なめこ。 それは日本のスマホアプリが生んだマスコットキャラクターであり、ゆるキャラである。
誰がこの事態を予想したでしょうか? あまりにも斬新すぎてキノコ農家も真っ青です。

でも普通にお店の文房具コーナーなどで「なめこ」のキャラクター文具が売られているのを見ると、もうネタキャラやアプリキャラではない、一般のキャラクターとして定着したんだなぁと感じます。

そんな「なめこ」の新アプリが先日、満を持して登場しました。
おさわり探偵 NEOなめこ栽培キット」です。

一応言っておきますが、「おさわり探偵」と「なめこ」というフレーズに非常にいかがわしいものを感じますが、極めて健全なアプリです。
むしろこのソシャゲ全盛時代においては、完全無料無課金のこのアプリは色々な意味でトップクラスに健全です

なお、今回はフード製造器のカスタマイズや豊富な栽培環境、様々な器具などが用意されており、1~2週間程度ではその全容は把握できそうにありません。
今回のレビューはあくまでファーストインプレッションだと思って下さい。

おさわり探偵 NEOなめこ栽培キット

基本は今までと変わりません
「なめこフード」を選択し、しばらく経つとニョキニョキ生えてくる「なめこ」を収穫して楽しむというゲームです。

アプリを起動していなくても「なめこ」は時間の経過に応じて生えてくるため、ずっと点けっぱなしにしておく必要はありません。
時間のある時に再度起動すると「なめこ」が生えているので収穫する、それを繰り返す「放置型ゲーム」ですね。

このゲームが斬新だったのは「栽培が完了するまで○○分」と決まっている訳ではないこと
30 分のフードを使った場合でも、必ずしも 30 分待つ必要はなく、10 分後に起動したら 10 分ぶんのなめこが生えています。
そこで収穫しても良いし、そのまま待っても良いし、別のなめこフードに切り替えても構いません。
自分の好きなタイミングで介入できるのが、それまでの放置型ゲームにはない特徴でした。

今は「なめこ」のヒットにあやかった同じシステムのアプリがたくさん出ているので、このアプリだけの特徴ではなくなっていますが、そのハシリだったと言えますね。

なめこを収穫すると NP(なめこポイント)が得られ、それで設備をアップグレードして育成速度を早めたり、枯れにくくしたり出来ます。
また、たまに珍しい「レアなめこ」が生えてくる場合があり、その種類は非常に豊富。
それらのレアなめこが登録されていく「なめこ図鑑」も用意されており、そのコンプリートを目指すのがゲームの1つの目標と言えます。

ただしフードが切れるとせっかく生えたなめこが「枯れなめこ」になっていきます。
枯れなめこは 0 NP なので、短時間しか持たないフードの方が成長は早いのですが、長時間チェックできない時は長持ちするフードを選ぶ必要があります。

おさわり探偵 NEOなめこ栽培キット
※左は収穫中の画面。 指でなぞると気持ち良くなめこが抜けていき、ダンボールに放り込まれていきます。
右は「なめこ図鑑」。 器具のアップグレードを繰り返し、様々なレアなめこが生える環境を整えていくのがゲームの過程になります。
なお、効果音がなくなった時はアプリをタスクから消し、改めて起動して下さい。 これは iPhone のアプリではよくある症状です。


そして今回の「NEO なめこ」の NEO な部分ですが・・・

まず、画像が Retina 対応になりました
高画質化され、文字通り「ぬるぬる」動きます。

さらに原木が2本になりました。
従来は1本の原木に最大 27 体のなめこが生えていたのですが、今回は 20 体のなめこが生える原木が2本になっています。
つまり1回で最大 40 体のなめこが生えます

そして新設備となる「フード製造器」が登場。
これは製造器本体、粉砕器、抽出機、混合機などの複数のパーツによって構成されており、使うパーツによって「生えやすいけど枯れやすい」「特定の色のなめこが生えやすい」などの特性を持ったフードを作れるようになります。

なめこにも「トゲなめこは青くてトゲがある」などの特性があって、それに合わせたフードを使うことで出現率をアップさせられます。
同じ種類のなめこをたくさん収穫することで、図鑑の表記も詳細になっていきます。

もう1つ攻略に重要なのは「素材」で、ネジや合金などがあり、NP だけでなくこれも集めないと器具やパーツをアップグレード出来なくなりました
パーツはなめこを収穫することで増えていきますが、なめこを入れる「ダンボール」に種類があり、どれを使うかで得られる素材が変わります。

栽培室の見た目を大きく変える「栽培テーマ」も導入されました。
Deluxe にあった原木の種類が廃止されたのですが、テーマはそれの派生版と言えます。

また細かい変更点として、「設備グレード」が復活しています。
これは「照明」「保温器」「加湿器」の基本設備を平均的に上げていくことでアップし、レアなめこが生えやすくなるというもので、Deluxe で廃止されていましたが戻されました。
また栽培テーマに合った器具を使うこともグレードに影響するようになっています。

おさわり探偵 NEOなめこ栽培キット
※これが新登場のフード製造器。 なめこのフードはこんなサイバーなマシンで製造されていたのか・・・
パーツのアップグレードと組み替えも可能で、ちょっとシステムを複雑化させている模様。 それは吉と出るか凶と出るか?
右はアップグレードに必要な素材。 ダンボールに付いている収穫ゲージが上がっていくことで手に入ります。


さて、そんな「NEO なめこ」の特性を今回も調査してみました。
フードや設備の特性は今までと同じなのか? それとも変わっているのか?
結果は以下の通りです。

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2014/4/12 NEOなめこ栽培キット
『なめこ調査報告書』

なめこが原木一杯(40本)になるまでの所要時間を調査

なめこフード調査
調査環境:いつもの加湿器 Lv1、いつもの栽培室

・なめこフード 15min
 所要時間 24分34秒 1本あたり約 37 秒
・なめこフード 30min
 所要時間 32分58秒 1本あたり約 50 秒
・なめこフード 1h
 所要時間 67分55秒 1本あたり約 102 秒 ≒ 100 秒
・なめこフード 4h
 所要時間 77分18秒 1本あたり約 116 秒 ≒ 120 秒
・なめこフード 8h
 所要時間 112分40秒 1本あたり約 169 秒 ≒ 170 秒

[ 分析 ]
従来とは大きく違う、興味深い結果が出た。
従来のなめこは 15 分と 30 分のフードの成長時間にあまり差がなかったが、今回は明確に差が付いている。
スピード重視か枯れ防止かを、ログイン時間に合わせて使い分ける必要がありそうだ。
また 30 分と1時間のフードも、成長時間に2倍の差がある。
Deluxe の時は1時間のフードも速度重視と言えたが、今回はそうではない。
全体として、成長時間が均等に分布しているのが NEO なめこの特徴だ。

加湿器調査
調査環境:なめこフード 15min、いつもの栽培室

・いつもの加湿器 Lv1
 所要時間 24分34秒 1本あたり約 37 秒
・いつもの加湿器 Lv2
 所要時間 23分36秒 1本あたり約 35.5 秒
・いつもの加湿器 Lv3
 所要時間 22分38秒 1本あたり約 34 秒

[ 分析 ]

加湿器のレベルを上げるごとに、15 分のフードでの1本あたりの成長時間が 1.5 秒短縮されている。
全部生えそろうまでの時間だと 60 秒、ちょうど1分の短縮だ。
Deluxe の時は1レベルあたり2秒だったので、効果はさらに下がっているが・・・
今回は様々な設備やフードがあるので、ノーマル品の効果が下がるのは仕方ないところか。
1レベルでおよそ4%程度の短縮だと思えば良いだろう。

栄養剤調査
調査環境:なめこフード 15min、いつもの加湿器 Lv3

・栄養剤なし
 所要時間 22分38秒 1本あたり約 34 秒
・栄養剤あり
 所要時間 21分40秒 1本あたり約 32.5 秒

[ 分析 ]

従来の栄養剤は、育成速度を2倍にする効果があったのだが・・・
驚くべき事に、今作の栄養剤は(15 分のフードで)1本あたり 1.5 秒しか短縮されていなかった。
2倍どころか、20 %アップにも満たない。 約4%、加湿器1レベル分だ。
あまりにも効果が低かったので2回測定してみたが、結果は同じだった。

今回は様々な改良が出来るようなので、栄養剤も改良しないと目立った効果にはならないということだろうか?
入手しやすくなったというのもあるが、これほどまで低くなったのは意外だ。
薬漬けにされ過ぎて、なめこに耐性が出来てしまったのかもしれない。
不具合かもしれないが、少なくとも今は栄養剤を NP で買うのは無駄だと言えるだろう。

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という調査結果になりましたが・・・
でも、毎回言っていますが、このゲームはこんな小難しい攻略を考えるのではなく、ノホホンとプレイするのが良いゲームだと思います

おさわり探偵 NEOなめこ栽培キット
※左は色々なサポートをしてくれる「じい」。 え? 里奈はどこかって? それって誰だっけ? オマケキャラ?
右はなめこ図鑑の「裏ページ」。 収穫数が増えると項目が追加されていきます。


冒頭でも述べたようにアプリは無料。 そして課金も一切ありません。
「なめこ」はそれをポリシーとしているようなので、今後も課金は加えられないでしょう。
小さなお子さんにも安心して遊ばせられます

「それで採算が取れるのか?」と心配になる方もいると思いますが、このゲームはメディアミックスやグッズ化などで収益をあげるビジネスモデルのようです。
黒字化は大変だったようですが、今はそれでやっていけているようですね。

普段まったくゲームをしない人でも、「なめこだけはやっている」という方は割と多いです。
今回もスマホ定番のアプリになることは間違いないでしょう

おさわり探偵 NEOなめこ栽培キット (iTunes が起動します)