フィールドランナーズBloons TDプラント vs ゾンビ ほどの人気ではないものの、iPhone 初期から親しまれてきた秀作のタワーディフェンスシリーズ「Sentinel」。
その最新作が先日公開されました。
Sentinel 4: Dark Star」です。

緻密なグラフィックと SF な設定が特徴のタワーディフェンス(TD)で、1作目は火星、2作目は地球、3作目はエイリアンの母星を舞台としていましたが、今回は異次元から現れた謎の惑星「ダークスター」が舞台です。
この星には知的生命体がいて人間に襲いかかって来ますが、途中からその生命体と共に、ダークスターを占拠したエイリアンと戦います。

内容としては「正当進化」と言え、3作目までと基本システムは変わらないのですが、敵がタワーを攻撃してくるようになっており、道の上に配置できる戦闘ロボやトラップなども加えられていて、追加された部分も多いですね。

Sentinel 4: Dark Star

ルート固定型のタワーディフェンスです。
敵は道に沿って進行し、プレイヤーは道の周囲にタワー(砲台)を配置して、これを迎撃します。
タワーの設置やアップグレードには資金が必要で、敵を倒すことで得られます。

Sentinel(センチネル)シリーズの特徴は、ルート上の何ヶ所かに「バリケード」があること
これは敵の進攻を防ぐ壁となり、この周囲で迎撃することで効率良く戦うことが出来ます。

しかしバリケードは敵の攻撃で痛んでいき、耐久力がなくなると突破されます。
こうなるとプレイヤーは後方のバリケードに新しい防衛線を築かなければなりません。
徐々に後退していく戦い方になるのが、他のタワーディフェンスにはない特徴です。

バリケードを無視して最初から後方で戦っても良いのですが、マップ内に工場や回復拠点などが設置されていて、バリケードで敵を食い止め、それらの施設を守った方が有利になる場合も多いです。
基本、バリケードは活用した方が良い形にステージは作られていて、出来るだけ残した方がスコアも高くなります。

Sentinel 4: Dark Star
※バリケードの前で戦闘中。 しかしすでに壁が凹んでて、結構ピンチ。
突破されたらすぐポーズボタンを押し、対策を練ること。
後方に拠点を移す場合、資金がない時は既存のタワーを売ることも考えましょう。


他に「母船からの支援攻撃」「ドローン(無人機)によるサポート」もあり、Sentinel 3 で登場した「指揮官ロボット」も存在します。

今作には資金とは別に「母船のエネルギー」と「基地のエネルギー」があり、時間と共に貯まっていきます。
母船のエネルギーは支援ミサイルや回復ビームなどの発動に使用でき、ピンチの時には頼りになります。

基地のエネルギーは今回から初登場で、ドローンの射出と一部の特殊攻撃に使います。
以前はドローンはお金で買っていたのですが、今回からお金を使わずに出せるようになりました
ドローンには攻撃用と回復用があり、回復ドローンは資源を収集させて資金稼ぎに使うことも出来ます。

指揮官ロボットはバリケードや基地の前に陣取り、敵の進攻を阻む戦闘ロボで、経験値の蓄積でレベルアップし、成長していきます
今回はステージが進むと新しいロボも登場します。

なお、このゲームには利子ボーナス(Interest)があります。
Wave クリア時に所持金に応じて若干お金が増えるので、クリア前の無駄遣いは控えた方が良いですね。
そんなに大きな額ではありませんが、塵も積もれば何とやらです。

Sentinel 4: Dark Star
※基地をタップするとドローンに関する命令を出せます。
まずはジェネレーターを作ってエネルギー増加速度を上げましょう。 回復ドローンの作成にはエネルギーが5つ必要です。
下にあるのは回復ドローンへの命令で、ピンチの時以外は資源採集でお金を稼いでおいた方が良いです。


Sentinel 4: Dark Star
※ゲームが進むと利用できる2体目のロボット。 と言うか、友好的な異星人の巨神兵「ハイペリオン」。
倒した敵からエネルギーを吸い取り、母船のエネルギーに変換する特技を持つため、最初のロボットより便利です。
スターを貯めておき、入手後に経験値に変換して一気にレベルを上げて使うのがお勧め。


今作からの新仕様で大きいのは、なんと言っても敵がタワーを攻撃して来ること。
最前線にあるタワーはそのままではやられてしまいます。
やられても残骸を回収すれば資金は幾分か戻って来ますが、全額ではありません。
また、今回は経験値が貯まってタワーが徐々に強くなっていきますが、破壊されれば当然リセットされます。

HP はアップグレードを行えば回復します。
回復ドローンや母船の回復ビームも、今回はバリケードだけでなくタワーを回復させられるので、有用性が高まりました。
周囲を強化するタワーも、今回は同時にシールドを張るようになっています。
おとりのタワーなども使いつつ、出来るだけ主力のタワーを残すのが攻略のカギになります。

道の上に戦闘ロボットを置けるのも今回の特徴で、ステージによっては味方の異星人が配置されている場合もあります。
敵が来ると足止めしてくれるので便利ですが、攻撃力は高くないので、タワーとの連係が必要です。

また今作はステージをクリアすると、経験値と共に「クレジット」と「スター」を得られ、クレジットを使ってタワーや補助効果の強化を行えます
最初は母船のエネルギーの最大値が低く、基地エネルギーを増やすジェネレーターも1つしか作れません。 回復ドローンも2機まで。
強化すればジェネレーターやドローンの数を増やせるので、タワーだけでなく補助効果のアップも大切ですね。

「スター」はいわゆる課金通貨ですが、ゲームの進行でも相応に手に入ります。
これはコンティニューに使える他、プレイを有利にする使い捨ての効果を購入でき、資金や経験値に変換することもできます
今のところスターでないと手に入らない武器などはありません。

Sentinel 4: Dark Star
※回復ビームの使用時には照準が現れ、その場所に効果が発揮されます。
回復ビームはタワー、バリケード、基地、全部回復でき、効果時間も長いので、状況によってはミサイルよりも有効です。


Sentinel 4: Dark Star
※タワーのパワーアップ画面。 上げたい項目はたくさんありますが、クレジットの入手量はそこまで多くないので、何を優先するか悩みどころ。
クレジットとスターは、まだ未クリアのステージ&難易度でクリアすれば多めに手に入ります。


他にも大サイズのタワーや、新兵器などが増えています。
グラフィックも以前にも増して綺麗で、演出もハデになりました。
ゲームスピードも3倍速まで調整可能で、そつのない完成度は相変わらずです

価格は 500 円。 内容を考えると妥当なところでしょうか。
センチネルは他のタワーディフェンスと比べると特徴に乏しく、やや地味な印象がありましたが、さすがにもう4作目。 かなり独自の進化を遂げています
なにより最近はタワーディフェンスが減っているので、こうした秀作 TD が出てくれるのは嬉しいですね。

今回はより長く楽しめる内容になっており、TD 好きには文句なくオススメです。

Sentinel 4: Dark Star(iTunes が起動します)