※ iOS9 で動作しなくなり、長らく非公開となっていましたが、2016/7/5 に正式対応しました。
ストアでの販売も再開されています。


2000 年代を代表するアクションゲーム「モンスターハンター」シリーズ。
その中でも特に評価が高く、モンハン人気の起爆剤となったのが、それまでのシリーズの集大成として 2008 年に発売された「モンスターハンター ポータブル 2nd G」、通称「MHP2G」です。 

その MHP2G を「余すところなく」「そのままのゲーム内容」で移植し、操作をタッチパネルに最適化、さらに iPhone / iPad の性能に合わせて高画質化したアプリが登場しました。
MONSTER HUNTER PORTABLE 2nd G for iOS」です。
 
まったく事前情報がない突然の発売であったため、各ゲームメディアで大きな話題になりました。
MHP2G は私も PSP でプレイしていたのですが、オリジナルそのままであり、やっていて違和感はありません。
むしろグラフィックが大幅に綺麗になっていて、明らかにパワーアップしています。
心配だった操作性も良く、快適に遊ぶことが出来ますね

MONSTER HUNTER PORTABLE 2nd G for iOS モンスターハンター

モンスターハンターは大自然の中に生きる巨大で強力なモンスターを「狩猟」して、日々の生活を営むサバイバルアクションゲームです。
薬草を採取して薬を作り、動物の肉を焼いて食料としながら、モンスターの素材を集めてより強い装備を作り出していきます。

1つ1つの作業に手順があるのが特徴で、モンスターもそう簡単に倒すことは出来ず、生半可な腕前ではあっという間に返り討ちにされます。
途中でモンスターが逃げ出して、追跡しなければならないこともあります。

人によってはこの内容は面倒に思うかもしれません。
実際、主人公がヒーローではなく、大自然の前では弱い一個人でしかないこのゲームは、海外ではそれほどウケていません。
しかしこのリアルな生活感が日本人にはマッチし、爆発的なヒットとなりました。

スマホのアプリはソーシャルゲームに代表されるような、システムが簡略化されたものが多いのですが、このゲームは正反対であり、作業を楽しむゲームと言えます。
じっくりスローペースで取り組んでいくものですね。
そしてそれを前提に作っているためか、奥深く延々と遊べる内容になっています。

反面、前述したようにモンスターが非常に手強く、周到な準備をして挑まないとなかなか勝てない高難度のゲームで、1回の戦闘に時間もかかるので、爽快感やスピード感は乏しく、無双的なバトルを求めている人には向きません

意外にゲーマー以外の人にも支持されていますが、基本的にはヘビー級のゲームなので、その点は承知しておきましょう。

MONSTER HUNTER PORTABLE 2nd G for iOS モンスターハンター
※湖畔で肉を焼く新米ハンター。 この世界は自給自足。 食料は動物を狩って得なければならない。
肉を上手に焼くのは最初はかなり難しいです。
肉焼きミュージックが終わって、さらに二拍半ほど待ってからボタンを押すと、うまく焼ける場合が多いです。
これは何度もやって慣れるしかないですね。


MONSTER HUNTER PORTABLE 2nd G for iOS モンスターハンター
※回復薬を作るため、薬草を採取中。 回復薬の材料である薬草は最初のエリアのこの位置にあります。
もう1つの材料である「アオキノコ」は雪山の中ですが・・・ 回復薬を作る基礎訓練クエストになったら、とりあえずエリア3に向かってみましょう。


そして iOS 版モンハンポータブル 2G の特徴ですが、まずはなんと言ってもグラフィック。
Retina ディスプレイに合わせて高画質化されており、本当に綺麗になっています

私は iPad Air でプレイしたのですが、あの PSP の小さな画面でやっていたモンハンが、大画面になり、しかもより綺麗になっていることに、思わず感動しました。
もちろん iPhone でやっても、高精細な画面に感嘆できるでしょう。

操作性も思った以上に良好で、iOS 用のゲームコントローラーに対応しており、このゲームをメインにした HORI 社製コントローラーも開発されているらしいのですが、無理に必要とは思えないレベルです。

スティックは仮想スティックの周囲に方向ボタンが現れる、ちょっと変わった形式になっていて、これによって移動時にはスティックを、コマンド選択時には方向キーを使えるようになっています。
これはなかなかアイデア賞ものだと思います。

視界は画面をドラッグすることで動かせますが、大型モンスターの位置を追ってくれる「ターゲットカメラ」が導入されており、より戦いやすくなっています。
また武器の収納ボタンを押すと、その真下に剥ぎ取りボタンが現れ、指を動かさなくてもスムーズにモンスターから素材を取れるなど、ボタン配置も良く考えているのが伺えます。

攻撃ボタンや防御ボタンはフリック操作が可能になっていて、例えば片手剣の時に攻撃ボタンを上にフリックすると飛び込み斬り、横にフリックすると斬り払いを行うようになっています。
直感的な操作が可能なのが良いですね。
しばらくプレイしてみた限りでは、いわゆる「モンハン持ち」のような難しい操作は必要ない印象です。

MONSTER HUNTER PORTABLE 2nd G for iOS モンスターハンター
※他プレイヤーと一緒に雪山でバトル中。 剣ボタンと盾ボタンに矢印が付いてるのに注目。
その方向にフリックすると特殊攻撃などを行えます。
左にあるモンスターのアイコンが書かれた枠は「ターゲットカメラ」の ON/OFF。
大型モンスターがいると ON にでき、その状態で画面をタップするとモンスターがいる方に向き直ります。


MONSTER HUNTER PORTABLE 2nd G for iOS モンスターハンター
※農場もあります。 クエストから帰る度に、ここで素材の採取や収穫を行えます。
にしてもグラフィックが超綺麗。 自然美に優れたゲームで、iOS でますますパワーアップしていますね。


モンハンが大ヒットしたのは、友達と協力プレイが出来ることも大きな要因ですが、もちろん iOS 版でも通信プレイが可能です。
Wi-Fi 回線が繋がっている場所であれば、インターネットを通して最大4人で戦うことが出来ます
ただし Bluetooth には(現時点では)対応しておらず、Wi-Fi 環境が必須です。

PSP 版はネット回線を利用したオンラインプレイをしたい場合、アドホックパーティーと呼ばれる PS3 用の通信機能を使わなければなりませんでしたが、iOS 版は Game Center に登録していれば、Wi-Fi に繋がっているだけで手軽にオンラインプレイを楽しめます

オンラインの集会所に入ると指定したレベルのプレイヤーが自動的に集められるため、気軽に参加することができ、「集会所番号」を入力すれば任意のプレイヤーで集まることも出来ます。

ただ、集会所でのチャットはゲーム画面に直接表示されるのではなく、「Lobi」(旧ナカマップ)のシステムを利用した別のチャット画面で行われるため、正直使いやすいとは言えません
まあ煩わしい挨拶とかしたくない人だと、むしろこの方が良いかもしれませんが・・・

オンラインプレイ中のレスポンスはかなり良いです。 ラグ(遅延)は全く感じません
同期よりも動作を優先しているようで、各プレイヤーの実際の位置や状況はバラバラだったりするようですが、モンハンのゲーム性を考えるとこれで正解だと思います。

3G 回線ではプレイ出来ないため、どこでも出来るという訳ではありませんが、iPhone で世界中のプレイヤーとモンハンを遊べるようになったのは、感慨深いものがありますね。

MONSTER HUNTER PORTABLE 2nd G for iOS モンスターハンター
※オンラインプレイのロビーとなる集会所。
最初は解り辛いのですが、まず左のカウンターの係員に話してクエストを請け負います。
誰かがすでにクエストを請け負っている場合は奧の掲示板から参加することができます。
クエストを請けた人は、右上のリストの横に書類が表示されます。
全員が参加している状態で奧の扉に向かうと、クエストに出発することが出来ます。




価格は 1900 円。 「完全買い切りアプリ」で、追加課金はありません
iOS アプリとしては高額な方ですが、あのモンハンポータブル 2G の高画質版であり、内容はそのままなので、むしろ安いというか、ベストプライス版と言えるでしょう。

モンハン DH の発売でモンハンの新たな展開を期待したものの、昨年発売された モンハン MH は DH にソーシャル要素を付けた焼き直し。
さらに秋から冬にかけて公開された「大狩猟クエスト」や「ロア オブ カード」はモロにカードバトルのソーシャルゲームで、もはやスマホのモンハンに期待感など持っていなかったのですが・・・
ここに来てオリジナルの登場で、嫌が応にも盛り上がります。

思えばカプコンは「ストリートファイター4」でスマホゲームの新時代を感じさせてくれましたが、今度はこのモンハンに時代の進歩を感じますね。

MONSTER HUNTER PORTABLE 2nd G for iOS (iTunes が起動します)