並みいる敵を倒しまくり、大量のコインをジャラジャラと集めまくる、撃破と回収の爽快感に優れるファミコン風グラフィックの全方向スクロール・シューティングアクションが登場しています。
Hero Siege」です。

見た目がレトロ風なので地味なゲームなのかと思いきや、演出はかなり派手だし、大量のアイテムを気持ち良く吸い込めるし、「久々にシューティングの秀作に出会ったな」という感じですね。
ただし流血表現が強いので、そういうのが苦手な方は注意して下さい。

文字フォントや全体の雰囲気は「ディアブロ」に近く、ランダムに出現するアイテムがゲームのカギを握っている点も似ていて、ディアブロを簡易化したものとも言えます。

iPhone の既存ゲームの中では Solomon's Boneyard に似ていますね。
開発したのはフィンランドの小メーカーです。

なお、Siege Hero という別のゲームがあって紛らわしいのですが、全く関係ありません。 念のため。

Hero Siege

バイキング、パイロマンサー(火術士)、マークスマン(射撃手)の中から1人を選んでゲームスタート。
左下のスティックで移動し、右下のスティックで攻撃方向を指示する2スティック制です。

ただ他のゲームとは違い、ナナメに攻撃することが出来ません
このため全方向スクロールシューティングとしては違和感も強いのですが・・・
ここはもう、こういうゲーム性なんだと思うしかないですね。

シューティングと言ってもバイキングは近接攻撃しか出来ないので、ちょっと性質が異なります。
ゲーム的には、やはりショットを飛ばせる火術士か射撃手の方が使いやすいです。

攻撃は右スティックの方向に自動で連射され、当たれば派手に血や破片のようなものが飛び散り、倒せば財宝が大量にバラまかれ、近づくだけで次々と吸い込んでいきます。
冒頭でも述べたように撃破と回収の爽快感が強く、動きもファミコン風の画面からは想像できないほどスムーズで、やっていて純粋に「楽しい」と思えるゲームです。

フィールドは縦3画面分、横も3画面分ほどの広さで、Solomon's BoneyardMinigore と同じぐらい。
ただ、しかけが多く、あちこちにトラップや宝箱が存在し、地下ダンジョンへの入口なども存在します。
面白いのはトラップで敵もダメージを受けることで、うまく誘導すればトラップを活用して戦うことも出来ます。

外周からやって来る敵を全滅させれば Wave クリアとなり、次の Wave が始まるまで 30 秒のインターバルとなります
この間にフィールドの探索を行ったり、コインで買い物したり出来るのですが、必要ないなら画面下の「NEXT WAVE」の部分をタップすれば、インターバルをカットできます。

数 Wave クリアすると魔法陣からボスが登場し、それを倒せば次のフィールドへのゲートが現れます。
ボスは撃破すると爆発し、その際にさらに撃ち込むとコンボボーナスを貰え、撃破後には陽光が差し込む派手な演出が現れます。

Hero Siege
※フィールドの数ヶ所にスイッチがある場合、それを全部入れてから勇者の像に近づくと、像が起動して近くの敵を魔法弾で迎撃してくれるようになります。
他にもランダムで女神像や悪魔像が出てきて、触れるとパワーアップを得られます。
金の宝箱を開けるにはカギが必要で、クリスタルの宝箱は課金通貨で買うクリスタルのカギが必要になります。
ただクリスタルはたびたび手に入るので、無駄使いしなければそうそう枯渇しません。


Hero Siege
※ダンジョンで全体攻撃スキルを発動したシーン。 ダンジョンにはトラップが多く、ボスも待ち受けていますが、高確率でレアアイテムが手に入ります。
ダンジョンの入口はインターバル中しか開かないので注意しましょう。
石をスイッチの上に押すパズル的なしかけもあります。


一応 RPG なので、敵を倒せばレベルが上がり、ステータスポイントとスキルポイントを得られます
スキルには「たまに巨大な貫通弾を飛ばす」「クリティカルヒットが出る」「3 Way 攻撃になる」などがあり、レベルが高まれば上位のものを習得できます。
そしてレベルと経験値は、ゲームオーバーになっても維持されます

しかしこのゲームで重要なのは、レベルではありません。
アイテムの入手やコインによる購入、薬の効果などによって得られる「ステータス補正」の方です。

レベルが上がるとステータスポイントを 2 得られますが、レアアイテムの中には攻撃ポイントが一気に +50 されるものもあり、薬の効果でも +10 されます。
コインもザクザク手に入るので、補正値の購入も頻繁に行えます。
そのためゲームが少し進めば、基本ステータスは誤差程度の影響しかなくなります

プレイ中にどんなアイテムが出てくるか、どんな敵が出現するかなどは全てランダムなので、運に左右されるゲームではあるのですが、展開が毎回変わり、アイテムの種類も豊富で、その効果もハッキリしているため、レアアイテムを見つけていく楽しさがありますね
中にはオプションが付いたり特殊攻撃を行える、ユニークなものもあります。

Hero Siege
※ステータス画面。 白い数字が基本値、緑の数字が補正値。
見てのように補正値は基本値の数倍になるので、補正値をいかに貯めていくかが重要。
右半分はスキルの画面で、射撃手は2つ目、火術士は3つ目のスキルを習得する事で攻撃が 3way になります。


Hero Siege
※ショップ画面。 ステータス補正値を買って能力をアップしていきましょう。
クリスタルの宝箱を開けるクリスタルの鍵もここで購入します。
ショップ画面は右上のボタンを押すことでいつでも開けますが、ゲームの進行は止まらないので敵がいると危険!
インターバル中に購入を行うようにしましょう。


面白いゲームなのですが、ゲームバランスについては今一歩なのも否めません。

まず、基本の難易度が高くないため、ゲームはかなり長時間続きます。
初回プレイでも1時間以上、平気で続いたりします。
途中でやめても続きからプレイ出来ますが、成長した末に長時間続くなら解るけど、いきなりコレはどうなのかと

そして一番の問題は、突発の事故死が多い。 と言うか、それ以外で死なない
前述したように基本の難易度が低いため、追い詰められたり HP を徐々に削られて死ぬということは少ないのですが、敵がいきなり強力な爆裂弾を飛ばしたり、レーザートラップを出したりして、それに巻き込まれて突然即死するケースが多いのです。
と言うか、大半の死因がそれ。

それ以外でやられる場合でも、木の影にトラップが隠れていて知らないうちに踏んでたとか、そういうのばかり。
ダメージを受けた時の無敵時間がないため、強力な攻撃を重ねられると恐ろしい勢いで HP が減ってしまいます。
だからこのゲーム、納得する終わり方にまずならない
毎回「えぇ~・・・」みたいな死に方をします。

※死に際の敵が出す爆裂弾やレーザートラップの威力はアップデートで下げられました。
また、ダメージを受ける間隔も前より少し伸びています。
これらにより、以前よりは突発死は減っています。


こんな形のため、ステータスも攻撃力より HP と防御力を高め、「突発の事故にあっても耐えられるようにする」のが攻略になります。
「突発の事故」はテクニックでカバーできるものではないから。
でもそんな攻略ってどうなんだ・・・

ダメージ時の無敵時間を設け、代わりに敵の攻撃をもう少し激しくすれば、テクニックで戦うゲームになると思うのですが、ちょっとその辺の調整が甘い印象ですね。

※アップデートでゲームバランスも調整され、以前より突発死が減った代わりに、ゲームの難易度はやや上がっています。

以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。
見てのように流血表現の強いゲームですが、このトレーラーは初期のもののようで、現バージョンは血が消えるのが早いため、ここまで血だらけにはなりません。



定価は 300 円。 妥当な価格ではないかと思います。
課金通貨やゴールド購入の課金はありますが、必須ではありません。
経験値やゴールドの入手量が2倍になる課金(200 円)もありますが、しないと困るようなレベルではありません。

毎回納得できない突発死でゲームオーバーになって憮然とするのですが、それでも何度も繰り返してしまう面白さがあります
私的には、最近やった中では一押しのゲームですね。

Hero Siege (iTunes が起動します)


【 ちょこっと攻略 】

薬の効果はランダムではなく、色と形で決められています
しかし微妙な色の違いであり、形も判別し辛いようになっています。

※アップデートで薬の効果は、ゲームごとにランダムに決められるようになりました。
区別のため下記の画像はそのまま載せておきます。


herosiege7