パズドラケリ姫 の運営元である、今もっとも勢いのあるゲームメーカー「ガンホー」。
そのガンホーの新作ソーシャルゲームが先日公開されました。
ピコットキングダム」です。

昨年10月で運営を終了した PS Vita のゲーム「ピコットナイト」の流れを汲む作品で、事実上の後継作と言えます。
ピコットナイトはソーシャルゲーム+横スクロール格闘アクション(ベルトスクロールアクション)という内容で、オンライン協力プレイなどをウリとしていました。

しかしフリーミアム(基本無料+アイテム課金)のスタイルや、ガチャ&スタミナ制といったシステムは PS Vita では厳しかったのか、約1年で終了となっています。
その「遺産」を、スマホ用にアレンジして再公開したものがピコットキングダムですね。
実際、このゲームは PS Vita よりスマホ向きだと思います。

開発はガンホー+ゲームアーツ。 この組み合わせは Dokuro と同じです。

ピコットキングダム

前述したようにこのゲームは、元は横スクロール格闘アクションでした。
ですから方向キーで移動し、ボタンで攻撃していたのですが、今作は敵をタップすることでキャラがオートで戦うようになっています。
移動は行きたい場所をタップ。 ダブルタップすると転がって緊急回避します。

この戦闘スタイルを知った時、私は嫌な予感しかしませんでした。
格闘アクションというのは自分でバシバシ連打して敵を攻撃するから爽快感がある訳で、「タップしたら後は自動」では、爽快感もゲーム性もないからです。
それは「真・三國無双 SLASH」を見ても明らかです。

そして実際、ゲーム序盤はつまらない展開で、「あーダメだこりゃ」と思ったのですが・・・
ある程度進むと敵の数が多くなり、タップするのが忙しくなって、「ただ見てるだけ」のゲームではなくなっていきます。
敵の中にいるとダメージを受けるため、位置取りも重要になり、ボス戦では転がりや必殺技による回避(必殺技使用中は無敵)も必要になって、だんだんアクションゲームらしくなります

また元が PS Vita のベルトスクロールアクションであるため、戦闘シーンの演出はかなり派手で、セミオートでありながら敵が多い時には爽快感があります
結果としては、なかなか楽しめるゲームになっている印象ですね。

なお、オプションで操作を「バーチャルパッド」にすると、PS Vita のような「方向キー+ボタン」にすることも出来ます。
しかしボタンの大きさが見た目通りでやや押し辛く、攻撃もヒット範囲が狭くて当て辛いので、あまりプレイしやすいとは言えません
物理攻撃キャラの場合、こちらの方が「自分で斬っている」感がありますが、サードブレイド ほどザクザク斬れる訳じゃないし、セミオートの方が遊びやすいです。

レバー+ボタンで戦いたい場合は、同じ「ソーシャル+格闘アクション」の 幻塔戦記グリフォン の方が良いでしょうね。

ピコットキングダム
※敵をタップすると照準が付き、その敵に自動で攻撃します。
照準は2つまで付けられるので、敵が多い時は先行してどんどん付けていきましょう。
伸びている光の筋は、今攻撃している相手と方向を示しています。


ピコットキングダム
※アクティブスキル発動中は無敵! ヤバイ時、ヤバそうな時は、とりあえず出しておけば助かります。
それでも状況が改善しそうにない時は、隅の方にゴロゴロ転がりましょう。
回避する時、ダブルタップが思うように反応しない事があるので連打した方が無難。


戦闘が終わると「ココロイド」と呼ばれるキャラクターや、武器が手に入ります。
戦闘以外のシステムは「パズドラ系」で、いらないアイテムを合成して強化する形ですが、キャラ・武器・盾のそれぞれを個別に強化していく点が特徴でしょうか。

パーティーメンバーは3人で、自分以外はオートで行動します
例によって「属性」があり、水属性は火属性に強いといった相性があるのですが、属性があるのはキャラだけなので、異なる属性のパーティーで同じ武器と盾を使い回すことも可能です。

キャラの攻撃タイプも持っている武器に応じており、戦士系のキャラでも杖を持てば魔法弾を放ち、魔法系のスキルを使用します。
装備は単なる能力補正ではなく、何を持つかで性質が大きく変わります。

ソーシャルゲームですから、レアキャラやレア装備は「課金ガチャ」でないと入手し辛いのですが、課金通貨はゲームの進行でも頻繁に入手でき、ボスを倒すと一気に5個(課金ガチャ1回分)貰えることもあります
無課金でもレアガチャは割と実行できますね。
また、レアガチャを行うとキャラ・武器・盾がセットで出てくるため、当面はそんなに装備に困りません。

編成コストはパーティー全体ではなく、1人1人にかけられていて、「キャラコスト+武器コスト+盾コスト」を最大コスト以内に収めなければなりません。
戦闘には制限時間があるので、武器を優先するのが基本ですね。

ソシャゲに制限時間があると、「無課金では攻撃力不足で敵を倒せない」という状況になって「課金ゲー化」が加速する要因になるのですが、このゲームに関してはレア装備を入手しやすいので、攻撃より防御を優先しなければ大丈夫だと思います。
もちろんその場合、ダメージを受けると痛いのですが・・・ 回避テクが必要なぐらいの方がゲーム的にも面白いと思います。

ピコットキングダム
※パーティー画面。 この初代 PS っぽい、ちょっと昔風のポリゴンキャラがウケるかどうかが、1つのポイントになりそう。
装備だけでは面白味に欠けるので、キャラと装備の両方があるのは良いと思います。


ピコットキングダム
※装備合成画面。 戦闘中に使うスキルは、武器のレベルをアップさせて習得します。
アイテムのドロップ率はかなり高く、素材はサクサク手に入りますね。
最近、ドロップ率が悪いソシャゲがありますが、ああいうのは強化の面白味を削ぐので良くないです。


難点は、敵が多くなるとゴチャゴチャして自分の位置を見失いやすいこと。

自キャラに加えて仲間2人と助っ人がいて、それぞれが派手なアクションを行うため、ゲームがスピーディーに動くことと相まって、誰が誰やら解らなくなる事がよくあります
これにタップミスによる思わぬ移動が加わると、ますます見失います。

まあゲーム的には、見失うような場所で戦うのが悪い、位置が解らなくなるほど囲まれてると危険というのがあり、敵のいない場所から攻撃するのが基本なので、位置取りを考えて戦うようにすれば自然と見失う機会も減るのですが・・・
それは慣れた人の話ですね。

自キャラに矢印やふちどりがあるとか、もうちょっと解りやすくして欲しいのも本音ですが、とりあえず自分の位置を意識しながらプレイするようにしましょう。

ピコットキングダム
※右上にいるのが自キャラ。 無双っぽいゲームですが、ホントに敵中で無双しているといつの間にかダメージ食らいます。
こんな風に敵のいない隅に陣取って、少し離れた位置から魔法や弓矢を撃つのが基本。
近接武器で戦う時も、敵に挟まれているような状況は避けましょう。




ソーシャルゲームですから本体価格は無料
当面は課金しなくても遊べます。 スタミナ制ではありますが、制限はそれほどキツくない印象。
「ポカポカ運営」は維持されていると思います。

最初はどうかと思ったのですが、セミオート戦闘と爽快感が両立されていて、操作も手軽で良いですね
好みもあると思いますが、私は同じガンホーのゲームで比べると、ディバインゲートサモンズボード より好みです。

ガンホーですから、今後の拡張やイベントにも期待できるでしょう。
PS Vita で終わったタイトルがスマホで持ち直せるのか、その辺も注目でしょうか。

ピコットキングダム(iTunes が起動します)