世界で 6800 万人ものユーザーを持つ、最新の認知科学研究に基づいた脳を鍛えるトレーニングプログラム・・・ という触れ込みのアプリが登場しています。
Lumosity Mobile - 脳トレ」です。

Lumosity は脳科学研究者により 2007 年から提供されているサービスで、脳トレゲームのデータを研究者にフィードバックし、人間の認知能力の向上に役立てようというプロジェクトのようです。
ウェブサイト版は以下になります。
http://www.lumosity.com/

Lumosity のアプリは英語圏では1年以上前から利用されていたようで、海外では 2014 年の Android ベストアプリにも選ばれています。
そしてこの度 Lumosity の日本法人が発足し、英語圏以外で初めてウェブとアプリの双方で運営が開始されました。

脳トレの効果については諸説ありますが、軽度の認知障害者に対する効果は認められており、他にも Lumosity によると「子供の認知能力の向上」「朝にプレイすることで昼からパフォーマンスが上がる」などの研究成果があるそうです。
また、健常者でも年齢に関わらず、継続利用で認知能力は向上するとしています。

信じるか信じないかはあなた次第ですが、世界的に利用されている脳トレプログラムが日本でもスマホアプリ化されたのですから、かなり注目と言えますね。



ゲーム開始前にメールアドレスか Facebook を使い、アカウント登録を行わなければなりません。
やや面倒ですが、元々ウェブサイトで登録を行って利用するサービスでしたから、仕方のないところでしょうか。

その後、生年月日や性別などのデータを入力し、さらに「鍛えたい能力」を選択します。
「環境に素早く対応する」「効率的に頭を切り替える」などの項目があり、この選択に応じてトレーニングプログラムが内部的に作成されるようです。
まあ複数回答可能なので、色々な脳トレゲームをやりたい人は全部選んでも構いませんが。

登録が終わると、さっそく自動で選ばれたミニゲームが提示されます。
ゲームは スピード、記憶力、注意力、柔軟性、問題解決能力 の5つのカテゴリに分けられていて、もちろんスコアが良いほど、その分野の評価が高まります。

ゲームには文字の色を答えたり、簡単な計算問題を解いていく「脳トレ系」でよく見るものもあれば、電車を車庫に誘導したり、ペンギンを十字キーで操作するといった、脳トレと言うより「ゲーム」に近いものもあります。

現時点(2014/12)では5つのカテゴリに3つずつのゲームがあり、合計は 15
そんなに多い訳ではありませんが、今後増えていく予定です。

各ゲームは1~2分ほどで終わり、1日に提示されるゲームは無課金だと3つ、課金アカウントだと5つまで
終了後もさらに遊ぶことは可能ですが、無課金の場合、その日に提示されたものしかプレイできません。


※左は文字の「色」が正しいかを答えるゲーム。 文字を読んじゃダメ。
これは「脳を鍛える大人の DS トレーニング」にもありましたね。
右は決められた手数でペットを回収し、家に届けるゲーム。 脳トレと言うよりパズルです。



※プレイ前には解りやすい説明が表示されます。 見た目のセンスも良いですね。
「別の目標へと切り替えることで状況の変化に順応するプロセス」などの、もっともらしい解説が付いていると、なんとなく役立つ気がしてきます。


一通りのゲームを終えた後は「脳力分析」を見ることが出来ます。

LPI」と「脳力比較」のグラフがあり、LPI(Lumosity パフォーマンス指数)は各ゲームから算出された項目別の能力値、と言うか脳力値を表示します。
脳力比較は課金アカウントでないと確認できませんが、同年代のユーザーの中で自分の LPI がどのぐらいの位置なのかを知ることが出来ます。

ただしこの LPI は IQ などとは異なり、利用者の能力をそのまま反映している訳ではありません
例えばゲームの中にはステージクリア制のものがありますが、1回のプレイで1ステージしか遊べず、後半ステージほど高いスコアを狙えるため、何度もプレイして先に進まないと好成績は出せません。

他にも過去のスコアに応じて開始時の難易度を調整するゲームがあり、この場合も高難度から始まった方がスコアが高くなるため、最初の頃は能力の有無に関わらず高いスコアは望めません。

このアプリは結果を競うものではなく、あくまで自らの脳力を高めるトレーニングが目的です
LPI の高低よりも、継続的に利用することで徐々に評価が高まっていく、その過程を重視することが大切ですね。


※LPI は数値自体より、その増減を見るもの。 まあこういう「記録」があると、高いスコアを目指したくなりますけどね。
右は線路のポイントを変えて、列車を車庫に導くステージクリア制のゲーム。
このゲームはミスなくプレイしても、列車がたくさん出てくる後半ステージにならないと高いスコアは出ないようです。
こういうのも LPI に影響しますから、そういうものだと思っておきましょう。


このアプリで気になる点は課金回りでしょう。
有料アカウントにするには1ヵ月 1200 円か、1年で 5800 円の課金が必要です。
(iTunes の説明文には月額 1500 円、年額 8200 円と書かれていますが、アプリ内の表記は上記の通りです)
アカウントはウェブサイト版と共通なので、課金すればウェブの方も有料版を使えますが、しかしスマホアプリとしてはかなり高額、しかも月額課金制

おまけに一度課金すると「自動更新」が ON になります
(なっていなかった気もしますが、iTunes の説明文やゲーム内のヘルプには自動更新になると明記されています)
自動更新は「iTunes アカウントの設定から停止することができます」とのことですが、実際にどうすれば良いのかよく解らない
ヘルプを見ても PC 版の説明しかなく、おまけに詳細ページへのリンクがデッドリンクになっている。

とりあえず ウェブサイト版 Lumosity にログインし、こちらのページ に移動すれば自動更新のキャンセルを行えますが、この辺りは明確にしてくれないと不信感は拭えませんね。

ただ、無料アカウントのままでも遊ぶことは・・・ と言うか、トレーニングしていくことは可能です。
集中してプレイしてハイスコアを目指すようなゲームではないし、「決められた時間のプレイを継続することが大切」とのことなので、無課金でも1日3ゲーム遊べるのですから、とりあえずそれで問題ありません

手軽には出し辛い金額なので、しばらく無課金で使い続け、継続して利用していく価値があると判断した人のみ、課金を考えるのが良いでしょう。

寝起きの頭をシャキッとするのに良いようなので、通勤用のアプリに向いているかもしれません。
まだ不備な点もありますが、これで再び脳トレブームがやって来たりするのでしょうか?

Lumosity Mobile - 脳トレ(iTunes が起動します)