最近、笑神様などの影響で鉄道ファンが注目を集めていますが・・・
iPhone でも鉄道好きによる、鉄道好きのための、京王電鉄を運転するトレインシミュレーターが公開されています。
Train Drive ATS 2」です。

ゲームメーカーの制作ではなく、鉄道好きが集まって作られたゲームであるため、電車でGO! などと比べると粗さがあります。
ただ、同人的なソフトとして考えると、ここまで作り込んでいることは、むしろ驚きです
かなり難しいゲームですが、鉄道ファンなら思わずハマってしまうのではないでしょうか。

iPhone 版の 電車でGO! は非公開になってしまったため、現在スマホで楽しめるトレインシミュレーターは、これが一番でしょう。
価格は 800 円と高めですが、広告付きの無料版も公開されています。

Train Drive ATS 2

画面右に EB、B7~B1、N、P1~P4 と書かれたボタンがあります。
P はパワー、B はブレーキのことで、これで電車の加速と減速を行います。
数字は強さで、P1 なら少し、P4 なら大きく加速します。
N はニュートラルで、惰性走行します。 EB は非常ブレーキで、普段は使いません。

操作は「電車でGO!」と同じですから、そちらのプレイ経験がある方なら、すぐに理解できるでしょう。
ちなみに実際の電車では、これを「マスコン」と呼ばれるレバーで操作します。

操作はシンプルですが、ゲームは前述した通り、かなり難しいです
各表示の説明もなく、最初は意味が解らないと思いますが、以下の画像を参考にして下さい。

Train Drive ATS 2

「戸閉」の緑の表示が点灯し、ブザーがなったら運行開始です。
P1 や P2 のボタンを押して電車にパワーを与え、出発しましょう。

ただし速度制限を超えないようにする必要があります
もし少しでも超えてしまうと警告が表示され、スコアがどんどんマイナスされていきます。

制限の範囲で電車を加速させていき、駅が近づいて来たら、ブレーキのボタンで電車を減速させて停車します。
が、そう簡単ではありません・・・
最初はどのぐらいのスピードの時に、どのタイミングで、どの強さのブレーキで止まれば良いのか、さっぱり解らないでしょう。
おそらくオーバーランしまくると思います。

止まり方の一例としては、残り 200m で速度 45km/h の時に B4 で減速し、25km/h まで下げます。
そして残り 50m まで進み、そこで再び B4 に入れて速度を 10km/h に。
そのまま残り 10m まで徐行して、そこで B3 に入れて停車体制に入ります。
急停車すると減点なので、止まる直前に B1 に入れてゆっくり止まりましょう。
青い矢印の中心が、画面最下部に来たところで止まるのがベストです。

上記の止まり方だと、ゆっくり駅に入るため、やや遅着になってしまいます。
ただ運行時間は、ダイヤをある程度守って走れている時以外は無視されるようです。

もしオーバーランした場合、バックして戻らなければならず、減点もドーンと食らってしまいます。
しかし手前で止まった場合は、再び加速して停車位置に止まれば OK
です。
停止前に再加速や激しい切り替えを行うと獲得スコアが 80 %になりますが、駅構内再加速の減点はないので、最初は手前で止まるぐらいの気持ちで操作しましょう。

ただ、OK の範囲に止まっても停車位置のズレが大きいと 0 点です。
急停車と判定されると、むしろマイナスになる場合も。
おまけに線路に勾配があり、駅ごとに減速のタイミングが異なっていたりするので、一筋縄ではいきません。

高速区間の場合は、100km/h で走行中は残り 500m で B6 を、75km/h で走行中は残り 300m で B6 を入れて減速を開始しましょう。
ただ高速区間は駅の手前に速度制限がある場合が多いので、そちらが優先ですね。

Train Drive ATS 2
※駅に停車中に「スコア」のボタンを押すと、評価点が表示されます。
手前で止まるのは減点対象ではないので、オーバーランだけは避けるように。
最初はゆっくり、慎重に進入した方が良いですね。


Train Drive ATS 2
※矢印の所にうっすら見えてる青い三角が停車位置。 赤い三角が停車許容範囲。
ただかなり近付かないと見えないので、停車直前までは上部に表示されている距離を目安にしましょう。
8km/h なら残り 8m で B3 にすると良い感じ。 ただし駅の勾配に左右されます。


グラフィックは初代プレステのような印象で、チープさがあるのは否めませんが、山間や都市部など風景に変化があり、様々な形の駅や建物が登場します。
鉄橋や停車場、遊園地などが見えるシーンもあり、車窓として楽しめますね。

また、自分の電車だけでなく他の電車もダイヤに沿って運行されていて、ちゃんと自分の走行に合わせたタイミングですれ違ったり、並走したりします。
サウンドもリアルで、鉄道ファンらしいこだわりを感じます。

ただ気になるのは、やはり難易度。
特に最初の区間でいきなり勾配が連発され、最初は上り坂で勝手にスピードが下がるのに、駅構内は下り坂になっていて停車直前で速度が落ちずオーバーランしやすい形になっているのは、最初のステージとしてどうなのかと。
のっけからトラップてんこ盛りな印象です

その後の区間も、高速区間の後にやたら短い区間が出て来るとか、勾配と速度制限が妙に厳しいとか、序盤から意地悪なコースが多い
飽きの来ないコースにしようとしているのだと思いますが、どうもシロウト的なゲームバランスの厳しさを感じます。
ゲームを作る方はそのゲームを隅々まで熟知してるから、難しくしてしまいやすいんですよね・・・

簡単すぎるのも面白くないし、チャレンジ意欲の湧く難易度ではありますが、せめて最初の路線はもうちょっと楽な方が良かった気がします。
無料体験版の方には自動で運行を調整してくれる AUTO モードがあるので、有料版を買う予定の人も、まずは無料版で慣れた方が良いと思います。

Train Drive ATS 2
※最初のステージの地下駅がいきなりムズい。 構内が下り勾配なので早めに減速を。
残り 200m を切ったらブレーキを開始して、25km/h ぐらいまで落としておいた方が無難。
停止位置には 10km/h 以下で近付き、停車時はブレーキが少し遅れてかかるのを加味して、早めに入力しましょう。


Train Drive ATS 2
※こちらは2本目の路線。 快速電車ですが、最初の電車よりブレーキが利き辛いようで、おまけに最初の駅がすごく下り坂。
1本目の路線と同じようにブレーキをかけていると間に合いません。
早めに速度を落とすか、ブレーキを1つ上げましょう。


初期の難易度は気になりますが、慣れてしまえば電車を運転する楽しさを体験できるゲームです
本当に、鉄道ファンの集まりでここまで作っているのは凄いと思います。

興味のある方は、とりあえず無料版で AUTO 併用で走ってみましょう。
作り手の電車愛を感じることが出来ると思います。

Train Drive ATS 2 (iTunes 起動、有料版)
Train Drive ATS 2 Lite (無料体験版。AUTO あり、一部区間のみ、広告あり)