欧米で 2000 万ダウンロードを越える大ヒットとなった、野生動物を狩猟するアプリ「Deer Hunter」。
その恐竜バージョンが登場し、さっそく世界的な注目作となっています。
ディノ・ハンター」です。

ただこのゲーム、新作というのがおこがましいほど Deer Hunter そのまんまで、キャラクターのモデルを野生動物から恐竜に差し替えただけと言っても過言ではありません。
また、当サイトで Deer Hunter を今まで扱わなかったのは、どうしても「野生動物を銃で殺しまくるゲーム」という印象が拭えなかったためです。

今作は標的が「恐竜」に変わっているので、そうした印象は薄れているかなと思ったのですが・・・
やっぱり動物を一方的に殺しまくる「殺戮感」はそのままですね。

ただ、グラフィックは非常に美しく、銃のモデリングもリアルで、急所を狙って獲物を仕留める「狩り」の臨場感もあります。
1ステージが1分ほどで終わる簡易的な内容で、本格的なガンシューティングを期待すると拍子抜けすると思いますが、この「本格 FPS『っぽい』ゲームを誰でも手軽に楽しめる」というのが大ヒットの要因の1つでしょう。

ディノ・ハンター Dino Hunter

ターゲットに照準を合わせ、銃を撃って「狩る」のみという、非常にシンプルなガンシューティングです。
移動はなく、左右の矢印ボタンで少し動けますが、立ち位置の微調整という感じです。

移動や回避がないので、プレイヤーは射撃だけに集中できます
普通の FPS(3D ガンシューティング)は左手で移動し、右手で射撃と視点の操作を行いますが、このゲームは左手で視点を動かし、右手で射撃を行った方が良いですね。

照準ボタンを押すと「精密射撃モード」に入り、正確な狙いを付けることができます。
また「赤外線スコープ」がある場合、それを使って動物の「内蔵の位置」を見ることができます

このゲームは撃った弾丸がどこに当たったかでダメージが変化し、脳や心臓に当たれば即死級のダメージを与えられます。
また肺や心臓に当たればボーナスも得られます。
大物の場合はいきなり内蔵を狙っても弾が通りませんが、特別な照準が現れ、その場所を撃つことで有効打になります。

ほとんどのステージはターゲットを1体か2体仕留めればクリアです。
小型の敵を多数仕留めるステージもありますが、その時でも8体ほど。
よってクリアまでの時間は短く、早い時は 10 秒で終わります。
このサクサク進むテンポの良さも、このゲームの長所でしょうね。

クリアすれば報酬が手に入り、銃の強化を行えます。
このゲームはステージごとに「パワーが 80 必要」「安定度が 60 %必要」などのプレイ条件があるため、銃を強化しないと先に進めません

強化できるパーツは「銃弾」「銃口」「銃身」など複数存在し、照準を付け替えれば精密射撃時のスコープも変わります。
ただレベル1から順番に上げていく形であり、色々な選択肢があるものではありません。
先に進むために必要なパーツを強化するという感じなので、戦略性のあるものではありませんね。

ここまでの内容は「Deer Hunter 2014」も全く同じです。
冒頭で述べたように、ディノ・ハンターと Deer Hunter は背景と動物の見た目が違うだけで、システムは共通しています。
それはもう、「セリフコピー」と言えるレベルで。

ディノ・ハンター Dino Hunter
※赤外線スコープによる内蔵の表示。
生々しいですが、ゲームのポイントになっていると同時に、「狩猟」のリアリティを出す演出とも言えますね。


ディノ・ハンター Dino Hunter
※飛びかかってくる肉食獣! しかし画面がスローになり、脳や心臓などの内蔵の位置が表示されます。
そこを素早く撃てば一撃で倒せるので助かります。
でもここまで接近されることは、これを狙っていない限り、あまりないですね。


最初はゲームとしての物足りなさや、ほぼ無抵抗の動物を撃ち殺す罪悪感などがあったのですが、とにかくテンポ良く進むため、しばらくするとハマっていきました。
本当、このゲームの魅力は「手軽にサクサク狩猟体験ができる」に尽きます。
肉食獣は反撃してきますが、滅多にやられることはありません。

ただ、それでもやっていて「これは『娯楽としての狩猟』がある欧米文化のゲームだな」というのを感じずにはいられません。

日本にも「モンスターハンター」という狩猟ゲームがありますが、こちらはモンスターが非常に手強く、油断するとすぐ返り討ちに遭い、さらに「猟師の生活」が重視されていて、倒したモンスターの「素材を剥ぐ」という過程を通し、必要な物を得るためという点が強調されています。

一方このゲームは、銃で撃ち殺すこと自体が目的です。 それはどう見ても生活のためではなく「娯楽」
しかも弱い野生動物を一方的に殺しまくるゲームであり、同じ狩猟ゲームでもモンスターハンターとは天地の差があります。
そこには理屈云々ではない、文化の違い、農耕民族と狩猟民族の違いを感じますね。

またゲーム面で残念なのは、海外のソーシャルゲームであるため、「スタミナ制」であり、「パワーアップ待ち時間」があり、「あからさまな高額課金誘導」が多いこと。

スタミナに関しては、ソーシャルゲームとしては回復時間は早い方で(1プレイ分が8分で回復)、そこまで制限が厳しい訳ではありません。
ただ「パワーアップ待ち時間」はやっぱり鬱陶しい。
パワーが低いうちは待ち時間はないのですが、途中から急に必要になるので余計に邪魔。

そして気になるのが、たびたび表示される「銃のセール」。
安く売ってくれるのは嬉しいのですが、「今回限りの限定セール」ばかりで、「さあ、今課金しないともったいないぞ!」と言われまくります
銃も 2/3 は課金用で、カテゴリによっては課金装備しかない。
しかも課金装備専用のミッションまで用意されている周到さ。

最低課金額も 500 円からで、海外のソシャゲの相場ではありますが、やはり高い。
ゲーム自体は無課金でも問題なく進められるのですが、どうしてもアコギな印象を強く受けてしまいますね・・・

ディノ・ハンター Dino Hunter
※銃の強化画面。 なかなかリアルでカッコイイ・・・ けど待ち時間がある。
ここ以外はすごくテンポ良く進むゲームなので、余計に邪魔に感じます。

ディノ・ハンター Dino Hunter
※先に進むためには銃の強化が必須。 それは敵が強いからではなく、強化しないとプレイさせて貰えないから。
ただ一般ミッションをプレイするために必要な強化を続けていれば、自然にボスにも挑めるようなバランスになっています。
親切すぎてつまらない気もするけど、カジュアルゲームとしては良いのかな。

このアプリを作ったメーカー「Glu」のゲームは、「グラフィックは凄いけど、ゲームに深みがなく、課金演出も多い」という特徴があります。
今回もそれに当てはまる内容ですね。

ただ FPS と言えば「マニア御用達」の印象があり、一般ユーザーは寄り付くことも許されないような代物が多いです。
だからこんな風に手軽に楽しめるガンシューティングも必要なのでしょうね。
カジュアルな FPS には DEAD TRIGGER もありますが、もっとカジュアルなものの需要もあった、ということでしょうか。

ゲーム進行とパワーアップをテンポ良く行えるという、「ハマりゲー」のポイントもしっかり押さえられていると思います。
最初にやった時の強い「罪悪感」「殺戮感」も、良いのか悪いのか、続けているうちに薄れていきました。
でもやっぱり欧米文化のゲームだなぁ。 子供とかはやっちゃダメですね。

ディノ・ハンター(iTunes が起動します)
Deer Hunter 2014(iTunes が起動します)


以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。