第二次世界大戦をテーマにしたリアルタイムの戦略級シミュレーションゲーム「Hearts of Iron(ハーツ・オブ・アイアン)」を、ターン制のゲームにアレンジしたようなアプリが登場しています。
WW2: Sandbox. Strategy & Tactics」です。

このゲームは昨年発売された Strategy & Tactics: World War II の「全国版」です。
前作はステージクリア制のゲームで、小さなマップを順番にプレイしていましたが、今回はヨーロッパ全土を収める広大な1枚のマップで勝利を目指します。
サブタイトルに Sandbox(砂場)と付いていますが、つまり砂場で遊ぶように、広いマップで好きなように楽しんで下さいということですね。

戦闘シーンがなく、部隊の耐久値やダメージも明確でないシステムで、やや取っ付き辛いのですが、ルール自体はシンプルで、見た目ほど複雑なゲームではありません。
価格は 1000 円と高めですが、シミュレーションが好きな方なら楽しめる作品です。

WW2: Sandbox. Strategy & Tactics

ゲーム開始前に、担当国、同盟(Alliance)の有無、勝利条件を設定します。
同盟は「枢軸国」と「連合国」に分かれていますが、なしにすれば全ての国が敵対状態になります。
「プレイヤーだけ同盟なし」という設定もあります。

勝利条件は、例えばドイツだと「フランスの領土を 20 以下にする」「ロンドンとダブリンを支配する」といったものがあり、「200 の敵を撃破」「150 の領土を占領」などの長期的なものもあります。
領土は合計 500 もあり、「250 の領土を占領」の条件がいわゆる「天下統一」に近いですね。

なお、仕様かバグか解りませんが、現在(10/4)はアプリを起動する度に BGM と効果音が OFF になるので注意して下さい。 ON にすればちゃんと音は出ます。

ゲームが始まると、歩兵や戦車などのユニットが配置されたマップ画面になります。
マップは不定形のマス(プロヴィンス)で区切られていて、歩兵や野砲は1マス、戦車や装甲車は自国の領土なら2マス動けます。
移動時にはどの部隊をいくつ動かすか指定できますが、1つのプロヴィンスには最大 12 ユニットまでしか配置できません。
移動先に敵がいれば、もちろん戦闘になります。

移動先を指定しても、部隊はすぐに動く訳ではありません。
矢印が表示された「移動予約」の状態になり、その後に右下にある「!」のボタンを押すことで行動を開始します

このゲームは1つの土地の敵を、複数の土地の味方で集中攻撃することが可能で、そのような同時攻撃のために「!」ボタンを押さないと行動を開始しないようになっています。
攻撃には通常の移動攻撃と、その場から動かずに戦う支援攻撃があり、手強い敵は複数の部隊で袋叩きにするのが基本ですね。

ただ、このゲームは戦闘に勝利しても、敵は後方に撤退するだけで、すぐに倒せる訳ではありません。
戦闘によって耐久力(指揮統制)が減少しますが、これは時間の経過と共に回復します。
よって普通に攻め合っても単なるシーソーゲームになります

敵を減らすには圧倒的な戦力差で攻めるか、連戦を強いるか、撤退先を封じる必要があります。
特に重要なのは敵の退路を無くすことで、いかに包囲作戦を成功させるかがポイントになります

全ユニットの行動を終えたらターン終了。
移動予約をしていない時は右下のボタンが時計マークになり、これを押すと次の国の番になります。

WW2: Sandbox. Strategy & Tactics
※突出している敵がいたら、まずはこんな風に包囲します。
戦車や装甲車がいる場合、まず歩兵で敵の領土を占領し、それから車両を走らせることで敵領土でも2マス先を押さえられます。
物資に余裕があるなら、遠方にいきなり歩兵を降下させる「空挺部隊」を使う手もあり。


WW2: Sandbox. Strategy & Tactics
※そして一斉攻撃。 敵は逃げられないのでそのまま壊滅、投降。 いわゆる「鉄床戦術」。
もちろんコンピューターも狙ってくるので、部隊を突出させる時はご注意を。
国境の青と赤の枠線は、同盟か敵かを表しています。 青なら味方。
陣営は、枢軸国はドイツ、イタリア、フィンランド、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、スペイン。
連合国はイギリス、フランス、アメリカ、ポーランド、オランダ、ベルギー、ノルウェー、デンマーク、ギリシャ、バルト三国、チェコスロバキア、スイス。
そしてどちらでもないのがソ連、スウェーデン、オーストリア、ユーゴスラビア、ポルトガル、トルコ、アイルランド。
ソ連が連合国じゃないとか、一般的な組み分けとは違うので注意。


画面左上にはパラシュートマークの「補給」と、歯車マークの「開発」のボタンがあります。
補給はいわゆる「生産」です
生産力のある土地からは毎ターン「物資」を得られ、これを使って部隊を補充できるのですが、一度実行した命令(補充枠)は7ターンの間、再使用できなくなります。

例えば、戦闘機の補充は1枠しかないので、実行したらいくら物資があっても、当分は再補充できません
歩兵は補充枠が4つぐらいあるので、物資さえあれば補充できる回数は多いです。
待機時間を短縮することも出来ますが、それにも物資が必要です。

ユニットの種類は普通の歩兵と、歩兵に強いエリート兵、2マス移動が可能な装甲車、戦車に強い火砲、強くて速い戦車の5種類。
それとは別に、航空ユニットの戦闘機爆撃機があります。

航空機は遠距離攻撃が可能で、行動範囲内の敵を一方的に攻撃できます。
ただ戦闘機は「パトロール」という行動が可能で、行動範囲に飛んで来た敵機を迎撃できます。
こちらが爆撃機を飛ばす時、ターゲットが相手の戦闘機の範囲に入っていると迎撃されて痛い目に遭うので、敵戦闘機の位置には注意しなければなりません。

「開発」では物資を使い、部隊を強化する「技術」を研究できます
ただ必要な物資が多くて活用し辛く、前述したように戦闘時のダメージが明確でないため強化の実感も薄いです。
正直、そんなものに物資を大量消費するぐらいなら部隊を補充した方が良く、あまり有効でない印象です

WW2: Sandbox. Strategy & Tactics
※補充した部隊は次のターンに、工場のある土地に現れます。
次のターンになる前に工場が陥落してしまうと無駄になるので注意。
戦車は爆撃機に弱いので、使うならまず戦闘機を配備して、防空体制を整えておきましょう。


WW2: Sandbox. Strategy & Tactics
※研究開発画面。 でも大国だと最初から研究が進んでいるし、かかる費用も高いので、使わなくても問題ないです。
小国が歩兵の強化に使うぐらいでしょうか・・・


それぞれの国には照準マークの付いた土地「キープロヴィンス」があり、これが言わば首都です。
全てのキープロヴィンスを失った状態が3ターン続くと、その国は滅亡
ただイベントが発生してパルチザンが現れたりするので、首都は占領後も部隊を置いておかないと奪還される場合があります。

人を選ぶゲームですが、戦略シミュレーションが好きな方なら没頭して遊べる作品です。
敵の AI が弱く、無駄な移動が多い印象ですが、四方八方が敵のドイツだと相応に歯応えがありますね。

ドイツやイギリスで陣営の勝利を目指すのが王道ですが、「同盟なし」でイタリアやポーランドの天下統一を目指すのも乙でしょう。
オランダやフィンランドなどの小国も選べるので、それらの国でマゾプレイも可能です。
※現在はアップデートでアジアマップも追加されています。

正直 1000 円というのは割高だと思いますが、しっかりした戦略を楽しめる「世界征服ゲーム」ですね。

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