2015 年、年初のソーシャルゲーム特集。
本日は第二回になります。 第一回は こちら をご覧下さい。

今回はギャルゲー特集です。
ここで扱っているゲームは一部の素材キャラを除き、全ての仲間が女の子になっています。

私はあまりギャルゲー・萌えゲーはプレイしないので、このジャンルの正当な評価は出来ません。
別に嫌っている訳ではないのですが、今回はそういう人がゲーム性を中心にレビューしたものであることを、予めご了承下さい。

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スクールガールストライカーズ

まずはこれを紹介しておかないとダメでしょう。
スクエニが開発した、まさに「現代の王道 美少女ゲーム」。

ゲーム自体は完全な「ポチポチゲー」ですが、女の子の魅力を引き出すことにスクエニの技術を結集している、萌えゲー好きのためのソーシャルゲームです。
「ライトノベル感覚の RPG」を銘打っており、アニメとゲームの中間のような内容です。

スクールガールストライカーズ

スクールガールストライカーズ2

クエストシーンは画面に出てくる女の子をタップするだけ。
その度に何かのセリフを喋り、進行度が上がっていきます。
進行度が最大になると敵が現れて戦闘になりますが、ほぼ自動なので特にすることはありません。

戦闘力はガチャで強いカードを引いて、合成でレベルアップさせることで上げていきます。
要するに初期のソシャゲのような「ポチポチゲーム」であり、ゲームシステムについてそれ以上言うことはありません。

しかし 3D で描かれた女の子が滑らかに動く演出は非常にクオリティが高く、フルボイスの豊富なセリフ、数々の衣装やアクセサリ、ストーリーシーンやイベントなど、「萌え」の表現とボリュームは凄いです
つまりゲームよりも、そちらに全力投球なアプリですね。
シンプルなポチポチゲーであることも、萌え成分を楽しみたいプレイヤーの邪魔をしないよう、あえてそうしているようです。

あまりに萌え「だけ」で勝負しているアプリなので、私には評価し辛いのですが・・・
この大ヒットを見ていると、これも1つの正解ということなのでしょうね。

「ポチポチゲームをきちんと作ろう」という開発テーマを知った時は、ちょっと衝撃を受けました。
ターゲットとコンセプトの明確化による成功例と言えるでしょうか。

iTunes リンク:スクールガールストライカーズ
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妖怪百姫たん!

角川+エンターブレインによる、妖怪を美少女化した「艦これ」追従作の1つ。
艦これと同じく、メディアミックス展開を考えている作品だと思われます。
タイトルは「百奇譚」をもじっているようで、「ひゃくひめたん」ではないです。

妖怪百姫たん

妖怪と共に全国を巡るストーリーのある、パズドラ系のソシャゲです。
戦闘はオートの付いた FF のアクティブタイムバトルのような感じで、行動力ゲージが貯まったキャラが自動で攻撃を行います。
基本的には自動進行ですが、攻撃するターゲットを指定でき、行動できるようになると時間が止まるモードに切り替えることも可能です。
また戦闘速度を倍速化するボタンも付いていて、サクサク進められますね。

そして大きな特徴が「憑依」システム
一定時間が経つか HP が 0 になったキャラは憑依が可能な状態となり、実行するとパーティーから一時的に消えますが、憑依されたキャラが強化され、さらに HP が全快します。
そのため強敵との戦いでは、状況に合わせて自らパーティーメンバーを減らしていくという前代未聞の展開になります
控えメンバーの枠があり、憑依で欠員が出ても4体までは追加投入可能です。

他にもお屋敷を強化していく要素や、キャラごとのサブストーリーなども盛り込まれています。
召還(ガチャ)の時に使用する素材の量を調整できたり、デイリークエストや週間クエストをこなすことで素材を集められるのは、艦これを踏襲していると言えますね。

インターフェイスや演出も良く、若干和風が混じったロックな BGM も良いです。 キャラのボイスも豊富。
艦これの追従作で妖怪モノなので、「どうせ萌えと流行り物で一儲けしようと考えた、安易な二番煎じアプリだろう」と思っていたのですが、予想外にしっかり作られている、高クオリティーなゲームでした。
今はまだヒットしているとは言えませんが、これから伸びていく作品だと思われます。

iTunes リンク:妖怪百姫たん!
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Tokyo 7th シスターズ

新人アイドルをプロデュースする、アイドルマスター シンデレラガールズ(モバマス)の追従作。
スタートしたのは1年以上前ですが、課金が導入されたのはつい最近という異色なソシャゲです。
開発は Donuts というメーカーで、「単車の虎」で有名なところですが・・・ コレとはギャップがあり過ぎる・・・

Tokyo 7th シスターズ

Tokyo 7th シスターズ2

スカウトでアイドル候補のカードを入手し、合成で強化、イベントで行われるバトルで勝利を目指します。
スカウトシーンはポチポチゲーで、バトルも単純に数値の多寡で決まります
つまりシステムはモバマスそのままに近く、非常にシンプル。

ただ、ガラケー世代の古いモバマスとは違い、こちらは完全なネイティブアプリ。
演出やグラフィックが綺麗で、スマホ世代の見た目ですね。
女の子の絵だけでなく、背景の街並みやセンスの良いメニュー画面なども綺麗です。

スカウトをある程度進めることでメインキャラの「エピソード」が語られていき、このゲームはどちらかと言うと、このストーリーの方がメイン

音楽ゲームのシーンがあるのも特徴で、ボカロPなどが作曲したオリジナル曲をプレイできます。
2つのボタンをマーカーに合わせてタップしていく内容で、音ゲーとして普通に楽しめます
ただ、音楽ゲームのソシャゲなら「ラブライブ」や「AKB 公式」、「SHOW BY ROCK」などの専門アプリの方がやはり上なので、アクセントの1つとしては良い、といった感じでしょうか。

最近まで課金がなかったぐらいですから、課金圧力は低いです
それでこのクオリティーなので、萌えゲー好きの人はもっと注目しても良いアプリだと思います。
アイマスには「アイマスである」というステータスがありますが、それ以外の点ではこちらの方が明らかに上ですね。

iTunes リンク:Tokyo 7th シスターズ
Google Play リンク:Tokyo 7th シスターズ
参考レビュー:ラブライブ!AKB 48 公式音ゲーSHOW BY ROCK!

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ファントム オブ キル

ファイアーエムブレム+ソーシャルゲーム。 ストーリーはライトノベル風。
オープニングムービーを押井守さんが手がけたことで話題になっていた作品です。
開発は Fuji & Gumi Games で、その名の通りフジテレビグループと、SAP(ソシャゲメーカー)の gumi が共同で設立した会社です。

ファントム オブ キル

戦闘シーンは意外としっかりファイアーエムブレムしていて、剣士や弓兵、ペガサスナイトなど、特徴ある兵種が用意されています。
また戦闘時のキャラクターは 3D で描かれており、ちゃんと攻撃の際には斬り合うシーンが表示されます。

しかしフィールドの作りが簡素で、ノッペリした感じです
グラフィックのクオリティが低く、この外見では他のソシャゲと比べると見劣りするのは否めません。
メニュー画面は悪くないのですが・・・

シミュレーション RPG のミニゲームといった印象で、私的には「B級感」が否めませんが、ちゃんとゲーム性のある内容にはなっています。

iTunes リンク:ファントム オブ キル
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車なごコレクション

「艦これ」の車バージョン。 艦これ追従作のギャルゲーの1つ。
開発元はオートックワンという、自動車の情報サイトを運営している会社です。

車なごコレクション

車の美少女化というコンセプトは良いと思うのですが、残念ながらゲームとクオリティがイマイチ
ゲームはスゴロクのようになっていて、サイコロルーレットは目押し可能ですが、内容はシンプルで演出もチープ。
ただ絵や声は良いので、「萌えゲーは女の子が可愛くて声優が喋ってくれれば、それだけで良いんだよ!」という人には良いのかも?

iTunes リンク:車なごコレクション
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トイズドライブ

ゲームやアニメ、マンガなどのマルチメディア展開を行っている「ミルキィホームズ」のソーシャルゲーム
ブシモ(ブシロード)ブランドのゲームで、開発は SAP の gloops(グループス)。
探偵と怪盗が楽しく(?)争う、その世界観が特徴です。

トイズドライブ

戦闘はタイミングを合わせてボタンを押す、オリジナルのゲームになっています。
敵を殴るとポーンと跳ね上がり、再び落ちてきます。
落ちる直前に攻撃を当てると再び跳ね上がり、これを繰り返すことで連続で攻撃することが出来ます。
ただし制限時間があり、それがなくなるか、敵を跳ね上げ過ぎたら終了。

背景には青・黄・赤のバーグラフが現れ、赤の場所で攻撃を当てればジャストタイミングです。
ボタンを長押しすると「タメ攻撃」になるので、これを赤で当て続けるのが基本。
慣れてきたら「タメ攻撃+通常攻撃」の2連打を赤いゾーンで繰り返し、時間切れ直前に連打するのが良いです。

戦闘はこんな風にタイミングを計ってボタンを押すだけなので、思考性はありません
ただ演出は良く、ちびキャラが様々なアクションを見せながら敵を攻撃します。
クエストの合間の会話シーンも全てフルボイスで、BGM はボーカル付き。
キャラクターも可愛らしく、全体のクオリティは高いですね。
ただゲームとしてはシンプルなので、基本的にはミルキィホームズのファンのためのアプリでしょう。

iTunes リンク:トイズドライブ(2016/5 に運営終了)
Google Play リンク:トイズドライブ(2016/5 に運営終了)


古の女神と宝石の射手

パズルボブル+ソーシャルゲーム+ライトノベル。 ソーシャル鬱ゲー。
1年以上前にスタートしたゲームですがプロモーションが活発で、頻繁にテレビ CM を行っているため、今も知名度は高いです。
開発は Copan というメーカーで、現在はアドウェイズの子会社になっています。

古の女神と宝石の射手

タップした場所に玉を打ち出し、同じ色を3つ以上繋げると消せる、パズルボブルのクローンです。
ただ制限時間が1手あたり3秒しかなく、しかも消せないところに打ったらそこで終わり。
1ターンに5つまで打ち出せ、色の切り替えも可能なのですが、時間が短いので慣れるまでは5つ打ち出せずに終わることも多いです。
そしてその難しさがオリジナルのゲーム性になっていますね

登場するキャラクターが全て悲劇的な設定を持っているのも特徴です。
またストーリーはライトノベル風と言うか、ライトノベルそのものであり、小説で語られます。
ちゃんと挿絵もあり、ページによっては BGM が変わります。

一線級のソシャゲではなく、女の子しか出て来ない割には萌えゲーという感じでもないのですが、ゲームは悪くないし、ライトノベル好きには良いと思います。

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ソシャゲまとめ斬り 2015 年初、三日目 に続く。