丁寧に調整されたゲームバランスと、タッチパネルに最適化された操作スタイル、シュールで独特な世界感を持つ、見た目以上に楽しめるロックマン風の横スクロールアクションゲームが登場しています。
「ケロブラスター」です。
アメリカの雑誌「TIME」で「歴史上でもっとも偉大なゲーム100」の1つにも選ばれた、世界的に評価の高いパソコンのフリーソフト「洞窟物語」の開発元「開発室 Pixel」の新作で、内容もその洞窟物語を踏襲しています。
日本より海外で大きな注目を浴びていた作品ですね。
ゲーム自体はオーソドックスなのですが、時間をかけてバランスを調整しているのが解る内容で、「やっていて楽しいゲームというのはこういうもの」と思えるアプリです。
敵をショットで撃退しながら、障害物をジャンプでかわし、ゴールへと向かっていくアクションゲームです。
ただタッチパネルでもコントロールしやすいよう工夫されていて、移動ボタンは左右のみ。
上下のボタンはなく、ハシゴを昇るのはジャンプボタンの押しっぱなしで行い、ショットを撃つ方向はスティックで指示するようになっていて、弾は自動で連射されます。
上下と連打を廃したコントロールにより、タッチパネルでも操作ミスしにくいようになっていて、撃つ方向も自在に変えられます。 操作性は快適ですね。
同時発売されているパソコン版は普通の方向キー&2ボタンの操作なので、スマホでもプレイしやすいよう色々と考慮したのが伺えます。
敵を倒すとたまにコインを落とし、これを集めて道中のショップでパワーアップを購入できます。
このパワーアップもゲームの面白さのポイントであり、その効果がハッキリ解るものになっています。
例えば最初のショットは射程が短いのですが、一度パワーアップするだけで大幅に延長され、もう一度行えば強力なレーザーになります。
最近のゲームは効果を実感しにくい細かなパワーアップを何度も繰り返すものが多いですが、このゲームは1回のパワーアップでも明確な違いを感じるので、それも楽しさに繋がっています。
そしてこのゲームならではの特徴は、シュールで奇妙な世界感ですね。
カエルの主人公がネコの社長に命じられ、よく解らない惑星や工場で正体不明の敵を倒しまくる、メチャクチャではないんだけど不条理な世界感は、もうとにかく「独特」です。
ストーリーはちゃんとあるのですが、その内容も展開も、先に進むほどおかしくなっていきます。
深い背景があるのかないのか、その辺を曖昧にしたまま語らない作り方は、ちょっとライトな「ゆめにっき」的で、洞窟物語のそれを継承していると言えますね。
こういう言い方はアレですが、いかにもコアなファンが付きそうな作り方とも言えます。
※オープニングシーン。 ネコ社長に意味不明な言葉で怒鳴られる主人公のカエル社員。
ヘンテコなキャラクターばかりですが、どれも可愛らしく描かれています。
ちなみにピンクの丸い受付ちゃんは、PC で公開されている体験版 PINK HOUR の主人公です。
※ステージクリアごとに武器が増えていき、とりあえずこの4つがメイン。
どれもパワーアップにより大幅に強くなっていくので、強化しがいがあります。
場面を切り替えると敵が復活するので、それを利用してコインを稼ぐのも手。
正直、私はこのゲームにそんなに期待感は持っていませんでした。
洞窟物語のことは最近まで名前しか知らなかったし、公開されていたスクリーンショットもそんなに綺麗ではなかったので、「良くある感じの、多少デキがいいやつ」程度にしか思っていませんでした。
しかし実際にやってみると・・・ 確かにかなり面白い。
「良くある感じ」なのは間違いないのですが、「すごくデキがいい」です。
そしてそのデキの良さは、トコトンまで作り込んでいるマップデザインとゲームバランスから来ています。
マップについては、例えばタイトル画面。 画面上の黒い敵をすべて倒すとオープニングに進めますが、ジャンプ、はしごの昇降、銃の上撃ちなど、一通りの操作を行わないとすべて倒せないようになっていて、さりげなくチュートリアルになっています。
こうした工夫が各所にあります。
ゲームバランスが面白さに繋がることは言うまでもないのですが、実際のところバランス調整はそう簡単なものではありません。
作っている人間はそのゲームを隅々まで理解しているから自分を基準にすると難しくなり過ぎるし、少しでも長く楽しんで貰おうという思いも邪魔をします。
出来るだけ多くの第三者にプレイして貰い、そのフィードバックを得ながら調整していく必要があるのですが、それにはすごく手間と時間がかかる。
もちろん人によってちょうど良いと思う難易度にも差があります。
洞窟物語は一度作ったものを最初から作り直し、さらにゲームバランスの調整に1年をかけたらしいですが、このゲームも妥協のないバランス調整を長く続けていたようで、それがこの完成度に繋がっているのでしょう。
まあ普通のメーカーだと、そんなに長々とバランス調整を続けることはコスト的にもスケジュール的にも出来ないので、ここまでの作り込みは同人ならでは、インディーズならではかもしれません。
※ボスのでっかい魚登場。 水上からバブルを落とすか、水中でウェーブを打ち込むか・・・
どのボスも相応に手強く、攻略法をつかむことが大切です。
ただ、「こんなの倒せねぇ!」と思うほどではなく、ゲームオーバー後にパワーアップして再挑戦することも出来ます。
※ゲーム後半に訪れる謎の駅。 少し壊れた世界にちょっとした恐怖感がありますが、ユーモラスな表現が多くてホラーという訳でもない、とにかくシュールな世界感が広がっています。
価格は 500 円。 ちなみに PC 版はセール価格で 720 円なので、スマホ版の方がお得です。
※アップデートと Apple の価格改定に伴い、現在は PC 版と同じ 720 円になっています。
唯一難点だと思ったのは iPad 未対応なことでしょうか。
iPad でも動かすことは出来ますが、対応品ではないのでボタンの配置がそのまま拡大され、指を動かさなければならない範囲が広がってプレイしやすいとは言えません。
まあ iPhone / iPod touch でやる分には何の問題もありません。
誰でも楽しめて、ちゃんと歯応えもある、やっていて楽しいアクションゲームです。
良い意味で「昔ながらのゲーム」ですね。
・ケロブラスター(iTunes が起動します)
「ケロブラスター」です。
アメリカの雑誌「TIME」で「歴史上でもっとも偉大なゲーム100」の1つにも選ばれた、世界的に評価の高いパソコンのフリーソフト「洞窟物語」の開発元「開発室 Pixel」の新作で、内容もその洞窟物語を踏襲しています。
日本より海外で大きな注目を浴びていた作品ですね。
ゲーム自体はオーソドックスなのですが、時間をかけてバランスを調整しているのが解る内容で、「やっていて楽しいゲームというのはこういうもの」と思えるアプリです。
敵をショットで撃退しながら、障害物をジャンプでかわし、ゴールへと向かっていくアクションゲームです。
プレイ感はかなり「ロックマン」に近く、ボスを倒すと新しい武器を入手できる点も似ていますね。
システム自体は良くあるタイプで、目新しい訳ではありません。
ただタッチパネルでもコントロールしやすいよう工夫されていて、移動ボタンは左右のみ。
上下のボタンはなく、ハシゴを昇るのはジャンプボタンの押しっぱなしで行い、ショットを撃つ方向はスティックで指示するようになっていて、弾は自動で連射されます。
上下と連打を廃したコントロールにより、タッチパネルでも操作ミスしにくいようになっていて、撃つ方向も自在に変えられます。 操作性は快適ですね。
同時発売されているパソコン版は普通の方向キー&2ボタンの操作なので、スマホでもプレイしやすいよう色々と考慮したのが伺えます。
敵を倒すとたまにコインを落とし、これを集めて道中のショップでパワーアップを購入できます。
このパワーアップもゲームの面白さのポイントであり、その効果がハッキリ解るものになっています。
例えば最初のショットは射程が短いのですが、一度パワーアップするだけで大幅に延長され、もう一度行えば強力なレーザーになります。
最近のゲームは効果を実感しにくい細かなパワーアップを何度も繰り返すものが多いですが、このゲームは1回のパワーアップでも明確な違いを感じるので、それも楽しさに繋がっています。
そしてこのゲームならではの特徴は、シュールで奇妙な世界感ですね。
カエルの主人公がネコの社長に命じられ、よく解らない惑星や工場で正体不明の敵を倒しまくる、メチャクチャではないんだけど不条理な世界感は、もうとにかく「独特」です。
ストーリーはちゃんとあるのですが、その内容も展開も、先に進むほどおかしくなっていきます。
深い背景があるのかないのか、その辺を曖昧にしたまま語らない作り方は、ちょっとライトな「ゆめにっき」的で、洞窟物語のそれを継承していると言えますね。
こういう言い方はアレですが、いかにもコアなファンが付きそうな作り方とも言えます。
※オープニングシーン。 ネコ社長に意味不明な言葉で怒鳴られる主人公のカエル社員。
ヘンテコなキャラクターばかりですが、どれも可愛らしく描かれています。
ちなみにピンクの丸い受付ちゃんは、PC で公開されている体験版 PINK HOUR の主人公です。
※ステージクリアごとに武器が増えていき、とりあえずこの4つがメイン。
どれもパワーアップにより大幅に強くなっていくので、強化しがいがあります。
場面を切り替えると敵が復活するので、それを利用してコインを稼ぐのも手。
正直、私はこのゲームにそんなに期待感は持っていませんでした。
洞窟物語のことは最近まで名前しか知らなかったし、公開されていたスクリーンショットもそんなに綺麗ではなかったので、「良くある感じの、多少デキがいいやつ」程度にしか思っていませんでした。
しかし実際にやってみると・・・ 確かにかなり面白い。
「良くある感じ」なのは間違いないのですが、「すごくデキがいい」です。
そしてそのデキの良さは、トコトンまで作り込んでいるマップデザインとゲームバランスから来ています。
マップについては、例えばタイトル画面。 画面上の黒い敵をすべて倒すとオープニングに進めますが、ジャンプ、はしごの昇降、銃の上撃ちなど、一通りの操作を行わないとすべて倒せないようになっていて、さりげなくチュートリアルになっています。
こうした工夫が各所にあります。
ゲームバランスが面白さに繋がることは言うまでもないのですが、実際のところバランス調整はそう簡単なものではありません。
作っている人間はそのゲームを隅々まで理解しているから自分を基準にすると難しくなり過ぎるし、少しでも長く楽しんで貰おうという思いも邪魔をします。
出来るだけ多くの第三者にプレイして貰い、そのフィードバックを得ながら調整していく必要があるのですが、それにはすごく手間と時間がかかる。
もちろん人によってちょうど良いと思う難易度にも差があります。
洞窟物語は一度作ったものを最初から作り直し、さらにゲームバランスの調整に1年をかけたらしいですが、このゲームも妥協のないバランス調整を長く続けていたようで、それがこの完成度に繋がっているのでしょう。
まあ普通のメーカーだと、そんなに長々とバランス調整を続けることはコスト的にもスケジュール的にも出来ないので、ここまでの作り込みは同人ならでは、インディーズならではかもしれません。
※ボスのでっかい魚登場。 水上からバブルを落とすか、水中でウェーブを打ち込むか・・・
どのボスも相応に手強く、攻略法をつかむことが大切です。
ただ、「こんなの倒せねぇ!」と思うほどではなく、ゲームオーバー後にパワーアップして再挑戦することも出来ます。
※ゲーム後半に訪れる謎の駅。 少し壊れた世界にちょっとした恐怖感がありますが、ユーモラスな表現が多くてホラーという訳でもない、とにかくシュールな世界感が広がっています。
価格は 500 円。 ちなみに PC 版はセール価格で 720 円なので、スマホ版の方がお得です。
※アップデートと Apple の価格改定に伴い、現在は PC 版と同じ 720 円になっています。
唯一難点だと思ったのは iPad 未対応なことでしょうか。
iPad でも動かすことは出来ますが、対応品ではないのでボタンの配置がそのまま拡大され、指を動かさなければならない範囲が広がってプレイしやすいとは言えません。
まあ iPhone / iPod touch でやる分には何の問題もありません。
誰でも楽しめて、ちゃんと歯応えもある、やっていて楽しいアクションゲームです。
良い意味で「昔ながらのゲーム」ですね。
・ケロブラスター(iTunes が起動します)
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