モバイルアプリの老舗、毎度おなじみのカイロソフトから、今度はタウン誌の出版社を運営するゲームが公開されました。
ふれあい出版局」です。

カイロソフトのゲームにはコマンド選択型と施設配置型の2種類がありますが、今回は完全なコマンド型であり、ゲーム発展国によく似ています。
と言うか、ゲーム発展国のセルフコピーに近く、ゲームを出版に置き換えたものですね。
ただ地域情報誌らしく、地元を発展させていく要素や、ネタを探しに探検に行く要素などが加わっています。

価格は 500 円で、いつものカイロアプリの値段。
追加課金のない買い切りゲームなのでご安心を。

ふれあい出版局

まずは製作する雑誌の取材先、特集のテーマ、切り口(ターゲット層)を選びます。
「商店街・ショッピング・主婦」という感じですね。
組み合わせが良ければ誌面の完成度が高まります。

その後、各記者が製作作業を行い、文章・デザイン・面白さ・広告のポイントを高めていきますが、この間は見ているだけで特にやることはありません
ただ、ちびキャラが各ポイントをポンポン出していく様子は、眺めているだけでも楽しさはあります。

記者は「特集班」と「広告班」に分かれていて、特集班は誌面の完成度のポイントを、広告班は広告のポイントを主に高めます。
広告ポイントの増加によって設定している広告主の知名度が上がり、広告収入がアップ、さらに一定レベルに達すると新しい広告主も紹介して貰えます

途中、取材と文章のまとめをする記者を選びます。
これはデザイン力や文章力のある記者を選べば高い成果が上がるのですが、記者には得手不得手のマスクデータがあるようです。
また、同じ記者ばかり使っていると成果が下がっていきます

原稿が完成したら、最後に誤植の訂正を行って出版。
売り上げに応じて資金が増えていきます。
この一連の流れは、ほぼゲーム発展国と変わりません。

資金は記者の教育や宣伝活動、アイテムの購入などに使えます。
チュートリアルで説明がないので見逃しがちですが、宣伝は定期購読者を増やす重要なものなので忘れないようにして下さい。

ふれあい出版局
※まずは企画会議を行います。 テーマの組み合わせは常識的に考えればいい模様。
河原で釣りとか、クリスマスに恋人とか。
購買層ごとの人気は掲載するコラムと広告で変わるので、「紙面構成」で調整しましょう。


ゲーム発展国と違う点は、まず探検
各地に記事のネタ(テーマ)を探しに行くもので、実行後は自動で進行します。
ただ、たまに「壁」が出てきて、参加者の「探検」の能力で打ち破らないと続行できません。
何かを発見した時、捜索が成功するかどうかも探検の能力で判定されます。

1つアドバイスですが、序盤は「走理はば飛」という記者を雇ってください。
序盤に雇える記者の中で探検能力が高いのは彼だけです。
これを雇っておかないとゲームの進行がかなり遅れます。

もう1つの大きな要素は、町の事業
「事業の推進」というコマンドで市に様々な事業計画を提案でき、地元を発展させていくことができます。
これによって人口が増え、雑誌の販売数も上がり、隣の市との合併も可能になります。

また、これも見逃しがちなのですが、都市データ画面を下にスクロールすると、空き地に色々な施設を建設できる画面になります
コンビニを作れば都市の「生活」が、カラオケを作れば「娯楽」が上がり、さらにそれらのお店から法人税も得られるようになります。
都市のステータスが上がれば流入が増え、人口増加に繋がります。

これらの事業計画を行う市の予算は、出版社の資金とは別です
よって自腹を切る必要はありません。
ただ、都市事業には維持費が必要で、収支が赤字になり都市の予算も底をついていると、せっかく始めた事業が強制的に打ち切られる場合があります。
ここだけはちゃんと収支を見ておかないといけないので注意して下さい。

ふれあい出版局
※地元発展が地方紙のかなめ。 ただし当初は予算が少ないので、事業計画を無計画に実行しまくると赤字になる。
法人税と維持費、余剰金に注意しましょう。
お店は同じものをたくさん建てると収益が悪化するので、種類を増やす方向で。


当面の目標は、毎年開かれる「全国タウン誌カップ」でグランプリを取ること
およそ 100 万部売れる雑誌を作ればグランプリになれるようですが、だんだんハードルが上がっていくので、記者の育成や規模の拡大を進めていかなければなりません。

今回は年月の進むペースが速いのですが、ゲームの終了も 20 年目までと長めです。
ゲーム展開がやや単調なので、後半はダレて来るのもありますが、資金は広告や育成などを行っているとすぐ尽きるので、金余りにはなりにくいですね。
今回はクリアポイントのネットランキングにも対応しています。

ゲーム発展国と比較してやや残念だと思うのは、「タウン誌」という部分に興味が湧きにくいこと。
ゲーム発展国はゲームの歴史を辿っていくような展開だったため、ゲーマーなら否が応でも惹きつけられる題材でした。
また、海外でゲーム発展国が大ヒットしたのは、(英語版は)開発者の名前が実在のゲームクリエイターのパロディーになっていたため、それがゲーマーの心を掴んだというのもありました。

しかし「ふれあい出版局」は、そういうテーマの点で弱い。
まあタウン誌を題材にしているからこそ、地元の発展という要素が加わっている訳ですし、ゲーマーでない人にとっては大差ないとは思いますが・・・

ふれあい出版局
※コンクールには「誤植大賞」という部門があって、これに選ばれてしまうと罰金を取られる。 どんなコンクールだソレ。
右は市町村合併のシーン。 これにより人口が増えるだけなく、取材先が増え、施設の建設数も増します。
出版社の規模拡大の条件にもなっているので、優先して進めましょう。


施設配置型や複合型ではないため、巷には物足りないという意見もあるようですが、世界にカイロの名を知らしめたゲーム発展国のシステムを拡張したゲームが出たというのは、バリエーションの点で良かったと思います

相変わらず没頭できる内容で、カイロソフトのファンにはもちろんオススメですね。

ふれあい出版局(iTunes が起動します)