2014 年の「Apple デザインアワード」受賞作
驚くほど美しいグラフィックの、スーパーマリオ型のジャンプアクションゲームが日本語化されています。
レオズ・フォーチュン(Leo's Fortune)」です。

そのグラフィックは iPhone はもちろん、iPad で見ても思わず見とれる程です
ゲームの作りも素晴らしく、難しすぎず簡単すぎずのバランスで、非常に模範的。
海外では 500 円の有料アプリでありながら 50 万ダウンロードを記録するヒット作になっており、この完成度ならそれも頷けますね。

日本版の作成にあたって、メッセージの日本語化はもちろん、吹き替えを声優の大木民夫さんが担当しており、そのやたら渋い声がゲームに物語性を与えています
主人公はマリモのようにモコモコの一見可愛らしいキャラなのに、やたらダンディーな声とセリフを喋るので、そのギャップも面白いです。

レオズ・フォーチュン Leo's Fortune

画面左側をスライドして左右移動、右側をスライドしてジャンプ、及び急降下します。
ジャンプ時に指を押したままにすると、主人公が膨らんで落下速度が遅くなります。

操作性は良好で、膨らむことでジャンプの飛距離を伸ばしたり、着地位置の微調整が出来るため、かなり融通の利くコントロールになっています
タッチパネルでもストレスない操作ができますね。
また曲面の壁に沿って一回転できるなど、見た目とは裏腹にダイナミックなアクションも可能です。

ステージ中には様々なしかけがあります。
ゴンドラ、台車、歯車、電車など、とにかくバラエティーに富んでおり、飽きの来ない展開が続きます。
これに加えて風景がハンパなく綺麗なので、どんどん先を見たくなりますね。

後半になると難しい場面も多くなりますが、再開ポイントがかなり細かく用意されており、ミスっても直前から再開できます。 また、死にゲーと言うほど難しい訳でもありません。

レオズ・フォーチュン Leo's Fortune
※この岩の質感! とにかく書き込みが凄いです。
メインスタッフ3名のインディーズ開発スタジオの作品らしいですが、そうとは思えないレベルのグラフィック。


レオズ・フォーチュン Leo's Fortune
※こんな風に曲面になっている場所はそのまま駆け上れます。
ソニックをすごく遊びやすくしたようなゲームと言えるかも。


シーソーや振り子など、物理シミュレートされたしかけもあり、パズル要素のある場面も多いです
しかしパズルと言ってもそんなに難しくはなく、ゲームのアクセントになっている程度なのでご安心を。
水中や上昇気流など、浮力が働くステージもあります。

ステージ間にはストーリーを語るシーンが挿入されるのですが、それもまた味があり、演出も凝っています

ステージ数は(おまけステージも含め)全部で 20 以上。
1ステージにかかる時間は5~10分ほどで、そのため集中してやると2時間前後で終わりますが、各ステージがしっかり作られているため、むしろボリュームを感じます。

レオズ・フォーチュン Leo's Fortune
※大きな車輪の付いた台車。 重い方に転がって行くので、箱を押してバランスを調整する必要があります。
こんな物理的なしかけも多いです。


レオズ・フォーチュン Leo's Fortune
※ストーリーシーンの一場面。
セリフがいかにも「初老の紳士」といった感じで、キャラの見た目とは裏腹に、結構大人びた内容。
その辺もまた良いですね。


横スクロールのジャンプアクションゲームという一般的なスタイルで、欠点のない模範的な内容であるため、あまりレビューで書くことはないのですが、とにかくクオリティーが高く、「一般的なゲームの最上級のもの」と言えます。
だからこそ、万人にオススメできるゲームですね。

本当に、このゲームを悪く評価する人はいないのではないでしょうか。
そんな風にさえ思えるゲームです。

レオズ・フォーチュン(iTunes が起動します)


以下は Youtube で公開されている公式の日本語版トレーラーです。