ドイツゲーム(近代のボードゲーム)の有名クリエイター「ライナー・クニツィア」氏。
彼が作ったゲームスタイルの1つが、場に出た商品を各プレイヤーが競り落とす「競りゲーム」です。
その競りゲームのマフィア版と言えるものが iOS アプリになっています。
「Reiner Knizia's Razzia - The Mafia Board Game」です。
ゲーム内容を一言で言うと、「マフィア版の Ra(ラー)です」。
以 上 。
これだけだと Ra を知らない方には何のことかサッパリだと思いますが、彼が作った競りゲームの代表作「Ra」のセルフコピーですね。
Ra は専用のチップやタイルを使って行う、古代エジプトの発展をテーマにしたゲームでしたが、それだと遊び辛いので、全てをカードに変えてプレイしやすいようにし、さらに「競り」を連想しやすいマフィアをテーマにして、解りやすくしたものと言えます。
まあスマホやタブレットで遊ぶ場合、チップもカードもないのでプレイしやすさは変わらないのですが、今作は最新アプリだけあってグラフィックが綺麗。
演出やサウンドも雰囲気があり、マフィアっぽさにあふれています。
原作は 2004 年に公開されましたが、過去作のアレンジであったためか「ドイツゲーム賞」「ドイツ年間ゲーム大賞」の選出作にはなっていません。
ただカードゲームの表彰である「アラカルト・カードゲーム賞」で 2005 年の5位に選ばれています。
原作の名称は正確には「Razzia!」です。(Razzia という別のゲームが存在するため)
ゲームが始まると、各プレイヤーに数字の書かれた札束が配られます。
札束の数は参加人数によって変わります。
そして自分の番が来たら「Reveal Card」か「Auction」のどちらかを選びます。
Reveal Card を選んだ時は、山札からカードが1枚引かれて場に出され、ターン終了。
Auction を選んだ時はカードは引かれず、場に出ているカードのオークション(競り)が始まります。
誰かがオークションを開始すると、各プレイヤーは順番に「Bid」か「Pass」を選びます。
Bid は入札に参加し、自分が持っている札束のどれかを出します。 Pass はパスですね。
オークションは一巡しか行われません。
そして一番高い札束を出した人が、場に出ている全てのカードを持ち帰ります。
落札できなかった場合、出した札束は戻って来ます。
オークションの開始を宣言した人は、一番最後に入札を行います。
競りは一巡しかしないのですから、一番最後に入札する人は、全員の金額を見たうえで出す札束を選べることになりますね。
ただし誰も入札しなかった場合、開始を宣言した人は必ず落札しなければなりません。
やることはコレだけ。 かなりシンプルです。
ただ、カードごとに「たくさん集めると高得点」「種類をそろえると高得点」「持っていないとペナルティ」といったものがあり、どれが必要になるかは状況によって変わります。
欲しいカードは早めに確保したいところですが、先に札束を使い切ってしまうとそれ以後の競りには参加できません。
誰がいくらの札束を持っているのか常に表示されているため、それを見ながら相手の動きを探るのがゲームの面白さと言えます。
また、落札させた時に使われた札束は中央に置かれます。
そして次に落札した人は、出した札束の代わりに、中央の札束を持って帰ります。
それは次のラウンドまで使えませんが、持って帰った札束の金額が低い場合、次のラウンドで苦戦します。
カードは欲しいけど、中央の札束が安くて取ったら後で困る・・・ そんな場合の判断も重要ですね。
※場にカードが4枚出ているが、中央にある札束は最低額の 1000 円。
これを取ってしまうと次のラウンドが辛そう・・・
でも AI もその辺は加味するので、この状態ならそこそこの金額でも落札できるかも・・・
カードを引いた時、たまに警察のカードが出て来ます。
これが出ると「おい! 騒ぐな!」(空耳)の声と共にサイレンが鳴り、強制的にオークションが始まります。
そして警察カードが合計7枚出ると、そのラウンドが終了します。
ラウンドが終わると持っている得点が集計され、ラウンド内しか効果がないカードは山札に戻され、2ラウンド目が始まります。
ゲームは3ラウンドで終わります。
警察カードがいつ出てくるか解らないので、ラウンドの長さはその都度変わります。
警察の出が早い場合、勝負を急がなければなりません。
カードの種類は以下のようになっています。
・Thieves:水色:使うと場にあるカードを1枚取れる。持ったままラウンドを終わると+2点。ラウンド終了時に山札に戻される。
・Bodyguards:紫:一番持っている人はラウンド終了時に+5点。一番少ない人は-2点。ラウンドが終わっても保持する。
・Driver と Car:緑:ラウンド終了時に1枚あたり+1点。ただし Driver が1枚もない場合は0点。ラウンドが終わると Driver は戻され、Car は保持する。
・Trinkers:赤:5種類の宝飾品。ラウンド終了時に3種類持っていると+5点、4種類なら+10点、5種類なら+15点。1枚も持ってないと-5点。ラウンド終了時に山札に戻される。
・Business:茶色:7種類の事業。3ラウンド目の終了時に持っている種類の数だけ+1点。ただし7種類そろえていると+10点。また同じカード3枚で+5点、4枚で+10点。ラウンドが終わっても保持する。
Ra をやったことがある方なら、同じ役割のカードが多いので、すぐに理解できるでしょう。
冒頭でも述べたように Ra のセルフコピーであり、携帯性やテーマの改善版なので、ゲーム自体はあえて大きく変えていないようです。
ゲーム終了後、最後に持っている札束のボーナスを加算し(一番高い人は+5点、一番低い人は-5点)、各ラウンドの合計点が一番高い人の勝利です。
※得点集計後の結果発表。 この雰囲気が良いですね。 全員捕まってる感じですが。
※こちらはタイトル画面。 これも雰囲気があって良いです。
オンラインゲームもありますが、アカウント登録が必要です。
定価は 300 円だったのですが・・・ なんと今は無料!
何があったのか解りませんが、iTunes の説明文にも going completely free! forever!(ずっと完全無料! 永遠に!)と書かれているので、セールではなく無料で固定のようです。
これはお得です。 気が変わらないうちに貰っておきましょう。
何度も言うように Ra のセルフコピーですが、Ra は 400 円なので、こちらの方が雰囲気やグラフィックも良いし、あちらは商売あがったりかも。
ただ、災害が存在しない、手軽にポイントが増える「金」に相当するカードがない、こちらの方がゲーム展開が早い、といった違いがあります。
気に入った人は両方試してみるのも良いかもしれません。
また、競りゲームには「Medici(メディチ)」と「High Society(ハイソサエティー)」もあり、これと Ra を合わせて「クニツィアの三大競りゲーム」と呼ばれています。
駆け引きの面白さがある、飽きの来ないドイツゲームですね。
ともあれ、これから始めるのであれば、演出と雰囲気が良いこのアプリが一番でしょう。
・Reiner Knizia's Razzia - The Mafia Board Game(iTunes が起動します)
彼が作ったゲームスタイルの1つが、場に出た商品を各プレイヤーが競り落とす「競りゲーム」です。
その競りゲームのマフィア版と言えるものが iOS アプリになっています。
「Reiner Knizia's Razzia - The Mafia Board Game」です。
ゲーム内容を一言で言うと、「マフィア版の Ra(ラー)です」。
以 上 。
これだけだと Ra を知らない方には何のことかサッパリだと思いますが、彼が作った競りゲームの代表作「Ra」のセルフコピーですね。
Ra は専用のチップやタイルを使って行う、古代エジプトの発展をテーマにしたゲームでしたが、それだと遊び辛いので、全てをカードに変えてプレイしやすいようにし、さらに「競り」を連想しやすいマフィアをテーマにして、解りやすくしたものと言えます。
まあスマホやタブレットで遊ぶ場合、チップもカードもないのでプレイしやすさは変わらないのですが、今作は最新アプリだけあってグラフィックが綺麗。
演出やサウンドも雰囲気があり、マフィアっぽさにあふれています。
原作は 2004 年に公開されましたが、過去作のアレンジであったためか「ドイツゲーム賞」「ドイツ年間ゲーム大賞」の選出作にはなっていません。
ただカードゲームの表彰である「アラカルト・カードゲーム賞」で 2005 年の5位に選ばれています。
原作の名称は正確には「Razzia!」です。(Razzia という別のゲームが存在するため)
ゲームが始まると、各プレイヤーに数字の書かれた札束が配られます。
札束の数は参加人数によって変わります。
そして自分の番が来たら「Reveal Card」か「Auction」のどちらかを選びます。
Reveal Card を選んだ時は、山札からカードが1枚引かれて場に出され、ターン終了。
Auction を選んだ時はカードは引かれず、場に出ているカードのオークション(競り)が始まります。
誰かがオークションを開始すると、各プレイヤーは順番に「Bid」か「Pass」を選びます。
Bid は入札に参加し、自分が持っている札束のどれかを出します。 Pass はパスですね。
オークションは一巡しか行われません。
そして一番高い札束を出した人が、場に出ている全てのカードを持ち帰ります。
落札できなかった場合、出した札束は戻って来ます。
オークションの開始を宣言した人は、一番最後に入札を行います。
競りは一巡しかしないのですから、一番最後に入札する人は、全員の金額を見たうえで出す札束を選べることになりますね。
ただし誰も入札しなかった場合、開始を宣言した人は必ず落札しなければなりません。
やることはコレだけ。 かなりシンプルです。
ただ、カードごとに「たくさん集めると高得点」「種類をそろえると高得点」「持っていないとペナルティ」といったものがあり、どれが必要になるかは状況によって変わります。
欲しいカードは早めに確保したいところですが、先に札束を使い切ってしまうとそれ以後の競りには参加できません。
誰がいくらの札束を持っているのか常に表示されているため、それを見ながら相手の動きを探るのがゲームの面白さと言えます。
また、落札させた時に使われた札束は中央に置かれます。
そして次に落札した人は、出した札束の代わりに、中央の札束を持って帰ります。
それは次のラウンドまで使えませんが、持って帰った札束の金額が低い場合、次のラウンドで苦戦します。
カードは欲しいけど、中央の札束が安くて取ったら後で困る・・・ そんな場合の判断も重要ですね。
※場にカードが4枚出ているが、中央にある札束は最低額の 1000 円。
これを取ってしまうと次のラウンドが辛そう・・・
でも AI もその辺は加味するので、この状態ならそこそこの金額でも落札できるかも・・・
カードを引いた時、たまに警察のカードが出て来ます。
これが出ると「おい! 騒ぐな!」(空耳)の声と共にサイレンが鳴り、強制的にオークションが始まります。
そして警察カードが合計7枚出ると、そのラウンドが終了します。
ラウンドが終わると持っている得点が集計され、ラウンド内しか効果がないカードは山札に戻され、2ラウンド目が始まります。
ゲームは3ラウンドで終わります。
警察カードがいつ出てくるか解らないので、ラウンドの長さはその都度変わります。
警察の出が早い場合、勝負を急がなければなりません。
カードの種類は以下のようになっています。
・Thieves:水色:使うと場にあるカードを1枚取れる。持ったままラウンドを終わると+2点。ラウンド終了時に山札に戻される。
・Bodyguards:紫:一番持っている人はラウンド終了時に+5点。一番少ない人は-2点。ラウンドが終わっても保持する。
・Driver と Car:緑:ラウンド終了時に1枚あたり+1点。ただし Driver が1枚もない場合は0点。ラウンドが終わると Driver は戻され、Car は保持する。
・Trinkers:赤:5種類の宝飾品。ラウンド終了時に3種類持っていると+5点、4種類なら+10点、5種類なら+15点。1枚も持ってないと-5点。ラウンド終了時に山札に戻される。
・Business:茶色:7種類の事業。3ラウンド目の終了時に持っている種類の数だけ+1点。ただし7種類そろえていると+10点。また同じカード3枚で+5点、4枚で+10点。ラウンドが終わっても保持する。
Ra をやったことがある方なら、同じ役割のカードが多いので、すぐに理解できるでしょう。
冒頭でも述べたように Ra のセルフコピーであり、携帯性やテーマの改善版なので、ゲーム自体はあえて大きく変えていないようです。
ゲーム終了後、最後に持っている札束のボーナスを加算し(一番高い人は+5点、一番低い人は-5点)、各ラウンドの合計点が一番高い人の勝利です。
※得点集計後の結果発表。 この雰囲気が良いですね。 全員捕まってる感じですが。
※こちらはタイトル画面。 これも雰囲気があって良いです。
オンラインゲームもありますが、アカウント登録が必要です。
定価は 300 円だったのですが・・・ なんと今は無料!
何があったのか解りませんが、iTunes の説明文にも going completely free! forever!(ずっと完全無料! 永遠に!)と書かれているので、セールではなく無料で固定のようです。
これはお得です。 気が変わらないうちに貰っておきましょう。
何度も言うように Ra のセルフコピーですが、Ra は 400 円なので、こちらの方が雰囲気やグラフィックも良いし、あちらは商売あがったりかも。
ただ、災害が存在しない、手軽にポイントが増える「金」に相当するカードがない、こちらの方がゲーム展開が早い、といった違いがあります。
気に入った人は両方試してみるのも良いかもしれません。
また、競りゲームには「Medici(メディチ)」と「High Society(ハイソサエティー)」もあり、これと Ra を合わせて「クニツィアの三大競りゲーム」と呼ばれています。
駆け引きの面白さがある、飽きの来ないドイツゲームですね。
ともあれ、これから始めるのであれば、演出と雰囲気が良いこのアプリが一番でしょう。
・Reiner Knizia's Razzia - The Mafia Board Game(iTunes が起動します)
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