「マインクラフト+タワーディフェンス+FPS」という、画期的かつ良いとこ取りなゲームデザインでヒット作となった Block Fortress
個人的にも昨年一番好きだったゲームですが、それを DotA 系(アクション RTS、MOBA)にアレンジしたゲームが公開されました。
Block Fortress: War」です。

ただし先に言っておきますが、このゲームはオリジナルの Block Fortress のグラフィックやインターフェイスを踏襲しているものの、ゲーム性は全然違います
FPS(3D ガンシューティング)の要素は廃され、マインクラフトやタワーディフェンスの要素も薄められ、代わりに RTS(リアルタイム制 戦術シミュレーション)の要素とオンライン対戦を盛り込んだ形です。

Block Fortress はマインクラフト系ならではの自由度と、立体タワーディフェンスと言える奥深いゲームシステムを持っていましたが、ルールが複雑で1プレイの時間も長めでした。
このゲームはそんな Block Fortress をもっと解りやすく短時間で終わるものにアレンジし、自分からも攻め込んでいく対戦形式に変えたものです。

これはこれで面白いと思いますが、前作のような内容を期待していると拍子抜けするのでご注意を。
続編ではなく、あくまで派生作品ですね。

Block Fortress War

フィールドは縦長になり、一方の端に自分の拠点が、もう一方の端に敵の拠点があります。
常に上空から見下ろした視点でプレイし、タップした場所にヒーロー(主人公)が移動、敵兵や敵施設をタップするとそれを優先して攻撃します。
ヒーローは射撃と近接攻撃の2つの攻撃手段を持っていて、どちらを優先するかは画面下のボタンで切り替えられます。

フィールド上には鉱石がいくつか置かれており、ヒーローが近づいて確保すると、資源を得られると共にパワーブロックが配置されます。
パワーブロックの周囲には壁となるブロックや様々な砲台を配置でき、砲台は射程内の敵を自動的に迎撃してくれます。

壁ブロックは好きなように配置できるため、城壁のようにしたり、ピラミッドやタワーのようなのものも作れますが、資源はそれほど獲得できないため、無駄使いをするとすぐ尽きてしまいます。
マインクラフト系と言えますが、あまり自由に建物を作れるゲームではありません

パワーブロックが増えれば拠点のレベルアップ速度も増し、拠点レベルが上がると上位の砲台を配置できるようになり、主人公が使える装備の数も増加します。
逆に言うと、拠点レベルが上がらないと上位の砲台は使えず、最初は弱いものしか配置できません。
パワーブロックは回復ポイントにもなっていて、側にいるとヒーローの HP が徐々に回復していきます。

兵士は拠点から自動的に生み出され、敵の方に向かっていきます。
敵にもヒーローがいて、倒せば経験値を獲得できますが、こちらが倒されると相手に経験値を稼がれ、しばらく復帰できなくなります。
この辺りのシステムは一般的なアクション RTS(DotA 系、MOBA)を踏襲しています。

相手の拠点を破壊すればステージクリアとなり、レアミネラルが手に入ります。
これを使って新しい武器や砲台をアンロックしたり、消費アイテムなどを購入できます。
ただし、ゲームの進行度が低いうちに上位のものを買おうとすると費用が2倍かかります。
Block Fortress にはレアミネラルが3種類ありましたが、今回は1種類のみです。

Block Fortress War
※装備の変更はポーズボタンから行います。  費用は必要ないので、忘れずに身に着けておきましょう。
Level 2 になると装備できる数が増えますが、このレベルはヒーローのレベルではなく、拠点のレベルなのでご注意を。


Block Fortress War
※メニュー画面の5つの星。 ・・・星?
ステージをクリアするごとに進行度が上がっていき、一部の装備はその進行度に応じて購入費が安くなります。
レアミネラルに余裕がないうちは無理に上位のものは買わないように。
と言っても後半ステージはかなりムズイので、どうしても敵わない時は・・・


メニュー画面には5つの惑星があり、1つは買い物などをする自分の惑星、残り4つは進攻先で、それぞれゴブリン風、ゾンビ風、エジプト風、ロボット風の敵が出て来ます。
1つの進攻先は5つのステージで構成されていて、ステージ3からはかなり手強くなります。

対等な条件で戦うのは最初のステージぐらいで、2つ目のステージからは敵拠点が要塞化されており、イベントで敵の援軍が登場したり、急に敵のヒーローが強化されたりします。
後半ステージになるとリトライを繰り返しながら攻略法を探っていかなければ勝てないような、かなりの難しさになります

冒頭で述べたように Block Fortress を遊びやすくアレンジしたようなゲームですが、難易度は相変わらずゲーマー向けですのでご注意を。
ただ、敵の要塞にこちらから攻め込むというのは Block Fortress の逆の展開で、なかなか面白いですね。

オンライン対戦はオートマッチングで手軽にプレイ出来ます
1対1の戦いと2対2のチーム戦があり、ゲームとしては完全な DotA 系です。
ただ、ブロックを好きなように置けるため、いきなり高い壁を作ってその裏で回復したり、天井を作って迫撃砲を防ぐなど、このゲーム独自の攻略が可能です。

しかし資源の入手量が限られており、フィールドが広くなく迂回などの戦略も取れないため、最初に押し込まれて不利になると、もう逆転は困難です・・・
でも、ダラダラ続くのもどうかと思うし、短時間で遊べるのもこのゲームの良さなので、これはこれでも良いのかな・・・

なお、オンライン対戦でも勝利すればレアミネラルを貰えます。
また「対戦レート」が存在し、ちゃんとレートに沿ったマッチングが行われているようなので、いきなり初心者が上級者にフルボッコにされることも少ないと思います。
ゲームをしながらマッチングを待つことはできないので、人が少ない時は始まるまでボーッと待たないといけませんが・・・

Block Fortress War
※いきなり敵のロケットランチャー部隊が現れ大クラスター爆弾状態に!
こんなのがいきなり出てくるとムリなので、何度かプレイして相手の出現パターンを覚え、事前に対策を練らないと厳しい。
結構甘くないゲームです。


Block Fortress War
※オンライン対戦中。 なんだかガランとしてますが、短時間で決着が付くのでこんなもの。
上手い人はブロックをうまく使ってきますが、オリジナルと違ってそんなに建物を作りまくれる訳ではないし、継続的な資源収入もないので、最初にやられてパワーブロックを取られた方はそのままジリ貧ですね。


価格は 200 円。 内容とクオリティーを考えると、この価格はお得でしょう。
アクション RTS(DotA 系、MOBA)のゲームは昨年からスマホでも登場し始めていますが、一番手軽に楽しめるのはこれではないでしょうか。

対戦中のレスポンスも良好で、ラグはほとんど感じません
この点は同じ Foursaken Media のゲームでも、ガクガクだった Bug Heroes 2 とは大違いです。

ただ、Block Fortress と Block Fortress: War のどちらが好きかと言われたら、私は Block Fortress の方ですね。
やっぱり想像力の赴くままに奇想天外な要塞を建設でき、それで長期的に戦えたオリジナルの方が、私としては好みです。

でもこちらも挑戦しがいのあるステージが多くそろっているので、ゲーマーの方にはオススメです
この手のゲームが苦手な方や、普段あまりゲームをしない方だと・・・ ちょっと難易度が高いでしょうね。

Block Fortress: War (iTunes が起動します)