夜な夜な正体不明のモノに怯える、ある研究者の狂気の物語。
ジワジワ来るような恐怖を描いた、ロシア製のホラーゲームが iOS で発売されています。
「Knock-Knock」です。
元は PC で発売されていたゲームで、ゾンビが襲ってきたり残酷な描写があったりする訳ではなく、雰囲気と不条理さで恐怖を感じさせるホラーです。
サウンドも効果的に使われていて、イヤホンを付けてプレイすることが推奨されていますが、これをイヤホン付きでプレイしたら気が狂いそうになる程ですね。
この手のゲームは日本語化されていない場合が多いのですが、このゲームは海外の秀作を日本向けに最適化している「架け橋ゲームズ」がローカライズを担当しており、メッセージは全て日本語化されていて、違和感のない文章になっています。
文字フォントも映画字幕のようなものが使われていて、とても雰囲気があって良いですね。
夜に目覚めた研究者を操作し、家の中を探索しながら、朝になるのを待ちます。
家の中は最初真っ暗ですが、上か下にフリックすると電灯を点けて部屋を明るくすることが出来ます。
またハシゴはフリックで昇降できます。
探索中、研究者はやたらしゃべります。
それは単なるつぶやきであったり、哲学的な話だったり、家のこと、自分の過去のこと、研究のことなど様々で、それをボソボソとした声で淡々と語るため、狂気や寂寥感を感じますね。
また、1人で家の中にいるのにやたら音が鳴るのも特徴で、ドアをドンドンとノックする音や扉が乱暴に開く音、誰かの足音や話し声、謎のラップ音など、様々なものが聞こえてきて恐怖を増幅させます。
ゲームが進むとゴーストのような存在が家の中を徘徊するようになり、これに触れると時間が巻き戻るか、その日の最初に戻されてしまいます。
ただゴーストは明るい場所には現れないため、部屋の電灯を点けて回ることが1つの防衛手段になります。
家具の中に隠れる事も出来ますが、隠れている間は時間が進みません。
たまに研究者が目を閉じる場合があり、この時に静止していると見えないものが見えて来るようになります。
それは大抵は部屋の家具なのですが、不思議な時計が出てきたり、ゴーストの位置を察知できる場合もあります。
時計はお助けアイテムで、タップすることで時間が一気に進みます。
無事に朝を迎えれば、その日は終了。
家の外を探索する場合もあり、この時は家に戻ればクリアとなります。
※部屋に入ったら、まず電灯を点ける。 そして研究者が目を閉じたら、そのまま静止していよう。 時間を進める時計が見つかることがある。
明かりがあれば一先ず安心だが、急に電灯が消えてゴーストが出てくる時もあるので過信は禁物。 あまり同じ場所に長時間いない方が良いだろう。
※ピンチ操作をすると屋敷の全景が表示される。
部屋の配置は毎日変わるため、始まったらすぐに確認しておこう。
※1日ごとに、屋敷の中の探索と、外の探索を繰り返す。 森の環境音がリアル。
外の探索は家に戻れば良いだけなので難しくはないが、後半になったら少し気を付けて進んだ方が良いだろう・・・
とにかく雰囲気が秀逸で、現実なのか夢なのか、起きているのか寝てるのか、その曖昧さが怖いサイコホラーです。
そして常に恐怖を感じる内容でありながらも、全体のクオリティーが高く、それを十分に「楽しむ」ことが出来ます。
ただゲーム後半になると、ゴーストから逃げるのが難しくなり、何度も巻戻りを食らうことになります。
ゴーストは急に出てきて、そのまま為す術なく捕まることが多く、見てからの回避は困難。
夜明け直前に明るい部屋で待機している時、いきなり電灯が消えてゴーストに連続で襲われ、一気に最初まで戻されたりするとウンザリしますね。
また、急に電灯が壊れて「その場に」ゴーストが出てきたとか、ドアを通ったら謎の廊下に出て、その先に進んだら最初に戻ったとか、よく解らない理由でエンドレス状態になることもあります。
雰囲気ゲーなんだから、もうちょっとラクに進めても、と思うこともありますね・・・
でもこのゲームの場合、この不条理さもゲームの構成の1つでしょうか。
※壁の向こうに謎のスキマが。 スキマに目があるのは最近のお約束。
この中に入ると謎の空間に出て、運が悪いと最初に戻されたりするが・・・ 入るかどうかは自由。
ただしドアを開けたら強制的にその空間に放り込まれることも。
※これがゴーストのような存在。 すぐに逃げれば逃げ切れることもあるが、大抵は「あっ」と思った瞬間に捕まってしまう。 暗がりから来るとほとんど見えない場合も多い。
「隠れんぼ」なので、見つかった時点でアウトということか。 明かりを点けつつ、相手の位置を推測しながら動くしかない。
価格は 500 円。 PC 版(Steam 版)は $9.99 なので、iOS 版の方がお得。
アクションやスプラッタの要素はないので、ホラーでありながら遊びやすい内容です。
このゲームは研究者のつぶやきが重要な要素のため、日本語化されているからこそ楽しめるゲームと言えますね。
「やっぱりこういうアドベンチャー系は、翻訳の有無と質がゲームの面白さに直結するなぁ」と改めて思います。
暗闇を手探りで進んでいく恐怖を味わえる独特なゲームで、人を選ぶ内容ですが、急にビックリさせるようなホラーではないし、個人的にはオススメです。
・Knock-Knock (iTunes が起動します)
最後になりましたが、以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。
コメント一覧 (7)
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- 2014/04/10 01:26
- 正直、どうすれば良いのか解らないですよね。
明るい部屋を壁にして、その奥で待つのは私もよくやってました。
ただ、いきなり割れるのはどうしようもないですよねぇ。
でも、このゲームは「恐怖」が重要な要素になっています。
「こうすれば助かる」という攻略が確立してしまった時点で恐怖が消滅するので、あえてこういうゲームになっている気もします。
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- 2014/04/13 15:46
- 12時の方向のステージで、森に出た瞬間にゲームオーバーになってしまいます。
家の中の全てのギミックを試しましたが効果がありません。
気になる点といえば、後半になってから画面上に現れた白いヒビが前のステージでなくなったことです。
はじめからやり直すしかないのでしょうか?
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- 2014/04/13 18:06
- 私もそこで1度詰みました。
予想されている通り、その白いヒビのようなメーターが尽きてしまうと、そこから進めなくなります。
始めからやり直すしかないですね・・・
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- 2014/04/16 20:08
- ありがとうございます。
やはり、やり直すしかないですか。
白いヒビのメーターは巻き戻りで減るのでしょうかね。
ステージクリアで回復しないので、ある程度減ったら見切ったほうが良い可能性ありそうですね。
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- 2015/11/23 17:00
- 5ステージ目あたりでもう何してもどこ行ってもお化けガンガン出てきて、ドア開けたら捕まる、黙っててもいきなり電灯切れて捕まる、隠れてても次々やって来て隠れ場所から出る事も出来ない状態でどーにもならん
難し過ぎて恐怖をイライラが数倍上回って来てお化け出て来ても怒りしか感じなくなってきた
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- 2016/08/17 18:42
- 部屋を暗くしてピンチ操作すると移動してるゴーストがうっすら見えますね
電気をつけたままで移動しないほうが接触しにくくやりやすかったです
スキマは入る利点が良くわからないですね
あそこで巻き戻ってもHPが減らないとかなのかな
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これ攻略法とかあるんでしょうか?
怪物が屋敷の外に見える中盤まできましたが、明かりをつけてても割れるなら意味がないような。
他の部屋の明かりをつけて残し、暗いままの端っこの部屋で大人しくしていたらクリアできたこともありました。
本当に移動し続けて明かりをつけておくことが安全に繋がるんでしょうか?
明かりは奴等に見つかるとかの台詞もあったり、何がよいのか分かりません。