ランダムに生成されるダンジョンを探索する、自分と敵が交互に動くターン制の RPG を「ローグ系」や「ローグライクゲーム」と呼びます。
日本では「不思議のダンジョン系」と言った方が通りが良いでしょうか。
「トルネコの大冒険」や「風来のシレン」のシリーズが有名ですね。

スマホでもいくつかローグ系のゲームが発売されていて、人気の作品も存在します。
今回はそのローグ系を3つまとめてご紹介しようと思います。

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100 Rogues

まずはこれ。 スマホのローグ系の中では一番有名ですね。
発売されたのは 2010 年で、もう4年前のゲームであり、当ブログでも 過去に一度レビューしている のですが、アップデートでかなり改善されているので改めて取り上げたいと思います。

100 Rogues

スマホのローグ系の代表作ですが、日本の「不思議のダンジョン系」とはかなりルールが異なります。
まず、ナナメ移動がありません。 移動方向は上下左右のみ。
これはタッチパネルでの操作を考慮したためだと思われます。

ただ、遠距離攻撃は敵も味方も、射程内なら位置に関係なく実行できます。
そして遠距離攻撃を行ってくる敵は近寄ると逃げるため、ナナメ移動がない事と相まって、追い詰めにくいうえに撃たれまくります
しかもそんな敵が2階や3階などの浅い階から出現し始めます。

加えて各フロアは1つの大きな部屋になっていて、通路が少なく、不用意に踏み込んでいくとすぐに囲まれてしまいます。
また敵が目の前にいる時に後退すると、1発殴られてから移動してしまいます。(移動よりも攻撃の方が先)

このルールのため、序盤から難易度が高く、不思議のダンジョン系の攻略はあまり通用しません
フロアの狭くなっている場所を有効に活用し、飛び道具には飛び道具で対抗するのが基本。
ただ HP の回復が早いため、囲まれない限り多少ムリしても大丈夫です。
レベルが上がると強力な「スキル」を習得できるので、それをうまく活用するのも重要ですね。

公開当初はアプリの完成度が低く、落ちる・止まる・バグるの三重苦で、以前のレビューでは酷評したのですが、今はそれらの問題はすべて解決しています。
キャラクターも増えており、難易度も調整され、EASY ならこの手のゲームの初心者の方でも楽しめます。
ちゃんとエンディングもあるのでクリア時には達成感もあり、メッセージは英語ですが、お勧めできるアプリですね。
ただし「不思議のダンジョン系とは違う」というのは事前に承知しておきましょう。

100 Rogues (iTunes 起動、定価 300 円)


Rogue Ninja

ドットキャラのニンジャが主人公の、日本製のローグライクゲーム・・・
と言うか、「不思議のダンジョン系」のゲームです

このゲームは本当に、良い意味で「不思議のダンジョン」です。
日本人にはしっくり来るシステムで、やっていて違和感を感じません。
メッセージも日本語にすることが可能です。

Rogue Ninja

画像を見てわかるように、画面下には移動や攻撃に使うキーパッドがあります。
いかにもガラケー的で、スマホのアプリとしては古くさいのですが、これのおかげで操作性は良好、片手でもプレイ可能で、ナナメ入力もミスなく行えます

画面タップで向きだけを変えることもでき、「・」のボタンを押して移動すれば高速移動も可能、アイテムの上に乗れば「足元のアイテムを使う」ボタンも現れ、不思議のダンジョン系で実行可能な動作は一通り行えます
ルールもそのまま踏襲されており、ナナメ攻撃が可能で、飛び道具は直線上の敵のみ攻撃できます。
ゲームバランスも良い意味で「不思議のダンジョン系」らしいシビアさがあり、アイテムを駆使する戦略性の高さもそのままですね。

日本でローグ系と言えば「トルネコ」と「シレン」であり、その完成度があまりに高かったので、それらが一般的でなかった海外のローグ系は日本人にとっては違和感があります。
このゲームをやると、日本人に合ったローグ系は日本人が作るしかないのかな、なんて思いますね。

Rogue Ninja - ローグライクRPG(iTunes 起動、定価 300 円)


Cardinal Quest 2

このアプリは先日出たばかりの新作です。
見た目はファミコン風のドットキャラ、でもゲーム自体は最新なので、演出やサウンドは綺麗です。

このゲームはローグ系ではありますが、ゲーム性は既存のものとはだいぶ違います。
ローグライク RPG とは思わずにプレイした方が良いかもしれません・・・

Cardinal Quest 2

移動方向は 100 Rogues と同じく上下左右のみ。
ただし遠距離攻撃は射程内なら位置に関わらず行えます。

このゲームの特徴は「視界」があること。 障害物や草むらの向こう側は見ることが出来ません。
これは敵も同様で、視界外に逃げて追っ手をまいたり、草むらに隠れて見つからないように通り過ぎたりでき、奇襲攻撃も可能です。

また、素早さ(Speed)によって行動順が決められているようで、完全に交互に動く訳ではなく、こちらが先に2回動けたりします。
さらにローグ系にも関わらず空腹度がなく、HP の自然回復もないため、ピンチになっても隠れて回復を待つ事はできません。
アイテムや魔法以外で回復するにはステージをクリアする必要があります。

ローグライク RPG と言うよりは、ローグ系にメタルギアのような潜入ゲームを組み合わせた内容で、必要ない戦闘は避けながら進行していく形ですね。

全体的にシステムは簡易化されていて、アイテムの保持数は少なく、装備を取った時も使わない方はその場で換金されます。
色々なアイテムを駆使するような戦略性はありませんが、手軽に楽しむことができます。

ローグ系っぽい別のゲーム、と思った方が良いでしょう。
でもこれはこれで楽しめるので、この手が好きな方には勧められるアプリです。

Cardinal Quest 2 (iTunes 起動、本体無料+アイテム課金)