王国は最初は集客力が少ないですが、観光投資すればどんどん上がっていきます。


価格は 500 円。 カイロソフトのアプリはいつも 450 円でしたが、Apple の価格改正に伴って 50 円上がった模様です。 追加課金はありません。

今回も十分楽しめる内容で、カイロソフトのファンなら必携ですね
時期的に、ゆけむり温泉郷名門ポケット学院2 など、カイロソフトのゲームが一番カイロソフトらしかった頃の作品なので、最近の作品よりも妙に「しっくりくる」ものがあります。
決して最近の作品が悪いという訳ではありませんが。

進行が遅いのはやや気になりますが、安心して勧められるゲームです。

クルーズ大紀行 (iTunes が起動します)


【 ちょこっと攻略 】

・ゲームの基本の流れは、施設を増やして「品質」を上げる → 乗客の評価を高めて「ファン」を増やす → ファンが増加すると新しい「投資」が出現する → 投資を行って新たな乗客やアイテムを増やす → その国のファン数が一定以上になると国王を招待できる → 国王が満足すると新しい国を紹介して貰える → 新しい国に行き、新たな乗客を招く、の繰り返しとなります。

・ファンを増やす一番の方法は、その国を出発地にすることです。 よってこれからファンを増やす予定の国は、産業投資で乗客の「平均所得」を高めておきましょう。
・乗客数は、船の評価と行き先の「集客力」によって増えます。 ファンの数も影響しますが、行き先の集客力が多ければファンが0でも十分な乗客が乗ります。 観光都市は所得が少ない反面、集客力が良く伸びるので優先して観光投資をしておきましょう。
・船を一度拡張すると「燃料庫の拡張」を行えます。 これが完了すると行き先を2つ指定できるので、乗客数も増加します。

・特定の施設が縦横ナナメ2マス以内に存在していると「相性」が発生し、お客さんの評価が高まります。
・「船室」と「自動販売機」は客層相性を全体的に高めます。 全ての客室の2マス以内に自動販売機を置くよう配置しましょう。
・美容系(ジム・エステ・美容院・ジャグジー)や、ギャンブル系(スロット・ポーカー・ルーレット)は固めて置くと良相性になります。
・トイレと飲食施設が2マス以内にあるとマイナスなので注意して下さい。
・自動販売機は通行の妨げになりません。

船室は海の近く(左右と船尾の外周)にあると「オーシャンビュー」の効果で魅力 +10 です。
・さらに上階ほど効果が高くなり、大きな船室が左右にあればバルコニーも付きます。 ただし階層が増えると乗客の動線が長くなるので注意して下さい。
・レストランも海の側の方が立地が良くなりますが、屋外に置いても高評価です。
・屋外施設(デッキチェア、ジャグジー、プール、テニス、ゴルフ)は屋外なら高評価、最上階なら最高評価です。

・調度品による魅力の上昇は以下の様になっています。
クルーズ大紀行
・つまり隣のマスしかほとんど影響はありません。 2マス先のことはあまり考慮しなくて良いでしょう。

・各国の王様や、たまに現れる審査員に満足してもらうため、調度品で魅力を出来るだけ高めた VIP 用の部屋を1つ用意しておきましょう
・ATM は乗客の所持金が少ない場合、頻繁に利用されますが、利用時間が長めで混雑しやすいので、多めに設置して下さい。 なお「インターネット」と良相性です。
・活力のある施設を設置しておくと住民がキラッと光り、ハートやオーラを出しますが、絨毯を置いていないと発動しないので、絨毯の開発提案が来たら早めに実行しましょう。
・人通りの多い場所に活力を与える施設を置いておけばオーラ発動率が高まります。

・観光は「観光案内所」の評価が高まると効果が増すので、アイテムや調度品などで高めておきましょう。
・新しいアイテムは主に観光の進行度によって獲得できます。 基本的には観光が 100 %になったら新しい国を行き先にする、という形で良いでしょう。 最初の出発国であるジパングも「行き先に」指定することで観光度が増していきます。
・たまにアイテムが逆効果になる場合もあります。 レストランやエステにたばこ系、水場に紙系、図書室にアルコール系はダメです。 「プリンキピア」は本の名前です。