2015 年、年初のソーシャルゲーム特集。
本日は第三回目です。 第一回は こちら を、第二回は こちら をご覧下さい。

今回も話題のゲームや、個人的に楽しめたもの、そうでもなかったものなど、目に付いたアプリをまとめてご紹介しています。
例によって評価は私見なのでご了承を。

----------

乖離性ミリオンアーサー

スクエニのミリオンアーサーの新作。 ラノベ風ストーリーのソーシャルゲームで、読みは「かいりせい」です。
世界設定は前作(拡散性)と共通していますが、物語自体は別で、主人公も異なります。
今回は職業の異なる4人のアーサー(主人公)がいて、自由に切り替えられるのが特徴。
バトルはトレーディングカードゲーム(TCG)っぽくなっています。

乖離性ミリオンアーサー

乖離性ミリオンアーサー

拡散性ミリオンアーサーはボタンを押して進行させる「ポチポチ型」でしたが、今回はバトルの繰り返しで進行します。

戦闘シーンではカードを出して攻撃を行いますが、使用するのに「コスト」を消費します。
コストはターンごとに全快し、最大値も1ずつ増えていきますが、最初は3しかないので高コストのカードは使用できません。
ターンが進みコストが増えれば、一度に複数のカードを出すことも可能です。
また常に仲間(他のアーサー)が3人いて、仲間と同じ属性のカードを出すとチェインが発生します。

ゲーム自体はシンプルですが、補助カードや回復カードなどもあるため、カードがそろってからのデッキ構成にはそれなりの戦略性はありますね。
4人のアーサーを異なるプレイヤーが担当するマルチプレイもあります。

演出は非常に高クオリティーで、やたら派手できらびやかな画面効果が発生しまくります。
ボイスも豊富に用意されており、サウンドも良く、さすがスクエニと言うほかありません。

ミリアサの知名度により、すでに大ヒットしているソシャゲですね。
オリジナリティーのある内容ではないのですが、オーソドックスなカード型ソーシャルゲームを高い品質で提供している、と言った感じでしょうか。
拡散性ミリオンアーサーは途中から完全にギャルゲーになったのですが、今回は女性ユーザーのことも考慮しているのか、(現時点では)そこまで萌え路線に偏っておらず、イケメンキャラも割と多いです。

iTunes リンク:乖離性ミリオンアーサー
Google Play リンク:乖離性ミリオンアーサー
参考レビュー:拡散性ミリオンアーサー(スマホ版はサービス終了予定)


封印勇者!マイン島と空の迷宮

セガが開発した「マインスイーパー+ソーシャルゲーム」。
今までに発売されたマインスイーパー+RPG は、実際には全然マインスイーパーじゃないものが多かったのですが、これは本当にマインスイーパーそのものです。
ですからマインスイーパーが好きな人が、それを期待してプレイしても間違いはありません。

封印勇者

ダンジョンのシーンは「マインスイーパーです」以外に言いようがありません。
ブロックを壊し、出てくる数字のヒントを頼りに、爆弾の場所を封印(マーキング)していきます。

安全に壊せるブロックがいくつか提示されていて、外周にもヒントの数字が付いています。
これにより「運任せにタイルを開かないといけない」というケースが生じなくなっています。

もし爆弾を踏んでしまうとダメージを受けますが、HP が残っていれば即死にはなりません。
爆弾を規定の個数だけ発見すれば扉が開き、中に入るとモンスターとのバトルになります。

バトルはリアルタイム制で、行動力ゲージが貯まったキャラをタップすると、キャラの絵が敵の方にポンポン飛んでいき、ダメージを与えられます。
指定の回数だけ敵を攻撃するとピヨり、攻撃してくるタイミングが遅れるという要素がありますが、内容自体はシンプルですね。

気になるのはマインスイーパーのシーンとバトルのシーンにあまり関連性がないことで、バトルはソシャゲにするために取って付けたような感じが否めません。
ただ、別々にしたからこそ、マインスイーパーをマインスイーパーとして作れたのかもしれません。

序盤のステージは簡単すぎて、マインスイーパーとしては楽しめないのですが、イベントクエストでいきなり高難度のスイーパーに挑戦できます。
イベントクエストにはバトルがメインのステージと、スイーパーがメインのステージがあり、スイーパーメインなら敵は弱めなので、強い助っ人がいれば序盤でもクリア可能です。

スーパーファミコンの RPG のような町のシーンがあるのも特徴でしょうか。
マインスイーパーが好きな人なら楽しめるゲームですね。

iTunes リンク:封印勇者!マイン島と空の迷宮
Google Play リンク:封印勇者!マイン島と空の迷宮
参考レビュー:マインスイーパQ


ドラゴンリバーシ

オセロ+パズドラ型ソーシャルゲーム。 販売は NTT Docomo、開発は iNiS(イニス)。
ドコモがスマホアプリ市場にパブリッシャーとして参戦したと言うのは、ビジネス系メディアでも話題になりました。
このアプリは、そのドコモが最初に発表したソシャゲの1つです。

ドラゴンリバーシ

通常のオセロ(リバーシ)とは違い、6x6 のボードで戦います。
相手のコマを挟むと、挟むのに使われたコマに書かれているキャラクターが敵を攻撃します。
そして多くのコマをひっくり返すほど与えるダメージに補正が付きます。

相手の HP を 0 にすれば勝利なので、オセロの有利不利に関わらず決着が付くことはあります
盤上にはコマを置くと攻撃力が上がる剣のマークや、回復するハートマークがあるため、それにも左右されます。
しかし相手をパスに追い込めば連続で攻撃できますし、相手のコマを無くすか、ボードが埋まってオセロで勝利している時は、強力な一斉攻撃が発生します。
よってプレイヤーのオセロの強さでキャラの弱さをカバーすることは十分可能です。

ストーリーは戦争モノになっていて、攻撃時も複数の兵士が一斉に斬りかかり、戦争っぽさがありますね。

メインクエストで消費するスタミナの量が多い印象ですが、リバーシアプリらしく対戦モードも付いていて、こちらはスタミナを消費せず、自由にプレイ出来ます。
対戦の戦績によりランキングが付けられ、報酬も貰うことが出来ます。

対戦にはキャラの強さがそのまま反映される「スペシャル」と、双方の HP と攻撃力が同じになる「定期戦」があり、定期戦ならキャラが弱い初心者でも楽しめます。
まあ「スキル」があるので、それが強いキャラがいた方が有利なのもあるのですが。

このゲームが楽しめるかどうかは、オセロが好きかどうかに左右されるでしょう。
私はオセロが好きなので、かなり楽しめています。

iTunes リンク:ドラゴンリバーシ
Google Play リンク:ドラゴンリバーシ
参考ページ:オセロ/リバーシ攻略


マジカルフリック

Threes! +パズドラ型ソーシャルゲーム。 販売は NTT Docomo、開発は Edia(エディア)。
エディアは以前から様々なアプリを作っていた会社ですが、B級ソシャゲが多かった印象。
ただ、この作品はインターフェイスや演出に優れ、技術的なクオリティは高いですね。

マジカルフリック

Threes! のように画面をフリックすることで、全てのコマがその方向に1マス動きます
同じ色のコマは重なると合体し、コマの中にある星の数が合計されていきます。
動かせるのは 12 秒で、星が3つ以上のコマが出来ていれば、その色のモンスターが攻撃を行います。
星が 10 以上のコマがある場合は全体攻撃が発動します。

操作スタイルは Threes! ですが、じっくり考えて動かす Threes! や 2048 とは違い、こちらは時間制のスピード勝負なので、ゲーム性は異なりますね。

戦闘システム以外は「模倣」と言って良いほどパズドラのまんまで、戦闘時の画面レイアウト、キャラクターのデザイン、育成システムまでパズドラです。
ただ光を伴った演出は綺麗で、インターフェイスも滑らか。 冒頭でも述べたようにクオリティは高いです。
ストーリーが皆無な点までパズドラなので、そこは昨今のゲームとしてはもの足りませんが。

スピードは必要ですが、パズドラほど思考性のあるゲームではないので、パズドラが難しいと思っている方や、似たシステムで違うものがやりたいと思っている方には良いと思います。
注目されていたドコモのスマホソシャゲは、2つとも標準以上という印象ですね。

iTunes リンク:マジカルフリック
Google Play リンク:マジカルフリック
参考レビュー:Threes!

----------

勇者トリデ BAGOOON!!

アクワイアが開発した、真横視点のクラッシュ・オブ・クラン。
見た目は大きく異なりますが、ゲーム進行は完全に「クラクラ系」です。

勇者トリデ BAGOOON

技術的なクオリティは良いのですが、ゲーム序盤は出来ることが少なく、早い段階で施設の拡張に 30 分とか1時間とかかかるので、最初から細かい中断を余儀なくされ、プレイする「意欲」が持ちません。
見た目からタワーディフェンス的な面白さがあるのかと思っていましたが、そんな戦略性があるようなゲームではありませんでした。

ゲームが進み、様々な兵士や防衛施設を活用できるようになれば楽しめそうなのですが、そこまでやるのは辛い印象ですね。

※このゲームは 2015年7月 に運営を終了しました。

iTunes リンク:勇者トリデ BAGOOON!!(終了)
Google Play リンク:勇者トリデ BAGOOON!!(終了)
参考レビュー:クラッシュオブクラン


トキノラビリンス

パネルを開いてダンジョン探索を進めていくソーシャル RPG。 このゲームではパネルは「霧」になっています。
販売はセガで、開発は AppBank Games。 一応、ローグ系と言えるでしょうか。

トキノラビリンス

ダンジョンは霧に覆われていますが、タップで消すことができ、その際に仲間への「チャージ」も行われます。
敵が出現している時は霧を消すたびにカウンターが減っていき、0 になると攻撃されますが、敵をタップすればチャージされた仲間が攻撃を行います。
出来るだけチャージしつつ、攻撃される前に敵を倒すのが基本ですが、霧の中から新しい敵が出てくることもあります。

しかしこうしたローグ型 RPG は、ピンチを思考や経験で乗り切るような場面がないと面白くありません。
しかしこのゲームはソシャゲ的な低難度であるため、当面は深く考えずテキトーにやっても進めてしまいます。 しかも強力な助っ人を借りることも出来るので、ローグ型の面白さは感じられません。

同じ問題はサービス終了を発表した「パネローグ」でも起きていて、こちらもパネルオープン型のローグ風 RPG だったのですが、序盤は低難度のため思考型ゲームなのに思考する必要が皆無で、あまり面白くありませんでした。
ローグ型 RPG とソーシャルゲームの慣習の、相性の悪さを感じてしまいますね。

※このゲームは 2015年6月 に運営を終了しました。

iTunes リンク:トキノラビリンス(終了)
Google Play リンク:トキノラビリンス(終了)


ドラゴンダイス

コナミが提供しているスゴロク+ソーシャルゲーム。 オンラインのマルチプレイが可能。
古いソシャゲのような雰囲気があり、グリー / モバゲーな人のためのゲームと言う印象です。

ドラゴンダイス

サイコロを振ってマスを進んで行くだけのシンプルな内容。
ザコとの戦闘は表示される方向に画面をフリックするだけ。
ボス戦は攻撃する場所を指定するだけで後は自動。
一応、パンチしてきそうな時に手を攻撃すると止められる、といった要素はあります。

ゲームとしてはシンプル過ぎるのですが、フィールドはフル 3D で描かれており、ボスのアニメーションも迫力があります。
スクストが「最新技術でポチポチゲームを作った」ものであるように、これは「最新技術でグリー/モバゲーなゲームを作った」といったところでしょうか。
マルチプレイや対人バトルがあるので、ドラリーグ系のゲームを楽しんでいる人をターゲットにしたものだと思われます。

※このゲームは 2015年6月 に運営を終了しました。

iTunes リンク:ドラゴンダイス(終了)


ドリフトスピリッツ

バンダイナムコが運営している、CSR のクローンゲーム
CSR と言っても知らない方が多いと思いますが、世界的にヒットしている簡易レースゲームで、シリーズ1億ダウンロードを突破しています。
その CSR の舞台を日本にして、頭文字 D 的なストーリーを加えたものですね。

ドリフトスピリッツ

グラフィックはかなり綺麗です。 レース中にも視点が変わる演出などが行われます。
しかしゲームはカーブでボタンを押すだけ。 ハンドル操作とかブレーキとか一切無し。
一応、スタートでアクセルをふかしたりとか、直線でニトロを使ったりする要素もありますが、ゲームとしてはもの凄くシンプル

ゲームをやらない人のためのゲームという印象で、ゲーム性は最低限にして、誰でも手軽にプレイでき、綺麗な演出やストーリーを楽しめることがウケた、という感じでしょうか。
簡単・単純を求める需要もあるということでしょうね。

iTunes リンク:ドリフトスピリッツ
Google Play リンク:ドリフトスピリッツ
参考 iTunes リンク:CSR Racing


ダンガンロンパ-Unlimited Battle-

あの学級裁判殺人アドベンチャー「ダンガンロンパ」のキャラを使ったソーシャルゲーム
ちゃんとスパイクチュンソフトが公開しているもので、モンストを模したようなシステムなのですが・・・
どうしてこうなった

ダンガンロンパ Unlimited Battle

見てのように、クオリティがびっくりするぐらい低すぎる
なにか事故ったんだろうか? プログラマーが逃げたんだろうか?
それとも元々シュールな世界観のあるゲームだから、このシュールさ全開のグラフィックと内容も演出ということなんだろうか?
ああ、そうか、これが絶望ということか・・・

※このアプリは「ダンガンロンパ2」のゲーム内ミニゲームの再現のようです。
クオリティが低いのは、そのミニゲームを模しているからのようです。


※このゲームは 2015年11月 に運営を終了します。

iTunes リンク:ダンガンロンパ-Unlimited Battle-(終了)
参考レビュー:ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生
参考レビュー:モンスターストライク

----------

ソシャゲまとめ斬り 2015 年初、四日目 に続く。