全世界で 8000 万人の登録ユーザーがいるとも言われる、大ヒットオンライン戦車戦バトル「World of Tanks」、通称 WoT。
そのスマホ / タブレット版が遂に公開されました。
「World of Tanks Blitz」です。
私は WoT はプレイした事がなく、動画で見たぐらいだったのですが、今回やってみて解りました。
このゲームはこの手の MO(マルチプレイ・オンライン)アクションゲームとしては、完成度がズバ抜けています。
同じ iOS のオンラインの戦車戦ゲームには「Battle Supremacy」がありますが、WoT をやったらもう、Battle Supremacy は「WoT に似たなにか」でしかありませんね。
さらに「ここまで作り込むか」と思うほど戦車には細かい能力の設定があり、製作者の「戦車愛」みたいなものが感じられます。
1人プレイはなく、オンライン対戦のみの戦車戦ゲームです。
よって通信できる環境でないとプレイ出来ませんが、私が試した限りでは 4G 回線でも問題なくプレイ可能でした。
ラグもまったく感じません。
戦車であるため、そこまで機敏な動きは出来ませんが、しかし「ノロい」という程ではなく、思っていたより軽快に走ることが出来ます。
Battle Supremacy はやや重鈍で、その分リアルな「戦車の重さ」を感じられましたが、このゲームは移動に関してはリアルさよりも、オンラインゲームとしてのプレイしやすさを優先している印象です。
ただ、坂道では動きが遅くなりますし、急旋回や素早いバックは出来ません。
実際の戦車に即した挙動になっているので、ある程度の慣れは必要です。
また戦車ごとに機動力は異なります。
画面をスライドすると視点を動かせ、それに合わせて砲塔が回転します。
この砲塔の回転速度も戦車によって違い、あまり速くはなく、カメラより少し遅れて照準が動きます。
照準は一度敵に合わせると、その後に動いても自動でその敵を狙い続けてくれます。
「オートエイム」という程ではないのですが、微妙な補正があって、タッチパネルでも狙いやすいですね。
精密射撃ボタンがあり、これを押すと遠方の敵を狙うことが出来ますが、この時も敵との距離に合わせてズームレベルが自動的に調整されます。
照準を外すと自動で広域のズームになるなど、プレイヤーにそうと気付かせないレベルの細かい調整や配慮が見られます。
砲撃した後は装填時間が必要で、数発撃ったらしばらくは攻撃できません。
よって物陰に隠れ、そこから出て敵を撃ったら、また下がって装填を待つ、というのが基本です。
ただ一番良いのは、背後から近づいたり、交戦中の相手を横から狙うことなので、時には機動戦術も必要です。
また、このゲームは部位ごとに装甲が異なり、ほとんどの戦車は前面装甲は厚いのですが、側面や背面はそうでもありません。
装甲の厚い部位を撃っても砲弾が貫通せず、ダメージを与えられない場合もあるので、側面から狙うのがより有効です。
さらにダメージを受けた個所に応じて故障が発生する場合があり、キャタピラを撃てば機動力に、砲塔を撃てば射撃力に異常を発生させる確率が高くなります。
スマホ版でどこまで反映されているのか解りませんが、エンジンや覗視孔(射撃手の覗き穴)の位置、避弾径始(装甲の傾斜)と被弾角度まで考慮されていて、エンジンや乗員、車体へのダメージに影響します。
ここまでの細かさは普通の人にはよく解らないかもしれませんが、こうした部分への作り込みがミリタリーファンの心に響くところで、ゲームの奥深さにも繋がっていますね。
※このように物陰に隠れ、砲塔を側面に向け、ヒット&アウェイを行うのが基本でしょう。
最初は「隠れんぼ」だと思い、無謀に突入するのは避けましょう。
味方と一緒に行動するのも基本です。
※このぐらいの距離だと精密射撃でなくても当たります。
最初は慎重に遠くから狙うのが基本ですが、慣れてきたら敵の側面などに回って機動力を生かして戦ってみましょう。
走り回っていれば、意外と生き残れるものです。
※戦車の装甲の説明。赤くハイライトされた部分はそれ以外の場所より装甲が厚い。
もちろん実際のダメージは距離と砲弾の威力に左右されます。
また戦車の角度も影響し、ナナメから当たると弾が滑るので効きにくいです。
対戦形式は 7vs7 のチーム制で、敵を全滅させるか、旗のある占領ポイントを一定時間確保した方が勝利。
マッチングは自動で、煩わしいロビーへのログインやゲームルームでの挨拶などはありません。
また戦車のランクに応じたマッチングが行われるため、まだ弱いのにいきなり強豪ばかりの対戦に放り込まれた、ということはありません。
プレイヤーはさすがに多く、マッチングの待ち時間はかなり短いですね。
1ゲームは3~5分程度で、そんなに長くはありません。
意外と手軽に遊べるゲームです。
やられても復活することはなく、最初の撃ち合いであっさり撃破されて1分ほどで終わる事もあります。
やられた場合、勝負が終わるまで見届けることも出来ますが、さっさと抜けてガレージ画面に戻り、別の車体で次のゲームに参加することも出来ます。
戦いの決着後、戦果に応じて経験値とクレジットを得られますが、そのゲームを抜けていた場合は、決着が付いてから自動で入金されるようになっています。
この辺りのシステムは良く出来ていますね。
経験値は戦車ごとに蓄積され、パワーアップに使えます。
そんなに劇的に強くなる訳ではありませんが、上位の戦車をアンロックするには下位の戦車の強化が必要で、これを進めて強い戦車を手に入れる事が当面の目標になります。
なお、戦車には普通の砲塔型と、主砲が車体に固定されている「駆逐戦車」があります。
駆逐戦車の方が大口径砲を持ち、装甲も厚いものが多いのですが、正面しか射撃できないので物陰に隠れてヒット&アウェイをするような戦い方には向いていません。
どちらを優先するかはプレイスタイルによりますね。
現在の所、アメリカ・ソ連・ドイツの3ヶ国、それぞれ約 30 の戦車が用意されており、総数は 90 種類以上に及びます。
各戦車は軽/中戦車・重戦車・駆逐戦車の開発ラインに分かれます。
クレジットは戦車の砲弾の補給や、消耗品の購入、拡張パーツの導入などに使えます。
消耗品は消火器や修理キットなど、車体の異常を回復するのに使うものであり、価格は安め。
課金しないとまともに使えないようなものにはなっていません。
拡張パーツは視界を少し広げるなど、戦車を強化するもので、使い捨てではありませんが、搭載すると重量が増すデメリットもあります。
こちらはやや高めですが、普通にゲームプレイを通して購入できる値段です。
※ガレージ画面。 戦車のディテールはかなり細かいですね。
漠然と対戦を繰り返すのではなく、上の戦車を目指すという目標があるのが良いです。
※パワーアップ画面。 と言うか「技術開発ツリー」。
経験値は車体ごとなので、惜しまず使って構いません。
それとは別に「フリー経験値」というものもあり、これは好きな戦車の強化に使用することが出来ます。
新たな戦車の研究が完了しても、その後にクレジットで購入する必要があるので注意。
アプリ本体の価格は無料。 課金要素は戦車の所有枠の拡大と、一定期間クレジットや経験値の入手量を増やすものがメイン。
課金砲弾もありますが、それほど強力な訳ではなく、課金したからといって目に見えて強くなるようなゲームではありません。 無課金でも問題なく遊べます。
「スタミナ制」や「パワーアップ待ち時間」などの残念仕様も存在しません。
唯一の難点は、高度な 3D グラフィックのゲームなので本体がすぐ熱くなり、バッテリーの消耗も大きいこと。
4G 回線で手軽に遊べるゲームではありますが、充電できる環境でないと外出先でのプレイは厳しいでしょうね。
まあ1プレイが短いゲームなので、数回遊ぶ程度なら大丈夫だと思いますが。
iCloud には対応していませんが、WoT のアカウント登録を行えばサーバーにデータが保存されるため、異なる機種でも共通のデータでプレイ出来ます。
ただし PC 版のデータをスマホ版に反映させることは(現時点では)できません。
私がミリタリー好きだからそう思うのもあるかもしれませんが、私的にはミリタリー系は萌え系に並ぶ「当たるとデカい分野」だと思っています。
ただし付け焼き刃だとすぐに見破られるので、ちゃんとした知識のある人が、しっかりしたコンセプトを持って作らないと評価には結びつきません。
そしてこのゲームは、ゲームとしての完成度に加え、十分なリアリティと作り込みを感じます。
これがタダで遊べたら、そりゃ世界的にヒットしますよねぇ。
「戦車戦のオンラインゲーム」というマニアックなジャンルなので、ユーザー層は偏ると思いますが、意外と手軽に遊べてお金もかからないので、とりあえず試してみて欲しいゲームです。
・World of Tanks Blitz(iTunes が起動します)
そのスマホ / タブレット版が遂に公開されました。
「World of Tanks Blitz」です。
私は WoT はプレイした事がなく、動画で見たぐらいだったのですが、今回やってみて解りました。
このゲームはこの手の MO(マルチプレイ・オンライン)アクションゲームとしては、完成度がズバ抜けています。
同じ iOS のオンラインの戦車戦ゲームには「Battle Supremacy」がありますが、WoT をやったらもう、Battle Supremacy は「WoT に似たなにか」でしかありませんね。
さらに「ここまで作り込むか」と思うほど戦車には細かい能力の設定があり、製作者の「戦車愛」みたいなものが感じられます。
1人プレイはなく、オンライン対戦のみの戦車戦ゲームです。
よって通信できる環境でないとプレイ出来ませんが、私が試した限りでは 4G 回線でも問題なくプレイ可能でした。
ラグもまったく感じません。
戦車であるため、そこまで機敏な動きは出来ませんが、しかし「ノロい」という程ではなく、思っていたより軽快に走ることが出来ます。
Battle Supremacy はやや重鈍で、その分リアルな「戦車の重さ」を感じられましたが、このゲームは移動に関してはリアルさよりも、オンラインゲームとしてのプレイしやすさを優先している印象です。
ただ、坂道では動きが遅くなりますし、急旋回や素早いバックは出来ません。
実際の戦車に即した挙動になっているので、ある程度の慣れは必要です。
また戦車ごとに機動力は異なります。
画面をスライドすると視点を動かせ、それに合わせて砲塔が回転します。
この砲塔の回転速度も戦車によって違い、あまり速くはなく、カメラより少し遅れて照準が動きます。
照準は一度敵に合わせると、その後に動いても自動でその敵を狙い続けてくれます。
「オートエイム」という程ではないのですが、微妙な補正があって、タッチパネルでも狙いやすいですね。
精密射撃ボタンがあり、これを押すと遠方の敵を狙うことが出来ますが、この時も敵との距離に合わせてズームレベルが自動的に調整されます。
照準を外すと自動で広域のズームになるなど、プレイヤーにそうと気付かせないレベルの細かい調整や配慮が見られます。
砲撃した後は装填時間が必要で、数発撃ったらしばらくは攻撃できません。
よって物陰に隠れ、そこから出て敵を撃ったら、また下がって装填を待つ、というのが基本です。
ただ一番良いのは、背後から近づいたり、交戦中の相手を横から狙うことなので、時には機動戦術も必要です。
また、このゲームは部位ごとに装甲が異なり、ほとんどの戦車は前面装甲は厚いのですが、側面や背面はそうでもありません。
装甲の厚い部位を撃っても砲弾が貫通せず、ダメージを与えられない場合もあるので、側面から狙うのがより有効です。
さらにダメージを受けた個所に応じて故障が発生する場合があり、キャタピラを撃てば機動力に、砲塔を撃てば射撃力に異常を発生させる確率が高くなります。
スマホ版でどこまで反映されているのか解りませんが、エンジンや覗視孔(射撃手の覗き穴)の位置、避弾径始(装甲の傾斜)と被弾角度まで考慮されていて、エンジンや乗員、車体へのダメージに影響します。
ここまでの細かさは普通の人にはよく解らないかもしれませんが、こうした部分への作り込みがミリタリーファンの心に響くところで、ゲームの奥深さにも繋がっていますね。
※このように物陰に隠れ、砲塔を側面に向け、ヒット&アウェイを行うのが基本でしょう。
最初は「隠れんぼ」だと思い、無謀に突入するのは避けましょう。
味方と一緒に行動するのも基本です。
※このぐらいの距離だと精密射撃でなくても当たります。
最初は慎重に遠くから狙うのが基本ですが、慣れてきたら敵の側面などに回って機動力を生かして戦ってみましょう。
走り回っていれば、意外と生き残れるものです。
※戦車の装甲の説明。赤くハイライトされた部分はそれ以外の場所より装甲が厚い。
もちろん実際のダメージは距離と砲弾の威力に左右されます。
また戦車の角度も影響し、ナナメから当たると弾が滑るので効きにくいです。
対戦形式は 7vs7 のチーム制で、敵を全滅させるか、旗のある占領ポイントを一定時間確保した方が勝利。
マッチングは自動で、煩わしいロビーへのログインやゲームルームでの挨拶などはありません。
また戦車のランクに応じたマッチングが行われるため、まだ弱いのにいきなり強豪ばかりの対戦に放り込まれた、ということはありません。
プレイヤーはさすがに多く、マッチングの待ち時間はかなり短いですね。
1ゲームは3~5分程度で、そんなに長くはありません。
意外と手軽に遊べるゲームです。
やられても復活することはなく、最初の撃ち合いであっさり撃破されて1分ほどで終わる事もあります。
やられた場合、勝負が終わるまで見届けることも出来ますが、さっさと抜けてガレージ画面に戻り、別の車体で次のゲームに参加することも出来ます。
戦いの決着後、戦果に応じて経験値とクレジットを得られますが、そのゲームを抜けていた場合は、決着が付いてから自動で入金されるようになっています。
この辺りのシステムは良く出来ていますね。
経験値は戦車ごとに蓄積され、パワーアップに使えます。
そんなに劇的に強くなる訳ではありませんが、上位の戦車をアンロックするには下位の戦車の強化が必要で、これを進めて強い戦車を手に入れる事が当面の目標になります。
なお、戦車には普通の砲塔型と、主砲が車体に固定されている「駆逐戦車」があります。
駆逐戦車の方が大口径砲を持ち、装甲も厚いものが多いのですが、正面しか射撃できないので物陰に隠れてヒット&アウェイをするような戦い方には向いていません。
どちらを優先するかはプレイスタイルによりますね。
現在の所、アメリカ・ソ連・ドイツの3ヶ国、それぞれ約 30 の戦車が用意されており、総数は 90 種類以上に及びます。
各戦車は軽/中戦車・重戦車・駆逐戦車の開発ラインに分かれます。
クレジットは戦車の砲弾の補給や、消耗品の購入、拡張パーツの導入などに使えます。
消耗品は消火器や修理キットなど、車体の異常を回復するのに使うものであり、価格は安め。
課金しないとまともに使えないようなものにはなっていません。
拡張パーツは視界を少し広げるなど、戦車を強化するもので、使い捨てではありませんが、搭載すると重量が増すデメリットもあります。
こちらはやや高めですが、普通にゲームプレイを通して購入できる値段です。
※ガレージ画面。 戦車のディテールはかなり細かいですね。
漠然と対戦を繰り返すのではなく、上の戦車を目指すという目標があるのが良いです。
※パワーアップ画面。 と言うか「技術開発ツリー」。
経験値は車体ごとなので、惜しまず使って構いません。
それとは別に「フリー経験値」というものもあり、これは好きな戦車の強化に使用することが出来ます。
新たな戦車の研究が完了しても、その後にクレジットで購入する必要があるので注意。
アプリ本体の価格は無料。 課金要素は戦車の所有枠の拡大と、一定期間クレジットや経験値の入手量を増やすものがメイン。
課金砲弾もありますが、それほど強力な訳ではなく、課金したからといって目に見えて強くなるようなゲームではありません。 無課金でも問題なく遊べます。
「スタミナ制」や「パワーアップ待ち時間」などの残念仕様も存在しません。
唯一の難点は、高度な 3D グラフィックのゲームなので本体がすぐ熱くなり、バッテリーの消耗も大きいこと。
4G 回線で手軽に遊べるゲームではありますが、充電できる環境でないと外出先でのプレイは厳しいでしょうね。
まあ1プレイが短いゲームなので、数回遊ぶ程度なら大丈夫だと思いますが。
iCloud には対応していませんが、WoT のアカウント登録を行えばサーバーにデータが保存されるため、異なる機種でも共通のデータでプレイ出来ます。
ただし PC 版のデータをスマホ版に反映させることは(現時点では)できません。
私がミリタリー好きだからそう思うのもあるかもしれませんが、私的にはミリタリー系は萌え系に並ぶ「当たるとデカい分野」だと思っています。
ただし付け焼き刃だとすぐに見破られるので、ちゃんとした知識のある人が、しっかりしたコンセプトを持って作らないと評価には結びつきません。
そしてこのゲームは、ゲームとしての完成度に加え、十分なリアリティと作り込みを感じます。
これがタダで遊べたら、そりゃ世界的にヒットしますよねぇ。
「戦車戦のオンラインゲーム」というマニアックなジャンルなので、ユーザー層は偏ると思いますが、意外と手軽に遊べてお金もかからないので、とりあえず試してみて欲しいゲームです。
・World of Tanks Blitz(iTunes が起動します)
けどうちの4Sだと割と頻繁に落ちる