夏の人気ソーシャルゲームまとめ斬り特集。
本日は第三回になります。
第一回は こちら、第二回 は こちら です。

今回も昨今注目されている作品を、4つまとめてご紹介いたします。
人気作と言うよりも、話題作・注目作と言えるものが多めでしょうか。

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モンスターストライク

2014年を代表するソーシャルゲームを今の時点で挙げるとすれば、この「モンスト」でしょう。
瀕死のミクシィを再生させた大ヒットアプリです。

商用メディアの露出が非常に多かったので、うちでは扱うのを後回しにしたのですが、プレイした瞬間に「あー、こりゃクオリティ高いわ」と実感したゲームです。
ミクシィが広告を出しまくっていたのは、自信もあったからなのでしょうね。

モンスターストライク

おはじき型のソーシャルゲームで、味方モンスターのコマを敵にぶつけてダメージを与えます。
ただ「おはじき」と言っても、ぶつけた相手のコマは動きません。 自分のコマのみ跳ね返ります。
おはじきよりも「敵ブロックを破壊していくゲーム」と表現した方が良いかもしれません。

味方のコマ同士をぶつけると、ぶつけられた味方が派手な「スキル」を発動させ、範囲内の敵に大きなダメージを与えられます。
よってスキルを当てられる位置にコマを置くのも重要な攻略になります。

このゲームの最大のポイントは、コマのヒット時やスキル発動時の派手な演出でしょう
過剰なほどの、しかしテンポを損なわない演出がバシバシ連発されるため、やっていて爽快感があります
ボスを倒せばコインがバラまかれるなど、「ゲームの楽しませ方」を熟知した作りになっている印象ですね。
サウンドやグラフィックのクオリティーも高いです。

また、このゲームのヒット要因は「マルチプレイ」にもあるようで、Bluetooth 接続による4人協力プレイが可能です。
学校などで友達同士のプレイが盛り上がり、自然とユーザーが増える傾向にあるようです。
普通の回線を使って iPhone と Android で協力プレイする事も可能です。

ただ個人的に気になったのが、やたらこの「4人プレイ」「協力プレイ」を推してくること。
私のような協力プレイが出来る環境にない人間にとっては、推される度に「じゃあ俺はこのゲームを楽しめないのかよ」という気分になってきます。
公開当初にプレイした時は、ここまでマルチプレイ推しじゃなかった気がするんですが・・・

しかしソロでも十分に面白い、完成度の高いアプリです。

iTunes リンク:モンスターストライク
Google Play リンク:モンスターストライク


激突!ブレイク学園

スマホでは「テトリスモンスター」の開発元として有名になった、エイティングの新作アプリ。
内容が「おはじき型ソーシャルゲーム」なので、モンストのフォロワーと言えますが、やってみたら結構違いますね。

ぶつけた相手が跳ね飛び、それを他の敵にぶつけてダメージを与える事が可能で、おはじきと言うよりは「ビリヤード」です
グラフィックも 3D で、雰囲気も大幅に異なります。

激突!ブレイク学園

キャラをはじいて敵にぶつけるゲームですが、モンストやジョジョが「弾いたキャラのみ敵を攻撃できる」のに対し、このゲームはぶつけて跳ね飛ばした相手に「攻撃権」のようなものが移ります
動くのは常に一体で、例えば野球部をバスケ部にぶつけると、野球部は止まってバスケ部が吹っ飛び、バスケ部が美術部の敵に当たると、ダメージが入ると同時に今度は美術部が吹っ飛びます。

そして壁に反射させたり、連鎖でぶつけることによってボーナスが入り、うまく背後を狙うことでダメージも増加します。
味方に当てた場合、当てた側のスキルが当てられた側に対して発動し、回復や攻撃力アップなどの効果が発生します。

キャラやフィールドが 3D で表現されているため、大ダメージが入った時にはダイナミックに視点が変わり、演出がハデで連鎖の爽快感もあるなど、クオリティーは高いですね。
またボイスが豊富で、各キャラが様々なセリフを喋ります。

キャラが跳ね飛びまくるので、ショット後の位置を予測し辛く、戦略性の点ではモンストに劣りますが、思わぬ飛び方をして大連鎖になる偶然性の面白さがあります。
本編では1クエストごとにストーリーシーンが入り、その突拍子もない世界観も魅力ですね。
まだ発売された直後なのでヒットするかどうかは解りませんが、ポテンシャルは十分な作品です。

※初期の育成バランスが厳しくて初動でコケてしまったようです。 現在は修正されていますが・・・

※このゲームは 2016年9月28日 にサービス終了しました。

iTunes リンク:激突!ブレイク学園(終了)
Google Play リンク:激突!ブレイク学園(終了)
参考レビュー:ジョジョの奇妙な冒険 スターダストシューターズ


天と大地と女神の魔法

「消滅都市」で一躍有名になったグリーの子会社 Wright Flyer Studios の新作。
Clash of Clans(クラッシュ・オブ・クラン)のフォロワーで、最近よくある「クラクラ系」ですが、オリジナルの要素も多く、そこいらのコピー品とは違いますね。

しかし動きや演出の滑らかさなど、技術的なところで本家に劣るので、クラクラ経験者がやったら初見で離脱しそうです。
オリジナル要素を楽しめるところまで進められれば・・・ といったところですね。

天と大地と女神の魔法

基本システムは「クラッシュ・オブ・クラン」なので、その説明はここでは省略します。
ご存じない方はクラッシュオブクランのレビューをご覧下さい。

このゲームのオリジナルな点は、まずはストーリーがあること。
消滅都市もストーリー重視のソシャゲでしたが、この辺は Wright Flyer Studios の特徴なのかもしれません。
サウンドも重視されていて、クロノトリガーの作曲者の方が参加しています。

そしてストーリーに沿った様々なキャラクター(ロード)がいて、戦闘に参加してくれます。
クラクラと違い、序盤から戦士系のヒーローを仲間にでき、以後も僧侶や魔術師など多様なキャラが加わります。
ロードは資源でレベルアップさせられるのはもちろん、必殺技を出したり、スキルを習得したり、アイテムを装備することが出来ます。

もう1つの特徴は、2つ目のエリアから最大4人で協力して攻め込む「マルチプレイステージ」が登場すること。
これはユニオン(クラン)に加盟していなくても、自動マッチングで参加できます。
やはり1人で攻めるより、味方と一緒に攻めた方が戦闘を見るのも楽しいですね。
人が集まらないと始められない、少人数では苦戦する、といった難点もありますが。

問題は冒頭で述べたように、本家クラクラと比べると動きの滑らかさや細かさなどで劣ること。
ちょっと解り辛い表現ですが、本家の経験者にとっては、秒間 60 フレームのゲームをやった後に、秒間 20 フレームのゲームをやるような感覚です。
慣れてしまえば気にならないし、オリジナルを知らなければ十分なクオリティなのですが、後発で先発より劣っている以上、先発の経験者にとっては見劣りします。

しかし全体としてはクラクラよりも楽しめる要素が増えていて、長く遊べるゲームだと思います。
本家を除く「クラクラ系」の中では、かなり良い方の作品ではないでしょうか。

※このゲームは 2015年2月9日 にサービス終了しました。

iTunes リンク:天と大地と女神の魔法(終了)
Google Play リンク:てんめが-天と大地と女神の魔法(終了)
参考レビュー:Clash of Clans(クラッシュ・オブ・クラン)
参考レビュー:消滅都市


ファンタシースターオンライン2 es

家庭用ゲーム機初の本格的なオンラインゲームにして、数々の不祥事とトラブルに彩られた SEGA を体現するゲーム「PSO」。
その特性は PSO2 になっても変わらず、インストールしたパソコンの HDD データを消すなど、身を削りながら「笑い」を追求し続けています。

そんな PSO2 から派生したスマホ用のアクションソーシャルゲームが公開されていますが、当然のようにセガのパッシブスキルが発動し、笑いの神の F5 アタックで先日まで運営停止に追い込まれていました。
おそらく多くの方が「まさか」ではなく「またか」と思ったことでしょう。

そんな PSO2es ですが先日ようやく復旧し、再び遊べるようになっています。

ファンタシースターオンライン2 es

内容は「簡易的になったモンハン DH」という感じです。
画面をタップして攻撃し、敵が攻撃してくるタイミングで左右にフリックして回避します。
上下フリックで接近したり、距離を取ることも可能です。

PSO2 は数人のプレイヤーで戦闘を行えましたが、このゲームは1人だけです。
他プレイヤーのキャラを助っ人として連れて行けますが、自動で戦ってくれることはなく、呼び出しボタンを押すと敵にダメージが入るという単なる特殊技のようなものです。

武器は剣・銃・杖の3つに大別でき、さらに銃の中にも機銃系や大砲系、弓系などがあって、種類は豊富です。
ただゲームの性質上、接近戦を行う剣よりも、遠距離で戦える銃の方が大幅に有利です。
回避タイミングが解り辛く、しかも一撃で大ダメージを受けるため、近づくのはとにかく危険。

一方、銃だと離れて撃ってればそれだけで終わるので、あまりにもバランスに差があり過ぎます
杖は魔法系スキルが強くなりますが、MP に相当するポイントが殴るか殴られるかしないと貯まらないため、やっぱり不利ですね。

演出やグラフィックはスマホのゲームとしてはハイレベルですが、内容が簡易的すぎて、サクサク進められるけど、アクションゲームとして物足りないのは否めません。
遠距離攻撃がなくなり、ザコがもっと多くなり、無双のように敵を蹴散らしまくれれば、きっと楽しいだろうな、という感じです。 今はそういうものではないってことですね。
遠くから少数の敵を銃で撃ち、倒れたら次に進むというのを繰り返す形です。

このゲームは本家 PSO2 とのデータ連動が可能で、こちらで稼いだ経験値やアイテムを PSO2 側に転送できます。
PSO2 の経験値を PSO2es に反映させることも可能で、イベント情報を受け取る事もできます。
やはり基本的には PSO2 の補助アプリと思った方が良いでしょうね。
PSO2 プレイヤーにとってはマストアイテムでしょう。

アクションの動きは良いので、今後の調整次第では化けるかも?
Bluetooth 等でマルチプレイ出来れば面白くなりそうですが、だったら PSO2 やれって話になるか・・・
でもモンハンも本家が出てきた時代だし・・・


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 ソシャゲまとめ斬り 2014 夏 四日目 に続く。