好きな形の車を設計し、奇想天外なコースを走り抜ける、発想力が重要なパズルゲームが登場しています。
Loco Motors」です。

車を作って走らせるパズルゲームは、Angry Birds に出てくるブタが主人公の Bad Piggies が有名で、実際にゲームシステムはよく似ているのですが、Bad Piggies がマスの中に車のパーツを置いていたのに対し、こちらはもっと柔軟な設計が可能です。
見た目も 2D でアニメ調だった Bad Piggies と違い、こちらは 3D でコースもリアルです

こうしたモトクロス型のゲームはヨーロッパで特に人気があるのですが、Bad Piggies をそちら向けに改修したような内容ですね。
ただ、開発したのはヨーロッパではなく、カナダのメーカーです。

Loco Motors

まずコースを走る前に、マシンを設計します
設計と言っても難しくはなく、土台となるフレームを描き、そこにタイヤを付けて、座席、燃料タンク、エンジンを置けば完成です。
非常に手軽に作れますね

作ったら実際にコースを走ります。
画面下に取っ手があり、それを引っ張って離すとエンジンがかかります。
どれだけ引っ張ったかによってスピードが変わりますが、その後は自動。
走行中に操作することはありません。

コースの途中にある歯車を取り、うまくゴールできればステージクリア。
ダメだったらリトライボタンを押して、スピードを変えて走り直すか、設計し直します。
リトライを繰り返しながら少しずつ調整していくタイプのパズルゲームですね。

ステージが進むと大ジャンプが必要なコースや、狭いすき間を抜けていくコース、段差を登っていくコースなどが登場します。
しかしハイスピードエンジンや小型燃料タンク、オフロードタイヤなどの新パーツが登場、それらを組み合わせて障害を乗り越えていきます。

Loco Motors
※各パーツが最低1つずつあれば、とりあえず車になります。
マスがないため配置し辛さそうですが、縦横の位置を示すラインと拡大鏡が表示されるため、配置や微調整は行いやすいですね。


Loco Motors
※レールに滑車を引っかけてぶら下がっていくシーンも。
もちろん滑車になる支柱とタイヤをマシンに取り付けておく必要があります。
レールの上に飛び乗ることも可能で、クリア方法は1つではありません。


このゲームはプレイヤーの発想力が試されます。
車というと下向きにタイヤが付いていて、中央に座席、前と後ろにエンジンや燃料タンクを置くものだと思ってしまいがちですが、そんな固定観念に囚われていては途中で行き詰まります

ひっくり返っても走れるように天井にタイヤを付けたり、高速ダッシュしても後ろに転けないように重心を前に集中させたり、床の上だけでなく下にも燃料タンクを並べるなど、とんでもないマシンを作ることが成功に結び付いたりします。

一方で、エンジンを多く置くほど出力は増しますが燃費は悪化し、燃料タンクを増やせば長時間走れますが重量が増して、サイズも大きくなります。
これらを考慮した理論的な設計も必要になります。

ただ、各ステージには合計6つのクリア条件があり、最初の条件である「銅の歯車を取ってゴールする」というのは、かなり簡単になっています
Bad Piggies は序盤から難しいステージが出て来て、それがヒットの妨げになっていた印象がありましたが、このゲームは1つ目の条件の達成は割とラクで、サクサクと先のステージに進んでいけますね

ただし銀や金の歯車は取り辛い場所にあり、工夫が必要です。
さらに金の歯車をクリアすると、今度は「3秒以内にゴールする」「タイヤを 10 秒間スリップさせる」「5回転してゴールする」などのミッションが提示されます。
これらの達成には奇抜なマシンを作らなければならない事も多く、各ステージをパーフェクトクリアしていこうと思ったら、かなり悩むことになるでしょう。

Loco Motors
※歯車マークはクリア評価ではなく、銅の歯車を取ってクリアしたら次は銀に、銀の次は金にと順番に進んで行きます。
クリア後に緑色のボタンを押すと次のステージに進みますが、右下の黄色い三角ボタンを押すと同じステージの次の条件にチャレンジします。
条件の達成で得られるコインはパーツの模様の購入などに使えます。


Loco Motors
※ステージ1の6つ目の条件「5回転してクリアする」は、起伏の少ないコースで何度も回転しなければならないので難しい。
しかしこんな風に、丸い形のマシンを作ってみると・・・
とにかく常識に囚われてはダメ。


定価は 500 円。 現在(2014/3/27)は発売セールで 200 円になっています。
現時点のステージ数は 50 で、相応のボリュームがあり、さらに各ステージに6つのミッションがあるので、やり込もうと思ったらかなり遊べます。

こうしたロジックよりもアイデアが重視されるゲームは日本ではいまいちウケないようです。
確かに普通のパズルより難しめで、解らない時はとことん解らない(気付けない)ので、行き詰まりやすいゲームかもしれません。

ただ、正規の正解でなくても発想次第で色々なクリアの仕方を編み出せるので、模索する面白さがあります。
物理シミュレートのゲームなので、マシンが全く予想していなかった動きをして、偶然クリアできることも多いですね。
忙しい操作がなく、じっくりやるゲームなので、通勤通学向けと言えるでしょうか。

Loco Motors (iTunes が起動します)


最後になりましたが、以下は Youtube で公開されているプレイ動画です。