パズル&ドラゴンズ」の大ヒット後、そのクローンゲーム(模倣作)が大量に出続けていますが、先日コーエーテクモが戦国時代をテーマにしたパズドラ型のソーシャルゲームを公開しました。
ぐんたま~軍師の魂~」です。

このゲームはパズル部分はパズドラと同じなのですが、そろえたコマが兵士になって「真上に突撃」して行くのが特徴です。
「パズドラ + Might & Magic Clash of Heroes」と言った感じのシステムで、決してオリジナリティーがある訳ではないのですが、三国志パズル大戦のような「モロパクリ」でもありません。

キャラクターデザインも既存のパズドラ系とは違うタッチで、史実を元にしたストーリーシーンもあり、解る人にしか解らない説明ですが、DS のソフト「采配のゆくえ」に似た雰囲気がありますね。

ぐんたま 軍師の魂

5人の武将と助っ人1人の6人で部隊を組み、パズルで合戦を行います。
時間内に1つのコマをいくらでも動かせる「パズドラ型のマッチ3ゲーム」で、この点は「パズドラそのまんま」なので、もはや説明するまでもないでしょう。
適度に頭を使い、慣れれば思い通りに連鎖を組める、おなじみのシステムですね。

ただ、このゲームにターゲット選択はなく、そろえたコマは真上に攻撃を行います。
そして敵武将の前には兵士が並んでいて、これが「壁」になっています。
敵武将にダメージを与えるには、まず手前の兵士を倒し、敵兵がいなくなった列でさらにコマを消して、上部まで攻撃を貫通させなければなりません

敵武将に攻撃が当たると、コマの色に応じた味方武将がダメージを与えます。
攻撃力は当てたコマの数と連鎖によって増加し、ここはパズドラと大きく違いません。
ただし前述したように攻撃は真上に行われるため、敵武将が複数いる時は、攻撃したい敵の前でコマを消す必要があります

iTunes レビューなどには「コマの種類が少ないから、適当に消しても攻撃が当たる」と言った意見がありますが、少ないのは最初だけです。
実際には 赤・青・緑・黄・紫 の5色と回復コマの6種類があり、既存のパズドラ系と変わりません。
このゲームでは赤は騎馬、青は鉄砲、緑は足軽、黄色は剣豪、紫は忍者になっています。

そしてゲームが進むと、なかなか壊れない「城壁」、鉄砲や手裏剣を防ぐ「矢盾」、騎馬や足軽の攻撃が通用しない「木柵」などが現れ、「狙った場所で特定のコマを消さないと攻撃が貫通しない」という状況になっていきます。
加えて相手をなかなか倒せないでいると、「援軍」が現れて敵兵が復活してしまいます。

このため他のパズドラ系よりも難易度が高いのですが・・・
ただ、パズドラがこれだけ普及していることを考えると、多少難しくてもみんな対応できるだろうから、これでも大丈夫なのかな、とは思います。
むしろこちらの方が「歯応えがあってパズルとして面白い」と思う人も多いのではないでしょうか。

ぐんたま 軍師の魂
※まずは前面の敵兵を倒さなければならない。
武将への攻撃は連鎖が重要ですが、兵士への攻撃は消す数が大切で、同時に5つ以上消すと兵士に対する貫通力は2倍になります。
また味方に黄色の武将がいない場合、パズドラと同じく黄色のコマを消してもダメージは与えられないのですが、兵士に対しては黄色のコマによる攻撃も有効です。
よって「赤と緑を主力にした編成にして、兵士は他の色で倒し、武将は赤と緑で狙う」といった戦法もあります。


ぐんたま 軍師の魂
※左の画像は矢盾、右の画像は木柵で左右が塞がれているため、中央でコマを消し、すき間から敵将を狙っています。
こうした防壁が出てからは闇雲に消すのではなく、狙った場所で消さないといけません。
動かし方はパズドラのルールと同じですが、攻略は別のものが必要です。


編成や合成のシステムはパズドラと変わりません。
合戦で武将や兵士をゲットして、それを合成してレベルを上げていきます。
レベルを最大にして素材を集めれば「進化」も行えます。
兵士のゲット率が低いので、なかなか育てられないのが難点ですが。

ただこのゲームの特徴は、そういったシステム面ではなく、コーエーならではのマニアックな戦国時代の表現でしょう。
例えば武将の多くは最初は元服前の名前や通称で現れ、進化させることで元服後の武将名になります。
例えば「直江兼続」は、最初は「与六」として現れ、進化させると「樋口兼続」になり、その後に「直江兼続」になります。
利家は最初は「犬千代」で、「又左右衛門」になってから「前田利家」になります。

各ステージも実際の合戦をテーマにしていて、開始前には史実ネタをふんだんに盛り込んだ会話が展開されます
今川家のステージは織田信秀戦、織田家のステージは織田信行戦といった、ちょっとマニアックな戦いから始まるのもコーエーらしいですね。

現代風というか、采配のゆくえ風のアレンジが効いているので、そんなに堅苦しい内容のゲームにはなっていません。
ただ、くだけたアレンジにしながらも、あえて「普通の人は知らないだろソレ」と思うような史実まで細かく入れ込んでいる辺りには、歴史ゲームの老舗らしさを感じます

ぐんたま 軍師の魂
※レア武将、吉兵衛と夜叉丸。 「なんだよ夜叉丸って!」と思う人も多そうですが、後の黒田長政と加藤清正。
グラフィックも最初は幼い感じで、進化すると武将らしくなっていきます。
なお、最初に選べるのは 与六 と、ほたる と、犬千代。 「誰それ!?」という人は、とりあえずリンク先をご覧下さい。


ぐんたま 軍師の魂
※ストーリーシーンで出てくる有名武将、北条氏康と山本勘助。
結構すごいデザインですね。 って言うか、山本勘助が美形過ぎる・・・
武田晴信(信玄)なんかは「あーコーエーだなー」って感じのデザインです。


難点は、モバゲーのゲームであることでしょうね・・・
最近のモバゲーのスマホゲームは会員登録が必須ではなく、このゲームもゲストアカウントでプレイ出来るのですが、やはりモバゲーという時点で敬遠する人は多そう。
ただ課金画面以外にはモバゲーの名はほとんど出て来ませんし、広告などもありません。

課金通貨である「小判」はゲームの進行やログインボーナスでも頻繁に貰えるので、少なくとも初期は無課金でも普通に遊べます。
スタミナの待ち時間に対するプレイ時間も、相応に長い方ですね。

私は戦国好き・歴史好きなので、その点でひいき目に見ているのもあるかもしれませんが、パズドラクローンの中では、かなり上位に入る完成度だと思います。

ぐんたま~軍師の魂~(iTunes が起動します)


※ 後日追記
ゲーム進行での小判の入手はアップデートでなくなってしまいました。
また、前述したように「武将のゲット率が低くてなかなか育てられない」難点があるのですが、それは思った以上に深刻で、育成の楽しみがかなり乏しいです。
テコ入れのアップデートも行われ初めていますが、今のままでは厳しいかも・・・


最後になりましたが、以下は Youtube で公開されている公式のプレイムービーです。